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田中俊之と宮台真司 女性活躍時代の男性の生き方を語る

田中俊之と宮台真司 女性活躍時代の男性の生き方を語る 荒川強啓デイ・キャッチ!
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社会学者で「男性学」の第一人者、田中俊之さんがTBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』に出演。宮台真司さん、荒川強啓さんらと女性活躍時代の男性の生き方や、男性固有の問題などについて話していました。

(荒川強啓)今日の『ボイス』、テーマはこちらです!

(片桐千晶)男は働かなくていい? 女性活躍時代の男性論。

(荒川強啓)安倍政権の掲げる成長戦略のひとつ、女性活躍。6月に閣議決定された新成長戦略の中でも、女性の活躍推進は安倍政権の柱と位置づけられています。

(片桐千晶)女性の社会進出が叫ばれる一方、男性はフルタイムの仕事を一生続けていくとったライフスタイルは変わりません。厚生労働省の調査によると、2014年度に育児休業をとった男性はわずか2,65%でした。

(荒川強啓)はい。今日は「男は働かなくていい? 女性活躍時代の男性論」と題して、女性活躍時代に男はどう行きていけばいいのか? を議論してまいります。スタジオには社会学者の田中俊之先生をお招きいたしました。よろしくどうぞ、お願いいたします。

(田中俊之)田中です。よろしくお願いします。

(片桐千晶)よろしくお願いします。

(荒川強啓)田中俊之さんのプロフィールを簡単にご紹介いたします。

(片桐千晶)田中俊之さんは1975年生まれ。武蔵大学で助教を務められている社会学者です。男性が抱える問題や悩みを研究する「男性学」の第一人者で、主な著書には『男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学』や、『男が働かない、いいじゃないか!』などがあります。

(荒川強啓)今日は前半・後半にわけてみようかと思います。前半は具体的な男の辛さ。後半は男はどこへ向かうべきか。そもそも、田中先生。男性学っていうのはどういう学問なんですか?

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男性学とは?

(田中俊之)そうですね。あまり知らない方もいるのかなと思うんですけども。日本では1980年代後半ぐらいから議論が始まっておりまして。男性が男性だから抱えてしまう悩みとか葛藤ですね。たとえば、働きすぎの問題とかですね。あとは、プライベートの面でいうと趣味もなければ友達もいない問題とかですね。あと、この後にデータを紹介しますけども自殺が大変男性に偏っている問題とか。そういった、男性固有の、男性だから抱えている問題に焦点を当てている学問ということになります。

(荒川強啓)はい。その自殺の高さっていうのは日本においては女性の2倍なんですってね。

(田中俊之)そうですね。これは1990年代後半から2010年代前半に日本って15年連続で3万人自殺者が出ているんですね。で、そのことはよくニュースとかで報道されていたと思うんですけど、内訳を見てみると女性が1万人に乗った年って1回もないんです。毎年、男性が2万何千人と死んでいくんですね。で、最近、自殺対策基本法などもできましたので、調査をお金をかけてできるようになってしてみると、中高年の男性の傾向があって。「人に悩みを相談するのがはばかられる」っていう中高年の男性が女性よりも当然高いし、若い男性よりも高い。で、当然、中高年の男性ほど自殺率が高いっていう結果になっているんですね。

(荒川強啓)その、男性特有の生き辛さっていうと、たくさんあるでしょうがたとえばどんなものがいちばん大きいですか?

(田中俊之)ひとつ、やっぱりわかりやすいのは「男性はなんで変わらないんだろう?」っていう話をよくされると思うんですよ。

(荒川強啓)「変わらない」?

