ダースレイダーさんがblock.fm『INSIDE OUT』に出演。前日に行われたフリースタイルMCバトルの日本一を決める大会『KING OF KINGS 2016 GRAND CHAMPIONSHIP FINAL』についてDJ YANATAKEさん、チャンピオンのGADOROさんと振り返っていました。
(DJ YANATAKE)さっそく今日のゲストを紹介したいと思います。先ほども話に出ました。『KING OF KINGS』の鎖グループから、ダースレイダー in the House!
(ダースレイダー)どうも、よろしくお願いします。明けましておめでとうございます。
(DJ YANATAKE)どうも、明けましておめでとうございます。そしてもう一方。鎖グループの事務局の方から三浦くん in the House!
(三浦)よろしくお願いします。
(DJ YANATAKE)今日はお二人をお招きしたわけですけども。まあ、昨日すごかったですね。
(ダースレイダー)はい。ディファ有明。雨で結構天候的にはだいぶパーティー向きじゃないたいみんぐだったんですけども。もう、外でも傘さして総立ちで待っていて。ギュウギュウの中で素晴らしい試合がたくさん行われて。
(DJ YANATAKE)寒かったけど、中は熱気ムンムンだったね。
(ダースレイダー)まあ予報はわかっていたんで、「外は雨だけど、中は嵐です」っていう煽り方をしていて。実際にいろいろ波乱の大会になったんですけども。
(DJ YANATAKE)そうだね。三浦くんもどうでしたか? 昨日、自分で見てみて。
(三浦)いやー、ついに形になったなっていうのと、後々話があるところです。
(ダースレイダー)まあ1年に1回の決勝大会だったんで、そういった意味で1年かけていろいろ仕込んで準備して。いろんな人たちがいろんなところで戦ってきて……っていうところが集まってきて。そういった、自然にエネルギーが集まる場というか。エネルギーを集まる場っていうのはまあ、ワイルドになるなっていうのが。いろいろな意味で楽しめましたね。
(DJ YANATAKE)そうだね。僕もね、月に1回いま、AbemaTVの方でやっていますけどもね。『9sari Station』っていう番組のお手伝いをさせていただいておりますけども。
(ダースレイダー)お世話になっております!
(DJ YANATAKE)いえいえ。1年間、それに向けて鎖グループのスタッフ、どんだけのことをやってきたか?っていうのを知っているので。やっぱりあの大会が形になった瞬間を見れて僕もすごいうれしかったですけど。
(ダースレイダー)もうね、ヤナさんにはだからファイナル、そしてセミファイナルのDJもお願いして。やっぱりヤナさんはブースにいる時のテンションと顔とかが非常にファイナル向きというか(笑)。
(DJ YANATAKE)本当?(笑)。
(ダースレイダー)やっぱり華やかな決勝の舞台に相応しい。アクションも含めてね。
(DJ YANATAKE)ああ、そうなんですかね。楽しそうにやるっていうね。
(ダースレイダー)すっごくそれが大事な要素だったんで。
(DJ YANATAKE)そうかもしれない。僕、お祭りとしてすごく楽しませていただきましたね。ちょっと簡単になんですけど、『KING OF KINGS』っていうのはどういう大会なのか?ってひょっとしたら知らない人がいるかもしれないので、ちょっと……
『KING OF KINGS』とは?
(ダースレイダー)もともとは鎖グループの漢 a.k.a GAMIがいま、このタイミングで日本一のMCをちゃんと決める大会をやりたいということを宣言して。僕がそのタイミングで彼を手伝うという流れになったので、いろいろアイデアを出したりとか、あとは実務的なところは僕がやるから、アイデアとか基本的な構想は漢が作って。「それをやるんだったら、こういうやり方じゃない?」とか「じゃあこういう風にやっていこうよ」っていうのを僕がいろいろ考えて作っていった……『KING OF KINGS』っていうのは「王の中の王」。そういった意味でいま日本中でいろんなバトルとか、いろんな王様が。MCバトルの王様っていうのは本当に群雄割拠というか、強いMCだらけなんですけども。そんな王の中の王を決める大会をやろうと。
(DJ YANATAKE)なるほど。
(ダースレイダー)そういうコンセプトで。実際、今年が2年目っていうことですね。
(DJ YANATAKE)そうかそうか。なんでね、いまもう本当、ブームの真っ只中ですから。注目度もすごかったですよね。
(ダースレイダー)そうですね。賞金も150万円なんですけど。キングになった人には。で、昨日の会場ディファ有明は結構早いうちからソールドアウトしちゃっていて。ギュウギュウの満杯だったのと、AbemaTVでも放送して70万人ぐらい見ていた人がいて。だから、70万人が入る会場でやっていたようなもんっていうことを考えると、まあだいぶいい気持ちでみんな戦ってくれたんじゃないかなとは思うんですけど。舞台としてはですね。
(DJ YANATAKE)なるほどね。そうか。あとは後ほど、ちょっといろいろ昨日のこともこれから聞いていきたいなと思うんですけども。まずですね、昨日チャンピオンになったのは……
(ダースレイダー)はい。そんな中、今年の2016年の王の中の王。しかも本当に切望していた男ですね。「絶対に取る!」と会うたびに言っていたMCがついにチャンピオンになりました。宮崎出身で、そして『KING OF KINGS』はいろんな勝ち上がり方があるんですけども。彼の場合はいわゆるバトルMCが最も集まると言われる大会『戦極MCバトル』の第15章で勝って、そして乗り込んできたGADOROがチャンピオンになりました。おめでとうございます!
