野末陳平 立川談志と絶交して仲直りした話を語る

野末陳平 立川談志との出会いを語る 爆笑問題の日曜サンデー

野末陳平さんがTBSラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』にゲスト出演。仲良しだった立川談志さんと絶交して仲良ししたエピソードを紹介していました。

(太田光)でも、面白いのはやっぱり我々、談志師匠といつも陳平先生と一緒にいる時に……。

(田中裕二)「美弥」(※談志師匠行きつけのバー)とかね。一緒にね。

(野末陳平)そうそう。

(太田光)あの頃、俺らよく笑ってたんですよ。「あの2人、1日に2回電話で話していて。こんなじいさんになって、ガールズトークじゃないんだから。何を1日2回、話すことがあるんだ?」って。

(田中裕二)しかも、会っていたりもするしね。

(野末陳平)そうです。だから当時ね、君たち談志さんの寄席みたいな、そういう会にはよく呼ばれていて。僕はその後でやったり、前でやったりしてたと思うんだけど。だから楽屋ではすれ違う。あるいは、会場ではよく会っていて立ち話とか、それはしていましたよね? だからこういう形で放送で一緒にやるとかははじめてなんだけど。

(太田光)で、それがなぜ、会わなくなったか?っていうと、談志師匠がある時、陳平さんと絶交したって……(笑)。ジジイ同士がよ?

(田中裕二)絶交って、小学生とかがやることじゃん(笑)。

(太田光)大笑いしたよな!

(田中裕二)「おめー、絶好だからなっ!」みたいなのって。

(野末陳平)だけど、それは本当ですよ。1日にね、二度は電話をして長話をしている仲でしょう? しょっちゅう番組もやっていて。テレビもやっていましたね。ところがさ、何かの具合いで会話が時々ズレる時があるんだよ。その時……。

(太田光)普通の人は合わないでしょう?(笑)。

談志師匠と1日に2回、電話で長話

(野末陳平)合わなくても、合わせるでしょう? その時、僕は機嫌が悪かったから。だから「もう面倒くせえから、切るぞ!」っつったら、「会話にならねえよ」って言うから。「だから、切るんだよ!(ガチャッ)」って切っちゃったの。そしたら談志が怒ってね。「陳平とは絶交だ!」って。

(太田光)フハハハハッ!

(田中裕二)「絶交」とかって久しぶりに聞いたもんな(笑)。

(野末陳平)だからどの弟子にも全部電話して、「陳平が来たら楽屋に入れるな! 弁当も食わすな!」って、そういう風に触れ回っていた。そういう風に触れ回っちゃって、談志さんがね、スッとしたんでしょう。たぶんね。スッとしたんだけど、言われた弟子たちはみんなもう怖がっているから。談春なんか僕のところに電話が来てね。「師匠から言われたんですけど、どうしましょう?」って。「『どうしましょう?』じゃないよ!」っていう。

(太田光)フハハハハッ! 困ったでしょうねえ(笑)。

(田中裕二)それって結局どのぐらいの期間、そんな感じだったんですか?

(野末陳平)それがですね、田中くん。聞いてくださいよ。

(太田光)面白いんですよ。

(野末陳平)面白いんじゃないんですよ。要するにね、絶交は絶交でしょう? 僕からガチャッて切ってね。そしたら談志さんが広めたわけでしょう? 絶交が落語界全部に知れ渡って。

(太田光)あれは大事件でした。

(野末陳平)大事件だ。あの時はね。

(田中裕二)みんな笑ってましたけどね(笑)。

(野末陳平)笑っていて、頭のいいやつはね、「ああ、あれは『笠碁』だよ」と。

(太田光)そこなんだよね!

(野末陳平)頭のいいやつは言っていたんだよ。碁敵だから。

(太田光)『笠碁』っていう落語があるんですよ。

(野末陳平)それなんだよ。と、言っていたがほとんどの人は師匠の怖さに怯えて。直接電話がかかってきたんだから。「陳平を入れるな! あの野郎とは絶交したんだ!」って。

(田中裕二)それを弟子に電話する談志師匠。どういう気持ちなんだろう?(笑)。

(野末陳平)それで結論は簡単なんですよ。一月半ぐらいたったかな? 僕が気まぐれにね、いるかいねえかたしかめようと思って、電話したんですよ。そしたらね、「おおう」って来たから、「談志?」って言ったんです。そしたら「そうだよ、陳平だな?」って言ったんだ。

(太田光)待ってたんだよね(笑)。

(野末陳平)そう。それでね、太田くん。それはたしかに待っていたんだよ。お互いに。だけど、その待っていた間に、息子の慎太郎さんから打ち明けてもらったところは、僕の留守中に何度もね、うちに訪ねてきていたんだって。

(太田・田中・江藤)フハハハハッ!

(野末陳平)で、ベルを押しているんだよ。だけどうちはね、いろんなセールスマンが来るからね、ベルを切って。押しても鳴らないようにしてる。だから僕がいてもわからなかった。それがひとつ。それからもうひとつのエピソードはね、留守電がしょっちゅうかかるんですよ。留守中に留守電にしておくと、かかってくる。大抵の人は要件とか本題を言うんですよ。何も言わない電話がある。

(太田光)フハハハハッ!

(田中裕二)もう女子だよね! もう彼女(笑)。

(野末陳平)で、僕が再生を押すでしょう? そうするとね、なんにも言わないで「フェー……」って、ため息。このため息が絶対に談志なんですよ。

(太田・田中)フハハハハッ!

(田中裕二)いやー、最高でございます(笑)。

<書き起こしおわり>

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