DJ松永 悪ふざけで作ったCreepy Nuts『Bling-Bang-Bang-Born』を語る

DJ松永 悪ふざけで作ったCreepy Nuts『Bling-Bang-Bang-Born』を語る パンサー向井の#ふらっと

DJ松永さんが2024年2月29日放送のTBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』にゲスト出演。全世界的にバズっているCreepy Nuts『Bling-Bang-Bang-Born』の制作についてトーク。悪ふざけをしていく中でトラックが出来上がったことについて話していました。

(喜入友浩)新曲『Bling-Bang-Bang-Born』。これ、きっかけというか。どういう曲を作ろうと思って?

(DJ松永)ああ、でもこれは本当に去年、仕事をセーブして。ただただ、無責任に自分の趣味で作った曲って感じなんですよね。

(髙橋ひかる)ああ、その趣味の中でも世に出す曲もあれば、もう普通に趣味として……「別に出さなくてもいいや」みたいな感じで作ったこともあったんですか?

(DJ松永)本当日々、いろいろ作るんですけど。これは本当、そのタイアップの曲としてオーダーが来て作った曲なんですけど。結構、割とそこも無責任に作っちゃうタイプなんで。タイアップだとしても、あんまりタイアップっぽい曲をイメージして、向こうがほしそうなサウンドをイメージして作ったりっていうのは昔から、あまりしてなくて。

(髙橋ひかる)でも、テーマは絶対に投げかけられるじゃないですか。「こういう曲調にしたい」とか。

(DJ松永)ああ、歌詞とかね。でもサウンドに関しては俺らに来る時点で結構、任せてもらえるんですよね。でもオーダーが来たとしても俺、結構無視しちゃうんですよ(笑)。それより自分の……。

(髙橋ひかる)怒られないんですか?(笑)。

(DJ松永)なんとか、なんとか……。以前、『よふかしのうた』っていうアニメの時にもそのオープニングテーマを作ったんですけど。アニメの曲って、オープニング映像がつきやすいようなサウンドにしたいじゃないですか。

(髙橋ひかる)「ここが見せ場で……」とかもありますもんね。

(DJ松永)だからまあ、前奏でバーン!ってタイトルが出て……みたいなの、あるんですけど。「これ、絶対に映像を作る人、作りづらいだろうな」とか思うけども。イントロなしで作って提出しようと思って。イントロなしで急にゼロ100でラップとサウンドがボーン!って始まるっていう。

(髙橋ひかる)めっちゃかっこいいですよね! インパクトがヤバい!

「ただの俺の悪ふざけ」(DJ松永)

(DJ松永)ただの俺の悪ふざけなんですよ(笑)。それでアニメを見ると「これ、映像で作ると超大変そうだな。でも俺、作りたいからちょっと悪ふざけでやっちゃおう」って。

(髙橋ひかる)それにRさんも乗っかってきて。そこから歌詞が生まれて、ラップが入ってくるっていうことですか?

(DJ松永)そうそう。で、今回も全然、アニメのオープニングとかでは聞いたことのないような曲じゃないと、やっぱり作っていて、なんていうか。悪ふざけ精神が満足しないんで(笑)。でも本当に自分の……たまたま今、その時に作りたかった曲を作った感じっすね。

(髙橋ひかる)じゃあ普段、曲をCreepy Nutsさんで作られる時は音が先行なんですか?

(DJ松永)そうです、そうです。だから最初……ちょっと具体的な話になっちゃいますけど。この曲だったら、「♪♪♪♪」っていう鍵盤のフレーズみたいなのがあって。なんかラテンっぽいフレーズを作りたいなとか思って。最初はピアノで打ち込んで。「でもピアノだと普通っぽいな。もうちょっとパーカッションっぽい音色にしたいな」と思って、同じフレーズをカリンバっていう、手で弾くポロリポロリみたいな楽器があるんですけど。それを重ねて。「でもそうすると、ちょっと浮いちゃうな。馴染まないな。間を繋ぐためになにかもう1個、楽器を入れたいな」と思って。それでチェンバロっていう楽器があるんですけど。ピアノの祖先みたいな楽器で。普通のピアノみたいに強弱が出ないんですよ。

(髙橋ひかる)へー! どう弾いても?