(DJ YANATAKE)GADOROくん、おめでとう! すごい!
(ダースレイダー)めちゃめちゃヤバかったっす。本当に、GADOROの試合はいろんな機会があるから結構見ることが多くて。その中でも集中力的にGADOROがまさにネクストレベルに突入する瞬間っていうのが大会の途中にあるみたいな。「おっ、いまあいつ、殻を破って次のステージに上がったんじゃね?」っていう、まさにそのロウで生でライブな瞬間っていうのを見せながら勝ち進んだっていうね。本当に素晴らしい戦いを見せてくれましたね。
(DJ YANATAKE)そうか。まあちょっと、そんなGADOROくんに急遽無理を言いまして。いま優勝した次の日でいろいろと忙しい中なんですけども。電話で直接話を聞けるということなんで。ダースもまだ全然しゃべってないでしょ?
(ダースレイダー)もうバタバタで。「おめでとう」ぐらいしかちゃんとは言えてないですね。
(DJ YANATAKE)なのでちょっとね、ダースレイダーから優勝インタビューみたいなのをこの場を借りてしてほしいなと思うので。その前に、ちょっと1曲かけている間に電話をつないでみたいと思うんですが。なんと、GADOROくん。本当に持っているな! 持ちすぎてるな! と思うんだけど、今日、1月9日ですけども、明後日の1月11日に待望のファーストアルバム『四畳半』をリリースするという。こんなバッチリなこと、ある?っていうね。
(ダースレイダー)まあだから、天運我に有りっていうね。撃つ用意有りっていうやつですよね。掴んじゃいましたよね。
(DJ YANATAKE)そうだね! そうなんだよね。なんで、直接チャンピオンの声を最速インタビューという形でしてみたいと思いますので。この後、楽しみにしている方も多いと思いますので、お待ち下さい。その間に、まず1曲かけたいと思うんですけども。そのファーストアルバム『四畳半』に入っているDJ WATARAIプロデュースの曲があるんですけども。
(ダースレイダー)ついにできましたか、これ。『KING OF KINGS』のルールのひとつにビートゲットシステムっていうのがありまして。MCが戦うビートをオリジナルビートを用意して、勝ったMCがそのビートを自分のものとして持って帰れると。で、1回目の『KOK』でGADOROが勝ち取ったビート。これはサイプレス上野との試合で勝ち取ったんですけど。まあ、MCたちに評判のいいビートで。「うわー、あれを持って帰るのかよ!」みたいなのを言われながら、結構長いこと曲にしていなかったんで「どうなっているんだ?」って言われていたのがついに日の目を見たということですね。
(DJ YANATAKE)すごいな。そういうのも本当に持っているな。DJ WATARAIのビートですから、間違いないと思います。それでは1月11日に発売します『KING OF KINGS 2016』。今年の日本一のバトルMCに輝きましたGADOROの待望のファーストアルバム『四畳半』の中から、DJ WATARAIプロデュース『虫ケラの詩』を聞いてください。
GADORO『虫ケラの詩』
(DJ YANATAKE)聞いていただきましたのはGADOROで『虫ケラの詩』。プロデュースド・バイ・DJ WATARAI。今週発売のアルバム『四畳半』に入っております。というわけで、GADOROくんに電話がつながっております。GADOROくん?
(ダースレイダー)どうも、GADOROくーん?
(GADORO)もしもーし?
(ダース・ヤナタケ)おめでとうございます!
(ダースレイダー)チャンピオン in the House! もうね、忙しすぎてスタジオには電波の形でしか来れないというぐらいの忙しさで。なかなかいい感じだと思うんですけども。さっそく、昨日は本当にお疲れ様でした。おめでとうございます。
(GADORO)ありがとうございます。
(ダースレイダー)結構、超ありきたりなことから聞きたいんだけど。輪入道に勝った瞬間の気持ちってどうだった?
