サイプレス上野が選ぶ プロレス迷ベストマッチトップ5

サイプレス上野が選ぶ プロレス迷ベストマッチトップ5 ザ・トップ5

ラッパーのサイプレス上野さんがTBSラジオ『ザ・トップ5』の中で、自身に影響を与えたインディー団体のプロレス迷ベストマッチのトップ5を紹介していました。

大日大戦'09 番外編伊東竜二vs葛西純 -11.20後楽園ホール大会- [DVD]

(外山惠理)火曜パートナー、ラッパーのサイプレス上野さんご提供のこちらのランキングからスタートです。『いまの俺を作り上げたプロレス迷ベストマッチトップ5』。
第五位:1996年6月30日 横浜アリーナ メモリアル力道山 鶴見五郎VSザ・マミー
第四位:1993年5月5日 小田原市スタジアム W☆ING 松永光弘VSレザーフェイス
第三位:2000年8月6日 大日本プロレス 秋葉原ファイアーデスマッチ 松永光弘&葛西純VSザンディグ&ニック・ゲージ
第二位:国際プロレス 茅ヶ崎青果市場
第一位:2009年11月20日 大日本プロレス後楽園ホール大会 伊東竜二VS葛西純

(中略)

(外山惠理)さあ、じゃあ先ほどのサイプレス上野さんのランキング。ちょっと解説をしてくれないと、さっぱりわからないので。『いまの俺を作り上げたプロレス迷ベストマッチ』。

(サイプレス上野)迷う方ですね。いろいろメジャー団体っていわれるプロレスとか、あるんですけど。もちろん、そっちも通っていて。いわゆる猪木さんだったり、ジャイアント馬場であったりが作り上げたものがあるんですけど。その中で、光が当たらないインディー団体のベスト5みたいな感じですね。

(外山惠理)ふーん。

第五位 鶴見五郎VSザ・マミー

(サイプレス上野)なので、第五位は鶴見五郎VSザ・マミーは、メモリアル力道山っていう大会でね、ザ・マミーが技を失敗して失神するっていう試合でした。

(外山惠理)へー。ザ・マミー。

第四位 松永光弘VSレザーフェイス

(サイプレス上野)はい。そして第四位はW☆INGで行われた松永光弘VSレザーフェイス。これ、五寸釘デスマッチというね。なに言ってるか、わかりますか?リングの下に五寸釘が敷き詰めてあって。落としたら、勝ちっていう。

(外山惠理)落としたら勝ち?

(サイプレス上野)はい。五寸釘の上に人を落としたら勝ちっていう。

(外山惠理)へー。痛い!(笑)。

(サイプレス上野)そう。めちゃくちゃ痛いっすよ。

(外山惠理)痛いですよね。へー。

第三位 大日本プロレス 秋葉原ファイアーデスマッチ

(サイプレス上野)そういう試合もございます。そして第三位。2000年8月6日の大日本プロレス 秋葉原ファイアーデスマッチ。これでございますけどもね。これはいま、ヨドバシカメラが建っているあたりがまだ更地だった時、野外で火事か?とみんなが見間違えるような煙の出方になっちゃって。火が強すぎて、試合がもう途中で終わるみたいな。ズンドコですよ。ただの(笑)。

(外山惠理)へー!この松永光弘さん、好きなんですか?

(サイプレス上野)あ、好きですね。松永光弘さん。ミスター・デンジャーなんで。

(外山惠理)ミスター・デンジャー?

(サイプレス上野)と呼ばれている方でして。いま、ちょっと資料が入ってきましたけど。

(外山惠理)いま!?(笑)

(サイプレス上野)いま、入ってきましたね。この松永光弘さんとレザーフェイスっていうこのね、人とが。すごいじゃないですか。チェーンソーを持って。

(外山惠理)ああ、松永光弘って、カールおじさんみたい。ヒゲが。

(サイプレス上野)カールおじさんみたいなんです。いま、デンジャーステーキっていうステーキ屋の店長さんです。

(外山惠理)へー!

(サイプレス上野)本当ね、この試合とかすさまじかったですね。ちょっと秋葉原が本当に煙だらけになっちゃって。もう本当に、消防車が出るぐらいの勢いでやってました。

(外山惠理)あ、ファイアーデスマッチっていうのは、そうか。火を燃やすんだ。

(サイプレス上野)リングの周りを火で囲むんですよ。

(外山惠理)えーっ?見られないでしょ?熱くて。寄れないじゃない?

