宇多丸 人間交差点2017を振り返る

宇多丸 人間交差点2017を振り返る 宇多丸のウィークエンド・シャッフル

宇多丸さんがTBSラジオ『タマフル』の中でRHYMESTER主催の野外音楽フェス『人間交差点2017』についてトーク。タマフルクルーのステージ出演や浅草キッド3年ぶりの漫才、そしてバックステージの様子などについて話していました。

(宇多丸)ということでただいま、10周年コメントもいただきました小出祐介さんのいるBase Ball Bearも出演していただきました『人間交差点』というフェスティバル。この番組でも何度か告知させていただきました。RHYMESTER主催『人間交差点2017』。今週の日曜日、5月14日。お台場野外特設会場にて無事開催することができましたありがとうございます。よいしょ~! まずはなにしろずっと、ここんところ天気の話ばっかりしてましたけどね。前日の土曜日が結構嵐に近いような雨で。その前日のイベントは中止になってしまって。で、翌日は曇りと言っていますが、どうでしょうか? と気象予報士の増田さんからの予報もいただいて、まあ安心はしていたんですが。

当日、蓋を開けてみたら全体は曇りで。やっぱり晴れているとアスファルトの照り返しで結構キツいというのが例年だったんですけど、ちょうど曇りで。なおかつ風もちょうどいい感じであって。で、夕方にちょっと晴れてね。もうベストな感じじゃないですかね。まあ、夜は案の定、めちゃめちゃ寒くてですね。もう3年目なのに「おい! 結構マジで寒いぞ、これ!」みたいなね。まあ、そんぐらいの感じで。でもライブをやるにはちょっと涼しいぐらいがちょうどいいのでね。見る側もそうかもしれませんが。お集まりいただいたみなさん、ありがとうございます。集客も4500人ぐらいということで、例年並という感じなんですけども。

まあとは言えね、どのアクトも。例年そうですけど、本当にここで僕が盛って言っているんじゃないのは来ていただいたみなさん、わかると思います。ふつおた(普通のお便り)でもいっぱいいただいておりまして。リスナーの方で『人間交差点』、感想を寄せていただいているメール、全部目を通しております。ありがとうございます。途中でね、それこそまさにBase Ball Bearを紹介するくだりで……合間合間でRHYMESTER。我々本人とか、いろんな出演者とかが出てきて次のグループを紹介するという。そこでも人間が交差するという、これが見せ場になっているんですけど、途中でタマフルクルーが出演するという。Base Ball Bearを紹介するのに。

タマフルクルーも呼び込みで出演

でもやっぱりタマフルクルーなんていって毎日放送しているんだから。放送なんていうのはそれはね、何十万人、何百万人の方が聞いていただくものなんですから。そのぐらいの度胸があるかと思いきや、やっぱり面と向かって大人数の前に立ったことがない。これね、ここですよね。僕はそういう意味では、そこはやっぱり一枚上手?(笑)。でね、大人数の前には立ち慣れているっていうのがありますけども。そこにディレクターの蓑和田くんと、構成作家の古川耕さんね。あと、音楽ジャーナリストの高橋芳朗も会場にいたんで。「君なんかあれじゃない? こういう大舞台に立つの、ア↑コガレなんじゃない?」って。「ああ、そうだね。RHYMESTERのメンバーになる妄想をしたこともあるから」ってね。

(古川耕)(笑)

(宇多丸)「じゃあもう、この機会にぜひ。一生に一度。君なんかもう、華やかな場なんかテープを『あ、あ……入ってますか? 入ってますか? あ、あ……』って、このぐらいしかないわけだからさ。ここで華々しい思い出にしておくところじゃない?」なんてね、一緒に出て。そしたらなぜか、次の出番で。これから出てくるBase Ball Bearの小出祐介くん。こいちゃん。こいちゃんがまあ、音出しで。結構フェスではあるあるなんですけど、その次に出てくるバンドが結構出てきて。で、ベボベは結構がっつり音を演奏するんですよね。割りとね。で、1回出ているっていうのもあるんでしょうけど、俺らの呼び込みのところにまたこいちゃんが出てきて。「おかしいでしょ? あんたを呼び込む場なんだよ!」って言ってるんだけど、「いや、ちょっと……」って。打順的にヒップホップの流れの間だったんですよね。

ANARCHYが来て、SANABAGUN.があって、ベボベで田我流という。まあ結構ラップ・ヒップホップっていうか、そういうブラックミュージック的な流れだったので……ということで。なので、まあちょっとここで軟着陸させる意味でも。したらやっぱり、こいちゃんが並ぶとしっかりタマフルクルーに見えるっていうあたりがね、本当によかったですよね。で、そこからの僕のキュー出しから「Base Ball Bear!」って呼び込めっつってんのに、こいつらが要領を得なかったですね。あん時ね。あれ、なんすか、あれ? シャキッとしない。

(古川耕)なんかね、全然わからなかったし、もう聞こえてもいなかったですね(笑)。

(宇多丸)何をやっているかがよくわかってない?

