石山蓮華とでか美ちゃん『窓ぎわのトットちゃん』を語る

町山智浩『窓ぎわのトットちゃん』を語る こねくと

石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2024年1月9日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『窓ぎわのトットちゃん』について、町山智浩さんと話していました。

(石山蓮華)前回、昨年12月26日は黒柳徹子さんのベストセラーを原作にした『窓ぎわのトットちゃん』をご紹介いただきまして。でか美さんも私、石山も見てきました。

(町山智浩)どうでした?

(石山蓮華)よかったです。本当に。私自身も結構、気が散りやすいというか。ボーッとしちゃって。

(町山智浩)トットちゃん系の人ですか?(笑)。

(石山蓮華)そうなんです。トットちゃん系の人間なんですけれども。そういう子供がどういう風に世界を見るか?っていうので、大人になってから忘れていた部分がすごくたくさんあったんですが。改めて、ダイナミックなアニメーションの力でそれを見せてもらって、すごくなんだかよかったなっていうのと。あと、まさかたまの石川浩司さんが声優としてご出演されてるとは。

(でか美ちゃん)ねえ! 最後のクレジット、びっくりした!

(町山智浩)ねえ。びっくりしますね。

(石山蓮華)嬉しくなりました。

(町山智浩)ランニングの人ですね。

(石山蓮華)そうなんですよ。切符を切る係の方で出てらっしゃいましたね。

(でか美ちゃん)私も見て、町山さんが解説してくださった通り、戦争が始まってしまうってなった時に、子供視点で描かれているから具体的になにかというわけじゃないんだけど。大人が見るとその意味がわかるというその描写を見た時に、生きてるっていうことがどれほど尊いかっていうメッセージの強さをこの描き方でできるっていうのはすごいことだなと思ったし。それはやっぱり黒柳さんの、なんというか語り部としての原作があったからだなって思って。だから「見てよかった」という思いと、見終わった後にこういったお話を直接伝えてくれる世代がここからいなくなっていく。で、今のこの社会が全然、戦争が世界で起きてるっていうことに対してもっと本当に危機感を持たないとダメだと思いましたね。

(町山智浩)全くそうですよね。

(でか美ちゃん)それはすごく考えましたし。「自分が何ができるんだろう?」って思った時に、戦争に加担している形になってる企業のものを買わないとか、それぐらいしか今はできないんだけど。というようなことをすごく思いましたね。

説明を省いて描く

(町山智浩)本当にね、「子供の視点から」っていうだけでもなくて。本当に説明を省いてるから。途中でトットちゃんのお父さん、いなくなっちゃうんですよね。

(でか美ちゃん)あと、ワンちゃんとかもいなくなって。街の男性たちがいなくなったりとかするんですよね。

(町山智浩)はい。それもなんでか?っていうのは……たとえば「あのトットちゃんのパパ、どうなったの?」とかね、子供は映画を見終わった後にお母さんとかに聞くと思うんですけども。そうしたらお母さんたちはお子さんに説明をしてあげてほしいんですよね。男の人たちはみんな、戦争に連れて行かれたんだっていうことをね。ワンちゃんまで。

(石山蓮華)切ないですね……。

(でか美ちゃん)あと、見て思ったのはどこまでネタバレを言っていいのかわからないですけども。仲良かった子との思い出がババババババッて流れる時に、ストーリーの中で描かれてなかった場面もたくさん出てきて。やっぱり作品見る時って、その作品が全てっていう風に見ちゃいがちなんですけど。生きてる人間って、そのトピックの部分だけじゃないじゃないですか。生きてる時間が。本当にその1秒ずつ、毎日生きていて。そういう人が、戦争とか病気とか、そういうので亡くなってしまうっていうことのつらさ。それを描いていない場面を見せることですごく私は感じて。「うっ!」となりました。すごく必要なシーンだけど、とても悲しかったなっていう感じがありましたね。

(町山智浩)ちょうど僕が作品を紹介した日に、Twitterでね、タレントの中川翔子さんのおばあさんのいとこがこの中で出てくる泰明ちゃんという小児麻痺の男の子のいとこだったっていうのが上がってましたね。

(石山蓮華)ああ、そうなんですか!

(町山智浩)で、この映画『トットちゃん』のおかげで、幼くして死んだ泰明ちゃんっていう人が実際にいたんだっていうことが歴史に刻まれてよかったみたいなことが書かれてましたね。

(石山蓮華)そうなんですね。

中川翔子さんと泰明ちゃん

(町山智浩)これね、なんで亡くなったか?っていうことも全然説明がないんですけど。小児麻痺の人の多くがね、呼吸困難で当時、亡くなっているんですよ。呼吸ができなくなっちゃうんですよ。でね、その頃は鉄の肺っていうものすごい機械が発明されて。もう強制呼吸をさせることで生き延びたんですけど。それは、運ぶだけでも大変だし。全然普及しなくて。1960年代ぐらいにやっと、各地にできたっていうぐらい遅れたんで。多くのお子さんがですね、小児麻痺で亡くなってしまったんですよね。

(町山智浩)でもね、それも全然が説明がないので。いろいろ調べるといろんなことがわかって、ためになる映画だと思います。『窓ぎわのトットちゃん』、現在公開中なんでご覧ください。

<書き起こしおわり>

町山智浩『窓ぎわのトットちゃん』を語る
町山智浩さんが2023年12月26日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『窓ぎわのトットちゃん』について話していました。
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