高木完 LAMP EYE『下克上』『証言』を振り返る

高木完 LAMP EYE『下克上』『証言』を振り返る dommune

(DJ YAS)要は、その一連の流れに俺が当時、もうとんがっていたから。そこで1回、CAVE出禁になっちゃったの。なんだけど、結婚を機にオクイさんと和解して、「CAVEでパーティーを始めてくれ」って始まったのが『TIGHT』だったの。で、その時の土曜日を帯でやっていたのが完さんで。で、俺は金曜日を託されて。98年の1年間だけ、『TIGHT』をそこでスタートして。いまも続くパーティーなんだけど。もう、それ以外のDJとかメインのスタッフの人とかはもう、HARLEMの方に行っちゃっていたから。

(YOU THE ROCK★)そうだね。マキさんとかも、そうだね。

(DJ YAS)もうDJがゴソッと抜けちゃって。完さんが残って、あとマサミさんも入ってきて……とか。うちは金曜日。

(高木完)僕はね、そう。オクイさんが、ちょっと寂しそうだったから残ったの(笑)。

(YOU THE ROCK★)大人だね!

(二木信)でも、また話を戻しちゃいますけども。完さん、LAMP EYEをデビューさせるっていうとちょっと言い方が……

(高木完)「させる」っていうことまでじゃないんですけどね。「出したい」っていう。出してさ、このかっこいいグループと一緒になにかやりたいっていう気持ちですよ。どっちかっていうと、ミーハーな(笑)。

(二木信)その後、『証言』とかでまたさらに大きくなっていくわけじゃないですか。LAMP EYE、雷が。そういうのはどういうい風に見ていました?

(高木完)いや、それはもう、このプロモーションビデオを見た時に「うわっ、すっごいもん作っているな!」と思って。また全員キャラクターがさ、どんどん変わっていくのがすごくて。あれ、テレビで見たのかな? 「すごいな!」と思って。だから、それから数年間はみんながボワッ!っと盛り上がっていたから、普通に一オーディエンスの気持ちで見ていましたけどね。で、その後にRINOくんとかがまたソロでやる時にいろいろ、ちょっとね。あれはなんだっけな? レーベル。忘れちゃった。

(RINO)モノホンレーベル。

(高木完)モノホン(笑)。そういうのも一緒に、ちょっと最初はね。モノホンすぎましたね(笑)。いろいろありすぎてさ、そういうの、あんまり話せないよね(笑)。

(YOU THE ROCK★)すごい、ありすぎて(笑)。

モノホンすぎたモノホンレーベル

(高木完)マジ(笑)。大丈夫なんですよ。でも、みんなすごいいい仲間だから。ずっと(笑)。

(YOU THE ROCK★)本当に(笑)。親戚のおじさんみたいにね。みんな、そういう付き合いだから。本気で。

(高木完)本当、本当。

(YOU THE ROCK★)本気でそうだからね。家族。

(二木信)そうですよね。2000年……いま、だから『フリースタイルダンジョン』が盛り上がって、『高校生ラップ選手権』があってっていう。2000年以降にラップを好きになった人って過去を振り返った時にRINOさん、LAMP EYE、YOU THE ROCK★さんっつって。で、高木完さんがいて、高木完さんがRINOさんのいちばん最初のLAMP EYEを出しているっていうのは、結構驚きの事実っていうか。振り返ってみると……たぶん、ある世代より上になると結構意外に……

(高木完)そっかそっか。でもさ、『MASS対CORE』のビートも作ってるしね。

(YOU THE ROCK★)そうです。『MASS対CORE』も。

(高木完)あれも、「かっこいいな!」と思って。「すぐ作ろう!」と思って。別に考えているっていうか、その時その時に「いいな!」と思ったのをやりたいだけなんだよね(笑)。

(YOU THE ROCK★)でも本当、俺にしてみれば全てラッキーで。奇跡みたいで。完さんにトラック作ってもらって、石田さんとTWIGYと曲をやって、売れるなんて。もう、夢みたいで。

(高木完)あれ、結構売れていたよね。

(YOU THE ROCK★)いや、俺なんか『BLACK MONDAY』が94年で終わって、ふてくされて。全国どっか、旅に行っちゃったんだよね。覚えている? それで帰ってきたら全然違うことになっていて。RINOはデビューしているし、自分が出した曲は売れているし。もう、忘れ去られていると思ったら、そっから始まって。だから『さんぴん』元年っていうのは本当は95年なんですよ。そこから、アルバムのレコーディングに入ったり、『証言』の録りが入って。その次の年に『さんぴん』だから。もう準備はその前の年から始まっていたんですよね。だから、94年、3年ぐらいからブワーッと、ウィルスが一気に倍増していくんだけど。

(DJ YAS)風が吹き始めた。

(高木完)このへんのユウちゃんとかYASくんとかRINOくんたち。TWIGYとかも含めてみんな、あのワサワサした感じ、俺結構感じ取ってはいて。ファンだったんだよね。結構。「うわっ、すっげー面白そう!」みたいな。「いい感じじゃん!」って思って。『悪名』だよ。『悪名』っていうアルバム、あったよね?