(古川耕)何をやっているか、よくわかってなかったですね。

(宇多丸)それは緊張ゆえっていうことですか?

(古川耕)なんですかね? 実はね、高橋芳朗さんとも話していたんですけど。緊張という緊張ももはやしていないんですよ。よくわかってないから。

(宇多丸)だからわかってないんでしょ? なにもかもがよくわかってない(笑)。

(古川耕)わかっていることは、ああいう場における宇多丸さんへの憎悪ですね。

(宇多丸)なんでだよ?

(古川耕)あの、絶対的な強者みたいな立場から「はい、お前ら素人。やってごらん?」みたいな時は、本当に性格が悪いんですよね。

(宇多丸)(笑)。あの、メールでもありましたよ。他の、もういろんな場でね、僕は気を遣いまくって。いろんな人にやっているのに、タマフルクルーに一切気を遣っていない感じっていうね。

(古川耕)本当に(笑)。

(宇多丸)ああ、そうですか。でも、いいんじゃないですか。メリハリですよ。玄人、玄人、素人、素人っていう。これはいいんじゃないですか。ねえ。

(古川耕)緩急をつけたと思います。

タマフルクルーとこいちゃん登場。この後、I'Sの朗読となりました(嘘です)

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(宇多丸)ありがとうございますよ。もう本当にどのアクトも素晴らしくてということで。お越しいただいたみなさん、ありがとうございます。あ、そうですね。TBSラジオ絡みで言えばですね、『たまむすび』でもおなじみ玉袋筋太郎さんと水道橋博士の浅草キッドさん。かれこれ3年ぶりの漫才ということになるらしいんですけど、RHYMESTERを呼び込む漫才をしていただいて。これは本当にもう、玉さんと飲むようになってからずーっと「とにかく漫才をやる機会があんまりなくなっちゃって。それが悩みだ」みたいなことを言っていて。前だったらね、高田笑学校とかあったんですけどということで。「じゃあ僕が、とりあえず肩慣らしみたいなことでいいんで。僕らのライブにお呼びしてもいいですか?」みたいなことを前から言っていたんですけど、それがついに実現して。

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で、まあちょっとね、音楽ライブの客ですから。まあブッキングしておいてなんですけど、やりづらいんじゃないかな? とか。あと、たとえば音響的にね、言っていることがちゃんと響くのかな? とかね。諸々ちょっと、懸念というか、一抹のがあったんですけど、そこはやっぱりね、なんて言うんですかね? まあ釈迦に説法というか。どれだけの場数を踏んでいるんだと。それはもう失礼しましたと。もうね、浅草キッドさんすごいですね。ドッカンドッカン持っていってですね。でもそのドッカンドッカンを僕ら、スタンバイで脇で聞いていて。それだけでももうグッと来る感じでした。

バックステージの交流

あとはやっぱりね、まあ客席のみなさんに楽しんでいただければ何よりなんですが、バックステージに出演者もそうだし、出演してない人も遊びに来ていて。それこそね、舞台上に最後上がっていましたけど、ゆるふわギャングの2人もずっと遊んでいたりして。

若手とかもね。関係ないけど遊びに来ていたりして。で、交流しているんですよ。ANARCHYとかもガンガンいろんな人に話しかけていて。いったん、別の現場があったのにまた戻ってきて。そんぐらい、みんなすごい喜んでいただいて。KREVAとかもすごいね、珍しく……たぶん、後輩的な、無責任に騒げるところがないのかもしれないけど。大はしゃぎしていましたよ。だから、すごい楽しかったですよね。はい。ということでございます。出演していただいたみなさん、そしてもちろんお越しいただいたみなさん、本当にありがとうございました。また来年以降、どんな形になるのか。楽しみにしていただければと思います。

<書き起こしおわり>

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