音楽ジャーナリストの高橋芳朗さんがTBSラジオ『ザ・トップ5』の洋楽紹介コーナーで、超実用的な結婚式ソングを2曲、紹介していました。
(高橋芳朗)ではさっそく、私の洋楽選曲のコーナーに行きたいと思います。本日は先ほどお伝えした通りですね、来週、熊崎くんのお姉様がハワイで結婚式を挙げるということで、それにちなんで、おすすめのウェディングソングを紹介したいと思います。
(熊崎風斗)ありがとうございます。
(高橋芳朗)これまで、ラジオで何度かおすすめのウェディングソング、紹介したことがあるんですけど。毎回ね、結構反響が大きいんですよ。で、それに加えてですね、結婚式や披露宴で使うのにどんな曲がいいですか?みたいな質問を受けることもすごく多くてですね。なのでここでは、結婚式で使える超実用的な洋楽を2曲、ご紹介したいと思います。はい。
(熊崎風斗)使い勝手が非常にいい曲なんですね。
(高橋芳朗)はい。参考にしていただけたらと思います。まずね、結婚式や披露宴でかける曲についてなんですけど、これはもう基本的には自分たちの好きな曲をかけるのがいちばんだt思います。
(熊崎風斗)結婚式ソングとかっていうよりも・・・
(高橋芳朗)だと思いますよ。だって自分たちのテンションをね、上げて行かなくちゃいけませんから。うん。
(熊崎風斗)メインですもんね。
(高橋芳朗)そう。ただ、それとは別に、結婚式に向けていろいろ選曲をしているとですね、好き嫌いとは関係なく、必要な曲っていうのが出てくるんですよ。
(熊崎風斗)必要な曲?
結婚式で重宝する曲の条件
(高橋芳朗)『こんな曲があったら、すごく助かるんだけどな』みたいな曲が出てきます。これ、僕もね、結婚式や披露宴の選曲を何度かたのまれたことがあるんで、これ実体験としてすごい痛感したんですけど。で、どういう曲か?っていうと、大きな起伏や展開がない、ほぼ一定のトーンで統一されているんだけど、でもすごくロマンティックな曲。
(熊崎風斗)ほー。
(高橋芳朗)これがあるとね、めちゃくちゃ便利なんですよ。なぜか?っていうと、結婚式とか披露宴のあらゆる局面、あるじゃないですか。入退場の時とかケーキカット、あとキャンドルサービス、スライドショー、あと、お父さんお母さんに手紙を読む時とか。こういう時に安心して使えるんですよ。
(熊崎風斗)ああー、なるほどね。
(高橋芳朗)ほら、結婚式とかさ、割とドラマチックなさ、バラードなんかを選んだり用意しがちだと思うんですけども。実はそういう曲の方が使い勝手として難しい。変なタイミングでサビがさ、ドカーン!と来てしまうこともあるし。意外と進行が巻いちゃってさ、曲のいちばんの盛り上がりのところまで届かなかったりとか。
(熊崎風斗)ああー。そうか。だからこそ、起伏がないっていうところはそういうところなんですね。
(高橋芳朗)そうそうそう。たとえばスライドショーとかだったら割と時間が読めるっていうか、計算がきくと思うんですけども。キャンドルサービスとかなんて、ねえ。その場でどう転ぶかわからない。
(熊崎風斗)そうか。そうか。その時のってことですよね。
(高橋芳朗)そう。だから一定のトーンでずっとロマンティックなムードが続く曲を1、2曲用意しておくと、とても重宝するし。安心できると思います。
(熊崎風斗)そうかそうか。
(高橋芳朗)ただね、この条件に見合った曲を探すのは割と難しい。なかなかないと思います。
(熊崎風斗)まあ、そうですよね。そういう歌って、盛り上がりのところってありますよね。
(高橋芳朗)そこでおすすめしたいのがですね、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)。マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)のプロデューサーでおなじみ。アメリカの音楽業界のボスというかドンですけども。クインシー・ジョーンズの『Setembro(Brazilian Wedding Song)』っていう曲がおすすめです。1989年の作品で。これ、ブラジルのイヴァン・リンス(Ivan Lins)っていうシンガーのカバーになるんですけど。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)こう、一定のトーンでずっとロマンティックなムードが続いていくっていう条件を満たしているのはもちろんなんですけど、このカバーに関しては歌詞がなくてね、全部コーラスのみになっています。歌が、ボーカルパートが。だから司会の方のしゃべりを邪魔するようなこともないし。尺的にも5分ちょうどぐらいあるので、すごい使い勝手がいい。
(熊崎風斗)ああー。
(高橋芳朗)じゃあちょっと、1分くらい聞いてみましょうかね。クインシー・ジョーンズで『Setembro(Brazilian Wedding Song)』です。
Quincy Jones『Setembro(Brazilian Wedding Song)』
(高橋芳朗)というわけで、クインシー・ジョーンズの『Setembro(Brazilian Wedding Song)』を聞いていただいておりますけど。これ、いいでしょう?
(熊崎風斗)うん。たしかに起伏がないけれど、ずっとムーディーな感じが続くっていうのはよくわかります。
(高橋芳朗)ちょっと、聞いている方もイメージしやすいと思うので。ここでちょっと熊崎くんに結婚式の司会進行的なセリフを乗せてもらえますか?これ。
(熊崎風斗)ああー、よろしいですか?私、本当に結婚式の司会っていうのをですね、アナウンサー3年目なんですけど、1回もやったことがないんですよ。
(高橋芳朗)これから、たぶんそういう機会が増えると思いますから。その練習がてらちょっと。スタンドマイク、用意してあります。
(熊崎風斗)なんかわからないですけども、めちゃくちゃ緊張してます。
(高橋芳朗)(笑)。お願いします!