(サイプレス上野)そうなんですよ。で、これしかも8月じゃないですか。普通に炎天下で。見てる側も普通に暑いのに、火が出て。さらに暑くて。もう・・・訳がわからなくて(笑)。

(外山惠理)(笑)

(サイプレス上野)もうみんな、夏の陽にやられちゃっている感じの。これはちょっと
衝撃でしたね。僕、いま20才の頃の夏で。あと3日後に誕生日を控えているのに、こんなの見てるのか・・・みたいな。孤独なね、夏でしたよ。これは。あと、第二位。国際プロレス 茅ヶ崎青果市場。

(外山惠理)はい。

第二位 国際プロレス 茅ヶ崎青果市場

(サイプレス上野)これなんですけども。これはまあ、五位に出てきた鶴見五郎さんのやっている団体でありまして。なにが作り上げたか?って言ったら、たとえばプロレスって言ったら興行であって。しっかりしているイメージがあるじゃないですか。

(外山惠理)はい。

(サイプレス上野)けど、俺、友達と見に行った時に、本当にこの市場の中にリングがポツンとあって。行ったら、外から見えるんですよ。普通に、試合が。ぜんぜん見えるから、見ようと思って。けど、まあちょっと申し訳ないし、入ろうか?って行ったら、なんか『5千円になります』って言われたから、『あ、じゃあ大丈夫っす。外で見ます。見えるから・・・』みたいな感じで言ったら、『ちょっと待っててください』って。控室に行って。『あ、すいません。2千円でいいです』って言われて(笑)。

(外山惠理)(笑)。半額以下!?

(サイプレス上野)いきなり3千円オフになって。ええっ!?みたいな。で、行ってリングの周りに、もう2列しかないんですよ。イスとかが。本当にインディーの団体なんで。けど、やっぱりすごい興味があって見に行って。2列のところで見ていて。その横が、中学校かなんかで。練習してるんですよ。普通に、女の子たちが。『ファイトー!ファイッ、ファイッ、ファイッ、ファイッ・・・』とか言ってるのが。なんかドターン!ってやっている時に『ファイトー!』とか聞こえてきて。

(外山惠理)(笑)

(サイプレス上野)で、だんだん夕暮れが迫ってきて、部活も終わったなと思ったら、そこ、照明がないから、選手の車でリングを照らして。で、日没で試合終了っていう(笑)。

(外山惠理)へー!すごい。でも手作り感満載なんですね。

(サイプレス上野)もうすっごいショックを受けまして。その時に。この後に、なんか『お客さんインタビュー入ります』って言われて、マイク向けられちゃったりとかして。『いや、すごくよかったと思います』とか言いながら(笑)。

(外山惠理)(笑)。真面目だな(笑)。

(サイプレス上野)衝撃的だったんすよ。

(外山惠理)えっ?でもこれ、青果市場ってことは、野菜とか売ってるんですか?

(サイプレス上野)その日は休みなんですよね。日曜日なんで。

(外山惠理)休みの時に借りて。へー。

(サイプレス上野)やっていて。けど、そこはやっぱり国際プロレスの聖地でありまして。鶴見五郎さんの地元でもありましてね。

(外山惠理)茅ヶ崎。

(サイプレス上野)はい。茅ヶ崎です。スポーツジムとかやられていたりとかしたんですけども。その後もずっと『鶴見五郎さんと打ち上げに行かないか?』と、ずっと勧誘が続くっていう・・・

(外山惠理)へー!

(サイプレス上野)『いや、ちょっと僕たち予定があるんで・・・』って。

(外山惠理)そこは断るんですか?行きたくないの?

(サイプレス上野)あの、俺ね、選手と付き合うっていうか、関係を持つのが嫌いなんです。俺。もう、憧れとして。なので、ちょっと個人的に、たとえば飲んじゃったりすると、なんか友達になっちゃったみたいな。まあ、なりたいんですけど。ちょっとそこは一線を引いている感じで。

(外山惠理)素晴らしいですね。それはそれは。

(サイプレス上野)いま、ここまでなんの話をしてるんすかね?これ。

(外山惠理)で、一位。

第一位 伊東竜二VS葛西純

(サイプレス上野)一位がこれ、2009年11月20日に行われました、大日本プロレス後楽園ホール大会における、伊東竜二VS葛西純というね。

(外山惠理)おっ、出ました。葛西純さん。

(サイプレス上野)葛西純選手。まあ、付き合いを持ちたくないと言っておいてあれなんですけど。葛西純選手、自分たちの『BUMP』というPVにも出ていただきまして。本当にいま、自分がいちばん大好きなプロレスラーで。クレイジーモンキーと呼ばれているんですよ。

(外山惠理)ほー。

(サイプレス上野)クレイジーモンキーと言われてまして。これが2009年のプロレス大賞ベストバウトを受賞。

(外山惠理)なんですか?それ。

(サイプレス上野)これ、東京スポーツが制定している、要するにプロレスの中で全部MVPとかを出すんですよ。で、インディー団体がこの年間最高試合を取るってことはあり得ないんですよ。本当。この試合で何がすごいか?って言ったら、伊藤選手と葛西選手は同期で。本当に切磋琢磨してた若手の選手2人同士が、やはり後楽園のメインで、久々に一騎打ちをするっていう。で、もう後楽園ホールがパンパンに、フルハウスになりまして。

