菊地成孔とジェーン・スー 男女の収入差と恋愛への影響を語る

菊地成孔 音痴解消方法を語る ジェーン・スー 相談は踊る

菊地成孔さんがTBSラジオ『ジェーン・スー相談は踊る』に出演。女性の方が男性よりも収入が多い場合、その弾性は恋愛対象になるのか?というアンケート結果についてジェーン・スーさんと話していました。

(ナレーション)それでは、アンケート結果の発表です。自分より収入が低くても恋人候補になるかどうか。その割合は?恋人候補になるという女性が39.5%。ならないという女性が60.5%!およそ6割の女性が、『自分より収入が低い相手はちょっと・・・』という結果に。これぞ本音と建前の世界なのでしょうか?スタジオの大人のお二人はいかがでしょうか?以上、TBSアナウンサー林みなほでした。

(ジェーン・スー)えー、はいはい。なかなかまた、シビアなね、アンケート結果が出てまいりましたけども。これ、やっぱり男性っていうのはなかなかこういう時に、高台の上に立たされて石を投げられがちで、大変ですね。『あなたは自分より年上の女性は恋人候補になりますか?』『ならない 60.5%』って言ったら大騒ぎですからね。

(菊地成孔)そうですよね。まあ、絵に描いたようなフェミニズムですけどもね。

(ジェーン・スー)ね。これ、ちょっとなかなか厳しいところではあるんですけども。恋人候補になる派の意見としては、『付き合うなら収入は関係ない 29才女性』とか、さっき言った『恋人であればぜんぜんOK 31才女性』と、加えてですね、OKという人で、『自分の給料がたぶん平均よりも高いから 27才女性』もいると。

(菊地成孔)はい。

(ジェーン・スー)これ、また逆に男性の問題も出てきますよね。自分より稼いでいる女でいいのか?ってう。それが嫌だっていう人もいますからね。正直。まあ、恋人候補にならないっていう人も同じ話で。『自分の収入が底辺なので、それ以下は無理。生活していくためには・・・』っていうところの話もあるそうで。

(菊地成孔)(笑)

(ジェーン・スー)まあ、これね、25才東京都。『結婚も考えられないし、デートで毎度割り勘とかされると、男として頼りない』。これ、自分で自分の首を絞めているようなことを言ってるなと思うんですけども。

(菊地成孔)まあ、惚れたら終わりですよね。

(ジェーン・スー)まあ、そうですね。

惚れたら終わり

(菊地成孔)惚れたら終わりですね。惚れたら相手が犯罪者だとしたって、もうこれ、たぶんOKです。

(ジェーン・スー)ぜんぜんOKですよね。『ぜんぜんOKです』っていうのはダメだけど。

(菊地成孔)まあ、犯罪はNGですけど。

(ジェーン・スー)そうそう。犯罪行為はNGだけども、そこにね、やっぱりどんどん理由をつけていきますよね。キレイな理由を。自分を納得させる。

(菊地成孔)これはあの、恋愛を投機的に考えて、投機的に予測的に考えて。しかも恋してない状態でアンケートに回答してるから、そうするとこうなるっていうだけで。まあ、惚れたら終わりですよ。

(ジェーン・スー)すごいですね。惚れたら終わりっていう。

(菊地成孔)もう、何もないですよ。収入だとか、他に女がいるも、何もないですよ。

(ジェーン・スー)恋愛は得意な方ですか?

(菊地成孔)いや、ぜんぜん。

(ジェーン・スー)そんなに、恋愛はしない方ですか?

(菊地成孔)しない方ですね(笑)。

(ジェーン・スー)なんかあの、恋愛得意な人っているじゃないですか。

(菊地成孔)はい。いますいます。

(ジェーン・スー)ある程度やっぱり、自分で文脈を作るのが上手い人って、やっぱりどんどん次々に好きな人ができるというか。

(菊地成孔)そうですね。

(ジェーン・スー)そうすると、そこにこう、前言っていた条件みたいなのとぜんぜん関係ない人が現れてきても、キレイにそこがこう、なめらかな文章でつながれて。これはこれで有り!ってなっていく。まあ、それも惚れたら終わりってことなんですかね?

(菊地成孔)そりゃ、惚れてないですよね。プレイボーイとプレイガール・・・まあ、言葉古いですけど。いまの若い方に通じるかどうか、わからないですけど。まあ、ラジオで言っていいのかな?ビッチめの人とか。男ビッチ、女ビッチもそうですけど。そういう撃墜王みたいな。星をいっぱいつけて。百戦錬磨みたいな感じで次から次へとスキルやテクニックを持っていて恋愛できる人っていうのは、恋してないですよね。

(ジェーン・スー)恋は、そうすると、どうやったらできるんですか?

(菊地成孔)いや、あの、なんつったら・・・授かりもんじゃないですか?

(ジェーン・スー)恋は授かりもの?

