プチ鹿島 財務省・森友文書書き換え問題 新聞各紙読み比べ

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プチ鹿島さんがTBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』の中で、森友学園関連文書を財務省が決裁後に書き換えていた問題についてトーク。このニュースを報じる新聞各紙の記事を読み比べていました。

(荒川強啓)この関心1位のニュースにはこの方のチェックも入っております。はい。ニュースプレゼンター、時事芸人のプチ鹿島さんです。

(プチ鹿島)こんにちは。よろしくお願いします。

(荒川強啓)はい。なにを調べてきたんでしょうか?

(プチ鹿島)森友のこの書き換え問題、新聞の読み比べをしてみました。3月2日(金)の朝日新聞に「森友文書 書き換えの疑い」というスクープが出て始まりましたよね。で、その後にたとえば毎日新聞。3月8日の夕刊で「別文書に『本件の特殊性』という言葉があった」というのを報じました。つまり、朝日新聞で指摘されていた、「(文言が)消されたんじゃないか?」という疑惑の言葉を別文書で見つけたよということです。

(荒川強啓)はい。

(プチ鹿島)さらに、翌日の朝日新聞。「森友文書 項目ごと消える」というスクープ第二弾を出して。まるで、財務省の出方を見ながら、ジワジワとカードを切っていく、そういう報道だったんですね。で、佐川さんが辞任ということと、財務省がどうやら書き換えを認めるらしいというこの週末のニュースで一気に動いたということです。まあ、こうなるとスクープを放った側は攻めの一手で、政治面だけでなく社説やコラムも総動員して、いろんな記事、情報があふれるわけですよね。

(荒川強啓)うん。

(プチ鹿島)ともすれば、情報が多すぎてついていけない場合があります。こういう時、僕がやっていることはなにか?っていうと、むしろライバル紙の記事を読むということです。たとえばリベラル系の朝日・毎日に対して保守系で、たぶん安倍政権を支持している、距離が近いであろう……。

(荒川強啓)フフフ(笑)。

(青木理)「たぶん」かな?(笑)。

(プチ鹿島)「安倍政権」というスタジアムの中ではたぶん一塁側(ホーム側)に座っているであろう読売新聞、産経新聞を読む方が実は読みやすい。わかりやすいんです。なぜか? 必要最小限のことしか書いていないから。

(片桐千晶)おおーっ!

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反対側の新聞記事を読んでみる

(プチ鹿島)やっぱり政権にとってマイナスなニュースが出ると……でも、新聞だから無視はできませんよね? だから、大事なこと、必要最小限のことしか書かないわけです。だから僕はこういう時、読売とか言ってみれば安倍政権側の新聞を読む方がわかりやすいんじゃないかと思って、読み比べてみました。たとえば、朝日の3月2日のスクープの翌日。3月3日の読売新聞。「森友文書報道で調査。理財局長、6日までに国会報告」というのが政治面の下の方にちっちゃく地味に載っているんです。で、これを読んでみると、「朝日新聞の報道を受けて財務省は事実関係を調べる考えを示した。6日までに国会に報告する。麻生財務相は『改ざんが真実であるとするなら、極めて由々しき事態だ』」という、これだけなんです。

(片桐千晶)シンプル!

(プチ鹿島)シンプルでわかりやすいじゃないですか。もう、急所がここに詰められて書いてますよね? 

(青木理)急所が詰められているとも言えるけど、それだけはやっぱり書かないと、新聞としてみっともないよねっていうね(笑)。

(プチ鹿島)だから青木さん、読みやすいんです! 本当に、短時間で読める。で、読売新聞は翌日と翌々日。3月4日、5日は書き換え問題記事はお休みでした。というのも、国会報告が6日にあるので、それまでは別に書かなくてもいいだろうという判断が働いたということで、これはこれですごく流れがわかりやすかったんですね。

(荒川強啓)うん。

(プチ鹿島)で、6日。財務省が国会に報告をしましたよね? で、読売新聞はどう評価したのか? 3月7日の読売新聞。「大阪地検の捜査を理由に書き換えの有無について言及を避けるなど、苦しい内容に終始した」という。だからもう読売新聞も、財務省の言っていることは苦しい内容だと言っているわけなんで、「これは言い訳はどうなのかな?」というのが、ここでひとつ取れますよね。で、さらにこの記事の見出し、すごいんです。「森友、政府自民に危機感」という見出しで、記事の中では「問題の質、違う。大火事になる」という自民党内の議員の声を報じているわけです。

(荒川強啓)ああっ!

(プチ鹿島)これはやっぱり政権に近い新聞ならでは。リアルな声を……「これはヤバい。いままでとちょっと質が違うぞ! タチが悪いぞ! 大火事になるぞ!」という、やっぱり読売側の問題意識というのが報じられている。

(青木理)まあ、警戒感ですよね。

朝日新聞にスクープの立証責任はあるのか?

(プチ鹿島)警戒感。で、はじめて社説で今回の書き換え問題を扱ったのが3月9日でした。読売新聞。で、実はこれ、青木さんもご存知だと思いますが、たとえばネットとかで「朝日新聞のスクープ、あやふやじゃないか。もっとちゃんと立証責任を朝日新聞は果たせ!」っていう声があったんですよね。で、僕はそれってどうなのかな?って思って。スクープを出した側がなんで情報源の秘匿とかもあるのに……むしろ、それを迂闊に出したら、政権側がそれを慌てて潰したりすることになるのに、なんで立証責任があるということになるのかな?って思ってたんです。そんな中、読売新聞の社説では「書き換え疑惑真相求明」ということで。要点を抜粋すると、「政府は真相究明を急ぎ、説明責任を果たさねばならない。財務省は関係者から聴取するとともに、文書の確認作業を行って事実関係を明らかにすべきだ。貴重な行政記録である公文書の扱いが粗雑ではないか」と。つまり、財務省と政権に対して小言はちゃんと言っているんですが、「朝日新聞の立証責任が必要だ」とは一言も書いていないわけです。

