プチ鹿島さんがTBSラジオ『荻上チキ Session22』に出演。松島みどりさん、小渕優子さんらの政治とカネスキャンダルについて、オヤジジャーナル的視点で語りました。
(南部広美)今夜のテーマは『オヤジジャーナル的注目の時事ネタ』ということで、うかがうんですけども。
(プチ鹿島)はい。あのー、まず政治とカネ。ねえ、最近言われてるじゃないですか。ちょっとこれについて、まずお話したいなと思いまして。っていうのはあの、2年前でしたっけ?朝日新聞の論壇っていうページがあって。それが総選挙をどう見る?争点は何だ?みたいなので。僕は本当に図々しいことに、チキさんと僕が載ったんですよ。
(荻上チキ)そうでしたね、はい。
(プチ鹿島)で、あの時、当たり前ですけど、チキさんは『政局より政策を』。まあ、当然だと思います。で、一方、やっぱりその反対って言ったらおかしいですけど。違う意見として僕が『そうはいっても政局も大事なんだと思います』という立場で載ったんです。これ、どういうことか?と言うと、まあ政策は当然大事なんですけど、やっぱりこの政局というかね、スキャンダルが起きた時の・・・いざ、事が起きた時のね、政治家の立ち振舞いを見ることによって、僕らはその政治家の資質というか、器量というか。
(荻上チキ)政権運営能力とかね。
(プチ鹿島)そう。人としての器を見れるんじゃないか?って僕は常々思っていて。政局もそんなにバカにできないよと思って。だから僕は政治とカネについても、まさに振る舞いだけみたいんですよ。どう突っ込まれて答弁したか?とか。会見をしたか?とか。それがたぶんリーダーだと思うんですよね。だから僕、猪瀬さんがやっぱり辞めるべきだと僕なりに思ったのは、やっぱり5000万を借りたからとかそういうことじゃなくて。その後の会見で、もうオロオロしてたじゃないですか。
(荻上チキ)してましたね。
(プチ鹿島)都知事で、もしなにか大災害があった時にあんなオロオロする人でいいの?っていうので。僕はただそこだけ。政策抜きで、人としてのリーダーの資質として辞めるべきだっていうのを感じたんです。
(荻上チキ)ピンチに対応できないということですね。
(プチ鹿島)そうそう。で、それで言うと、たとえば今回、松島みどりさんですよね。たとえば『うちわで辞任なんてバカらしい』っていう声。で、『政策論議をすすめろよ』っていう声、たくさんありますけど。僕は結構あのうちわ突っ込みって有効だと思っていて。逆に言えば、うちわごときであれだけフラフラして答弁の人でしょ?もっとデカい問題が出てきたら、もう対応できないと思うんですよ。だから僕は政策とか抜きで、事に対する対応として、松島さんは早く辞めてもらってよかったと、僕は思うんですよね。
(南部広美)資質がそこで問われて。にじんでしまう。
(荻上チキ)やり取りに対して中身だけじゃなくて、やり取りの仕方。たとえばその、なんだろう?ちょっと斜に構えたように『いや、わかってますけど』みたいなオーラを出しながら話すのが反感を呼ぶんじゃないか?みたいな声は党内でささやかれたみたいなね、ことは言われたりしますけど。
(プチ鹿島)いや、だから僕はある意味本当に政治家って、ある種のハッタリとか図々しさってあっていいと思うんですよ。たとえばあれが小泉さんだとしたらね、『人生いろいろ、うちわもいろいろ』で逃げ切っていたと思うんですよ。
(荻上・南部)(笑)
(プチ鹿島)本当に。で、堂々として、笑って。で、なんだったらそれにさらに突っ込む方が野暮みたいな空気になっていたと思うんですよ。だからその、別に小泉さんが好きとかじゃなくてですよ、答弁に関しては、それぐらいの図々しさ、タフさが僕は必要だと思うんですよね。そこに一切、政策は僕、関係ないんですよ。
(荻上チキ)それで霞まないような何かとかっていうことですかね?