(GADORO)ホッとしたっていう感じでしたね。うれしいっていうよりか、本当にホッとしたっていう。
(ダースレイダー)肩の力がバーッと抜けるみたいな?
(GADORO)最低でも優勝って思っていたから。
(DJ YANATAKE)おおっ!(笑)。
(ダースレイダー)最低ライン、越しましたよ!
(GADORO)ありがとうございます。
(ダースレイダー)実際に戦っている時、すごい集中力だったと思うんだけど。結構、いままでに見たGADORO……GADOROはもともと集中して戦うタイプのMCだとは思うんだけど、昨日はちょっとすさまじかったね。相手の言っていることとかも全部自分の中を通して。だからアンサーもすごかったし。
(GADORO)そうですね。対戦相手がみんな、それぞれ違うスタイルの人だったんですけど、なんかこの人にこれで言おうとかあったんですけど、全部ぶっ飛んでしまって。でも逆に、真正面からぶつかってくれたから、じゃあ俺もそっちのスタイルで行くよ! みたいな。
(ダースレイダー)実際でもね、それは相手の土俵に乗ってひっくり返すというところまでGADOROが行っているのはすごい感じていて。まず、裂固戦。裂固も今回、すごい勢いがあったし、韻の数も正確なやつをたたみかけて来るし。
(GADORO)そうっすね。結構めっちゃ踏んできた。
(ダースレイダー)でも、それを返していたからね。そのスタイルを。踏み返すというか。しかも、ジャッジの後に漢も言っていたんだけど、裂固はとりあえず韻先行で言ってから辻褄をつけるスタイルだったと思うんだけど、GADOROは言っていることの筋っていうか、8小節なら8小節の中でちゃんとこういうことを言うっていうのをまとめて返していたから。そこはちょっと1個上のスキルだったね。
(GADORO)ありがとうございます。
(ダースレイダー)俺はなんか見ているだけのスタンスだったので、非常に見ていて「うわーっ!」って思いながら見ていたんだけども。で、輪入道戦は逆に、輪入道ももう絶好調のあの輪入道スタイルで来ていたからどういう試合になるのかな?って思ったんだけど。
(GADORO)『戦極』で1回戦っていて。そういうのもあって、決勝っていうのもあって、やっぱり輪入道くんなんで。曲もめっちゃ聞いていて本当リスペクトしているんで、小手先じゃあ通用しないと思ったんで。そのまま、その場の瞬間で勝負しようと思って。
(ダースレイダー)立った瞬間に決める、目の前に相手がいるところで。
(GADORO)っていうか、輪入道くんが目の前に立った時点で、向こうがそういうオーラが出ていて。「じゃあ、やろう!」っていう。
(ダースレイダー)「じゃあ、やろう!」っていう感じだ。そういうね、自然な流れの決勝戦だったね。お互い、もう魂対魂みたいな表現になっちゃったんだけど。すごいぶつかり合いっていうのがエネルギーになって見えるみたいな。2人のラップが。
(GADORO)気持ちですね。
(ダースレイダー)うん。すごいぶつかり合いだったと思うし、しかもちゃんとやり取りっていうかね。ラップをしているんだけど、お互いにアンサー……「アンサー」っつっても、別に相手の言ったことに返すというよりは、本当にぶつかってきたものをぶつけ返すっていう。ドラゴンボールとかのね、すごい規模の戦いみたいなああいうレベルになっていたと思うんだけど。実際にさ、他のMCの試合っていうのはどの程度見ているものなの?
(GADORO)俺、全然見てないです。基本、バトルとかあんま見てなくて。ずっと廊下の方に1人で突っ立っていたり。
(ダースレイダー)突っ立っていた(笑)。廊下に立たされていたみたいな?
(GADORO)他の人のバトルは見ていないっすね。
(ダースレイダー)そうなんだ。完全に集中スタイルで。
(GADORO)そうっすね。
(ダースレイダー)でも、そんなGADOROがね、輪入道との試合。最後、ガッと輪入道にハグされて「おめでとう!」っていう状態で終わって。そっから、肩の力を抜けるぐらいになってから、最後にすさまじいラップを優勝ラップでやっていたけど。でも、これで無事150万円が賞金として入るんですけども。これ、ちなみに使い道とかっていうのは?
(GADORO)使い道は本当に返済で……
(ダース・ヤナタケ)(笑)
(ダースレイダー)「本当、返済」みたいな(笑)。
(GADORO)そうっすね。貯金とかじゃないですもんね。
(ダースレイダー)貯まる方向までは持っていかなくて……
(GADORO)そうっすね。貯まる方向まではまだギリギリ行けないぐらいの……
(ダースレイダー)行かない感じなんだね(笑)。まあ、穴埋めにはだいぶ助けてもらいます、みたいな?
