ケント・モリが語る クリス・ブラウン『Fine China』の素晴らしさ

ケント・モリが語る マドンナの魅力と超大物ミュージシャンとの出会い 西寺郷太TAMAGO RADIO

ダンスアーティストのケント・モリさんがTBSラジオ『西寺郷太TAMAGO RADIO』に出演。ご自身もPVに出演しているクリス・ブラウンの楽曲、Fine Chinaやダンスに対する思いなどを語っていました。

(西寺郷太)はい。マイケル・ジャクソンでMan In The Mirror、聞いていただきましたけども。ケントくんとは話も尽きないんでね。いろいろ話せるんですけど。でも、どうですか?これ、マイケルとは結局、ツアーとかって形では回れなかったですけど。その後、マイケルをリスペクトしている僕の世代。まあ、40代ぐらいの世代もいれば、30代の世代もいて、20代の世代もいるというか。その、後進のアーティスト。後輩のアーティストたちがすごいじゃないですか。マイケルのリスペクトって。

(ケント・モリ)そうですね。

(西寺郷太)いろんなアーティストがいましたけど、そういうことからまたマイケルの影響を感じることってありますか?

(ケント・モリ)めちゃくちゃありますね。それこそ向こうで、僕が仕事してないにしても、それこそいまのレディー・ガガだったりとか、ビヨンセだったりとか。それこそ僕がずっとやって来たクリス・ブラウンもそうだし。

(西寺郷太)クリス・ブラウンとも長いこと踊ってましたね。

(ケント・モリ)そうですね。もう4年ぐらいやってましたね。

(西寺郷太)僕ね、あれ好きなんですよ。Fine China。この番組が始まった頃にもかけたんですけど。どうでした?あの曲、めっちゃかっこ良くない?

クリス・ブラウン『Fine China』PV撮影

(ケント・モリ)あの曲は僕もいちばん好きじゃないか?っていうぐらい好きですね。リハーサルの時に、僕ら初日、行くじゃないですか。で、どんな曲かもわからない中で、ストレッチとかしてる時に、『今回の曲、Fine Chinaだよ』って。

(西寺郷太)それはなに?PV?ツアーのリハの中で、次の曲ってかけられたの?PVにもケントくん、出てるじゃないですか。

(ケント・モリ)そうですね。あれは僕はちょっと、本当出てるだけなんですけど。

(西寺郷太)あれ、面白いけどね。あの役割ね。なんか、謎のね。ボスみたいなんだけど、途中からいなくなるっていう(笑)。

(ケント・モリ)そうです。あれ、ちょっといまだに謎なんですけど(笑)。

(西寺郷太)あれ、すっごいかっこいいけどね。そのビデオの?

(ケント・モリ)そうです。ビデオのためのリハーサルで。で、呼ばれて行くじゃないですか。いままでもクリスのPVのリハは何度もしてきているので。で、まあ毎回、初日に曲をかけて、今回の曲だよっていう時に。まあ、ほとんどいつも好きな曲ばっかりなんですけど。まあ、Fine Chinaのイントロが始まった、もうベースが来た瞬間に。『あ、これは本当に音楽がいいところに戻ったな』っていう。その、クリスだけに関係なく、音楽シーンとして。最近のファレルの曲なんかもそうですけど。

(西寺郷太)そうだよね。

(ケント・モリ)やっぱり本当に生音の良さっていうか。やっぱり、生のインストゥルメンタルの強さ。それがMJの頃には、いちばんそれがあったと思うし。

(西寺郷太)やっぱりその、勝手な印象ですけど、ダンサーっていうのはいわゆるドラムの打ち込みっていうか、マシンビートみたいなものの方が踊りやすいんじゃないか?って思っちゃうんですけど。いわゆる、そういうのも流行ってるじゃないですか。でも、やっぱり人間の色があるような・・・

