ライムスター宇多丸さんがTBSラジオ『ウィークエンド・シャッフル』で、ライムスターの新作アルバム『ダーティーサイエンス』について語っていました。
(宇多丸)さあ、ということでこの後間もなく恥ずかしながら私の所属するあのグループの新曲を宇宙初オンエアーさせていただきます。ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル!
改めましてこんばんは。東京赤坂TBSラジオ第六スタジオから生放送しておりますライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル、パーソナリティーの宇多丸です。ハイ、ということでね、先週からお知らせして参りましたけど、私の所属するラップグループ、ライムスターのですね、ニュー・アルバムが本当に完成しました。
先週の時点では、(曲を)並べてまだ聴いていないなんてことを言ってましたけど、今週の何曜日だっけ?今週の何曜日だかにいわゆるマスタリングというアルバムの最終工程を終えて、マスタリングのチェックも終えまして、もうこれで出来ましたよ!これで出来ました!
もうとにかくね、レコーディング、声録りが終わるまではね・・・普段は僕みたいなしょうもない人間はどうなったって構わない、俺のマラどうなったって構わないんです。だけどこの時期だけは俺の身になんかあるとみんなに迷惑かかると。いろんな人が動いてますから、アルバム完成するまではなんとかもってくれ、俺のマラ!っていうマラはいいんだけど、体!っていうのはあるんですけど、もう出来ましたからね!もうどうなってもいいや!俺、今もうどうなって・・・ああ、もうどうにでもしてくれ!殺さば殺せ~!(爆笑)
そういう心境です。いやいや、情緒不安定になるじゃないですか、(アルバム)出す前。どんな作り手だってこれはね、結局もちろん良かれと思って作ってるんですよ。どんな作品だって。たとえば私がね、シネマハスラーでボロカス言っている作品だって・・・あっ、でも中には誰のやる気も感じられない作品もやっぱあるけどね。あるけど、大抵の作品は良かれと思って一生懸命作って、それでもダメなときはダメだってことがあるわけじゃないですか。こればっかりは、どんなに考えていても、どんなにタイミングはかっても分かんないところあるんで。
出してみて評判とか聞いて、「ああ、こういう立ち位置・・・」あるいはインタビュー受けているうちに、あれカウンセラーに近いっていうか、インタビュー受けながら、「ああ、そういうことかもしれませんね」とか、「あっ、そういう作品なんですね」みたいなことを、自分たちで気付かされたりってことも多いですしね。と同時に、それこそ作り手としては、「なんでココ気づいてくれないかな、みんな?ねっ?」とかさ、それもありますよ。あるけど、まあそういうもんだってのは分かった上でのシネマハスラー、殺さば殺せ~!殺さば!
いやいや、いろんなこと思っているわけですよ。俺、もうどうなったっていいっていう状態になってますからね。ちょっとライブとかも無いから、なんだっていいや!ってなってますから、もうゲームやりまくってますよ!寝る時間・・・寝ないでゲームやってますよ!先週は、香港秘密警察スリーピングドッグスやっているって言ったでしょ?もうね、やるミッションが無い!やるミッションが無くなったよね、うん!そこまでやった!
でね、よせばいいのに、次のゲーム買ったね!アサシンクリード3がいいって聞いたけど、その前にどうしてもやりたくってスナイパーエリートV2買ったね!ああ、やってるよ!スナイパー最高だね!狙撃手のやつなんですけど、それってバンッ!って撃つと会心の一撃が当たると相手の透視図みたいなのがあって、中の内臓とかがグチャってなるのとかが出る、素晴らしく元気の出るゲームをやったりなんかして。
新曲の話をしろって話でしょ?あのね、違うんですよ。この後10時からライムスターの公式HPで初の情報解禁が・・・それまでずっと工事中みたいになって。工事中になると私を思わせる人物が半裸で立っているというね、工事中のアレが出ていて、それがついにこの後10時から解禁されるんですけど、それに先駆けていち早くこのウィークエンド・シャッフルで情報解禁しようかということですよね。ライムスター ニュー・アルバム、タイトルから行こうかな?アルバム・タイトル、言ってないよね?どこでも言ってないよね?最近ポロポロポロポロ言っちゃってますからね(笑)。
『ダーティーサイエンス』
