吉田豪　FIGHTING TV サムライ開局当初の迷走の原因を作ったかもしれない話

吉田豪　紙のプロレス入社の経緯を語る 大吉ポッドキャスト いったん、ここにいます！

吉田豪さんが2024年7月10日配信のTBS Podcast『大吉ポッドキャスト いったん、ここにいます！』の中でFIGHTING TV サムライ開局についてトーク。開局直後のサムライ迷走の原因を作ってしまったかもしれないという話をしていました。

（吉田豪）それこそその後、紙のプロレスという雑誌が分裂するんですよね。1年ぐらいやった後に、バラバラになって。柳沢忠之チームがFIGHTING TV サムライの立ち上げに関わる。で、山口日昇がそのまま残って『リングの魂』の雑誌版『Rintama』を3号を作り、そして『紙のプロレスRADICAL』創刊に至るんですけど。僕はその分裂した時に両方の仕事をやるためにフリーになって。で、事務所には残って山口日昇のサポートをしながら、サムライチームにもたまに遊びに行ってっていう。

（博多大吉）なるほど。どっちかじゃなくても、どっちも行くよっていうスタンスに。

（吉田豪）その時も、サムライの会議も実は僕、最初2回ぐらい出てるんですよ。で、僕がふざけちゃったせいでサムライの最初がああいう迷走をしちゃったっていう説があるんですよ。サムライの最初の開局特番で、すごいふざけたことをやっていたんですよね。知っています？

（博多大吉）いや、僕は……。

堀部師範をジェットコースターに乗せた開局特番

（吉田豪）骨法の堀部師範をジェットコースターに乗せて……とか（笑）。要は『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』みたいなノリが好きな人たちだったから。アントニオ猪木の笑ってる場合か！　みたいなのとか、いろんな企画をみんなで立てて。そういうバラエティ特番みたいことをやろうとして。そのせいで……これはよく言われているんですけど。予算を1ケタ、間違えていて。最初の特番でその後何年分かの予算を使っちゃうっていう（笑）。

（博多大吉）最初にぶち込みすぎて。

（吉田豪）そう（笑）。それで大変なことになったという説があるんですけど。最初にふざけだしたきっかけっていうのがたぶん僕も加わった会議で。谷川さんとかが主導で会議をやっていて。僕も「出てよ」って言われていくつかネタ出ししたんですよ。で、僕が出した中で二つぐらい、今でも覚えてるのが「マスクマン鳥人間コンテスト」っていう。コーナーポストからマスクマンがどれだけ飛べるかを競うとかっていう、そういうどうでもいい企画と。あともう1個は「ドキュメント　あしたのジョーを探せ」っていう。これは全国の少年院に無作為で「あしたのために」を送りつけるっていう（笑）。

（博多大吉）手紙を送りつけて？（笑）。

（吉田豪）なんか、そういうような企画を2、3個出したら谷川さんが大絶賛してくれて。「みんなもこういう企画、出さなきゃダメだよ！」って言って。2回目にみんながふざけた企画を出し始めて、それが開局記念特番に繋がっていくんですよ（笑）。

（博多大吉）それで堀部師範がジェットコースターに？（笑）。で、予算を使い切るっていう。へー！　いや、サムライはもちろん情報は知ってましたけど。やっぱりまだ僕、福岡にいて。お金がなかったから。あれ、アンテナをつけなきゃいけないとか、いろいろハードルが高くて。だからサムライの話は週プロでしか読んでなかったな。後ですね。僕がサムライを付けるようになったら。

（吉田豪）サムライの辺りの裏話とか、めちゃくちゃ面白いはずですよ。要はその柳沢忠之っていう当時、まだ26、7ぐらいの若造が三井物産とかを騙して、金を引っ張ってきて。それでいろんなことをするみたいな。三井物産で当時、アンディ・フグのセコンドとかをやっていた格闘技好きの人がいて。その人が偉かったから、その人を上手いことだけ込んでどうやって金を引っ張るか？　みたいな策略をずっと練っていて。最初はその人を持ち上げて。その人が最初、サムライの旗揚げの時にヌンチャクのショーをやるっていうことで。その時に、僕のヌンチャク使われて。僕のヌンチャクが壊れて戻ってきて（笑）。

（博多大吉）あの時に使ったのは豪さんのヌンチャクだったっていう（笑）。いや、でもその柳沢さん。僕はお会いしたことないですけど。若干まだ26歳ぐらいの方が、いろいろ策略を企てたとはいえ、衛星放送を1個、開局するって……すごいパワーですね！

三井物産のえらい人にお金を出させて衛星放送局を開局

（吉田豪）今、この年齢だと思いますけど。当時、たぶん本当にみんな30になってないんですよ。

（博多大吉）だから今、何かと物議を醸してるうちの粗品くんですら、もう30を超えてますから。20代の芸人になると……ごめんなさいね。なんでも芸人にたとえる癖があるんで。そんなの、なかなかいないですよ。

（吉田豪）だから山口日昇がPRIDEの内部に入っていったのも、柳沢忠之がK-1の内部に入っていったのも、たぶん30ちょいぐらいなんですよ。恐ろしくないですか？

（博多大吉）でも、そういう若い世代だったからこそ、若い観客がついたのかもしれないですね。僕、同い年ぐらいなんであれですけど。

（吉田豪）とはいえ、その後山口日昇は7億とか8億の借金を背負って。

（博多大吉）そうですよ。なんかもう聞きづらいすけど。皆さん、お元気です？　大丈夫？　今、名前が出た人、皆さん。

（吉田豪）そう。だから僕はそれこそアイドルの仕事とか始めた頃に、よく「アイドルのプロデュースをやってください」的なことを言われても全部断ってきたのは、内部に入って痛い目に遭った人を何人も見てるから。僕はそういうことをしたくないっていう。

（博多大吉）ねえ。悪い人じゃないのに、なんかいろいろなものを結果的に背負わされて……みたいな。僕は勝手なイメージなんですけど。やっぱり、そういうことですよね。谷川さんとかもね、心配ですもん。僕。

（吉田豪）あんなにのんきで楽しい人だったのが……「大変そうだな」と思いながら見てますよ。

＜書き起こしおわり＞

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