吉田豪 清水富美加(千眼美子)出家騒動を語る

吉田豪 清水富美加(千眼美子)出家騒動を語る モーニングCROSS

吉田豪さんがMXテレビ『モーニングCROSS』の中で清水富美加さんの出家騒動について話していました。

(堀潤)さあ、続いて豪さん、テーマの発表をお願いします。

(吉田豪)はい。

(堀潤)清水富美加さんの出家騒動。

(宮瀬茉祐子)宗教法人 幸福の科学に出家したことで話題となっている女優の清水富美加さんが新たにブログを開設したことが明らかになりました。開設されたブログは教団から与えられた法名 千眼美子名義で、メッセージや画像などの投稿はまだされていません。新しく開設したブログで清水さんがどんなメッセージを発信するのか、注目が集まっています。

(堀潤)ちょっと芸能に疎いんですけども。この件をきっかけに清水富美加さんを注目するようになったんですけど。なんか、きれいな方ですね。

(吉田豪)そして、ものすごい才能がある。バラエティーでも女優としても才能があったんでっていう。まあ、本も読ませていただきまして。

(堀潤)あ、例の本ですね。

(吉田豪)入手困難だと言われた。で、「暴露本」とか言われているんですけど、正直全然暴露本じゃないんですね。

『全部、言っちゃうね。』

(堀潤)へー。でも『全部、言っちゃうね。』っていうタイトルですよね?

(吉田豪)でも、全部言っている感じっていうよりは、言っちゃうと宗教宣伝本です。これは。

(堀潤)そうなんですか。

(吉田豪)あの、「洗脳騒動」みたいに言われてますけど、彼女はまずこの本でそれを否定しているんですよね。「洗脳をされたわけじゃなくて、そもそも芸能界に洗脳をされていた」って言っています。

(堀潤)なるほど。

(吉田豪)で、そもそも彼女は2世なんですよね。

(堀潤)親御さんがね。

(吉田豪)ご両親が信者で、ご兄弟も信者で。子供の頃から幸福の科学の漫画を読み、幼くして入信みたいなのをしているんで。だから、わかりやすく言うと2つの教えがバッティングして。で、小さい頃からの教えを選んだっていうことなんですよね。で、芸能界の方々がすごい彼女の批判をされているじゃないですか。いま。

(堀潤)ああ、そうですか?

(吉田豪)まあ、「仕事を途中でこんな投げ出すなんて!」みたいな感じで。あれ、絶対に逆効果なんですよ。そうやって仕事で追い込まれて、そこから救われたという人に対して「なんで逃げるんだ?」って言ったら……(笑)。

(堀潤)「それはあなたたちの価値観が違うからです」と。

(吉田豪)「あなたたちが間違っているんですよ!」ってなっちゃうだけなんで。で、彼女がなぜここまで追い込まれたかがちょっと僕、個人的にいろいろ聞いた話で。能年玲奈さんの騒動がやっぱり重なってくるんですよ。同じ事務所で。で、能年さんがいろいろあって仕事があまりできなくなって。

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(堀潤)ああ、能年さんと同じ事務所だったんですね。

(吉田豪)そうなんですよ。同じ事務所で同じ洗脳騒動が起きるという流れなんですけど。で、能年さんが仕事ができなくなったので、彼女自身すでに売れていたんですけど、能年さんに入るべき仕事が結構彼女に入った。で、キャパシティーをオーバーしていって。で、書き仕事とかそういうのもどんどんどんどん。だから事務所が推していたもんで入っていって、限界が来ちゃったと。

能年玲奈の仕事がどんどん入ってキャパオーバーに

(堀潤)まあ、事務所としては期待の1人の女優さんであり、タレントさんとして活躍してもらいたいという思いもあったんでしょうけど。それがどんどんどんどん、過剰、過密になっていったんじゃないか? と。

(吉田豪)ただ、事務所をフォローできる部分もあって。まあ、「給料が最初5万円だった」みたいなことがすごい報道されているんですよ。仮面ライダー時代。あれに関しては、僕も特撮のレギュラーをやっていた人の何人かから話を聞くと、「どうなんです? 儲かるんですか?」って聞いたら、「赤字です。ほぼノーギャラです」みたいな。名前を売るためにやる仕事なんで。その時代が安かったのを批判の根拠にするのはちょっと弱いんですよ。