(GADORO)本当に助けてもらったっす。
(ダースレイダー)これ、でも穴埋めが終わると四畳半から外に出てる展望は出てくるんですか?
(GADORO)そうっすね。四畳半から引っ越すっていうことですか?
(ダースレイダー)うんうん。
(GADORO)そうっすね。でも、六畳一間ぐらいには……
(ダース・ヤナタケ)(笑)
(ダースレイダー)パワーアップ! セカンドアルバム『六畳一間』みたいな(笑)。
(GADORO)そうっすね。そうなれたら、いいっす。とりあえず、お風呂があるところに。
(ダースレイダー)風呂をまずはゲットするという明確な目標が。でも、このタイミングで狙ったかのごとく、明日ニューアルバムの『四畳半』が発売なんだよね。これも、おめでとうございます。
(GADORO)ありがとうございます。
(ダースレイダー)結構まあ、作り始めたところから、作っているという話は俺も聞きつつっていう感じだったんだけども。どうですか? アルバムを完成してみて。
(GADORO)ああ、まあ結構切羽詰まっていた状態だったんで。
(ダースレイダー)実際に録り終わったのはいつなの?
(GADORO)全曲、最後に書き終わったのがバタバタしていて1ヶ月前とか……
(ダースレイダー)ええっ!?(笑)。まあでもこのタイミングにちゃんと間に合ったっていうのは逆に言うとベストタイミングで……っていうことだよね。まあ、実際にね、発売日は聞いていたんだけど、制作の予定を聞いた時に「えっ、それって可能なの?」ってチラッと頭の中では思ったんだよね。
(GADORO)ですよね(笑)。ダースさんと話していて。
(ダースレイダー)俺も顔に出ていたかもしれないんだけど。「えっ?」みたいな(笑)。表情でバレているかもしれないんだけど、結構心配はしていたんだけど。でも、無事に物もちゃんと出て。そして11日というか早いところでは明日からお店に並ぶことになるということで。このアルバムに関しては、ファーストアルバムだと思うんだけども。結構しかもね、苦労しているというのも俺は聞いていて。何度も何度もチャレンジしてついに形にしたというのを含めて、自分にとってどういった作品になりましたか?
(GADORO)12曲入っているんですけど、本当に全部リアルをさらけ出している12曲ですね。真っ裸っていうか。臭い部分もさらけ出しているし、腹黒い部分もさらけ出しているし。本当に、一言でいうと「リアル」っていう感じですね。
(ダースレイダー)まあバトルでもGADOROがある時から本当に自分を、自らを切ってその出てくる血で相手を攻撃するみたいなぐらいさらけ出すようになってきたと思うんだけど。その思い切りっていうのはどうやって生まれたの?
(GADORO)でも、やっぱりリアルって何かな?って思った時に、ダサいことも出さないとリアルじゃないなって。結構みんな、自分がヤバいとかかっこいいとか、それだけじゃなくて、自分のダサい部分もさらけ出して初めて、リアルって言えるんじゃないかなと思って。本当は伝えたくないことも曲にして言ってみようって思いましたね。
(ダースレイダー)「ラップだったら言える」っていうのもあったの?
(GADORO)いや、本当は言いたくないんですけど。でも、やっぱりリアル。自分の本心をさらけ出すっていう意味じゃあ……そうっすね。だから元カノに借金をしているとか、四畳半で暮らしているとか、本当は言いたくないんですけどね。
(ダースレイダー)まあ、わかるよ(笑)。でも言った結果さ、GADOROがどういうやつか?っていうのがすごい伝わるし。ラッパーっていうのは、本当に俺も「ヒップホップは逆転現象だ」ってよく言うんだけど。やっぱりそうやって、普通の人から見たらマイナスの要素。「ダメじゃん」とか言われている要素を出すことによって価値に変えるというか。なんか、それをまさにやっているというアルバムだと思うから、そういった意味ではね、世の中大なり小なり似たような環境のやつとか、やらかしているやつっていっぱいいると思うんだけどさ。大概、ラッパーじゃなかったりするからさ。そういうやつらが、「俺のことをラップしてんじゃん、こいつ!」みたいなさ。「四畳半に住んで、元カノから金を借りてバックレてるの、俺だよ!」みたいなやつが、「やっべー! 俺のことを歌ってくれている!」みたいに思うと思うし。そういうやつらの声にもなっていると思うからね。まあ、そういうやつらの声になってどうする?っていう話なんだけど(笑)。
(GADORO)はい(笑)。