(ケント・モリ)やっぱり、あたたかみが違いますよね。そっちの方が。で、僕は本当に機械音みたいなものでも、すっごく好きだし、かっこいいと思うし、エッジーでいいと思うんですけど。でも本当に長い年月で、ずっと普遍的に聞けるのっていうのは、やっぱりあたたかみのある音楽なんじゃないかな?と思いますね。

(西寺郷太)あの、それで思い出したんですけど、マイケルの曲って、マイケル・ジャクソンっぽさっていうのはあるけど、あんまり同時代っぽさにとらわれないっていうか。だから変な話、83年だったり84年にいちばん流行っている音ではないんだよね。なぜか?っていうと、そのドラムのサウンドとかを、彼がぜんぜん変なものを叩いたりとか。Don’t Stop ‘til You Get Enoughでは家にあったビール瓶みたいな。瓶を叩いてカンカンってパーカッションしてたり。あと、Beat it。今夜はビート・イットの『ドゥンドゥドゥドゥドゥーン♪デーデデッデッ♪ドゥバンッ♪』っていうあの音は、『あの音じゃない、この音じゃない』って探して、最終的にマイケルがドラムの、バスドラムを入れるケース。ケースをでっかいスティックでぶっ叩いて、『これだ!This is it!』って言って。だからドラムのケースの音だったりするらしいですよ。

(ケント・モリ)そうなんですね。

(西寺郷太)だからそういうところ。あと、こっそりね、『チュッパカッ♪チュッパカッ♪』って声がいっぱい入っていたり。だからそういうミックスが、魅力的な音になっている。このクリスの音も、たぶん生歌のサンプリングみたいなのをしてるんでしょうけど。その感じがすごくしますよね。

(ケント・モリ)そうですよね。だからまあ、本当僕は好きだったし。僕もチラッと出させてもらいましたけど。もう、本当にいい。僕もクリスにとってのターニングポイントだったっていうか。長いことやって。でも本当にああいう曲を書いてやってくれるっていうのは、なかなか他に、いまのこの時代、いないので。

(西寺郷太)何年ぐらいやっていたんですか?クリス・ブラウン。

(ケント・モリ)2009年からなんとなく始めた。PVとかだったり。そういうのを考えると、9、10、11、12、13で。14はまだやってないですね。いま、あの彼がちょっと活動を止めているんで。でも、本当にそれこそ4年くらいかなっていう。

(西寺郷太)どっちが年上だっけ?

(ケント・モリ)僕の方が年上です。いま、クリス24・5じゃないですかね?

(西寺郷太)若いんだね。なるほどな。いや、なんかもう最後になるんですけど。クリス・ブラウンの曲を。僕も大好きなんですけど。たぶんあれは2013年に出た曲の中でも指折りの好きな曲で。ケント・モリさんの野望というか。また新しく。まあ、夢を叶えてきたと思うんですけど。あれですかね?1個、想像していいですか?

(ケント・モリ)はい。

(西寺郷太)やっぱり、世界もありますけど、日本にダンスっていうものを根っこに根付かせたいというか。もう1回、ちゃんと教えたいっていうことがあるんじゃないかな?っていう推測をしてるんですけど。

(ケント・モリ)いや、もうその通りですね。

(西寺郷太)マジ?やった、当たった(笑)。

(ケント・モリ)いや、やっぱり僕はね、自分の母国を贔屓するわけじゃないですけど。海外、アメリカ。いまでも、これから先も活動を続けていくと思うんですけど。でも、やっぱり日本は自分がやらないとって思ったといいますか。本当に、それだけみなさんへのフィードバックをしたいなっていうのがあって。まあ、僕は当時ね、アメリカに逃げちゃった人間ではあるんですけど。

(西寺郷太)逃げてはないでしょ?