(田中俊之)変わらない。なんで男性って時代が変化したのに、変わっていかないんだろう?っていう話ってあると思うんですけど。日本って高度成長期以降からですね、男性稼ぎ手モデル……お父さんが働いて、お母さんが家にいてっていうモデルでやってきた時に、男の人ってある意味、変わらないことが求められたっていうか。つまり、40年間フルタイムでずーっと働いてくれること。これが期待されてきたという側面があるわけで。具体的にいうと、この1個の生き方しか正当性がないっていうことは、大変に生きづらんじゃないかな? と思うわけですね。

(荒川強啓)さあ、それではコマーシャルを挟みまして、田中さん、そして宮台さんとさらに議論をしていきたいと思います。

(CM明け)

(荒川強啓)『デイ・キャッチャーズ・ボイス』拡大版、「男は働かなくていい? 女性活躍時代の男性論」と題して社会学者の田中俊之さん、そして金曜コメンテーターの宮台真司さん、2人の社会学者とともに話を進めていきます。ここでメールを1つ、ご紹介しましょう。宇都宮市の男性です。(メールを読む)「女性の活躍は結構なことだと思いますが、女性が活躍しすぎて子供を産まなくなると国は滅びます。男性はイクメンはできますが、子供を産むことはできないんですから。女性が若いうちに出産、育児をされて、子供の手が離れてから働けばいいんじゃないでしょうか?」っていうメールが来ているんですよ。田中さん、どう思います?

(田中俊之)あの……ちょっと女性に対して、女性の役割を非常に固定的に見ているっていう面はあるわけなんですけど。冒頭で、この話が始まる前に宮台先生が「男性の女性の領域への進出」っていう話をされたと思うんですね。「女性の活躍」っていうと、女性の男並み化みたいな話ばっかりしているので、一面は当たっていると思いますね。地域とか家庭の問題……フルタイムで共働きで両方が出て行っちゃったらどうするんだ? っていうことが女性の活躍の議論に決定的に欠けているということは真実だと思います。

(荒川強啓)宮台先生はどうですか?

(宮台真司)いや、おっしゃる通りで。女性活躍のその片側の、もう片側のことを言わなきゃダメで。そこが欠けているからそういう質問が出てくるんだよね。

(荒川強啓)次は女性からのメールです。

(片桐千晶)大田区の47才の女性の方。(メールを読む)「やはり男の方には働いてほしいです。私の近くにも、50代で奥様は役所で働いていて、ご主人は健康であるにもかかわらず働かず、昼間からカラオケやパチンコ店に出入りしている姿を見ると、なんかがっかりします。男性の、汗水をたらして働いている姿に胸キュンしてしまうのは変なんでしょうか?」。

(荒川強啓)そこはどうですかね? 宮台さん。

(宮台真司)いや、気持ちはよくわかりますが……働くことに胸キュンもいいけどね、子育てに奮闘して汗水をたらしていることに胸キュンっていうのもいいんじゃないでしょうか? 僕、たとえば朝、子供の送り迎えを保育園と幼稚園、やっていますけども。いつもですね、汗だくです。いろんな理由で。で、いつも憐れまれて……まあ、いろんなことを忘れるんですけども、そうやって奮闘しているお父さんも珍しいっていうことで、大目に見ていただいております。それは本当はダメなんですよ。男なんか、大目に見ちゃダメなんですけども。そういう意味で言うと、胸キュンは別に働いている男だけじゃなくて、がんばっているお父さんっていうことで言えばね。

(荒川強啓)田中先生は?

(田中俊之)僕もそうだと思うんですよね。ただ、いまの問題って本当にすごく本質的な問題な気がして。男性ってやっぱりいちばん心配されるのは「無職」なんですね。「働いてないの!?」っていう風に恐れられちゃうっていうところがあるんで。だから、働きすぎの問題ともつながっていて、働きすぎってたぶん周囲は安心しているんですよ。「お父さん、忙しくて安心だな」っていうところがあるので。

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男性は「無職」がいちばん心配される

(荒川強啓)男だってそう思ってますよね。

(田中俊之)あ、そうです。自分自身も、仕事がないよりもあった方が……っていうのはありますね。

(荒川強啓)もうひとつ、メールを。

(片桐千晶)はい。女性の方。厚木市の65才の女性の方です。(メールを読む)「なんでも1人でできて生きていける男性なら、働かなくていいのかもしれませんが、私の旦那のようにトイレットペーパーの取り替えも、料理どころかお湯の沸かし方も、ATMの使い方も、無人のガソリンスタンドでの車のガソリンの入れ方もなにもできません。入社した会社での仕事以外のことは何もできない男性は、働いてもらうしかないと思います」。

(荒川強啓)これまた極端ですねえ。

(田中俊之)あの、「誰でも定年が来る」っていうことを考えなきゃいけないんですよね。現役の最中は仕事だけしていれば役に立っているかのような気がするわけですけども、奥様からしたら、何もできない人が定年後、毎日いるわけですよね?

