高橋芳朗さんがTBSラジオ『ザ・トップ5』の中でマイケル・ジャクソンの『Off The Wall』と、ご自身が選んだ近年のマイケル・ジャクソンのオマージュ曲トップ5を紹介していました。
(高橋芳朗)じゃあさっそく私の洋楽選曲コーナーに行きたいと思います。本日はですね、マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)にちなんだお話をしたいと思うんですけども。というのもですね、今日、まさにマイケル・ジャクソンの名盤『Off The Wall』のデラックス・エディション。いま、こちらに持ってきましたけども。こちらがリリースされたんですよ。
(熊崎風斗)おおー!
(高橋芳朗)マイケル・ジャクソンの『Off The Wall』、どういうアルバムか?というとですね、リリースはもう37年前。1979年です。で、レコード会社の資料にはね、『マイケル事実上のファーストソロアルバム』って書いてありますけども。まあ、みなさんお馴染みのマイケル・ジャクソン伝説はここから始まったみたいな。
(熊崎風斗)ここから。
(高橋芳朗)と、言っていいと思います。で、今回のデラックス・エディションにはですね、その『Off The Wall』のアルバム本編に加えて、スパイク・リーが監督した約90分におよぶマイケル・ジャクソンのドキュメンタリー映画のDVD、もしくはブルーレイがセットになっております。そして、日本盤にはですね、計72ページのブックレットも付属されていて。こちらにはですね、先ほどオープニングにご登場していただきました、NONA REEVESの西寺郷太さんが特別寄稿している他ですね、私、高橋芳朗もアルバムの全曲解説を執筆しております。よろしくお願いします。
(熊崎風斗)おおー!すごい!
(高橋芳朗)で、このコーナーでもう何度もお話していると思うんですけど。ここ数年、ポップミュージックの世界では、世界的にディスコブームね。ディスコミュージックのリバイバルが巻き起こっているんですけども。で、そんな中でも、マイケル・ジャクソンにオマージュを捧げた曲が大量に作られているんですよ。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)去年、星野源さんの『Yellow Dancer』のお話をした時に、ちょうどそんな話もしたと思うんですけども。
(高橋芳朗)というわけでですね、ここではまずですね、そんなマイケル・ジャクソンの強い影響下にある楽曲を私、高橋芳朗が独断と偏見で5曲、選んできたので。そちらを聞いていただきたいと思います。題して、高橋芳朗厳選!ここ3、4年でリリースされたマイケル・ジャクソンのオマージュソング トップ5です。まずは第五位。ブルーノ・マーズ(Bruno Mars)『Treasure』。
第五位:Bruno Mars『Treasure』
続いて第四位は、リアーナ(Rhianna)『Nobody’s Business ft. Chris Brown』。
第四位:Rihanna『Nobody’s Business ft. Chris Brown』
続いて第三位。ザ・ストロークス(The Strokes)『Tap Out』。
第三位:The Strokes『Tap Out』
第二位はこちら。ジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake)『Take Back the Night』。
第二位:Justin Timberlake『Take Back the Night』
そして第一位は、ザ・ウィークエンド(The Weeknd)『Can’t Feel My Face』。
第一位:The Weeknd『Can’t Feel My Face』
以上、高橋芳朗厳選。ここ3、4年でリリースされたマイケル・ジャクソンのオマージュソングトップ5でした。というわけで5曲、聞いていただきましたけれども。この5曲、なにかしら共通項を見出すとするならば、どれもスムーズさというか、流麗さというか、滑らかさというか。そういうのが魅力になっていることがお分かりいただけたんじゃないかな?と思います。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)で、ちょっとここでみなさん、頭の中でマイケル・ジャクソンの姿、容姿を思い浮かべてもらえますか?熊崎くん。思い浮かべました?