(DJ松永)そうそう。強弱が出ないんですよ。で、音がちょっとチープで、弾く時のアタックの音が強いんですよ。そうするとちょっと打楽器っぽい雰囲気のあるピアノのチープな音みたいな感じになるから。「これならカリンバとピアノのちょうど間ぐらいかな」と思って。で、その三つの音を重ねて。「この音色、あんまり聞いたことないな。自分のシグネチャーサウンドだな」って思って。それに五つ打ちのドラムを乗っけたり。あとは自分の声を入れたりするんですけど。家でマイクを立てて。頭で「ウェー」「ワーッ」みたいなのとかがあるんですけども。あれ、自分の声だったりするんですけど。

(髙橋ひかる)ええっ?

自分で録った声をあちこちに入れ込む

(DJ松永)なんかイントロでハイハットを左右で「チキチー、チキチー、チッチッチッ……」みたいなのが鳴っているんですけども。ああいうのも、自分の声だったりしてて。もう本当に自分が……遊びじゃないすけど。

(髙橋ひかる)「こう入ったら面白いかも」みたいなことを実際にやってみて、どんどん生まれていくんですね?

(DJ松永)そうそう。サビ後に「スーッ、フッ……」とかも張っているんですけども。あれも自分の家で録って。

(髙橋ひかる)あれ、Rさんじゃないんだ。

(DJ松永)そうですね。自分で……マイクの真正面で「フッ」って吐くと、風が当たっちゃって「ボッ」ってなるから。マイクの横戸え「スーッ、フッ……」ってやって録ったりして。本当、遊びながら作っていって感じっすね。

(髙橋ひかる)すごい! Rさんって、ラッパーさんだからそれこそ、サウンドが出来上がってからの方がいくらでも音を乗せるとか、声を乗せれるんですね。だから、その2人の組み合わせがもうマッチングするんだ。じゃあそれをね、せっかくなんで。さっき教えてもらったことも意識しながら聞いてもらいたいですね。

(喜入友浩)この後、後半でオンエアーしますので。ぜひお聞きください。

(中略)

(髙橋ひかる)話題の楽曲について、さっき秘話をいろいろお聞きしましたけど。早速ね、それを踏まえて聞きたいなと思うので、曲振りをお願いしてよろしいでしょうか?

(DJ松永)じゃあ、お聞きください。Creepy Nutsで『Bling-Bang-Bang-Born』。

Creepy Nuts『Bling-Bang-Bang-Born』

(喜入友浩)Creepy Nutsで『Bling-Bang-Bang-Born』でした。

(髙橋ひかる)1個も聞いてなかったですよね?(笑)。

(DJ松永)フハハハハハハハハッ! たしかに(笑)。

(髙橋ひかる)いや、ずっとお話されていて。本当にお話がすごいから……(笑)。

(DJ松永)いや、あなたですよ?(笑)。

(喜入友浩)さっきから人のせいにしているけども(笑)。

(DJ松永)ひかるさんがずっとおしゃべりになられてるので。さっきスタッフさんにね、「ひかるちゃん、しゃべりすぎ」って……だから俺に「松永さん、しゃべりすぎですよ!」とか言うけど、みんなあなたが……(笑)。

(喜入友浩)みんな思っていたっていう。びっくりするのも怖いわっていう(笑)。

(DJ松永)びっくりして。「そんな、バカな? みんな、やめて?」みたいな顔をしていますけども(笑)。

(髙橋ひかる)ごめんなさい(笑)。私、全然自覚がなくて(笑)。すいません。ちょっと静かにしまーす(笑)。でもこれ、めっちゃかっこいいですよね!

(DJ松永)フハハハハハハハハッ!

(喜入友浩)それ、ちゃんと聞いた人が言うやつですよ?(笑)。

(DJ松永)ねえ(笑)。「ええっ、曲、全然聞いてなかったー! アハハッ! ごめんなさーい! 曲、めっちゃかっこいいですよね?」って……バカかよ?(笑)。

(髙橋ひかる)いやいや、デイリーで聞いているから。ここじゃなくて、他の場所で聞いているから。

(DJ松永)ありがとうございます。

(髙橋ひかる)もちろんですよ。でも、その松永さんが言っていたその吹き込みとかは聞いてなかった。

(DJ松永)「スーッ、フーッ……」っていうね。

(髙橋ひかる)それは改めてお家で聞いてみます。

(DJ松永)聞いてください。そう思うと、「キモいな」って思うかもしれない。耳元で「フッ……」って言ってますからね。頭のところで「フッ! フッ!」とかも俺、言っていますし。

(喜入友浩)そのモーションを我々、間近で見てるんでね。我々はね。それが脳裏に……。

(DJ松永)お恥ずかしいです(笑)。

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