(ダースレイダー)だけど、まあ『クズ』っていうアルバムの前の先行曲もそうだし。そこを「言っていいんだ」っていうので勇気をもらう人っていうのは結構いると思うんだけどね。なんか、「上手く行ってないとダメなんじゃないか?」ってプレッシャーに押されちゃっているやつとかさ。「かっこよくないと、ダメなんじゃないか?」とか。「ちゃんと生活していないとダメなんじゃないか?」っていう。
GADORO『クズ』
(GADORO)そこの自分の葛藤が起きるって絶対、俺も昔はそうだったんですよ。やっぱり腐ることとか、自分をかっこよく見せようって取り繕って昔、曲を作っていた時もぶっちゃけあったんすけど。でも、やっぱりそれじゃあリアルじゃないなと思って。で、今回のアルバムはもう自分の内面をさらけ出した、裸の曲ですね。12曲全部。そういう意味じゃあ、誰よりもリアルかなっていうのがあるっす。
(ダースレイダー)少なくともでも、GADOROという人間を知る上では、このアルバムをとりあえず聞けば、GADOROがどんなやつかわかると。
(GADORO)そうですね。もう本当にそれっすね。
(ダースレイダー)しかもね、それが実は日本最強のバトルMCでもあるということがね、証明されたわけですから。本当に素晴らしいじゃないですか。
(GADORO)ありがとうございます。
(ダース・ヤナタケ)(笑)
(GADORO)いや、でもそうっすね。ちょっとまだ実感がわかないですけど。
(ダースレイダー)借金がちゃんと返せたぐらいで実感になると思います。そこ(笑)。「あれっ、返済終わっている!?」みたいな(笑)。
(GADORO)そうっすね(笑)。
(ダースレイダー)でもそんなGADORO、もちろん昨日の『KOK』を会場で見た人も、AbemaTVで見た人もいっぱいいると思うし。でももっと、そのGADOROがどんなやつかを気になっているやつのためにね、近々でね、明日。タワーレコードで……
(DJ YANATAKE)ちょっとじゃあ、ヤナタケがフォローをさせてください。なんとGADOROくん、明日。1月10日……発売は1月11日なんで、いわゆるフラゲ日。店着日という感じになりますけど、なんとタワーレコード渋谷店の6階イベントスペースでミニライブ&サイン会が夜19:30から。ライブもあるんですね。これはぜひみなさん、明日お祝いに駆けつけつつ……
(ダースレイダー)うん。チャンピオンに会えますよ。しかも、チャンピオン本人の前でアルバムをゲットして、そこにサインをもらうという。
(GADORO)ねえ。いまもらっておいたら超いいよね(笑)。
(ダースレイダー)これ、アルバムの曲をがっちりライブするのはGADORO、初めて?
(GADORO)ええと、1、2回ぐらいやったことがある……
(ダースレイダー)じゃあ3回目のライブってことね?
(GADORO)3回目か2回目のやつです。
(ダースレイダー)で、サイン会ですよ。サイン会は何回目?
(GADORO)サイン会はないっすけど……
(ダースレイダー)おおーっ! 初めてのサイン会。
(DJ YANATAKE)たぶんさ、CD買ってサインの時っていま、一緒に写真とか撮らせてくれたりするじゃないですか。チャンピオンと写真が撮れるかもしれない!
(ダースレイダー)ねえ。GADOROと写真を撮って、サインをもらって。
(DJ YANATAKE)Instagramにアップしたら「いいね」がいっぱいつきますよ(笑)。
(ダースレイダー)で、家に帰ったらGADOROがどんなやつかわかる12曲が入っている。わかっちゃうっていう。素晴らしいですね。で、11日に発売ということで。でもね、だから今年始まったばかりだから、そういった意味でGADORO、スタートしたばっかりだから。こっから、チャンピオンという称号とアルバムという自分の物語を持って……
(GADORO)そうっすね。いまからっていう感じですね。
(ダースレイダー)どこまで行くか?っていうのをみんな楽しみにしているから。これは本当、チャンピオンとしてどこまで行くか。僕らもすごく期待しているし、応援しているし。本当にGADOROが行けるところまで行ってほしいと強く感じる。2017年の12月31日に「GADORO、ここまで来た!」っていうのを見届けたいと思うので。ぜひ、我々をガッチリとロックしてください。
(GADORO)ありがとうございます。
(ダースレイダー)ということで『KOK』2016年、日本最強のMCチャンピオン、GADORO! ありがとう!
(DJ YANATAKE)ありがとうございました。
(GADORO)ありがとうございました!
