DJ YANATAKE 2016年スーパーボウル ビヨンセパフォーマンスを語る

カンニング竹山 2016年スーパーボウルハーフタイムショーを語る INSIDE OUT

DJ YANATAKEさんがblock.fm『INSIDE OUT』の中で、2016年スーパーボウルのハーフタイムショーについてトーク。ビヨンセが披露した新曲『Formation』について話していました。

(DJ YANATAKE)というわけでですね、今日はもう朝からスーパーボウルの話題でタイムラインが埋まっていたんですが。これ、もうみなさんもね、ハーフタイムショー、見ましたかね?結構バンバン、You Tubeとか消されていってますけども。一応ですね、今日何があったか?というのは念のため。スーパーボウルって何?っていう人もいるかもしれないのでちょっと簡単に説明しますけども。あの、アメリカンフットボールの大会ですね。アメリカ最大のスポーツイベントということでですね、アメリカンフットボール。2つのリーグの頂上決戦というのが毎年この2月上旬の日曜日に開催されることになっていて。

まあ、野球で言うとワールドシリーズとか。日本だと日本シリーズとか。とにかく、アメリカンフットボールの最強チームを決めようっていう大会が今日、行われたんですけども。これね、まあアメリカンフットボールの試合なんですけど、とにかくアメリカ最大のスポーツイベントっていうことでですね。その年の、アメリカのテレビの最高視聴率なんかも出したりして。だいたい毎年50%ぐらい。アメリカの国民の半数以上がこの試合をですね、見ているということで。チケットもね、ものすごい値段がついて売られたりしているような試合なんですけども。

しかも、今回はですね、特に50回大会の記念大会ということで、まあまあ相当盛り上がっていたんですが。まあ、試合の方はね、もちろんメインで、カロライナ・パンサーズというチームとデンバー・ブロンコスというチームがやって。24対10でデンバー・ブロンコス。AFCという方の代表チームが優勝したわけなんですけども。まあ、これただアメリカンフットボールの試合もいいんですけど。やっぱり、ハーフタイムショーっていうのがありまして。ハーフタイム。前後半の間にものすごい豪華なショーケースがやることも毎年話題になっております。

いままでもね、マイケル・ジャクソンとか、ポール・マッカトニーとか、マドンナとか。いろいろ問題がありましたけど、ジャネット・ジャクソンとかですね。とにかくすごい、その時の超スーパースターが出るわけで。今年はまずですね、いまバックトラックでもかかってますけども。コールドプレイが出ることが発表されたんですけども。で、最近はコラボレーションみたいな形になってきていて。コールドプレイだけじゃなくて、なんとそこにですね、ビヨンセとブルーノ・マーズも参加するってことになって。その三組でショーが行われて。まあ、これがもう本当に超お祭りで。

本当に、エンターテイメントの頂点みたいな感じのショーケースをやってくれるということで。毎年、音楽ファンとしても楽しみにしているんですけども。で、ですね、僕もちょっと調べて初めて知ったんですけども。出演アーティストってノーギャラなんですね。知ってましたか?ノーギャラなんですけど、でも、もちろん国民の半数以上が、アメリカの半分以上の人間が見ているわけなんで。もうとんでもないプロモーション効果があるってことなんで、みんなそこに向けていろいろね、仕掛けてくるっていうわけでですね。

まあ、プロモーションの場所としてはもうこれ以上ないということで。いまから紹介するですね、ビヨンセもいろいろこれに向けて仕掛けてきたっていうことを説明して行きたいんですけども。本当に、これにまつわる話がいろいろよく出来ていて。試合の前日ですね。土曜日に突然ビヨンセの新曲が発表されたんです。いわゆるサプライズリリースっていうやつなんですけど。最近流行っている。しかも、それがフリーダウンロード。

スーパーボウルに向けたビヨンセの仕込み

もうね、この間のリアーナのアルバムもそうなんですけど、このクラスの人たちがバンバン、サプライズフリーダウンロードみたいなことをやるとですね、この先、何をやったらみんなびっくりしてくれるんだろう?っていうことになってくるわけなんですけども。で、このフリーダウンロードね、フリーダウンロードするには日本からもできます。メールアドレスの登録が必要なんですけども。これがですね、リアーナと同じく、ジェイ・Zがやっているストリーミング音楽サービスTIDALの仕掛けでもあるんですね。

で、TIDALのサイトに行って、メールアドレスを登録するとダウンロードのリンクがメールに送られてくるんですけども。さらにそのTIDALの無料体験版が、3ヶ月分の案内も一緒に届きますよと。いま、ストリーミング音楽サービスね、いろいろ言われてますけども。ちょっと苦戦していると言われていたTIDALの本格的テコ入れがこういうところで見えるわけなんですけども。まあ、そういうのもやったりですね。

で、同時にですね、ミュージックビデオが発表されてですね。そのミュージックビデオの内容とか、あと歌詞がやっぱり話題を呼んでいて。本当は今日、志保がいたらこのビヨンセの話だけで1時間ぐらい話しそうなぐらいのネタが詰まった曲なんですけども。まずですね、ビデオの舞台が、2005年にハリケーン・カトリーナという大きいハリケーンが来て。すごい被害に見舞われたニューオリンズでこのビデオの撮影が行われていて。その時のね、様子を映し出すような形になっているんですけど。