(熊崎風斗)みなさま、本日は足元の悪い中、本席にご臨席賜り、誠にありがとうございます。これより、ご両家のご結婚式、並びにご披露宴を始めさせていただきます。申し遅れましたが、本日のこのよき日、司会を務めさせていただきます私、TBSアナウンサー、熊崎風斗と申します。不慣れな司会ではございますが、何卒、最後までお付き合いよろしくお願いいたします。それでは、僭越ではございますが、ここで私より1曲、歌わせていただきます。
慈しみ深ーい 友なるイエスはー♪
愛の御手によーりー ささえ導くー♪
世の友我らーをー 捨て去る時もー♪
祈りに応えーてー なーぐさめらーれーるー♪
どうぞ、お幸せに。
(高橋芳朗)というわけで、クインシー・ジョーンズの『Setembro(Brazilian Wedding Song)』を聞いていただきましたけども。これ、やっぱりいい感じですよね?
(熊崎風斗)はい・・・
(高橋芳朗)うん。ハマりますよね?
(熊崎風斗)あの・・・そうなんですけど。あれ?一切無視?
(高橋芳朗)えっ?(笑)。
(熊崎風斗)あそこに関して・・・結構突っ込みどころ満載のことを僕、やったなっていう実感があるんですけど。
(高橋芳朗)そりゃ、緊張しますよね。
(熊崎風斗)これ、芳朗さんに言わずにやっていたんですよね。だから僕、芳朗さんが打ち合わせをこのスタジオでやっている間、外に行って歌の練習をたっぷりやってまいりました。聞かれないように。
(高橋芳朗)あ、そうなんすか。はい。クインシー・ジョーンズ・・・(笑)。
(熊崎風斗)(笑)
(高橋芳朗)ねえ。使い勝手がいいですよね。
(熊崎風斗)そうですね。司会っぷりも・・・緊張しました。でも、本当。
(高橋芳朗)じゃあもう1曲。これは入場曲として強くおすすめした曲があります。それはね、こちら。レオン&メアリー・ラッセル(Leon & Mary Russell)の『Rainbow In Your Eyes』という曲。1976年の作品になります。で、この曲はですね、以前にTBSラジオ『ジェーン・スー相談は踊る』に出演した時に、リスナーの方から結婚式のBGM選びで困っているからおすすめの曲を教えてほしいという相談を受けてですね、その時に推薦した曲なんですよ。
(熊崎風斗)なるほど。
(高橋芳朗)その時は曲名とアーティスト名を言っただけで、実際に曲をかけられなかったのと、個人的にこれが日本でウェディングソングとして定番化してほしい。スタンダード化してほしいっていう願いもあるので。ここで改めて紹介したいと思います。で、この曲ね、このレオン・ラッセルとメアリー・ラッセルさんが結婚した記念に作った『Wedding Album』っていうアルバムに収録されているんですけど。もう完璧なウェディングソングです。素晴らしい。
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)まず、デュエットソングっていうのがいいですよね。男女双方の思いが込められている。そして、『Rainbow In Your Eyes』ですよ。『君の瞳に虹が見える』。まあ、タイトルも歌詞もばっちりでしょ?で、もちろん音楽的にもたちまちその場をね、多幸感で満たすような、ラブラブムードで満たしてしまうような素敵な曲なんですけど。何がいいって、この曲、イントロが最高です。
(熊崎風斗)おおっ!
(高橋芳朗)入場曲はある意味ね、イントロがキモです。イントロ勝負みたいなところもあるんですよ。そこで一気に参列者のハートをガッ!っと掴む。
(熊崎風斗)最初の掴みですか。最初の。
(高橋芳朗)で、この曲、実際の結婚式の入場曲として何度か人にすすめたことがあるんですけど、ものすごく評判が良かったです。たしか『相談は踊る』のリスナーの方も使ってくださって、好評だったみたいなお礼のメールをいただいたような気がしますね。で、実際に聞いてもらえば、こんな曲で始まる結婚式はね、かならず上手く行くに違いないと思っていただけると思います!
(熊崎風斗)はい。
(高橋芳朗)じゃあちょっと聞いてください。レオン&メアリー・ラッセルで『Rainbow In Your Eyes』です。
Leon & Mary Russell『Rainbow In Your Eyes』
(高橋芳朗)はい。おすすめウェディングソングとしてですね、レオン&メアリー・ラッセルの『Rainbow In Your Eyes』。1976年の作品を聞いていただきました。素敵でしょう?
(熊崎風斗)素敵ですね。たしかに、結婚式で使いたいな。
(高橋芳朗)この曲ね、桑田佳祐さんも大のお気に入りらしくてですね。サザンオールスターズのデビューアルバムに『瞳の中にレインボウ』っていう曲があるんですけど。それはこの曲にインスパイアされて作ったそうです。
(熊崎風斗)ああー、そうなんだ。へー。
(高橋芳朗)というわけで、クインシー・ジョーンズの『Setembro』とレオン&メアリー・ラッセルの『Rainbow In Your Eyes』。結婚式にぜひ、参考にしていただきたい、使っていただきたいと思います。
(熊崎風斗)はい。
<書き起こしおわり>
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