(電話を切る)
(DJ YANATAKE)はい。というわけですごい! 最速インタビューをお届けしました。うれしいね。やっぱり生の声を聞かせてもらえたらね。アガりました。というわけで、繰り返しますけども明日の夜19時半からタワーレコード渋谷店の方に行くと生GADOROに会える。で、さっきかけた曲『虫ケラの詩』もすごい評判よかったですけど。それが入ったCDも買えちゃう。で、せっかくなんでGADOROくんの曲をアルバムの中からもう1曲、『INSIDE OUT』でかけさせていただけるということなんですけども。こちらもビートゲットシステムでゲットした……
(ダースレイダー)イエーッ! こういったMCの役に立つっていうのが、『KOK』のMCのための大会としてやっているので。こうやって形にしてくれるのはすごくうれしいし、それをみんなが聞いて、「やべえ!」って言ってくれるのがすごくうれしいので。GADORO、グッジョブ!っていうことで。「GJ! GJ!」っていう感じですね。
(DJ YANATAKE)間違いない(笑)。というわけでGADOROのファーストアルバム『四畳半』の中からもう1曲、お聞きください。MASS-HOLEプロデュースになります『Concrete Jungle』。
GADORO『Concrete Jungle』
(DJ YANATAKE)はい。聞いていただきましたのはGADORO。明後日発売のファーストアルバム『四畳半』の中からMASS-HOLEプロデュース。『KING OF KINGS』でゲットしたビートですね。『Concrete Jungle』という曲をお送りしました。
(ダースレイダー)GADORO、おめでとう!
(中略)
(DJ YANATAKE)さて、この後の時間はダースさんから結構大事なお話があるということで。どんな感じになりますか?
(ダースレイダー)はい。実は今日の昼前ぐらいにブログでもアップしたんですけども。昨日の『KING OF KINGS GRAND CHAMPIONSHIP FINAL』。大会自体もMCたちが本当にみんな素晴らしい戦いを見せてくれて。実際に熱狂というか、興奮のるつぼで。僕もすごい、決勝戦のいまのGADOROと輪入道の試合とかもすごいテンションで見て、「うわーっ!」って思って。で、ガーッ!っと駆け抜けて片付けをして、会場をバラしたりとかしている時に、自分的にいろいろ振り返って検証していた結果、非常に重大なミスが見つかったんですね。
(DJ YANATAKE)ほう。
(ダースレイダー)で、大会の運営を僕はこれ、「日本一のMCを決めるための大会だ」ってうたって、「自分がプロデューサーだ」って言って。で、「MCのための大会だ」って言ってMCたちにどんだけいいパフォーマンスをしてもらうか、MCたちにこれをその後のキャリアアップにどう使ってもらうかっていうための大会としてプレゼンしているので。そういった意味でちょっと見過ごせないミスがひとつありまして。それも、一回戦でGADOROとCIMAという2人のMCの試合があったんですけども。これ、ブレイクDJをガッデムっていう鎖のDJにお願いしていたんですけども。そのDJのブレイクが1回、ミスがあって。これもMCにとってはすごくやりづらい状態になってしまったっていうんだけど、2人ともすごい上手いMCだったんで、そこはその場は乗り切って逆に沸くみたいな状況に持っていってくれたんですけども……
その後の判定で、『KOK』っていうのは基本的に観客判定が1本で、それでゲストジャッジ5名による判定の計6本の判定で勝敗を決めていて。かつ、先攻のMC、後攻のCM、あるいは引き分けの3つの札をそれぞれが上げていくという中で、判定の結果、引き分けが3、GADOROが2、CIMAが1という結果が出たんですけども。なので、引き分けの票がいちばん多かったにもかかわらず、「GADOROの勝ち」というアナウンスを……
(DJ YANATAKE)ちょっとわかりにくいけど、そうなるんだね。
(ダースレイダー)要は、いちばん多い数が決定っていう感じなんですね。どれであっても。
(DJ YANATAKE)引き分けを抜いたらGADOROって言いたくなっちゃうけど、まあ数が多いから引き分けなんだ。
(ダースレイダー)引き分けがいちばん得票数が多いということで、引き分け。で、引き分けの場合は延長線になるはずが、そうせずに次の試合に進んでいってしまった。で、重ねて次の試合もこれはサイプレス上野と裂固というMCの試合だったんですけど、同じ票数で引き分け3、裂固2、サイプレス上野1。3、2、1と分かれたにもかかわらず、こちらは1回アナウンスされた時に僕が「いや、このジャッジは『引き分け3』だから延長戦ですよ」とディレクションを入れて、延長戦を行っているんですね。だから、同じ大会で同じジャッジ内容で2つの結果を出してしまったと。
(DJ YANATAKE)なるほど。
(ダースレイダー)というのがひとつ、ありまして。で、GADOROは結果優勝まで行って。そのGADOROのラップのパフォーマンスが日本一のMCのものではないと言える人は絶対にいないぐらい、会場はもう100%GADOROのラップにブチ上がったというだけのパフォーマンスをしてくれているんですけども。でもやっぱり、そこで本来延長戦だったはずのCIMAがすごく貧乏くじを引いてしまうというか、もうあり得ない目にあっている。なので、まずCIMA本人に会って話をして。したら、CIMAは「いろんなスポーツの競技とかもあるんだけど、基本的には1回下された判定に異議は唱えません。しかもその後のGADOROのラップパフォーマンスはすごくイケてたから、それをリスペクトします。なので、むしろ懲りずにこれからもチャレンジさせてください」とCIMAから申し出があって。
(DJ YANATAKE)男だね!