アルバム・タイトルは、カタカナで『ダーティーサイエンス』というタイトルでございます。今回のアルバムはダーティーな音になりますよってことは言っていたんで、『ダーティー』っていう言葉はどこかに入れようかな・・・なんて言っていて、いろんなアルバム・タイトルアイデアが出たんですけど、最終的に『ダーティーサイエンス』というね、タイトルがついて。『ダーティーサイエンス』っていうのが示すのは、HIP HOPであり、ナニでありみたいな、そんな感じだと思ってくださいよ。そして、10時に公開になる曲順・曲名なんかも公開になるんですけど、まずみなさん、お楽しみなのはアレでしょうね。アレでしょう?みんな、楽しみにしているの。
ライムスターのアルバムと言えば、何よりも、曲よりもジャケ!ねっ?ライムスターといえばジャケじゃないですか、やっぱり。ジャケ、みなさんね、「ライムスター、ああ、期待裏切んねーな!」っていうね、世界の期待を裏切らないジャケですよ!ワールドクラスです!ワールドクラス・レッキングクルーです!今回もね、動物です。動物ネタ入っちゃいましたね。つまり、ライムスターのマニュフェストのアルバムがさ、(AOLラジオ)ワーストジャケットなんつってさ、選ばれて。その話、この番組のオープニングトークでもしたじゃないですか。
で、その選んでいるAOLのさ、別の下の順位のやつを見てみると、「コイツ、ジャケに動物出ていると嫌いなんじゃね?」しかも、動物と人間が融合していればいるほど嫌いっていうね。で、僕らはケンタウルスっていう上が人間で下が馬だったから1位だったけど、2位が「犬とディープキスする男」っていう・・・こっちの方がジャケとしては最悪だろって思うんですけど、ディープキスよりケンタウルスってことは、これはもう、S◯Xの結果やないか!っていう。動物と人間の行為の結果やないか!っていう意味で俺らのが勝ったという。
その意味では、融合はしていないんですけど、今回出てくる動物が、みなさんいいですか?『蛸』ですから。『蛸』。欧米人、タコ嫌いじゃないですか。デビルズフィッシュですか?悪魔的な感じですよ。怪獣映画なんて必ず出てくるじゃないですか、タコが。
ジャケットで蛸をフィーチャー
だからこれは、かなりヤツらもね、「あちゃー!」っと。「あいつら、懲りてねー!」スパーン!もう今年も1位を狙っていきますんで、ダーティーサイエンス。ジャケ、タコが出てきますんでね。しかもこのタコと我々の融合具合のこの、微妙さ加減・・・デザインは『ONCE AGAIN』以来ずっと組んでいます中代拓也さん、別名BUCCIさんというね。中代くんのさすがのセンスですよね。我々のオーダーに見事応えてくれた。
ダーティーな感じであり、今回ちょっとサウンドもね、ダーティーでイルでドープみたいな感じになって。かなりぶっ飛んでるんですね。音はもちろんサンプリングベースで、昔ながらのHIP HOP風なんだけど、ものすごい前衛的な音作りだったりするのが多い。なぜならばイントロ含めて全12曲、イントロもラップ入ってるんでほぼ全曲ですけど。12曲中5曲をイリシットツボイさんが手がけている。今日この後かける曲もイリシットツボイさんのプロデュース曲なんですね。『The Choice Is Yours』という曲、この前先行シングルとして出しましたけど、あれと同じくイリシットツボイさんのプロデュースで。
まあ、サンプリングベースなんだけど、そこに楽器なんかも加えて。とにかく、できるだけちゃんとしたサウンドセットで大きい音で聴いていただくと分かると思う、まあヘッドホンでもいいと思うんだけど、まあ、こんなミックスの音楽は聴いたことがないっていう音楽になっていると思うんですよ。なので、非常にオーセンティックHIP HOP風でありながら、前衛的。反時代的でありながら前衛的みたいな、そういうなかなか難しいバランスが達成できたんじゃないかなという風に思っております。
あと、イリシットツボイくん以外のプロデューサーをあげますとですね、その流れの人でもあります、出てしまいました。キエるマキュウからMAKI THE MAGICさん、1曲プロデュースしております。出てしまいました、やっぱりね、ダーティーなHIP HOPといえば、MAKIくん呼んでくるしかないでしょう。あと、プロデュースといえば、NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDなどでお馴染み、VIBLAMさんに1曲お願いしておりますね。
VIBLAMさんの曲がこれがまた、VIBLAMさん調とはまたちょっと違うんだけど、素晴らしいトラック届けてくれました。そしてDJ JINさん、1曲。これもJINしか作れない、ザ・ジンな曲、一個作っていただいたりとか。