(YOU THE ROCK★)テラピーが萩谷くんとかと作った。『悪名』はすごい大事な……

コンピレーション『悪名』

(高木完)モクモクしてたもん。あのアルバム。

(YOU THE ROCK★)もう、ジャケから悪い(笑)。

(高木完)ジャケから悪いよ(笑)。

(RINO)いや、デザインしたやつが悪い(笑)。

(YOU THE ROCK★)パトだもん(笑)。

(高木完)パトだからね。なんだかわからない感じがさ。「なに? このグニャグニャした感じ?」って(笑)。

(二木信)その当時の、96年の『鬼だまり』の映像が実はあるんですよね。これは実はYouTubeに上がっている映像なんですけど。ちょっとこれ、当時の雰囲気がすごい……これって96年の大晦日ですか?

1996年『鬼だまり』

(二木信)実はこれ、『証言』をやっている映像もあるんですよ。『鬼だまり』の同じ96年の。なので、そっちのも……

(DJ YAS)1回あるよね。全員揃ったのね。

(YOU THE ROCK★)いやー、キレッキレだよ、RINO。かっこいいよ!

(RINO)これをこの間、春ぐらいかな? オジロのMACCHOと会って。「たまにこれを見て、アガってます」っていう。

(高木完)96年ですか。全然、なんかいまだよね。

(YOU THE ROCK★)いまでもばっちりな。

(高木完)なんか古いとか、新しいとかそういうことじゃなくて、時代が……

(YOU THE ROCK★)時代が1周しましたよね。いま、すごかった。RINO。乗せ方もさ、いまと違うじゃん。俺はわかるじゃん。

(RINO)俺、この時は誰も歌えないリリックばっかりやっていた。カラオケ向きじゃなかったですね。

(YOU THE ROCK★)かっこいいじゃん!

(高木完)でもさ、「カラオケ向きのラップってどうなんだろうね?」って思うよね(笑)。

(YOU THE ROCK★)そうっすよね(笑)。

(高木完)いや、エミネム(Eminem)とかできねーじゃん? カラオケで絶対(笑)。

(YOU THE ROCK★)やってるかもしんないですよ。向こうの人。たぶん、いるいる。

(二木信)あと、実はまだ見ていなくて、これを見たら面白いんじゃないか?っていうのが、RINOさんの『証言』のPV撮影のメイキングの映像があるんですよ。実は。これはちょっと後で見ようかと思うんですけども。さっき、YASさんがチェックしています。

(サイプレス上野 アコムのCMが画面に流れる)

(YOU THE ROCK★)なんだよ、このサ上のCM(笑)。

(高木完)(笑)

(YOU THE ROCK★)なにがカードローンだよ(笑)。

(高木完)CM出てる(笑)。

(YOU THE ROCK★)すっごいよ! アコムとかって(笑)。

(高木完)すごいねー。だから、やっぱりさっきユウちゃんも言っていたけど、歌詞の意味とかじゃなくて、ああいう怒りっていうのがみんなに伝わって。「俺も頭に来ていることがあるんだ!」っていうのがオーディエンスみんなが、一気に固まってバーン!って来た感じがあるよね。

(YOU THE ROCK★)はい。ひとつになった感じが。

(高木完)意味とかじゃないんだよね。みんなの中にフツフツとあった……

(YOU THE ROCK★)現象がもう具現化したっていうか。魂がぶつかりあって。

(高木完)思いがね、お客さんたちも。

(RINO)最初に言っていた「バンバン!」のことを全部説明してもらえてよかったです。

(YOU THE ROCK★)もう、すっごいもん。動きとかも、すごいもん。

(二木信)実はまだゲストがこの後、いらっしゃいまして。NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDのMACKA-CHINさん……あ、代わってもらいますか。じゃあ、高木完さん、ありがとうございました!

(高木完)ありがとうございます!

(YOU THE ROCK★)完さん、ありがとうございます! お疲れ様です!

<書き起こしおわり>

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