(ダースレイダー)まあ、めちゃめちゃイケてるんですけど。CIMA、本当に本当にかっこいいラッパーです。なので、今後再放送とかDVDとかにこの大会をする時には、「本来はこの結果は誤審ですが、CIMA本人からの申し出によりこのまま放送します」というテロップを入れるという処置をそこに関してはすることにしたんですけども。まあ、僕がやっぱり自分の責任で、「MCのための、日本一のMCを生むための大会だ」と言ってやっているにもかかわらず、そのMCにこういった目にあわせてしまうとか、いろいろと辛い思いをさせてしまったり。あるいは、見に来ているお客さんに「?」を浮かばせたり、あるいはちょっと怒っている人も絶対にいると思うんですけども。「どうなっているんだ?」「運営がグダグダだ!」とか。そういった声がこういった場で起こってしまったことに関して、責任を取らなければいけないという思いがあって。で、僕としてはやっぱり、裏で監督する立場でもあったにもかかわらず、こういった自体を招いてしまったというのは決して軽いことではないなと思ったので、『KOK(KING OF KINGS)』のプロデューサーとしての役割を辞任させていただく。これはもう鎖グループの社長の漢に自分から申し出て。
(DJ YANATAKE)ええっ?
(ダースレイダー)「こういった理由で辞めさせていただきます」と。ただ、昨日の大会に来てくれていた人とか、見ていた人はわかると思うんですけど、やっぱりすごい試合。素晴らしいパフォーマンスの連続で。とにかく、非常に可能性が。今後もいろいろ面白いヒップホップに出会える可能性、すごいMCが出てくる可能性っていうのを強く感じさせる大会だっただけに、その大会自体をちゃんとした大会として続けてもらうためにも、ちゃんとケジメをつけるという意味で、僕が引責辞任という形で身を引かせていただこうと思いました。
(DJ YANATAKE)うーん。そうかー。なんだろうな? ダースの決意みたいなのは潔いしわかるんだけど。俺はさっきも言ったけど、1年間、どんだけこれに尽力してきたかもすごく近くで見させてもらっていたから……
(ダースレイダー)まあ、すごい体力、気力……あとは、考え続けて。この大会、どうやったら盛り上がるんだろうか? とかっていうことをいろいろとすごい集中してやってきただけに、すごく残念なんですけども。逆に言うと、それだけの覚悟でやっているということをちゃんと示さないことには……やっぱりなあなあでやっていることでもないし。自分が約束した、「こういう舞台だ」って言っていたことがケチがついて結局MCに少しでもマイナスな可能性が出てきてしまうだけでもね、責任重大だなと思うのと、やっぱり僕、日本の風土・社会で、いちばん偉い人がこういった責任を取らないパターンっていうのはあまりにも目にすることが多くて。
その現場でヘマした人の首をすげ替えて「次、行こう。次」っていうことをやれば別に大丈夫なパターンっていうのはいくらでもあると思うんですけど、そうじゃなくて。やっぱりしっかり、僕が仕事として依頼した人。僕がたのんでDJしてもらった人。そういった人たちに対しての責任っていうのは僕が持たないと行けない。じゃないと逆にみんなに安心して仕事をしてもらえないと思うんですよね。だって、なんかやったら自分のせいにされると思いながらビクビクしていると、そのパフォーマンスも発揮できないと思うから。「大丈夫。やってこい!」「がんばりましょう!」っつって、そのかわりになにかあった時に僕が……っていう風にしておかないと回らなかったと思うし。まあ、そういった意味ではこれに関しては、いろいろと大会に関して、楽しんでもらえた人たちの声もすごくたくさん届いていて。本当にありがたい限りなんですけども、でも、「ここが嫌だった」という声にも応えないといけないと思っているので、こういった形を。
で、まあ一緒に来ている三浦がもともとは『KOK』のディレクターとして、2人でいろいろ頭を突き合わせて「ああしよう、こうしよう」って相談しながらやってきた人間なんですけども。彼に後任のプロデューサーについてもらって。僕とはずっといろいろ話しているんで、僕がやりたかったことも伝わっていると思うし。ここからさらに三浦のオリジナリティーも出していって、次の『KOK』につなげていきたいと思うんで。まあ、三浦いるから一言。
(三浦)そうですね。漢が発案して、それを現実化するシステムをダースレイダーが構築したんで。まずはそれを実際に完璧な形で形にするっていうところから始めて行きたいと思います。
(ダースレイダー)三浦はもともと『UMB』のディレクターもやっていたでしょ? それは何年やっていたんだっけ?
