渡辺志保さんがblock.fm『INSIDE OUT』の中で デイヴ・イーストの新曲『Anna Mae』を紹介していました。
(渡辺志保)はい。というわけで次の曲をお届けしたいと思うんですけども。次は西からググッと地図を右側に寄せまして、東海岸からお届けしたいと思いますけども。彼もちょっと前に来日していましたけども、デイヴ・イースト(Dave East)ですね。ちょっと前にヤナタケさんも紹介してましたっけ? ザ・ゲーム(The Game)との新曲。すっごい物騒なタイトルの新曲が……
(DJ YANATAKE)ああ、『Bad Boy On Death Row』。
(渡辺志保)ですね。っていうシングルも発表してましたけども。そのデイヴ・イーストがすごい早いタイミング……っていうか彼ね、結構最近新譜をバババッと出しているんですけども。『Anna Mae』というタイトルの新曲を発表しまして。ちなみに「Anna Mae」って女性の名前なんだけど、「イケてる女性」っていう意味のスラングでもあるんだけど。あのティナ・ターナー(Tina Turner)の本名でもあるんですよね。
で、この曲の中ではビヨンセ(Beyonce)の『Lemonade』のことに触れていたりとか。で、サンプリングソースがエイメリー(Amerie)。みんな、覚えてる? エイメリーっていうブラックとコリアンのハーフのすごいキレイなお姉さんシンガーがいましたけど。エイメリーの名曲『Why Don’t We Fall in Love』をネタに敷いているすごいいいトラックで。
Amerie『Why Don’t We Fall in Love』ネタ
なんでこんなに短い……フルでちゃんと1曲録ってほしかったわっていうぐらいすっごいいいトラックなんですけど。で、この中でひとつ触れられているトピックがありまして。先週の水曜日ですかね? ニューヨークのアービングプラザというライブハウスがあるんだけど。そこで銃撃事件が起きまして。で、なんとあのT.I.がライブをする予定だったんですね。なんだけど、T.I.が出てくる前に銃声が鳴り響いてしまいまして。ショーはもちろんキャンセルということになったんですが。
なんと、その銃を撃って逮捕されたのが出演者でもありましたトロイ・エイヴ(Troy Ave)なんですね。で、トロイ・エイヴってコークボーイズのメンバーなんだっけ? あ、違うのかな?
(DJ YANATAKE)なんか自分のクルー、あったよね。
(渡辺志保)ありましたよね。で、そのトロイ・エイヴっていうニューヨーク出身のラッパーが自分の足もアクシデンタリーに撃っちゃって。かつ、銃を発砲したということで銃刀法所持の罪でいま逮捕されちゃって。で、裁判の日程を決めているところなんですけども。で、1人が死亡してしまって、あともう2人が重軽傷を負ったということなんですけども。うち、1人がですね、50セント(50 Cent)の友達の彼女だったらしくて50セントもその彼女さんをお見舞いに病院に行ったなんて報せもありましたけども。
まあ、いちばんとばっちりを食らったのはアトランタからわざわざラップしに行ったT.I.なんですけど。なので、T.I.のライブ会場でビーフが起こって。しかもニューヨークのMCの同士のビーフが起こりまして、それが銃撃戦にまでなってしまったというところでございます。はい。本当にね、物騒だなと思うんですけど。で、そのデイヴ・イーストがその事件のことをさっそくライムにも織り込んでいまして。どんな風に言っているかというと……
「Shout to T.I. He wanted to bring me out(T.I.にシャウトアウト。よろしく伝えます)」と。で、最初はそもそも自分もそのショーに出演者として呼ばれていたらしいんですね。だから「bring me out」はT.I.の曲の『Bring Em Out』とかけているのかな? とも思うんですけども。
まあ、「アービングプラザで銃撃戦がありました」みたいなことをその後に続けてラップしておりまして。それで、「I’m right back to the lab, blowin’ the speakers out」って。「そのニュースを聞いて俺はすぐにラボ(レコーディングブース・楽曲制作場所)に戻って曲を書いているわけなんです」っていうことで、この『Anna Mae』という曲ができたというわけです。なので、まあエイメリーをサンプリングしたすっごいきれいなトラックなんだけども、そういうちょっと痛ましい時事ネタに触れているということで、ちょっと聞いていただきたいと思います。では、聞いてください。デイヴ・イーストで『Anna Mae』。
Dave East『Anna Mae』
はい。というわけでいまお送りしましたのはデイヴ・イーストで『Annna Mae』でございました。本当にね、素晴らしいトラックでございまして。1曲仕上げてほしかったなとしつこく言っちゃうような感じですね。
<書き起こしおわり>