ジャーナリストの丸山ゴンザレスさんがTBSラジオ『荒川強啓デイ・キャッチ!』に出演。清原和博さんの覚せい剤所持逮捕と、警視庁の内偵捜査について話していました。
(荒川強啓)清原容疑者をめぐっては、2014年3月に週刊文春が薬物使用の疑惑を報じています。警視庁はこの頃から慎重に内偵捜査を進めてきたというんですが、そうすると2年ということになりますけども。2年も内偵捜査をしていたということになるんですね。そこで、この時間はこの『内偵捜査』という言葉に注目してみます。薬物事件問題に詳しいジャーナリストの丸山ゴンザレスさんにスタジオに入っていただいております。丸山さん、よろしくどうぞお願いします。
(丸山ゴンザレス)よろしくお願いします。
(片桐千晶)よろしくお願いします。
(荒川強啓)今回行われた内偵捜査。この内偵捜査って2年も。ずいぶん時間をかけるもんなんですね。
時間をかけた内偵捜査
(丸山ゴンザレス)そうですね。一部報道では1年っていう話も出てますけども。いずれにしろ、ちょっと長いですよね。内偵捜査っていうのは生活状況だとか交友関係を洗っていくんですね。どういう人と付き合っているかとか、どういう生活をしているのか。まあ極端な話、ゴミとかでそういうのを捨ててないか?とか。そういうのをチェックすることもありますし。まあ、どういう人脈があってどういう付き合いをしているのか。これをチェックするのに、やっぱり清原容疑者ぐらい人脈が豊富な人だと、それぞれを洗っていくのに時間がかかったんじゃないかな?というのはありますね。
(荒川強啓)なるほど。ぜったいにミスは許されないわけですもんね。
(丸山ゴンザレス)そうですね。特に清原容疑者みたく社会的に影響力が大きい人。有名人に対して今回、逮捕をしているわけですから。これで冤罪は許されないので。そういう意味ではかなり、しっかりと裏をとった状態で逮捕したということになりますね。
(荒川強啓)ということは、この2年も時間をかけたということは、単に尾行をしているとか。24時間ずーっと張り付いているとかという、そういう単純なものではなくて?
(丸山ゴンザレス)はい。そこからいろいろ派生していくわけですね。清原容疑者と接触のある人に対して、今度尾行をかけたりだとか。そうやって派生もしていくわけで。そうすると、1人だけを追っているわけではないので。全体の中から、このラインが怪しいんじゃないか?とか。まあ、問題はさらにそこが、たとえば反社会勢力・暴力団だったりとつながっているんじゃないか?とか。そういうことまで調べていきますので。
(荒川強啓)今回はその、どこまで調べきったと予想できるんでしょうか?
(丸山ゴンザレス)ええと、自宅にいるところで逮捕されていますよね?ということは、覚せい剤を入手して家に行っているところをもう確認しているわけですから。入手ルートをある程度おさえているっていうことは間違いないんじゃないかな?と思います。
(荒川強啓)ああー。そのルートっていうのは、様々なルートがあるんですかね?
(丸山ゴンザレス)そうですね。もともと、この逮捕している警視庁の組織犯罪対策課の五課ですね。通称組対の五課なんですけども。もともとはマル暴ですね。暴力団対策の班がそういう風に名前が変わっているので。まあ、そういう方面からもかなり捜査は進んでいるんじゃないかな?と。
(荒川強啓)それから丸山さん。あの、今回はご指摘の通り警視庁の組織犯罪対策五課。もうひとつの動きとして、厚労省の麻薬取締部というのがありますよね?麻取という。俗に。どう違うんですか?
(丸山ゴンザレス)あの、やっていることはほぼほぼ一緒なんですけども。まあ、麻取の方が潜入捜査というか。直接の売人の人たちと接して、自分たちも同じような感じで動くっていうことができるんですけども。警視庁のこちらの方の場合は尾行だとか・・・
(荒川強啓)一定の距離をもって?
(丸山ゴンザレス)そうですね。距離をもってやるということが多いです。まあもちろん、見えないところではどうやってるか?っていう違いはあるんですけども。ただ、基本この2つの組織っていうのはライバル関係にあるので。あまり協力するとか、そういうことはないと思いますね。
(荒川強啓)あ、そういうものなんですか?
(丸山ゴンザレス)で、今回は、以前に他の有名人を麻取の方が検挙しているので。警視庁の側としても、負けたくないというのがあったと思いますね。
(荒川強啓)はー!そういうところもライバル関係になっているんですね。遅れをとるな!と。
(丸山ゴンザレス)それはかなりあるようですね。情報共有とかそういうことはいかないみたいです。なので、だからそういう意味では麻取が大きなニュースが出たから、その後にっていう感じもあると思います。そういう意味では、内偵捜査は終わっていたかも知れないですけども、少し時間というか、タイミングを見ていたかな?というところはありますね。
(荒川強啓)はい。さて、今後のことなんですが。これで清原容疑者を逮捕したということは、周りを固めてきたということ。で、その周りを固めてきたこの先に、また新たな展開ということは予想できるんでしょうか?
(丸山ゴンザレス)現段階では、予想できます。なぜかと言うと、清原容疑者が逮捕された時に携帯電話が複数押収されているんですね。その中から、今度は・・・いままでは外から調査していたのを、その携帯電話を使ってその中に直接コンタクトをとっていた人が誰か?がさらにわかるし。どういう内容をやり取りしていたか?もこれでわかるので。そこからさらに広がっていく可能性っていうのも想定できますね。十分に。
(荒川強啓)うーん。それと、当然清原容疑者の日頃の言動だったり、その行動であったり。それというのもずーっとチェックしていたんでしょうね。
(丸山ゴンザレス)そうですね。そういう意味では、どういう風な形で交流があったのか?っていうので。その中に、もしかしたら他の有名人がいるかもしれませんし。
(荒川強啓)かもしれない。
(丸山ゴンザレス)現状、使っているものを見てみると、単独っていうよりは、もしかしたら誰かと一緒にやっていたっていうことも考えられるので。十分に。いまの段階では清原容疑者だけですけども、もしかしたら派生する可能性もあるかもしれませんね。
(荒川強啓)うーん。だけど、これが覚せい剤というところまで行く・・・いろんな薬物ってあるかと思うんですが。ここまで行ってしまったっていうことは、その以前に逮捕なり検挙なりできなかったものなのか?
(丸山ゴンザレス)まあ、そこは難しいと思いますね。手を出してしまった時点から違法になるわけで。それまでは、わからないですから。
(荒川強啓)で、その薬物と言っても、なにがどうなのか?っていろいろあるわけでしょ?
(丸山ゴンザレス)その中では、覚せい剤っていうのは他の日本でいろいろ入手できる薬物の中でも、かなり振り切った方ですね。それなりに覚悟を決めてやらないと。流れで回ってきてちょっと試してみるとか、好奇心っていうレベルではちょっとないところがあります。
(荒川強啓)相当先まで行ってしまったということが言えるということですね?
(丸山ゴンザレス)そうですね。
(荒川強啓)はー・・・いやー、これから果たしてどういう動きになっていくのか?ということが、いちばんの注目はそこですかね?
(丸山ゴンザレス)そうですね。まあ、本人がどういうコメントをこれから出していくのか。そういうところも注目ですし。はい。
(荒川強啓)はい。ジャーナリストの丸山ゴンザレスさんに伺いました。ありがとうございました。
(片桐千晶)ありがとうございました。
(丸山ゴンザレス)ありがとうございます。
<書き起こしおわり>