マキタスポーツが語る 最近のロックフェスの問題点

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プチ鹿島さんがTBSラジオ『東京ポッド許可局』タコ壺論の中で、最近のロックフェスで見られる問題点について話していました。

(マキタスポーツ)少なくとも我々は演者なので。システムとかマーケティングまでは考えられないと思うんですよ。だからやっぱり面白い人にならないといけない。

(プチ鹿島)自分が入り口になってね。

(マキタスポーツ)そう。で、どっかに出張して出て行って。ちょっと興味を持ってもらって。で、こっちの方に僕が移動した時について来てもらうとかっていうことをやるしかないのかな?とか思って。少なくともその、タコ壺の閉塞感はもう、知っているわけですよね。だからいろいろ問題点もあるんですよ。で、一時期はそのタコ壺を囲んで作ったことによって、フェスなんてまさにそうでさ。その中でものすごく・・・

(サンキュータツオ)分母は確約できるからね。

(マキタスポーツ)で、またフェス用の音楽みたいなものもできていって。それはひとつの文化なんですよ。で、それで活況を呈して。お金も、利潤も生んで、すごく得した時代もあったんですけど。でも、硬直化しちゃうんだよね。かならず。

(サンキュータツオ)うーん・・・

(マキタスポーツ)で、ジャンル自体が結構つまらなくなってくるんですよね。

(サンキュータツオ)で、そうなると完成度とかを競うようになるから、ナショナリズムが横行すると。

(マキタスポーツ)そうしてったらね、やっぱりね、それは古くからのロックの歴史ってみんなそうだから。やっぱり。で、その姑ができていって。姑を否定して・・・っていうことをずっと繰り返しているんですよ。

(プチ鹿島)うん。

(マキタスポーツ)PK(プチ鹿島)が言うところの、それはまさにそうなんだけどね。で、フェス自体もひとつのビジネスモデル。ロック産業の中のビジネスモデルとして成功した時期もあったが、いまはもうね、たとえばね、なんだろうな?いまのフェスの問題って知ってる?あの、来るじゃん。お客さんが。お客さん、来るんだけど、自分の目当てのバンドとかを見たら、あとずっと、外のたまりにいるの。

(サンキュータツオ)それ、ないわー!

(プチ鹿島)あー・・・

(マキタスポーツ)昔は、良くも悪くも、まあ高い銭払って来てるし。フェス全体を見て、いろいろオリエンテーリングみたいにして、あーでもねー、こーでもねーみたいな感じで見て。見たくないバンドを見た時に、新しい発見があるってことも。それは主催側の押し付けがましさかもしれないけど、それがいい事件性を生んでね、よかった時期があったんです。

(サンキュータツオ)うれしい事故ね。うん。

(マキタスポーツ)したらね、いまはそうじゃないの。見たいものだけ見たら、あとは外でダベってたりするの。

(プチ鹿島)はー・・・

(サンキュータツオ)そこなんですよ。怖いのは、タコ壺で育った人がジャンル横断をしてないってことなの。なんだろう?なんでそのタコ壺ができたか?っていうことを考えないから。だからアニメを見ていると、アニメしか見なくなるから。映画とかドラマを見ないでしょ?

(マキタスポーツ)それはダメだよ。

(サンキュータツオ)そうなると、そのアニメがどう影響を受けたか?とか。でもこれ、なんでもそうなの。たとえば、日本文学をやっている人は、日本文学しか読まない。けど、本当に漱石を研究するんだったら、イギリス文学を読まなきゃいけないとか。っていう、タコ壺をかならず移動する必要性が出てくるんだよ。だけど、それがないから。そもそもなんでそのタコ壺が生まれたのか?っていうところまで考えを及ばさないとブレイクスルーできないのね。

(プチ鹿島)へー。じゃあおじさんたち、どんどんまだ、安泰じゃないですか。

(サンキュータツオ)だから、そうなの。

(プチ鹿島)団塊の世代のおじさんとか。あの人たち、エネルギッシュですよ。いろんなもん、食べたり読んだりしてましたよ。

(サンキュータツオ)まさに、鹿島さん言うとおりで、じゃあどういう人たちがすごい人になるか?っていうと、タコ壺になる前のことを知っている人たちなんですよ。だから研究者とかも全部そうなんですよ。なんでもできるんすよ。その人たち。

(マキタスポーツ)ああ、なるほどね。

(サンキュータツオ)たとえば、文法のことしかわからない人たちは、なんか文体のことはわかんなかったりするんですけど、昔の人たちは全部つながっているから。なんかまず、謎があって、これを文体として研究しましょう。これを文法として研究しましょう。これ、話し言葉として研究しましょうって壺ができていってるの。

(プチ鹿島)えっ、それは興味はないの?その、いまの。どんどん専門化していくってことでしょ?

(サンキュータツオ)タコ壺ナショナリズムは興味が横に広がっていかないし、ジャンルを横断しないんだよ。

(プチ鹿島)なんで?それは興味がないってことなの?

(サンキュータツオ)わかんない。

(プチ鹿島)もっと言うと、なんか欲というかさ。そういうのはないんだ。

(サンキュータツオ)その、自己追求型の欲しかないのかもしれないね。

(マキタスポーツ)お医者さんみたいなもんだろ?専門外のことはわかりませんっつってさ。でも、元々はレオナルド・ダ・ビンチだったわけでしょ?お医者さんっていうのは。

(サンキュータツオ)みんな、どこの部位もだいたいわかるっていう。

(マキタスポーツ)わかるわけでしょ?それが、たとえば天文学と人体も同じことだっていうことで、ある種考えられていた時代も多分あったのかもしれないけど。専門部署化していくと、そういうことになるんだよね。

<書き起こしおわり>