(プチ鹿島)で、それで言うと小渕(優子)さんね。今回の政治とカネでいちばんアウトだと思うし。クロだとも思うし。もう、言い訳きかないと思うんですよ。だってあの観劇ツアーってやってること、古いじゃないですか。
(荻上チキ)まあ、あの先代からの。
(プチ鹿島)先代から。だって明治座で天童よしみさんでしょ?っていうことは、先代からの、小渕恵三さんの支持者じゃないですか。天童よしみの。あれがたとえば湘南乃風のバスツアーだったら、『あれ?小渕優子、新しい有権者掴んでるな』みたいに。斬新な、逆に見直されたかもしれないけど。あれが、天童よしみってことはやっぱり、もうお姫様で。ただ籠に乗って・・・
(荻上チキ)まあ小渕優子さんのファンというか、好きな、好みではないですよね。そのチョイスは。
(プチ鹿島)そうそう。だから古いし、で、やっていることもアウトなんだけど。ただ、あの記者会見の、たとえ棒読みかもしれないですけど、ちょっとあの会見の様子を見たら、松島さんよりは次の可能性を感じたんですよね。まだなんか毅然としてるって言ったらちょっと褒めすぎかもしれないですけど。ただ、次の可能性として僕が条件としてやってもらいたいのは、やっぱり議員辞職なんですよね。
(荻上チキ)うん。
(プチ鹿島)やっぱりあれだけの、むしろピンチはチャンスだとしたら、あれだけの先代からのスタッフを、これ議員辞職して、それこそいま突っ込み社会ですから、突っ込みの先にまず議員辞職して。スタッフを変えて出直します、みたいなことを、プランを提示されたらっていう。まだ、可能性はあります。
(荻上チキ)政治資金の問題をいろいろ調べる、そうしたルールを把握する、その上でたとえば、次に当選した時に議員立法などを含めて、そうした制度もしっかりやる。なぜなら、私は身を持って知った。そうしたストーリーを描きやすいですよね。
(プチ鹿島)そうなんですよ。だからそこまでやれば、だから議員辞職っていう条件は僕の中ではつくんですけど。まだ次の可能性はある振る舞いとしては見えたかな?と個人的には思うんですね。で、あとさっきの宮沢(洋一)さんですよね。だからSMバーっていうので、笑いになっちゃって。政権自体がちょっと脱力感が芽生えはじめましたけど。たとえばですよ、あれが、その後もっと大事だったのが、外国人企業からお金というか寄付をされてましたよね。あれがうやむや・・・なんかみんなSMバーのインパクトに惑わされて。あれ、結構うやむやになってませんか?
(荻上チキ)はい。
(プチ鹿島)あれがもし政治家としての計算だったとしたら、まあ目隠しプレイですよね。
(荻上チキ)(笑)
(プチ鹿島)SMバーを最初に(笑)。そこまで僕、勘ぐっちゃうんです。そしたら結構したたかで・・・
(荻上チキ)目を逸らすっていうね。
(プチ鹿島)目を逸らす。これ、目隠しプレイを。本当に考えていたら、意外と大物じゃねーかな?って。これは僕の妄想しすぎかもしれないですけど。まあ、普通に考えればアウトでしょうね。ああいう笑いにまみれてしまったっていうので。
(荻上チキ)まあ、かつて安倍さんも総理じゃない時にですね、たとえば野党だった頃に与党を攻める時にね、『外国人献金の問題を許すわけにはいかない。やっぱり辞職まで求める』といった趣旨のことを言っていたりして。それはまた、いまの与党自民党に対してのブーメランになることは当然なわけですよね。
(プチ鹿島)はい。で、あと望月(義夫)さんでしたっけ?環境相の。この人はアウトだと思いますね。やっぱりあの深夜の会見を開いたじゃないですか。
(荻上チキ)開きましたね。
(プチ鹿島)で、翌日でしたっけ?翌日もう1回、会見した時、汗ダラッダラかいて。なんだったら、亡くなった妻の責任みたいなことを言い始めたじゃないですか。これ、もう政策関係なしに僕言いますけど、アウトだと思いますよ。政策とか、法律関係ない。やっぱり政治に興味がない人が『なんだ、あれ?奥さんのせいにしてるぞ』とか。
(荻上チキ)死人に口なしなのか?みたいな。
(プチ鹿島)『しかも汗、ダラダラかいて言い訳してるぞ』って。あれ、もうリーダーの資質は僕、ないなと思って。僕はあの人、アウトだと思うんですね。だからもう本当に振る舞いだけで政治とカネ問題を僕は見てるという。
(荻上チキ)報じられる前に、安全策として自分から言うっていうのは、たとえば芸能人の結婚スキャンダルとか交際スキャンダルだとよくあるじゃないですか。でも今回、政治とカネの話とか、政治資金の話っていうのは、実際報じられてメディアの人がそれについてわかった上で何が問題なのかを突っ込む。それに対して応答するっていう繰り返しこそが実は大事になってくるんですね。問われることにどう答えるか?と。だからそのインパクトを薄めるっていうことよりも、説明責任を本当は優先すべきなんだけど。その意味では、やっぱりダメージコントロールの方に行ったなっていう風には当然、思われますね。
(プチ鹿島)だから深夜の会見、なぜ深夜か?っつったら、たとえばあの時間だったら次の日の朝刊にギリギリに間に合うけど小っちゃい記事だから、とか。なんだったら、本当にあの、新宿の病院にエボラ感染の疑いがある人が運び込まれた夜だったでしょ?それに合わせたんじゃないか?って言われる時点で姑息さがね、発生しちゃって・・・
(荻上チキ)いちばんシンプルなのは、記者がまだ不勉強というか、想定してないことだから質問できないんですよ。何なの?っていうことが。だから自分で見ないと本当は突っ込めないし。でもその日、こういうことなんですって言われても、質問をどうすればいいのか?っていうのは、その瞬間ではわからないこともあったりしますよね。
(プチ鹿島)そう。だからなんかセコいなと思ったんですね。あの人の振る舞いに関しては。で、それは政治とカネという今回の気になる時事ネタで。
<書き起こしおわり>