ヤマザキマリさんが2024年4月21日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で自身の昆虫の師匠である養老孟司さんとの対談本や安部公房さん本について、安住紳一郎さんと話していました。
(安住紳一郎)そして、もう世の中がヤマザキさんの事を理解し始めて。だからやっぱり、いろんな物語がこれまでの人生の中にあって。で、もちろん思考も深いし。いろいろヨーロッパの歴史とかも詳しいから。もう、ほっておかないですもん。だって今、本屋さんに行ったらヤマザキマリさんとの対談本、いっぱいあるじゃないですか。
(ヤマザキマリ)そうですね。気がついたらあんなに出てたんですよ。なんか「横溢している」とは常に言われてるんですけど。それを形に変えていったら、ああいうことになっちゃったってことだと思うんですよね。
(安住紳一郎)そうですか。
(ヤマザキマリ)「またヤマザキマリかよ!」みたいな感じになりますよ。私だったら。「また出たかよ!」みたいな感じですけど。でも、それぞれ言ってることは全部、ちゃんと違ってるんで。「どうかしてるな」って自分なりに思います。自分のことを「蒸気機関車」っていう風に表現する時があって。石炭をくべればくべるほど、どんどんどんどん黒煙を上げて進んでいく感じ? で、後ろにいる人がみんな、顔が真っ黒になる感じ。「ああ、これはみんな、引くわ」って自分でも思いましたね。まあでも、仕方ないですね。
(安住紳一郎)養老孟司さんとの対談くらいまでは、なんかわかったんですけど。養老孟司さんのことを「私の昆虫の師匠だ」みたいな。急になんか、昆虫も好きだみたいな?
「養老孟司さんは私の昆虫の師匠」(ヤマザキマリ)
(ヤマザキマリ)もう昆虫を語らせたら、ちょっとこれ×4ぐらいの時間をいただけないと……。
(中澤有美子)そうだったんですね(笑)。
(ヤマザキマリ)つい昨日も私、あれですよ。飼育してるオオクワガタの幼虫、2令虫っていう……3段階まで大きくなるんですけど。その2段階の土を替えてきて。みんなに名前をつけて。「頑張って羽化しろよ!」って言ってきたばっかりですけど。
(安住紳一郎)昆虫もやってらして。
(ヤマザキマリ)でも、そういう話をできる人が周りにいないわけですよ。養老さんぐらいしか。
(安住紳一郎)あと去年、一昨年ですか? 『わたしと「安部公房」』という本も出てました。
(ヤマザキマリ)ああ、すいません(笑)。安部公房は私の心の師匠なんで。
(安住紳一郎)ああ、そうですか。
(ヤマザキマリ)テレビでね、安部公房の『砂の女』について4回ぐらいにわたって語るっていうのをワーッてやった後に、その勢いでそういう本を出しちゃって。
(安住紳一郎)ああ、そうですか。
安部公房についてテレビで語った勢いで本も出す
(ヤマザキマリ)そうなんです。安部公房、今年で生誕100年なもんですから。ここは安部公房をこなす紹介のあれじゃないんですけど。ちょっと横溢しました。
(安住紳一郎)すごい。もうヤマザキマリさん、何でもやるなと思って。
(ヤマザキマリ)「やりすぎ」って言われる時もあるんですけど。
(安住紳一郎)もう全然、驚かないですよ。『ヤマザキマリの手品100選』とかが出ても、全然驚かないですよ。「ああ、手品もやっていたんだ」みたいな(笑)。
(ヤマザキマリ)ありそうですね。そういうのも出てきそうですね。だから、食文化だったりとか。自分が関心があることがそういう形で表現の媒体として出てくるのはね、私もありがたいですよ。そうやって生きていけるから。もちろん。
<書き起こしおわり>