高橋芳朗さんがTBSラジオ『ジェーン・スー生活は踊る』の中で、ラブコメ映画のおすすめ曲を3曲、紹介していました。
(高橋芳朗)じゃあ、今日はこんなテーマでお送りしたいと思います。『ブリジット・ジョーンズ』の最新作公開記念! ラブコメ映画で流れる曲特集! 先週末から上映されておりますラブコメ映画史に残る人気シリーズですね。『ブリジット・ジョーンズの日記』の11年ぶりの新作、『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』。こちらの公開に合わせてのラブコメ映画ソング特集第一弾でございます。
(ジェーン・スー)はい。
(高橋芳朗)ジェーン・スーさんもラブコメ大好きということで。
(ジェーン・スー)そうなんですよ。ちゃんと、この映画の公式サイトにコラムを書いたの。
ジェーン・スー『ブリジット・ジョーンズの日記』コラム
映画『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』公式サイト
ジェーン・スー コラム「祝! 私たちの”冴えない女”が帰ってきた!」https://t.co/EXIYiabYQM— みやーんZZ (@miyearnzz) 2016年11月5日
(高橋芳朗)コラムか。
(ジェーン・スー)あなたが星野源なら、私はブリジット・ジョーンズ。
…というわけでTBS系火曜ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の主題歌、星野源さん『恋』の解説を特設サイトにて書いております。ぜひ! https://t.co/7eE3kpNeGw #so954 #tbsradio #逃げ恥
— 高橋芳朗 (@ysak0406) 2016年11月3日
(高橋芳朗)(笑)
(堀井美香)ふーん!
(高橋芳朗)戦いますね。あなたね。どうですか? 今回の『ブリジット・ジョーンズ』。
(ジェーン・スー)あのね、いいっすよ。一作目、二作目、三作目でしょう? 最初がさ、アラサーみたいな設定だったじゃないですか。40半ばなんですよ。びっくりしちゃうんですけど。ブリジット・ジョーンズの設定って、私と誕生日が1日しか変わらないんですよ。5月の11か9か、どっちかなんですけど。だから、「あれっ? これ、ほぼ私?」みたいな。
(高橋芳朗)君は僕だ。
(ジェーン・スー)そうそうそう。で、「痩せないのが悩み」っていう……
(高橋芳朗)(笑)
(ジェーン・スー)で、いろいろとブリジットが新しく自分のキャリアを作ったりとか、悩みもあったりとかするんですけど。まあ、現実的かどうかっていうのがラブコメの評価軸ではないと思うので。見た時に本当にすっきり気持ちよくなって、なにも考えないで楽しめるいい映画ですよ。
(高橋芳朗)おっ! おすすめ?
(ジェーン・スー)そういう娯楽映画、最高じゃないですか。
(高橋芳朗)あんまりね、ラブコメ映画は公開されてないですからね。
(ジェーン・スー)なんか考える映画ばっかりじゃん。
(高橋芳朗)考える映画ばっかり(笑)。
(ジェーン・スー)もう、考えなくていい。考えるな、感じろ!っていう、そういう映画でしたね。
(高橋芳朗)なるほど。『燃えよドラゴン』みたいな映画ということでね(笑)。
(ジェーン・スー)そうそうそう(笑)。違う! ブリジット・ジョーンズがハチのように刺す映画です!って違うか。話がまた、今度はモハメド・アリに。
(高橋芳朗)『ブリジット・ジョーンズの日記』といえばですね、いま後ろでかかっていますね。恋に破れたブリジットが酒をあおりながら、ヤケクソ気味に『All By Myself』を歌うシーンが有名ですけども。
(ジェーン・スー)うん。
(高橋芳朗)いまね、後ろでかかっているのはジェイミー・オニールさんっていう、映画で使われているカバーバージョンの方なんですけども。やっぱりここはやはり、今日はオリジナルのエリック・カルメンを聞いてですね、ラジオの前のみなさんと一緒に浸りたい。みなさんも、恋に破れたふりをして聞いていただけたらと思います。
(ジェーン・スー)また長いものとか、持ってくださいね。
(高橋芳朗)エリック・カルメンで『All By Myself』です。
Eric Carmen『All by Myself』
(高橋芳朗)じゃあ、みなさん、(サビを)ご一緒に行ってみましょう。
(堀井美香)えっ? いいんですか? じゃあ……すいませんね。はいっ!