(外山惠理)へー。

(サイプレス上野)で、もうどっちも勝て!っていう気持ちと、どっちも勝つな!やめてくれ!って思いがすごい詰まった試合で。もうお客さんもすごかったんですよ。で、そこで葛西選手がぶっかましたのが、伊藤選手を机に寝かせて。ガムテープでぐるぐる巻き。動けないようにしまして。どこに行った?と思ったら、後楽園ホールのバルコニーですよ。もう5メートルぐらいあるんじゃないかな?たぶん。そこに行って、そこから下にいる伊藤選手にフライングボディプレス。

(外山惠理)えっ、そこから飛び降りるの?

(サイプレス上野)飛び降りたんです。

(外山惠理)怖っ!

(サイプレス上野)もうめちゃくちゃっすよ。本当にもう。シュパーッ!って行って。で、当たったからいいものの、外していたら本当、大怪我するんで。で、さらにすごいのは、葛西選手がそこで1回、足を滑らすっていうギャグを挟んでいるんですよ。

(外山惠理)へー!

(サイプレス上野)そんな高さから飛び降りる人が、1回、おおっ!?とかって、お客さん、ええっ!?みたいになっちゃって。その後にもう、ドーン!って飛び込んでいって。

(外山惠理)へー。危険ですね。

(サイプレス上野)危険なんですよ。それで終わった瞬間、号泣でしたね。これは。

(外山惠理)えっ、誰が?

(サイプレス上野)自分が。自分です(笑)。こんだけ熱く語ったけど、『誰が?』って(笑)。

(外山惠理)(笑)

(サイプレス上野)いや、俺以外、誰がいるんすか?まあ、選手たちも号泣ですよ。本当。いや、こんなすごい試合がね、本当に・・・素晴らしいっすね。本当に。

(外山惠理)へー。熱い(笑)。

(サイプレス上野)だいぶ熱かったっすけど、あんまり興味を持たれていない?19年ぶりですよ。デスマッチでプロレス大賞受賞。

(外山惠理)(笑)。すごい真剣でしたね。ごめんね(笑)。笑ってごめん!本当にごめん!本当に申し訳ないと思っているんだけど(笑)。だってずっと、ずっとすごい真剣になってんだもん(笑)。

(サイプレス上野)すっげー真剣に話したっすけど、全く伝わってなかった(笑)。いやー、何だったんすかね?これは。

(外山惠理)面白いね。やっぱり。

(サイプレス上野)本当っすか?いま、汗かいてるっすよ。これ。

(外山惠理)なんかね、好きなことを真剣に話す人の話って、すごい好きなんですけど(笑)。

(サイプレス上野)(笑)。すごいっすよ。

(外山惠理)面白い。ちょっとじゃあ1回、その試合を見に行きたいなと思いましたけど。

(サイプレス上野)『ぜひ見に行きたいなと思いました』って、絶対に思ってないよ、これ!じゃあ今度、メモリアル力道山をまず貸しますよ。鶴見五郎VSザ・マミーの。ビデオを持っているんで。僕。

(外山惠理)あ、ビデオがあるんですか。

(サイプレス上野)長州力が怒ったっていうね。

(外山惠理)へー。でもやっぱり、実物を見た方がいいでしょ?

(サイプレス上野)あ、実物を見た方がいいですよ。もう。目の前で行われてること、すさまじいんで。いま、すごいですよ。カミソリボードとかあったりとか。

(外山惠理)なんですか?

(サイプレス上野)十字架になっている木のベニヤ板の上に、カミソリが敷いてあるとかね。

(外山惠理)なんでそんなさ。痛いじゃない?

(サイプレス上野)痛いんですよね。そう。それを言われたらおしまいなんですけど。けど、それをやってでも戦かなわなきゃいけない男たちがいるってことを外山さんにわかってほしい。

(外山惠理)(笑)。なんか、普通のところでよくない?ダメなの?