(荒川強啓)それだよねえ。

(田中俊之)本人からしても、「仕事がなくなった時にやることがないよ!」みたいなことは大変に悲劇ですよね。定年後も20年ぐらい生きていくわけですから。

(荒川強啓)そうだよね。

(片桐千晶)でも日々、もう仕事に追われて余裕がないわけですよね?

(田中俊之)まあ、もちろんそうなんですけども、そこでできる工夫って僕、少しはあるんじゃないのかな? とも思っていて。

(荒川強啓)工夫?

(田中俊之)いまだったら、たとえばインターネットみたいなものを使えば、気軽に高校生の同級生とか大学の同級生と連絡を取りあえますよね。だからそういった短い時間でも簡単にできる、会社以外の人との接触っていうことをいまみたいな時代ではできるので。工夫の余地はあるんじゃないのかな? と思いますよね。

(荒川強啓)宮台さん、家に帰ったら何にもできない男って……?

(宮台真司)なんでそんな奴と結婚してんのかな?って。

(荒川強啓)ちょっと……(笑)。

(田中・片桐)(笑)

(宮台真司)あのね、能力としてできないっていうことと、能力はあるけど立場上できないっていうことだって決定的に違うんでね。そもそも、時間的な余力、立場上余裕があればできるっていう男と結婚しろよ!っていう問題ですよ。

(荒川強啓)結婚したら変わってくれるかもしれないって……

(宮台真司)甘い! 男はフレームが非常に固くて、女よりも変わりにくい。

(荒川強啓)「ちょっとお願いだけど、この荷物を上の戸棚に。手が届かないのよ。お願い」って。

(宮台真司)いや、それはいいじゃない。別に。

(荒川強啓)でも、やらなかったらどうするの?

(宮台真司)だから基本的にね、こういう時代なのにまだ奥さんにおんぶに抱っこじゃないと生きられない男って、なんでいるの? そんなのが。ねえ。

(荒川強啓)やっぱり女性は、そのあたりのところをキチッと教育しなきゃいけないっていうことですね。

(宮台真司)甘やかすんじゃねーよってことだよね。

(田中俊之)「自分がやっちゃった方が早い」っていう風に思わない方がいいですよね。

(片桐千晶)はい。女性は?

(田中俊之)だから、慣らしていかなければいけないです。

(荒川強啓)慣らす!?

(田中俊之)ちょっと言い方が悪かったかもしれないですけども……

(宮台真司)だから乳幼児の教育と同じでね。ついお母さんが手を出しちゃうけど出さないで、自分でやるのを見てやるっていうね。手間かかるけど、それをやんなきゃ成長しないのよ。

(田中俊之)たしかに。

(荒川強啓)ええっ? でも、男がつまずいて……子供だったら「はい、起きるまで待つ!」っていうのはあるけど、男も、立ち上がるのをじっと待つんですか?

(宮台真司)しょうがない。そういう男と結婚したんだからさ。なんとかしてよ、自分で。

(荒川強啓)身も蓋もないな(笑)。とってもかっこよかったので、そこまで見抜けなかったっていうのもあるよ?

(宮台真司)でもねえ、それ、大事な問題だからいま、男親のね、ワークショップをやっているんですよ。これ、男だけじゃなくて女の人も聞いてほしいことなんだけども。実際、基本的に専業主婦をやりたい女もいるし、あるいは男も仕事をしたい男もいっぱいいると思うんだけどね。人間、これからどうなるかわからないっていうことの中で、お互いやっぱり共感的に「相手が困っているんだったら助けよう」って思えばさ、助けようと努力もするじゃん。男だって、女だって。そういう意味で、共感的に付き合うっていうことができていない、そういうカップル。これが夫婦になったら終わりです!