1曲、やっぱ最近の我々のアルバムには欠かせませんね、DJ WATARAIさんの1曲があったりとか。あとライムスターファンにはお待ちかねってとこなんじゃないですか?久々にMummy-DことMr.Drunkのトラックが2曲入っております。あ、JIN2曲だね。イントロもJINやってるから。
これ、イントロから今日かける、宇宙初オンエアーする曲(2曲目)への流れ、この流れは死にますよ!死ぬよね。殺さば殺せ!(笑) 今日多いです、それね。そんな感じのアレになっております。アルバムの中の曲のタイトルなんかは、この後10時台にライムスターのHPを見ていただくと、そこで分かりますから。今回、ポイントとしては『1個も漢字のタイトルが無い』というね。これ、ライムスターのアルバムとしては非常に珍しいんですよね。これもちょっと意図的に、いつもと違うバランスみたいなのを心がけてみましたといった所でございます。
あ、リリース日。2013年1月30日を予定しております。そして初回限定版にはDVDがついておりまして、DVDいつもミュージックビデオがついてますけど、今回ミュージックビデオが、「おやっ?こんなに入っているのかい?」っていう。いつもは真っ黒い画面がずっと続きますけど、少なくとも映像の続く時間が結構長いみたいだぞと。そんな詳細なあたりもこの後、ホームページを見ていただくと分かるようになっていると。
そしてですね、当然アルバムを出すということは、どうしてもやらなくちゃダメですか、アレ?ツアー?ライブみたいなのもやらなくちゃ・・・ダメ?結構、寄る年波で大変な・・・曲順とか考えるの、大変なんですけど・・・ダメですか、やっぱ行かないと?事務所的には、今時はそこで儲けるんだってね!
ライブ、ツアーが大事なんだってね。じゃあ、やらないといけないな。KING OF STAGE VOL.10ということで、ダーティーサイエンス リリースツアー2013、やらせていただきたいと思います。2013年3月10日 日曜日 札幌ペニーレーンから始まって11・・・11か所もやるの?大変じゃない、コレ?大丈夫ですか?っていうね、ことになっております。その場所なんかも、詳しくはちょっと見ていただきたい。
あの、いつもとちょっと感じが違う会場が多いんですよね。ちょっとね、席付きでやろうかな?なんてことも考えております。席付きの会場だと、席のある場所のほうから先に売れる傾向にあるんだって。みんな疲れちゃうからっていうのもあるんじゃないですか?みたいな感じで詳しい情報は、ライムスターHP、是非見てください。
さあ、ということでベラベラ話してまいりましたが、宇宙初オンエアー行きましょうか。これが『The Choice Is Yours』に続く、次のビデオをたぶん作る曲。シングルじゃないんですけど、リード曲的な感じになるんですかね。イリシットツボイさんにトラックをたのんで、最初にドバッとトラックを貰ったんですね。その中の1曲がたとえば『The Choice Is Yours』になったトラックであり、この『ゆめのしま』のトラックで。
特にその『The Choice Is Yours』のトラックとコレが『コレだろ!』ってなったんですが、今回この後でかける曲は、『The Choice Is Yours』とはまたちょっと違った、なんですかね・・・まあ、ちょっと聴いてもらうか!かけちゃう~?ここで一旦CMってそんなことはない。じゃあ、行きましょうか。ライムスター 1月30日リリースのニュー・アルバム ダーティーサイエンスより宇宙初オンエアーさせていただきます、プロデュースはイリシットツボイ、タイトルは全部ひらがなで『ゆめのしま』!
ライムスター『ゆめのしま』
はい、ということで来年1月30日リリース予定、ライムスターのニュー・アルバム ダーティーサイエンスより宇宙初オンエアー 『ゆめのしま』、プロデュースバイ イリシットツボイさんお送りしたわけですけど、まあお聴きの通りイリシットツボイ流、ちょっとサウスヒップホップ的なノリもありつつの、ちょっと本当に変わったトラックで、是非ラジオ通して聴くのもいいですけど、ガッチリしたサウンドシステムで聴いていただくとその真価が分かるんじゃないかと思います。
この曲のリリックを聴けば一発で分かるように、『こんな時代やさかい』のタフなBGMになればと思って。『良かれ』と思って作ったアルバムでございます。ライムスター ダーティーサイエンス。来週以降も続々宇宙初オンエアーを用意しておりますので、楽しみにしてください。今夜、(三宿)WEBで私DJしますけど、そこでソニーに怒られるのも構わずかけてしまったりするかもしれません。といったあたりで今夜のメニュー紹介です!
<書き起こしおわり>