(ケント・モリ)でも、本当に日本に本当の意味でのいいダンスっていうのがなにか?っていうのを、もっともっと知ってもらえたらなと。

(西寺郷太)でも、いつもケントくんとこの4年ぐらい話していて思うのは、やっぱりそのテクニックとか、なにができる、できないっていうのじゃなくて、情熱、思い、エモーションで踊るんだっていうことをよく言われてますし。あと、こういう風なことをね、想像したひとつの理由っていうのはフェイスブックとか見ても、いろんなところの。小さい町とかにもワークショップとかで行ってるじゃないですか。それもその理由なのかな?って。その、東京だけでやるとかじゃないでしょ?

(ケント・モリ)そうですね。

(西寺郷太)福井とか、いろんな県でやってるでしょ?

(ケント・モリ)もう全国40都道府県ぐらいワークショップではまわってるんですけど。

(西寺郷太)みんな、びっくりするでしょ?わー!来てくれた!って。

(ケント・モリ)そうですね。よろこんでもらえて。で、僕はとにかく現場主義といいますか。やっぱりその、テレビとかだったり、ラジオとかだったり。そういうところから、メディアの力を使って働きかけることも、もちろんね、しますが。やっぱり、人と人とは出会って。実際に。同じ空間ではじめて出会って時間を過ごすことで、その本当のなにかっていうのを自分は感じてもらえる。自分もやっぱりThis is it。やっぱりその現場にいて、彼と出会えたこととか、アメリカに行って実際にそういういろんな活動をしたことで、本当にやっぱり自分の血の中に入っていったっていうのがあるんで。やっぱり自分もそういう地方にも足を運んで、やっぱりその活動。地道なんですけど、これが1個1個根付いていってくれたら、本当の意味でダンスのハートとハートのつながり。ダンスに限らずなんですけど、たぶん全ての職業だったり、人間同士っていうのがいちばん重要なものっていうのは心のつながりだと思うんですね。

(西寺郷太)心のつながり。

(ケント・モリ)で、これを教えてくれるのがダンスだと思っていて。

(西寺郷太)まあ、言葉もないしね。

(ケント・モリ)そうです。だからやっぱり、人種、宗教、文化、年齢。全て超えてひとつになれることの大切さをダンスは教えてくれるので。だから僕は本当のダンスの魅力を伝えるために。自分の限られた時間の中でやれたらなと思い、いろんな各地で活動をさせてもらって。

(西寺郷太)僕も実は本当2・3年前ですけど。マイケル・ジャクソントリビュートライブとかいろいろありましたけど。びっくりしたのが、マイケルが亡くなって、それこそThis is itを見てダンスを始めたっていう子どもたちって、めちゃくちゃいるじゃないですか。

(ケント・モリ)めちゃめちゃいます。

(西寺郷太)めちゃくちゃいるじゃん。それで、その子たちが3年とか2年で、すっごい踊りを踊るんだよね!

(ケント・モリ)そうですね。すごいと思います。

(西寺郷太)そういう人たちが、いまのケントを地元に来てくれて。『あのケントさんだ!』っつって踊って。もう一生忘れないよね。

(ケント・モリ)まあ、そういうつもりでね、本当に一期一会だと思って。もう本当にこのつながりを大切にできたらという気持ちでやらしていただいてますね。

(西寺郷太)いやいやいや、ちょっと語りはつきませんけども。本当に、またこれからも仲良くしていただいて。僕も本当にいろいろ、音楽を作る面で僕もこうやって説明するというか。その方向性でも、同じような思いでいるので。これからも仲良くしてください。

(ケント・モリ)いや、ぜひぜひ。よろしくお願いします。

(西寺郷太)ということで、今夜、最終回のたまごレディオのゲストはケント・モリさんでした。ありがとうございました。

(ケント・モリ)ありがとうございました。

(西寺郷太)曲はクリス・ブラウンで。ケントくんも出てる。これ、PVぜひ見てください。紹介してもらってお別れしていいですか?

(ケント・モリ)はい。クリス・ブラウンでFine Chinaです。

<書き起こしおわり>

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