(荒川強啓)田中さんね、宮台さんの持論なんですよ。ずーっと、つまり女が男を甘やかしているところが問題なんだと。

(田中俊之)はい。よく聞いているので。宮台先生がお怒りになっているのは。はい。

(荒川強啓)他になんとか、見方を変えられないものですか?

(田中俊之)あのですね、でも、夫婦って助け合うユニットなわけじゃないですか。そういう風に考えた時には、逆に奥様の方が欠けている点は夫が補う。で、宮台先生は「班活動みたいなものを最近の若い人がしない」っていう問題を指摘されてますけども、ひとつのグループとして考えた時にできないことを助け合う・教え合うっていうことは必要だと思うんですよね。ですから、「お互いに家族として成長していく」っていう観点を持たれたら、そこまで強い言い方をしなくても納得していただける場合もあるかな? と思いますね。

(荒川強啓)ただね、いま恋愛をする若い男女も減っている。それから、婚活も少なくなった。結婚年齢も遅くなっている。そこへもってきて、結婚して男は何もしない。これはもう……(笑)。お先真っ暗じゃございませんか?

(田中俊之)たしかにそうですけども。じゃあ、なにができるか?っていうことをやっぱり考えていくべきで。僕の大学でも、若い人と接していると「自分が心を開いて長期的に安定的に信頼できる人間関係がほしい」っていうことは若者も言っているわけですよね。で、それを恋愛っていうものでも達成できるかもしれないけれども、やっぱりちょっと傷ついちゃうとすぐ退却しちゃうっていう状況があるので。そこに彼らが踏み出すっていうことをどうサポートしていけるのかな?っていうことが重要だと思いますね。

(宮台真司)本当にそうだよね。

(荒川強啓)はー……

(片桐千晶)あの、さっきメールにもあったんですけど、ちゃんと家庭を支えるぐらい稼ぐことが男の安心感でもあるし。強啓さんがオープニングで言っていたように、「仕事がなかったらもう遊び呆けちゃうよ」みたいなね(笑)。

(荒川強啓)僕はね。

(片桐千晶)そうそう(笑)。だから、男としてのプライドを保つものみたいなものとしての仕事もあるし……っていうのもあって。男のあり方って難しいなと思うんです。

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お金を稼いでプライドを維持することが困難な時代

(田中俊之)難しいですよね。「仕事で」っていうことでいうと、やっぱり経済がこういう状況だっていうことを考えると、全産業的にお給料が下がっているので、「お金を稼いでプライドを維持しよう」っていうのは追求すれば追求するほど厳しいと思うんですよね。自分を追い込んでしまう。

(宮台真司)そうなんだよね。

(荒川強啓)現実論として、共働きっていうのもキチッとお互いに向き合えるようなっていう話し合いの場って、どうしたらいいんですかね? 宮台さんね。

(宮台真司)だからまず、共感的であることがとても大事でね。その上で、たとえばお金をね、お互いで稼ぎましょうっていうことだったらいいけども。結局、単なる損得勘定の取引関係みたいになってしまったらね、結局バランスが崩れたらそれで終わりですね。その意味で言うと、男が働ける時もあれば、女が働ける時もあって。長い時間を見た時に全体でバランスが取れていればいいだけの話でしょ? 基本的にね。

(荒川強啓)お財布はそれぞれ別々っていうのはどうですか?

(宮台真司)だからそれも余裕がある時の話じゃん。基本的にね。

(田中俊之)たしかに。

(荒川強啓)まあ、そうですよね。お互いにそれぞれ共働きして、そしてその生活のを、そこからいろいろと分けていかなくちゃいけないっていう。

(田中俊之)そうですね。社会の流動性が高まっているっていうことから考えても、共働きってリスクヘッジになると思うんですよね。そのお互いの安心感っていう観点から見ても、自分が稼げる手段を手放さないっていうのは男女ともに重要かなと思いますね。

(荒川強啓)ああー、そういう発想、必要ですね。うん。

(宮台真司)ちゃんとね、やっぱり話し合って、お互いの共感の中から「じゃあ、どうしようか?」っていう風な解決を2人で見つけていくっていうことができないとね、やっぱり難しいよね。で、そういう習慣が男の場合ないからね、いままで問題が起こりやすかったけど。夫婦になったんだったら、そういう習慣を植え付けてよ。基本的に。

(荒川強啓)だから、恋愛もしない、できない。そして結婚はおろか、自分で自炊もしない。全部外食。私の台所はコンビニといったような男性を、どう教育すればいいんですか?