(三浦)関わり出したのは2005年からで。9年くらい……
(ダースレイダー)9年、だから『UMB』の現場制作をやっていたから。そういった人間でもあるので、これからは僕がああだこうだ偉そうなことを言わなくなる代わりに、三浦がしっかりとしたものを作っていってね、さらに上の『KING OF KINGS』を見せてくれることを僕もすごく期待しているので。
(DJ YANATAKE)なるほどね。そうか。まあちょっと、時間がなくなってきちゃったので。もっともっと俺からもそのへん、聞きたいなと思うこともあるんですが。まあ、ブログでもダースレイダーくんがこの件を書いてますし。また詳しくはブログも読んでいただければ。
http://ameblo.jp/darthreider/entry-12236346576.html
http://ameblo.jp/darthreider/entry-12236728709.html
(ダースレイダー)お願いします。
(DJ YANATAKE)あと、まあダースに辞めてほしくない! なんて意見もいまTwitterでいただいておりますけども。Twitterとかでもいろいろ、ダースとかに対する意見とかも言ってほしいな。俺は。それで、俺は決意とか気持ちとかもくんで、いったんは飲み込むけど。やっぱりダースがこの大会に尽力してきたものとか、どんだけのものを作ってきたかっていうの見ているんで。やっぱり、またいつか上手い形で戻ってきてほしいなという気持ちもあるし。でも、いったんはまずは三浦くんに預けていただいて、また新しい形の『KOK』をね。
(ダースレイダー)Twitterで言うとコージーぐらいウザい絡みをする奴に……(笑)。
(DJ YANATAKE)(笑)
(ダースレイダー)もうああだこうだ好きにいっているだけ! みたいなね(笑)。
(DJ YANATAKE)まあでもね、『KING OF KINGS』は本当に素晴らしい大会に急成長を。わずか2年でね。まあ、ダースは「5年構想」なんて言ってましたけどね。
(ダースレイダー)そうですね。一応だから、その5年のプランっていうのも三浦には託してあるので。こういったステップアップをしていこう、こういうことをやっていこうっていうところを……まあ、ただその通りにやることじゃなくて、三浦のスタイル、フレイヴァーでそれを進化させていってほしいと思っていますね。
(DJ YANATAKE)なるほど。じゃあ三浦新プロデューサーの活躍にも期待しております。
(三浦)がんばります。
(DJ YANATAKE)まあ、もう今年の『KING OF KINGS 2017』も始まるというね。
(ダースレイダー)はい。アンダー20の大会が1月22日から『School Of Rap』っていうのがCIRCUS Tokyoで開催されます。これは初代チャンピオンがLick-Gで二代目が裂固。これの三代目が誰になるのか?っていうね。我こそは! と思うMCたちにぜひ、チャレンジしてほしいので、 info@blackswan-inc.com にエントリーメールをぜひ送ってほしいと思います。これは僕、まだ全然。こっちは辞めてません! みたいな(笑)。
さあ10代MCの次なるスターは誰なんだ? #スクラ 1月22日CIRCUS TOKYO”U20 MC Battle” 開催!エントリーは info@blackswan-inc.com にMC名、年齢、出身地をメール!チャレンジャー待ってます!
— ReiWordup (@DARTHREIDER) 2017年1月11日
(DJ YANATAKE)(笑)
(三浦)ゲストライブは裂固です。
(DJ YANATAKE)はい。わかりました。じゃあ、ちょっと時間がなくなってきちゃったんで。わかりました。今日は盛りだくさんで。本当に。あとは2016、『KING OF KINGS』、素晴らしい大会を作っていただいてありがとうございました!
(ダースレイダー)ありがとうございます! とりあえずGADOROのアルバム! GADOROのアルバム、買って!
(DJ YANATAKE)そうだね。やっぱり『KING OF KINGS』はね、俺、本当にいいなと思うのはチャンピオンをチャンピオンとして扱うところ。賞金をあげて「はい、終わり」じゃなくて、ちゃんとその後もフォローするっていうのが本当に素晴らしい大会だと思います。
(ダースレイダー)崇勲の『春日部鮫』も引き続きよろしくお願いします。
(DJ YANATAKE)間違いないね(笑)。というわけで、本日のゲスト、ダースレイダーと鎖グループの三浦くんでした。ありがとうございました!
(ダース・三浦)ありがとうございます。
<書き起こしおわり>