(荒川強啓)うん。

(プチ鹿島)これはやっぱり同じ新聞として当たり前っちゃあ当たり前ですよね。

(青木理)それは政治的な立場がいろいろあったとしても、メディアがなにか疑惑を報じた時に、もちろん誤報だってことが証明されればそれはメディア側がちゃんと説明して謝罪する必要があるけども。そうじゃない時に同じメディアが「メディアに立証責任がある」なんて言うのは考えられないですよ。

(プチ鹿島)まず、財務省はこの時点では有耶無耶にしてのらりくらりとしていたわけだから、ボールは財務省にあるわけですよね。そこにあるのに、「朝日新聞が全部証拠を出せ!」っていうのはさすがに読売新聞も言わなかった。

(青木理)まあでも、ネットなんかを見ていてもそんなことを言っているのはいわゆるネトウヨ系みたいな人たちだけでしたけどね。

(プチ鹿島)で、まあまあ、(朝日新聞に)立証責任はないというのが読売新聞を見てもわかるということです。さあ、じゃあ一方で同じ保守系の産経新聞はどう報じていたのか? 昨日の新聞がこれ、面白かったんですね。「文書書き換え 改ざんではなく訂正。自民幹部 問題なし。冷静」ということで。つまり、産経新聞も自民党幹部の声を報じている。いわゆる、自民党がどう思っているのか? という見解が産経新聞を読むとわかるということなんですね。「少なくとも近畿財務局内部の話と見られ、麻生財務相の進退問題には発展しない」というコメントも載せている。

(片桐千晶)うん。

(プチ鹿島)だからやっぱり産経新聞とか読売新聞を読むと、政府はいまどう思っているのか?っていうのもわかるんですよ。で、今日の日刊スポーツに行きます。これ、「政界地獄耳」というなかなか面白いコラムがあるんですけど。こうなると、お役所が勝手にやったのか? 安倍政権になってから、これは財務省だけじゃないですよね。いろいろと公文書がないとか、消えたとか。忖度してやったのか、それもと誰かの指示があったのか? みなさんも気になると思いますけども。日刊スポーツはこう書いてあります。「忖度は流行語になったが、忖度する理由は首相官邸に霞が関の局長以上の人事権が集まったことにある。『嫌』と言えない構図は忖度とは言わない」と。で、最後の方に「官邸に人事権が生まれた段階で職務権限は発生すると考えるべきだ」と。つまり、もう財務省とか理財局長とかに責任を押し付けるんじゃなくて、そもそもはこれ、内閣人事局のことを言っているわけですよね。

(片桐千晶)ええ。

(プチ鹿島)これを作ったからには、それは内閣に責任があるんじゃないか? ということです。ちなみにこの内閣人事局というのは国家公務員の幹部人事を一元管理する政府組織。2014年に出来ました。これが、審議官級以上の約600人が対象で、官房長官が適格性を審査した上で、幹部候補名簿を作成するという。で、毎日新聞に去年、こういう記事があるんです。2017年6月3日。「官邸主導人事に弊害 官邸側に忖度や不満」。つまり、メリットとしては官邸が強い人事権を握ることで、政策や改革が進みやすくなるんですが、デメリットとしては締め付けられた官僚が過度に政権に忖度したり不満を抱くんじゃないか? ということです。例として、2015年。高市早苗総務相がある幹部の昇格を提案したが、菅官房長官が「それだけは許さない」と潰したという。で、麻生さんが「内閣人事局はそういうところだ。官僚に人事権はなくなったんだ」と高市さんに言ったということで。これ、たどっていくと内閣人事局というのもひとつのキーワードなのかな?っていう。

(青木理)そうですね。

内閣人事局がキーワード

(プチ鹿島)じゃあ佐川さんがなぜ、あれだけ書き換えたのか?って言ったら、自分の出世のために、覚えめでたくするしかないというそういう見立てなんですけども。どうですか? このへん。

(青木理)まさにそうだと思うし、そもそもだってそういう人物を「適任だ」という言っていた政権の責任というものも問われるし。僕、鹿島さんはメディア通だからもうひとつ、突っ込むかな?って思っていたんだけど。3月2日に朝日が特ダネを書いたでしょう? あの日、読売新聞の特ダネは……。

(プチ鹿島)国民栄誉賞(笑)。

(青木理)そう。「羽生結弦選手に国民栄誉賞」っていうのが特ダネで出たんですよ。やっぱりそれはだから政権からのリークじゃないか? と思われるんですよ。

(青木理)あれはじゃあ、朝日が出すっていうのをわかっていて?

(荒川強啓)それはわからない。わからないですよ。

(プチ鹿島)そうなんですよ。だから僕、同時のこの両方のスクープ、面白いなと思ったんですけど。あの朝日潰し、隠しなのかな? どうなのかな?っていうのはわからなかったんで紹介はしなかったんですけども。

3月に入ってからの新聞各紙のスクープが凄い。まずは読売新聞。「羽生選手国民栄誉賞政府方針フィギュア五輪連覇」(3月2日)政府関係者、いつも読売に明らかにしすぎ!「国民栄誉賞スクープ」来ました国民栄誉賞…

(青木理)だからメディアを見比べると、そういうメディアのある種の、鹿島さんがいちばんお詳しい本音というかね、それが出ていて面白いですよね。

(プチ鹿島)国民栄誉賞スクープはいつも読売がやっているんです。「政府関係者が明らかにした」というのはかならずいつも書いていますので。

(荒川強啓)はい。独特の切り口、プチ鹿島さんの報告でした。ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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