宇多丸と望月倫彦 第29回文学フリマ東京を語る

宇多丸と望月倫彦 第29回文学フリマ東京を語る アフター6ジャンクション

文学フリマ事務局の望月倫彦さんがTBSラジオ『アフター6ジャンクション』に出演。宇多丸さん、熊崎風斗さんに第29回文学フリマ東京を紹介していました。

(熊崎風斗)ここからは、いまチェックすべきホットなカルチャースポットを紹介するカルチャー最新レポート。

(宇多丸)今夜は文学フリマ事務局の望月倫彦さんと電話がつながっています。もしもーし?

(望月倫彦)もしもし。ところで宇多丸さん、今週末の日曜日、RHYMESTERライブ東京公演の前に文学フリマ、来てくれますよね?

(宇多丸)おおっ、東京公演をご存知な上に、それでちゃんと段取りを汲んでくださる文学フリマ。ということで望月さん、文学フリマはどんなイベントなんでしょうか?

(望月倫彦)はい。文学フリマはですね、出展者の年齢とかプロ、アマ、ジャンルも問わない、出展者自身が「文学」と信じるものならなんでもOK。入場無料の文学作品の一大展示即売会ですね。

(宇多丸)ということで、じゃあいわゆるコミケとかコミティアとか、漫画系の同人ものはありますけども。それの文学版というか?

(望月倫彦)まあ、わかりやすく言うとそういうことになりますね。文学バージョンですね。なので一般の商業流通には乗らない文学作品とか。あとは小説だけじゃなくて詩歌とかノンフィクションとか評論、そういったジャンルがたくさんあります。

(宇多丸)はい。ということで文学フリマ、どれぐらいやられているんですか?

(望月倫彦)僕自身は文学フリマ自体は2002年に第一回目をやりまして。僕はその第一回目は出展者だったんですけれども、二回目から代表をやっております。

(宇多丸)もう何回、やっているんですか?

(望月倫彦)今度の11月24日が東京では29回目になるんですけども。で、全国各地でやっているんで、全国通算では63回目という。

(宇多丸)ああ、なるほど。どこかしらでずっとやっているっていう感じなんですね。

(望月倫彦)そうですね。各地でやっています。

(宇多丸)で、これ、全く門外漢にはどういうものが並んでいるのか想像がつかないというか。どういうものが並んでいる感じなんですか?

出展者の顔ぶれ

(望月倫彦)たとえば、ちょっと変わったところだと『空手バカ異世界』っていうライトノベルを出している作家の輝井永澄さんという方が和綴じのSF短編集っていうのを作っているんですね。紐で綴じた……。

(宇多丸)和綴じ? ああ、本としてね。

(望月倫彦)SF本を和綴じで作るっていうのは面白いコンセプトだと思うんですけども、なかなか普通の書店流通では難しいですよね。あとですね、これは宇多丸さんに特におすすめなんですけども。VHSのある風景を追いかけるZINE『ばななぼーと』という本があって。

(宇多丸)はいはい。

(望月倫彦)いまだにVHSを店頭で売っているお店を探訪するという(笑)。

(宇多丸)おおー、なるほど! 前はね、神保町のあたりはもうVHSの街だったんだけども。だいぶそれも変わってきましたけども。そうか。

(望月倫彦)四国とかそういったところまで探訪をしている『ばななぼーと』という本です。

(宇多丸)僕とかコンバットRECとかVHSのテープを見ているだけで幸せという人間には(笑)。

(望月倫彦)あと、アトロクリスナーオフ会という方々。この番組のリスナーの方のZINEもあるそうですよ。

(熊崎風斗)へー!

(宇多丸)これは聞き捨てならないぞ!

(熊崎風斗)そんなものが……?

(宇多丸)番組スタッフに内偵に行かせないといけないな。これはね。なにを書き散らしてやがるのか?(笑)。ちゃんとチェックしないといけない!

(熊崎風斗)フハハハハハハハッ!

アトロクリスナーオフ会のZINE

(宇多丸)でもこれ、目当てのものにたどり着くのはなかなか迷いそうな気がするんですけども。どうやって迷わずにあたりをつけるんでしょうか? なにかコツとかありますか?

(望月倫彦)まずね、文学フリマはWEBのカタログが事前に、もういまから見れるんですよ。で、配置図みたいな地図も載っているんで、まずはそのへんをチェックしていただいて。

(宇多丸)なるほど。

(望月倫彦)その後、会場には見本誌コーナーという見本誌を立ち読みできるコーナーもあるんで。なかなかブースの前、作者の前で5分も10分も立ち読みできる人はいないと思うんですけども。

(宇多丸)たしかに、たしかに(笑)。

(望月倫彦)でもその見本誌コーナーならじっくりとチェックができるという。それでカタログと見本誌コーナーでチェックしてもらって、最終的に直接ブースに行ってたしかめるという感じがいいんじゃないですかね。

(宇多丸)なるほど。そうかそうか。ちゃんとそういういろんな配慮もしていただいているんですね。望月さんご自身は出品はされていないんですか?

(望月倫彦)僕はもうほとんど運営側になっちゃってますね。

(宇多丸)ちなみに来場者の方ってどのぐらいいらっしゃるんですか?

(望月倫彦)今回、まず出展の数が1083出展なんですね。だからたぶん総参加者数では6000とかは行くのかな?って思っています。

(宇多丸)そうか。じゃあ結構混雑もする時はするっていう感じですかね。

(望月倫彦)そこそこですかね。まあ、たとえばコミックマーケットさんとかに比べればそこまでいかないというレベルです。

(宇多丸)たぶん僕は時間が許すかは調べてみますけども。少なくとも番組スタッフはちょっと送り込んで。いろんなネタ探しをさせるというのがありますので。

(望月倫彦)ぜひぜひ。

(宇多丸)ということで、基本情報として熊崎くん、お願いします。

第29回文学フリマ東京 基本情報

(熊崎風斗)私から基本情報をお伝えします。文学フリマは今週末の日曜日。24日です。午前11時から午後5時まで開催しています。場所は平和島、東京モノレール流通センター駅からすぐの東京流通センター第一展示場です。駅から会場までそこかしこにサインが展示されているということですね。

(宇多丸)要するにこうやって行けばいいよっていうのがわかるという。これ、会場に行くの自体はダータですか? 入場料とかは?

(望月倫彦)入場無料ですね。カタログも無料配布していますので。

(宇多丸)ああ、素晴らしい。太っ腹。あと、だいたいお金は平均でどのぐらい持っていけばいい感じですかね?

(望月倫彦)まあ、本当に人によりけりですけども。5000円ぐらいはあった方がいいかな?って。あと、小銭も用意してもらってね。

(宇多丸)ああ、そうですね。やっぱり運営の方の手間を減らすためにもっていうね。運営もみなさん、ボランティアで関わられているということなんでね。ボランティアで参加したい方も募集しているということですかね。

(望月倫彦)そうですね。全国でやっていますので。ぜひ調べていただければ。

(宇多丸)ちょっとね、この東京モノレール、流通センター駅というとリキッドルームの距離感が……僕、金沢から戻ってきてなんで時間繰りがなかなかなもんだとは思うんですが。とにかく刺客は送り込みますんで。望月さん、ありがとうございました!

(望月倫彦)はい。ぜひいつか、文学フリマに来てください。宇多丸さん!

(宇多丸)行きたいよ、そりゃあ! 望月さん、ありがとうございました!

<書き起こしおわり>

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