(サイプレス上野)普通のところでやるプロレスも俺はめちゃめちゃ好きなんですけども。やはりデスマッチというね、大仁田厚然り。もっと戻れば、猪木さんですら五寸釘デスマッチとかやってたりしてたんで。そこを、いま進化してる過程なんで。

(外山惠理)釘だって痛いよ。絶対。

(サイプレス上野)釘、痛いっすよ。釘、落とすんですよ。体ごと。

(外山惠理)やだー!(笑)。ちょっとメール来てますよ。(投稿メールを読む)『こんばんは。茅ヶ崎青果市場のリング設営、何回か俺、やってました。もしかしたらサ上さんと会ってたかもしれないですね。オープニングから懐かしい話題を聞いてテンション上がりました』。

(サイプレス上野)ほらー、いるじゃないですか。こういう!こういうマイノリティーがいるんすよ。世の中には。

(外山惠理)(笑)。私だけだよ、たぶんこんな大笑いしてんの。ごめんなさいね。好きな方にとってはね、なんで笑ってんだ、この女?みたいな感じになっていると思いますけど。

(サイプレス上野)いえいえ。

(外山惠理)笑っちゃうんだよ。私、なんか(笑)。

(サイプレス上野)いや、笑っちゃっても大丈夫です。だって俺も爆笑して見てましたから。

(外山惠理)だって、本当真剣だったんだもん。

(サイプレス上野)あ、いきなりかかりましたけど。まあ、ぶっかました曲ということで。サイプレス上野とロベルト吉野で『ぶっかます』!

(中略)

(サイプレス上野)さあ、メッセージが来ております。(投稿メールを読む)『外山さん、サ上さん、こんばんは。Radikoで大分県から聞かせてもらっています。私、数年前まで茅ヶ崎市民で、茅ヶ崎青果市場での国際プロレスの興行の常連でした』。

(レイザーラモンRG)(爆笑)

(外山惠理)さっきのオープニングで話したね。

(サイプレス上野)それもオープニングで話したんですよ。(メールを読む)『観客はいつも20人いるかいないか?でしたが、そんな中でも私以外にも常連さんがいました。そんなマイナーなものの常連ですから、当然かなりスレたマニアで、白々しいプロレス的展開を悪ノリして楽しんでました。彼らのことは「プロレス総会屋」と呼ばれていました。国際プロレスは茅ヶ崎は聖地ではありますが、他に聖地として鶴見青果市場もありました』。

(外山惠理)ふーん!

(サイプレス上野)そうですね。ありました。(メールを読む)『ここは道路を挟んでジャスコがあり、場外乱闘では乱闘したレスラーたちが道を渡ってジャスコに雪崩れ込んで乱闘するということもしばしば。プロレス総会屋たちはこれを「ジャスコアタック」と呼び、ニヤニヤしながら追いかけて声援を送りました。いまもいい思い出です。ちなみに鶴見さんはママチャリに乗って茅ヶ崎駅前付近をふらふら走っているところを数回目撃したことがあります。茅ヶ崎を代表する有名人は、加山雄三でも桑田佳祐でもなく、鶴見五郎です』。

(レイザーラモンRG)(笑)

(サイプレス上野)素晴らしい!

(外山惠理)へー!

(レイザーラモンRG)そうなんですよ。鶴見五郎さんなんですよ。1回、泥棒を捕まえたこと、ありましたよね。

(サイプレス上野)ありましたね。ニュースになりました。最近はちょっと体調を崩されてルンですけども。

(外山惠理)あらまあ。鶴見さん。

(サイプレス上野)息子さんも、あれですよね。レスラー出。

(レイザーラモンRG)茅ヶ崎は最近、小川直也さんが柔道の道場を開かれて。

(外山惠理)STOの?

(レイザーラモンRG)そうです。スペース・トルネード・オガワの。

(サイプレス上野)茅ヶ崎の海岸、走ったりしてるんですよね。

(レイザーラモンRG)息子さん、めちゃめちゃ強いんですよ。もうすでに、190ぐらいあるんですよ。高校生ぐらいなんですけど。

(サイプレス上野)小川二世、すごいんですよ。

(レイザーラモンRG)すごいんですよ。茅ヶ崎、住みてえな、俺(笑)。

(サイプレス上野)小川道場に。

(レイザーラモンRG)こんな鶴見さんがウロチョロしてるのチェックしたいし。

(外山惠理)へー!なんか、いいですね。ファンとのさ、距離がいい。

(サイプレス上野)いいですよ。本当に。『観客はいつも20人いるかいないか』ですから(笑)。

(レイザーラモンRG)ぜったいにいるっていう。そこに行けば会えるっていう。お互い、素性は知らないんですよ。知らないんですけど、そこに行けば・・・

(サイプレス上野)『おおっ!』みたいな感じで。それ以上、会話もたぶんないとかそういう。

(外山惠理)いいじゃないですか。へー!

(レイザーラモンRG)それでつながっているっていう。

(外山惠理)ほー!楽しいですね。なんか。行ったらあの人いた。いなかったけどどうしたんだろう、今日?みたいなね。

(サイプレス上野)気になったりしますからね。ぜひ、いまのメールを通じて、また元に戻ってもらえたら。

(外山惠理)ねえ。

<書き起こしおわり>

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