ちょうど10年たって。みんな、それを忘れるなよ!ってことだと思うんですけども。何でビヨンセがそれを言うか?っていうと、ビヨンセのお母さんがね、もともとそういう、かつて差別を受けたようなね、クレオールって呼ばれるフランス領だったころのルイジアナの出身をルーツに持っていることからですね、そのニューオリンズに縁があるっていうことだと思うんですけども。割と結構、ショッキングな映像っていうか。本当に洪水で街が沈んじゃっているようなところから始まるんで、あれなんですけども。

で、あとさらにですね、これも志保が毎年言ってるんですけども。ちょうどいまがですね、ブラックヒストリーマンス(黒人歴史月間)というのにもあたっていてですね。ちょうど黒人のね、自分たちの歴史を語ったりする週間がある時のこのリリースっていうことで。割とそういうのも踏まえた内容になっております。

で、さっきも言ったんですけども、『My daddy Alabama, Momma Louisiana You mix that negro with that Creole make a Texas bamma』っていうラインがあってですね。『私のお父さんはアラバマ出身で、お母さんはルイジアナ出身で。自分はテキサスで育った』みたいな。自分のルーツを語っていたりとかですね。あと、ビヨンセっていろんな髪型をしてるんで、どの髪型が本当に髪型かわかんない人もいっぱいいると思うんですけども。『本当の自分の髪の毛は自分の赤ちゃんと同じアフロなのよ(I like my baby hair, with baby hair and afros)』とか。

あと、『自分の鼻はジャクソン5と似てるよ(I like my negro nose with Jackson Five nostrils)』とか、そういうラインがあったりして。まあ、自分は黒人としてのルーツがちゃんとありますよみたいなことを歌っていてですね。あと、パンチラインになっているところが他にもあってですね。『I got a hot sauce in my bag, swag』っていう箇所があったりするんですけども。こういうのは、ルイジアナ州が作っている有名なタバスコソースみたいなのがあるみたいで。そういうことを歌っていたりですね。

地元のアーティストのビッグ・フリーダっていう人が参加してたりですね。まあ、とにかく話すことがいっぱいありすぎて、ぜんぜん時間が足りないんで。また、志保がブログとかに書くかな?それか、来週また時間があったらしゃべってもらいたいぐらい、ビヨンセの曲がすごいいっぱいメッセージも詰まった曲ということだけ、まずわかっていただきたいなと。

[リンク]ビヨンセ"Formation"、それぞれに提示するステイトメント。

ビヨンセ"Formation"、それぞれに提示するステイトメント。 - HIPHOPうんちくん
<2016年2月9日 追記・加筆修正アリ> ※今回の記事において、ビヨンセの歌詞中に「negro」と表記されている箇所はそのまま「ニグロ」と訳しています。現代社会において、我々がこの「Nワード」を使うことはタブー以外の何物でもありませんので...

で、他にもね、『#BlackGirlMagic』っていう黒人の女の子たちが盛り上げているハッシュタグがあったりとか。あと、ゲイカルチャーのオマージュなんかもあったりして、まあとにかくすごいメッセージがたくさんあって攻めまくっている1曲ということでございます。

とにかく、ビヨンセはトップアーティストであるし、トップアイドルでもあると思うんですけども。そんな人がですね、ここまでできちゃうというのは本当にすごい!ということで。曲調も今っぽいヒップホップのすごい遅い感じなんですけど。もう『遅いビートが苦手』とか、そういうのは言ってられないっていうか。もうビヨンセ、超トップの人がこういうビートでこういうメッセージソングをやるっていうのが、むしろトレンドだと。こっち側がもうめっちゃ流行っている音楽なんだっていうことを早く日本も気がついてほしいなと思います。

日本的にはラジオとかでかかるのかな?と思っちゃうぐらいなんですけどもね。バンバンかかってほしいなと思いますね。『恋愛の歌詞じゃないとキャッチーじゃない』とか、そういうのをいつまで日本はやっているのかな?と思っちゃうぐらい、アメリカの音楽シーンはどんどん先に進んでいるなと思っております。というわけで、まだまだ話すことはいろいろあるんですが、とりあえず聞いてみましょう。ビヨンセ、フリーダウンロードでリリースされています。ビヨンセで『Formation』。

Beyonce『Formation』

はい。聞いていただきましたのはビヨンセの新曲で『Formation』でした。これね、まだビヨンセ、本当にこれ、よくできていて。プロモーションの関することなんですよ。このパフォーマンスが終わってすぐに、『Formation World Tour』と題してなんと世界ツアーを発表したんですね。いまのところ、アメリカとヨーロッパだけなんですけど、まあ日本にも来ないかな?なんて思っております。

で、さらにですね、ビヨンセのオフィシャルサイトではこの曲にまつわるマーチャンダイズ。洋服とかグッズとかもいろいろ発表されて。パンチラインが書かれたTシャツとかね、帽子とか。そういうのもいっぱい売って。なかなか面白い作りになっていますね。とにかく本当にですね、全部入り!っていう感じで。これ以上、何をやればいいんだ?っていうですね、スーパーボウルに向けてね、こんだけの仕込みができているのはさすがだなというところで。

しかも、すごいですよ。その後、ビヨンセのホームページが一時ダウンしてましたからね。それぐらい、アクセスが集中するぐらい。まあ、そりゃノーギャラでもやるのかなという感じでございます。

<書き起こしおわり>

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