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)で、いまみなさんの頭の中にあるであろうマイケル・ジャクソンは、おそらく挑発のカーリーヘアで、赤か黒のレザージャケットをまとって。
(熊崎風斗)ああー、まさに赤だった。
(高橋芳朗)赤だった?で、スパンコールの手袋を身につけて、ムーンウォークしてクルッと回ってポウッ!と叫ぶマイケルだと思うんですよ。なんかバラエティー番組で芸人さんとかが・・・
(熊崎風斗)モノマネとかをする時って・・・
(高橋芳朗)そうそう。マイケル・ジャクソンのモノマネの時はもう100%、これでしょうね。で、これが世の中の一般的なマイケル・ジャクソン像だと思うんですけども。これ、アルバムで言うと『Off The Wall』の後。『Thriller』とか『Bad』の頃のマイケルなんですよ。『Thriller』や『Bad』の頃のコスチュームであり、ヘアースタイルであり、ダンスだったりするんですね。ただ、ビジュアル面でのマイケルのパブリック・イメージっていうと『Thriller』とか『Bad』の頃のマイケルを思い浮かべる人も多いんですけど。
(熊崎風斗)そうですね。どうしてもそっちを思い浮かべちゃいますね。
(高橋芳朗)音楽的に、『これってマイケル・ジャクソンっぽいよね』とか、『これってマイケル・ジャクソンの影響が強いよね』っていう時は大抵の場合、この『Off The Wall』の頃のマイケルを指すことが多いですね。
(熊崎風斗)へー!
(高橋芳朗)だからさっきの5曲にしても、マイケル・ジャクソンのオマージュソングトップ5からもう一歩、突っ込んで言うのであれば、マイケル・ジャクソンの『Off The Wall』のオマージュソングトップ5っていう感じですかね。だから世に言うマイケル・ジャクソン的な音楽スタイルとはイコール、『Off The Wall』で打ち出されている音楽スタイルと考えてもらっていいと思います。はい。そんなわけでですね、マイケル・ジャクソンの代表作と言えばもちろん、音楽史上最も売れたアルバムの『Thriller』になるわけですけども。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)まあ、マイケル・ジャクソンのね、再評価も伴うここ最近のディスコリバイバルを踏まえた上で、いま聞くべきマイケル・ジャクソン作品となると、断然この『Off The Wall』をおすすめしたいということになります。じゃあ、その『Off The Wall』から、これぞマイケル!という曲を紹介したいと思います。まあ、マイケル・ジャクソンのオマージュと言える曲の大半は、この曲の土台の上に成り立っていると言っていいと思います。じゃあ、聞いてください。マイケル・ジャクソンで『Rock With You』です。
Michael Jackson『Rock With You』
(高橋芳朗)マイケル・ジャクソンのアルバム『Off The Wall』から『Rock With You』、聞いていただきました。この『Off The Wall』のデラックス盤の日本盤の帯にですね、このアルバムをリリースした直後のマイケルの発言が載っているんですけども。ちょっと読むと『「MJ」が僕の新しい名前だ。もはやジャクソン5のマイケル・ジャクソンじゃない。完全に新しいキャラクターとルックスで別人になるべきなんだ。そして世界を驚かせる超一流の俳優、歌手、ダンサーになってエンターテイメントの全てを極めたい。僕は魔法になりたいんだ』って言ってますね。
(熊崎風斗)魔法になりたい。
(高橋芳朗)いや、でもまさに、魔法になりますからね。この人。
(熊崎風斗)なったっていうことですよね。この後、どんどん伝説を作って。
(高橋芳朗)しかももう、永遠に色褪せない魔法を。ねえ。
(熊崎風斗)じゃあ、マイケル伝説のスタート言うか。
(高橋芳朗)序章という感じだと思いますけれども。第一章というかね。で、繰り返しになりますけども、いまマイケル・ジャクソンを聞くのであれば、間違いなくこの『Off The Wall』を推薦したいと思います。だから、ブルーノ・マーズとか好きな方もそうだし。あとまあ、さっきも名前出ましたけども、星野源さんとかが好きな方もそうだし。あと、たとえばTBSラジオでね、『ジェーン・スー相談は踊る』とか聞いて、『ディスコミュージック楽しそうだな』とか思った方もね、この『Off The Wall』からマイケル・ジャクソンに入っていただけたらなと思います。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)ぜひ聞いていただきたい。で、もちろん、『「Off The Wall」なんてもう、持ってらあ!』っていう方も大勢いらっしゃると思うんですけども。今回のデラックス盤には、スパイク・リーが監督したですよ、90分におよぶドキュメンタリー映画がセットされてますから。
(熊崎風斗)じゃあそれは、今回のやつを買わないと見られないんですね。
(高橋芳朗)そうですね。はい。ちゃんと字幕ついてます。これはもう、手に入れるしかないでしょうね。というわけで本日発売のマイケル・ジャクソン『Off The Wall』デラックス・エディション。ぜひチェックしてみてください。
(熊崎風斗)ありがとうございます。
<書き起こしおわり>