渡辺志保 Kodak Black『Dying To Live』を語る

渡辺志保 Kodak Black『Dying To Live』を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんがblock.fm『INSIDE OUT』の中でコダック・ブラックのアルバム『Dying To Live』について話していました。

Dying To Live [Explicit]

(渡辺志保)では早速1曲目、行ってみましょう。リードシングル『ZEZE』がですね、非常に大ヒットしておりますけれども。コダック・ブラックのニューアルバム『Dying To Live』が発表されました。12月14日、この間の金曜日でしたけれども。『ZEZE』のビデオも超面白いから見てほしいんだけど。

(DJ YANATAKE)面白いね!

(渡辺志保)「お、オフセットがオンセットしていないだと!?」みたいなね、感じのセリフをディレクターの子が言ったりするようなちょっと面白いビデオなんだけども。

でもコダック・ブラックと言えば、数々の余罪が問われていて。いま21なんだけど、ハタチになるころにはすでに刑務所にいたというような結構壮絶なバックグラウンドを持っている子なんですよね。で、このいま後ろでかかっているリードシングル『ZEZE』もクラブチューンだし、いまからかけるリル・パンプとやっている曲もクラブチューンなんだけど。

このアルバムはですね、半分以上ぐらいがですね、結構シリアスなトーンの曲になってまして。で、やっぱりね、いま21歳の彼の葛藤とか、あとは「あの時、あいつらとああしてれば、俺はいまこんなことにならなかったのに……」とか。すごい生々しく、自分の環境や自分の生き方、自分の生き様のことを歌ってるアルバムという印象を非常に受けました。本当にね、生々しいです。1曲目から本当にね、生々しいしやっぱり笑って聞けないみたいな。

それでいて、ところどころに『ZEZE』みたいなさ、いまからかける『Gnarly』みたいな感じのパーティーチューンもあるんだけど。で、1曲『Malcolm X. X. X.』っていう曲があって。これはまあ、見てわかる通り、XXXテンタシオンについて歌った曲なんですよね。で、テンタシオンとコダック・ブラックは非常に地元が近い間柄ではあったけども、「俺たち、お互いのことをまるで知らないみたいに活動していたよね。それはやっぱり、よくなかったね」みたいなことを言っていました。

で、「テンタシオン、彼はただバイクを買いたかっただけなのに、あいう風に銃で撃たれてしまった」っていうようなことを言ってまして。まあテンタシオンに向けた手紙のような形でね、進んでいく曲です。で、前についている「マルコム」っていうのは私、マック・ミラーの本名がマルコムだからさ。なんかそういったところもかけているのかな?って思ったんですけど、どうやら「マルコムX」と「XXXテンタシオン」を掛け合わせている曲ということみたいですね。

本当にね、しかもハタチの時にたぶん刑務所で録音をしているんですよね。ボーカルの響き方がやっぱり、他の曲とちょっと違うなって思っていて。だからね、まあ本当に突き刺さるような言葉ですね。

で、ちなみにあのドレイクも今回の『Dying To Live』のことを非常に絶賛してまして。すでにInstagramにはドレイクがコダック・ブラックにね、「お前の、マジで最高だよ! なんでこんなリリックが書けるんだ?」みたいな感じのことをね、テキストで送ってるのがこうスクリーンショットで、いい意味でさらされているような写真も出てましたけれども。

ちょっとこのコダック・ブラックのアルバムとか、テカシ69のことであるとかミーク・ミルのことをちょうど先ほど、数時間前にアップされたんですけども。リアルサウンドさんという音楽メディアで私も長々と書かせていただきましたので、その記事もぜひ参照していただきたいなと思うし。なんかこういう作品とかね、ミーク・ミルの作品とかを聞いてみなさんがどういうことを思うか?っていうのも、いろんないろんな方の意見を聞きたいなっていう風に非常に強く思っている次第です。まあでも今日はちょっとオープニングチューンなんで、明るめの曲でお送りしたいと思います。コダック・ブラックで『Gnarly Feat. Lil Pump』。

Kodak Black『Gnarly Feat. Lil Pump』

はい。いまお届けしましたのはコダック・ブラック『Dying To Live』から『Gnarly Feat. Lil Pump』でした。

(DJ YANATAKE)コダック・ブラック、いいよね。アルバム。俺もジュース・ワールドとやっている『MoshPit』っていうやつが結構流行りそうかなっていう感じがしますね。

(渡辺志保)そうね。『MoshPit』、いいですよね。なんでリル・パンプもちょっと今年は彼にとって学びの年だったんじゃないかとか、勝手に評論していますけども。カニエ・ウェストとヒットシングル『I Love It』を出したり。J・コールパイセンのスタジオに招かれて世代間の確執を取り除いたりしましたので。まあいわゆるエモラップとかサウンドクラウドラップの最初に突っ走ってヒットを飛ばしていたテンタシオンとかリル・ピープがこの世から去ってしまったいま、やはり私はリル・パンプに2019年にすごく期待をしたいなと思っているところでもあります。

(DJ YANATAKE)そうだよね。アルバムも出て……っていうか、「アルバム」っていう概念がどうなっていくのかな? 本当にわかんないけどね。

(渡辺志保)まあね。でも逆にコダック・ブラック、こんだけいいアルバムを作ったし。テンタシオンも今年の『?』もすごかったから、リル・パンプちゃんもすごいいい作品を作ってくれるんじゃないかなって勝手に期待しています。

<書き起こしおわり>

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