(菊地成孔)ええ。授かりものですよね。あの、投機的には手に入らないですよ。

(ジェーン・スー)投機対象として恋愛を考えても上手くいかんぞと。

(菊地成孔)まあ、そうですね。結婚となると、別です。ぜんぜん。

(ジェーン・スー)結婚はまた違う話。

(菊地成孔)お見合いをしたりとかね。なんでもいいと思いますよ。その時に、このぐらいの年収がないと・・・とか言うのは当然出てくると思いますけど。質問は『恋人候補になりますか?』だから。うん。まあ、恋したら人間、なんでもやりますからね。ええ。

(ジェーン・スー)じゃあ、これはこうは言ってるけど、君ら、そんな冷静でいられると思うなよっていう感じなんですかね?

(菊地成孔)そうですね。出会っちゃったらもう、なんでもしちゃいますよね。

(ジェーン・スー)(笑)。『恋人候補になる』っていう風に答えた39.5%の方に伺いました。『自分より収入が低い男性は結婚相手の対象になりますか?』というアンケートで、これは、『はい』が69.6%。『別に稼いでいても使いまくる人よりはいい 26才女性』。これは結構ね、芯食ってると思うんですよね。

(菊地成孔)これ、芯食ってますね。

(ジェーン・スー)めっちゃ芯。26才でよくここ、わかったな!と思って。

(菊地成孔)うん。これはね、前のと合わせて芯食ってますね。要するに、結婚相手になるかならないか?と、恋人候補になるかならないか?が別項になっているわけだけど。恋人候補になる派の人の方が『いいえ』が多くて。結婚相手になるの人が『はい』が多いっていうのは、芯食ってますよね。合わせて。

(ジェーン・スー)これは結局、39.5%に聞いたみたいですけど。

(菊地成孔)ああ、なるほど、なるほど。ああ、そうか。この39%に・・・

(ジェーン・スー)39.5%の中の7割が『はい』って言ってるんですけど。『勤勉に働いているならやむを得ない。稼いでも使いまくるよりはいい 26才団体職員』という方なんですけど。

(菊地成孔)はいはい。ごめんなさい。データを読み間違えました。なるほど。

(ジェーン・スー)これは本当にね、稼いでいても使いまくるのがいちばんタチが悪いですよね。

(菊地成孔)そうですね。僕、ヒモでしたよ。

(ジェーン・スー)あ、そうだったんですか?

菊地成孔のヒモ時代

(菊地成孔)はい。僕、バブル期っつって、いちばん金がわさわさ入ってくる時代にヒモで。年収が5万とか。ジャズミュージシャンなんで。

(ジェーン・スー)ああー。でもなんか、あれですね。年収5万、ジャズミュージシャン、ヒモってすごい、それだけで話になりますね。なんか(笑)。画になるっていうか。

(菊地成孔)5、6年ヒモだったんじゃないかな?

(ジェーン・スー)ヒモって実際にどうやって生活するんですか?

(菊地成孔)ヒモは、ええと、金にならない音楽活動をやりながら、一緒に暮らしてくれる女性の肩をもんだり、性行為したり、お風呂で体を洗ってあげたり、料理を作ったりするんですよ。あらゆるサービスをします。

(ジェーン・スー)それは家事とかも含めてですか?

(菊地成孔)家事はね、ええと、上手下手があるから。まあ、なんでも上手下手があるんですけど。得意な、上手はものは全部やりました。

(ジェーン・スー)でも、別にそれはヒモなのかな?そうすると。

(菊地成孔)それ、ヒモですよ。それがヒモじゃないですかね。

(ジェーン・スー)その、自分で稼がずに、なにかをやってくれる人がいるっていうのはそういうことなんですかね?

(菊地成孔)そうですね。

(ジェーン・スー)なるほど。

(菊地成孔)まあ、私その後、結局ヒモの相手の方と結婚したんで。

(ジェーン・スー)ああ、そうなんですか!

(菊地成孔)もう千倍返しですよね。

(ジェーン・スー)あ、おめでとうございます。

(菊地成孔)いやいや、とんでもないです。おめでたくないです。いま、別居中なんで(笑)。

(ジェーン・スー)あ、そうですか。まあ、人生いろいろあるなっていう話ですよね。

(菊地成孔)なんでもありですよ。別に。

(ジェーン・スー)これね、最後にちょっと、一言だけ言わせてください。『結婚相手に求める最低限の手取り月収を教えて下さい』っていうアンケートが最後にありました。こちら、なんかいままで聞いていて気分が悪い男性もたくさんいると思います。しかし、結婚相手に求める最低限の手取り月収。いちばん多いのが、『20万-25万』。

(菊地成孔)うん。

(ジェーン・スー)つまり、これが自分たちより稼いでいるっていうところになるわけじゃないですか。

(菊地成孔)あのー、世知辛い世の中。

(ジェーン・スー)そう。だからぜんぜん高望みとかじゃなくて。手に手を取って生きていかなければ、生きて位けないっていう話でしたっていうね。

(菊地成孔)なんか、夢のような。シンデレラみたいなことを言ってるわけじゃないんですね。

(ジェーン・スー)そうそう(笑)。現実はなかなか厳しいでございますね。

(菊地成孔)そうですね。

<書き起こしおわり>

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