(高橋・スー)オール、バーイ、マイセールフ♪
(堀井美香・朗読)「All By Myself」。
(高橋・スー)ドンワナビー、オール、バーイ、マイセールフ、エニモー♪
(堀井美香・朗読)「Any More」。
(高橋・スー)オール、バーイ、マイセールフ♪
(堀井美香・朗読)「All By Myself」。
(高橋・スー)ドンワナビー、オール、バーイ、マイセールフ、エニモー♪
(高橋芳朗)(笑)。というわけで、エリック・カルメン『All By Myself』、みなさんも一緒に歌ってもらえましたでしょうか? やっぱり浸りソングとしては最高ですね。この曲ね。素晴らしいです。
(ジェーン・スー)最高ですね。
(高橋芳朗)あの、今回の第三弾でもこの曲、流れるということなんで。
(ジェーン・スー)そうなんです。ただちょっといままでとは使い勝手が違うので。
(高橋芳朗)ツイストが効いているんですね。
(ジェーン・スー)これ、ぜひ見てください。
(高橋芳朗)ぜひチェックしてみてください。で、残り2曲、お届けしようと思うんですけども。ラブコメ映画から。僕が選んだ表ベストと裏ベストという形で紹介したいと思うんですけども。まずは表ベストはですね、こちら。ラブコメ映画の金字塔『恋人たちの予感』。1989年の作品ですね。メグ・ライアンとビリー・クリスタル主演。この『恋人たちの予感』からハリー・コニック・ジュニアの『It Had to Be You』という曲を聞いてもらいたいと思います。『恋人たちの予感』はね、「男女の間に友情は成立するのか?」みたいなテーマのラブコメ映画で。90年代以降のラブコメ映画のひとつの規範となったような傑作と言っていいと思いますし、結構ね、ウィットに富んだダイアログ、会話が日本のトレンディードラマにも絶大な影響を与えたりもしましたけども。全編、ジャズ・スタンダードで統一した音楽も非常に洒落ておりました。
(ジェーン・スー)うん。
(高橋芳朗)で、この『It Had to Be You』という曲は、歌詞は「欠点だらけの君だけど、でもそんな君だからこそ好きなんだ」という内容なんですけどもね。これは映画のクライマックスで、ビリー・クリスタルがメグ・ライアンに自分の思いを打ち明けるシーンの名ゼリフ。たとえば、「サンドイッチの注文に一時間半もかける君が大好きだ」。こういうのに象徴されるあの名ゼリフと重なる素晴らしい選曲となっております。では、聞いてもらいましょう。『恋人たちの予感』からハリー・コニック・ジュニアで『It Had to Be You』です。
Harry Connick Jr.『It Had to Be You』
(ジェーン・スー)やっとわかった。やっぱり君のことが好きだ!
(堀井美香)なんですって? 大晦日で寂しいってことはわかるわ。でも、突然現れて「愛してる」なんて言っても、解決にはならないわ!
(ジェーン・スー)じゃあ、どうすりゃいいんだ?
(堀井美香)わかんないわよ! でも、こんなのは嫌よ。
(ジェーン・スー)じゃあ、これならどうだ? サンドイッチの注文に一時間半かける君が好きだ。僕を見る時、君が眉間によせる小さいシワが好きだ。そして、一日の最後におしゃべりをしたいのは君だけだ。寂しいとか、大晦日とかは関係ない! 残る人生を誰かと一緒に過ごしたいと思ったら、できるだけ早く始めた方がいいだろ?
(堀井美香)ほらね! あなたって人はいつも憎めなくなることを言うんだから! あなたなんて大嫌い! 本当に、大っ嫌いよ!
(曲おわり)
(高橋芳朗)素晴らしい! 『恋人たちの予感』からハリー・コニック・ジュニアで『It Had to Be You』。クライマックスの名ゼリフを堀井さんとジェーン・スーで再現してみました。
(ジェーン・スー)ありがとうございます。
(堀井美香)ねえ。聞いてた。覚えてます。なんかね。
(ジェーン・スー)今日はね、本当カロリー高いわ。
(高橋芳朗)はい(笑)。CMを挟んで裏ベストを紹介したいと思います。
(CM明け)
(ジェーン・スー)今日は『ブリジット・ジョーンズ』の最新作公開記念と題しまして、ラブコメ映画ソング特集をお送りしております。
(高橋芳朗)はい。ラブコメ映画を彩った名曲選。私、高橋芳朗が選ぶ裏ベストはですね、『ワンダーランド駅で』。これ、1998年の作品なんですけども。
(ジェーン・スー)知らない。どんな映画?
(高橋芳朗)ここから、ジャズシンガーのサラ・ヴォーンが歌うアントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。ボサノバ・スタンダードの『Wave』を聞きたいと思うんですけども。この映画、当時日本で単館ロードショーだったからか、結構知られざる名作。ラブコメマニアの間では非常に評価の高い、隠れた名作っていう感じなんですけども。ちょっと変わったプロットのラブコメで。当時のキャッチコピーが「なかなか2人は出会えない」。
(ジェーン・スー)うん。
(高橋芳朗)ここからもわかるように、すれ違い続ける2人の男女が出会うまでを描いた映画で。最後の最後まで2人は出会わないっていう、そういう映画なんです。で、この映画は秋のボストンを舞台にした映像もすごい素敵なんですけど、音楽が全編ボサノバ。これが映画のトーンを決定づけていて、めちゃくちゃお洒落なんですよ。で、クライマックスで流れるのがこのサラ・ヴォーンの歌うオーケストラアレンジの『Wave』で、恋の入り口に2人が立った時。その出会いのシーンに最高のマッチングを見せる最高の素晴らしい選曲になっておりますので、こちらを聞いていただきたいと思います。サラ・ヴォーンで『Wave』です。
Sarah Vaughan『Wave』
(高橋芳朗)はい。秋にぴったりですね。映画『ワンダーランド駅で』から、ミシェル・ルグラン率いるオーケストラをバックにしたサラ・ヴォーンの『Wave』をお聞きいただきました。さっき紹介した『恋人たちの予感』。これもクライマックスが秋からクリスマスにかけて。で、最後は大晦日か。で、いまご紹介した『ワンダーランド駅で』も秋のボストンが舞台なので、いま見るにはばっちりなタイミングだと思います。
(ジェーン・スー)ねえ。みなさん、お気に入りのなにかラブコメソングとかあったら、ぜひ番組にもメールをください。
(高橋芳朗)お気に入りの会話があったら、それも再現しますので。
(ジェーン・スー)やりますんで。というわけで、今日もヨシくん、ありがとうございました。
(高橋芳朗)ありがとうごじざいました!
<書き起こしおわり>