(田中俊之)極端な例ですよね。やっぱり外部化しちゃうと。でも、家族を形成したり、わかりやすいのは子供ができた時にはその全部外部化っていうことだけでは機能しないっていうことをすごく学習しますよね。たとえば東京って同じ街に住んでいても、独身ですと本当になんでも買えるし、お金で済ませられるんですけど、いざ家族を形成して子供ができると非常に不自由な街であるっていうことがすごくわかりまして。

(荒川強啓)あ、東京が?

(田中俊之)それはやっぱり、お金で解決できないような、たとえば地域に本来は頼らなければいけない部分とかも出てくるとか。たとえば、うちの妻がいま育休中なんですけども。体操教室に行っていたらぎっくり腰になっちゃったんですね。子供のベビーマッサージとセットだったんですけど。で、僕は午後から大学だったんで、午前中にタクシーで迎えに行ったんです。で、妻は整形外科へ。で、5ヶ月の子供と僕が残されて、午後から大学で。もし地域共同体みたいなのが機能していたら、「すいませんけど、ちょっと預かっておいてください」ってお願いして、夜に菓子折りでも持っていけばよかったわけですけど。僕、引っ越したばっかりで、そういうものに全然参加していなかったので。もう、諦めて、その日は大学に連れて行きました。

(荒川強啓)うーん……

(片桐千晶)難しい問題ですね。

(宮台真司)似たようなことだけど、子供の送り迎えは僕の役割なんだよね。で、だから午前中にそれに時間を取られるんだけど、僕も仕事があるので。で、どうしたらいいか?っていうことを妻と相談して、ママ友達ネットワークにいざという時に頼るっていうことで埋め合わせてもらうっていうね。

(荒川強啓)そうか。それは独身であっても、結婚をしていても、「地域」っていうこの存在は大きいですね!

(田中俊之)そうですよね。独身の方も、たとえば自分が病気された時とか、いざという時には地域に頼らざるを得ない場面っていうのも出てくると思うんですよね。

(荒川強啓)そうですよね。「独り身だから、いいじゃねえかよ」じゃないんだもんね。

(宮台真司)だって人間、いつまでも元気なわけじゃないよ。精神的にもそうでしょう? だから、ホームベースとしての家族が必要なんだけど、家族だってみんな元気で仲良くっていうわけにもいかない場合もあるからね。

(荒川強啓)そうか。家庭に入るっていうことイコール、地域とのつながりをそこにキチッと置いておくっていうことにつながるんですね。

(宮台真司)だから子育ての時から親がそういうことをちゃんと教えないと。やっぱり。「頭が良ければ、いい学校に入っていい人生を送れる」みたいなクソみたいなことをいつまでも教えてるんじゃねえよ!

(荒川強啓)(笑)

(片桐千晶)出ました(笑)。

(田中俊之)でも、やっぱり地域って、近所に人がいるってありがたいんですよね。会社だと、住んでいるところがみんなバラバラじゃないですか。だから「会おうよ」とか言ってもなかなか会えないんですけど、もう物理的に距離が近ければ、「いまここにいるんだけど、来れる?」みたいな話が簡単にできるんで。やっぱりもっと地域っていうもののメリットを考えてもいいんじゃないかな?って思います。

(荒川強啓)うわー……男の話をしていて、地域の大切さまで触れてもらいました。社会学者の田中俊之さん、ありがとうございました。

(田中俊之)はい。どうもありがとうございました。

(片桐・宮台)ありがとうございました。

<書き起こしおわり>
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