(堀潤)まあ、最初からそんなガッポガッポもらえる話じゃないですもんね。

(吉田豪)そうです。特にものすごい過酷でいちばんお金にならないのが、その特撮のやつで。ただし経験になるっていう。

(堀潤)それこそ、先ほどのね、料理人の方のお話なんかも、最初は修行から始まって……っていう部分もあるよと。

(野田稔)最初からプレミアムフライデーはないんだよと。

(吉田豪)ただ、いろいろ読んで思ったのが、まあ本当に彼女が追い込まれていた時に救ってくれたのが、まあその幸福の科学だったということで。ちょっと読みますね。「生々しい話をすると、本当に事務所を辞めるとなると、映画もぶっちぎってPRもしないとなると、最低でも数億円は違約金の中に含まれてくるんじゃないか?って報道でも言ってましたけどレプロ(事務所)に要求されるお金はおそらく私に来ると思います。それをたった1人、こんな私、一人間の命を守るために、『たとえなにがあっても守ってあげるから。大丈夫だ』ということはどの事務所も言えないことだと思うんですよ」と。問題はそこなんですよ。たぶん。力のある事務所と戦えるのが、たぶんここぐらいしかなかったということなんですよ。

(堀潤)そうか。だから、なるほどね。まあ、たとえば一般企業で労働者がいろんな責任を負わされる時に、労働組合が動いてくれて、経営と向き合って交渉をしてくれたりする。芸能界にはそういう組合的なものっていうのがあまり存在しないから……。

(吉田豪)そうなんですね。もうちょっと平和な事務所に移籍して戦ってもらえるとかも、期待できないわけじゃないですか。

(堀潤)そうか。で、彼女の言い分を主張してくれる団体、勢力っていうのは他にいなかったんですね。

(吉田豪)そんな時に家族がそうだったら、そりゃあもう、行きますよ。だから、洗脳とかではないっていう気持ちはわかるんですよ。

(堀潤)そうか。まさに駆け込み寺なのかな?

(吉田豪)そうなんですね。ただ、彼女は本当に才能があった女優さんなんで。今後、だから彼女が幸福の科学の映画とかで活躍していくと言われているんですけど……それで、果たして満足できるのか?

(堀潤)そうですよね。

(吉田豪)そこになんかちょっとね、期待したい部分はあるんですけど。

(堀潤)うん。今度は幸福の科学も幸福の科学で、もっと彼女が間口広く活躍できるような関係を築いてほしいですよね。

(吉田豪)でも、たぶんもっと完全な宣伝に針を振った方になっちゃうと思うんで。そこが惜しい。もったいないっていう。

(堀潤)本当ですよね。でも、あれですよね。その、レプロの方々も会見を開いて、円満な方向に向かわせたいというようなことはありましたよね?

(吉田豪)どうなのかな?っていう感じですよね。

(堀潤)どう思います? 関口さん。ある種、働き方の問題にも関わってくる話でしょう?

(関口舞)うーん……ただ、まあ正直、その芸能界のビジネスモデルがあんまりよくわかんないですけど。

(堀潤)ああ、すごい大事な点ですね。

(関口舞)なんか1人の20代の女性が精神的に病んで、「もうできません」ってなった瞬間に何億円も損害が発生するようなモデル自体が結構すごい大変だなっていう……。

(吉田豪)収入はもっと安いのに、損害賠償はそのぐらいの額?っていう。たしかにCMとかをやっていたというのはありますけど。

(堀潤)たしかにアダルトビデオ業界でそういうものがひとつ大きな問題になって。

(吉田豪)あれも結局損害が大きすぎて辞められない。やらざるを得ないっていう。

(堀潤)で、業界としても自浄作用をさせなきゃ、みたいな話も出てきてますけれども。野田さん。これ、いまね、関口さんが「芸能界のビジネスモデルがよくわからない」っていう。たしかによくわからない中で、でも夢はあるし、活躍もしたい。だからポーンとまず飛び込む。でも、そこで見えるいろんなそういうスキームっていうのが、「えっ、こんな風になっていたのか!」って初めて気がつくっていう……。

(野田稔)あのね、ビジネスモデルだけじゃなくて、キャリアモデル的にもね、普通キャリアってある程度年齢を積んで、だんだんだんだん社会的価値が上がっていって。それに伴って給料が上がって、稼ぎが上がるっていう形じゃないですか。ところが、芸能界ってかならずしもそうなっていなくて。若い時にボーン!って売れちゃうみたいなことになると、キャリアがおかしくなりますよね。だから、ここをなんとかできないものなのかな?っていうのをすごく難しい。

(堀潤)でも、そういうのってスポーツ業界とかもそうなんじゃないですか? セカンドキャリアがなかなかね。

(野田稔)ちゃんとね、専門家が知恵を絞った方がいいような気がするな。これ。

(吉田豪)本当、「弱っている人はみんなここに来れば助かりますよ」みたいな本なんで。それ以外の助かる道をみんながいろいろ提示してあげないと危険だと思いますよ。

(堀潤)それこそね、芸能界の組合の話だったりとか。選択肢を様々揃える。どうも、ありがとうございました。

<書き起こしおわり>

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