安住紳一郎さんが2023年10月29日放送のTBSラジオ『日曜天国』の中で福音館書店の絵本『バルンくん』について話していました。
(安住紳一郎)そして報告がね、あと二つありますよ。続いては『バルンくん』のお知らせですね。今から2週間前、ちょうどメッセージテーマは「これ苦手です」ということだったんですけれども。保育園の先生からメッセージ来まして。「私、巻き舌が苦手で。保育園で『バルンくん』という車が走る絵本が人気なんですが、2歳ぐらいの男の子がその絵本が大好きで。バルンくんという自動車が主人公の絵本で「バルルルッ!」って書いてるのを巻き舌て読む先生がすごく人気で。私は文字面だけで「バルルル、バルルル」と読むんでそこまで男の子たちが盛り上がらない。悔しい。なので、車を運転する時や自転車に乗っている時、マスクの下で巻き舌の練習を重ねているんだ。早く上手に読めるようになったらいいな」という保育園の先生からのお便りがありました。
(中澤有美子)そうでしたね。
(安住紳一郎)ねえ。この『バルンくん』っていう絵本、知ってますか? 皆さん。最近の男の子に人気みたいですね。
(中澤有美子)人気があるようですね。
最近の男の子に人気の絵本
(安住紳一郎)福音館書店という児童書でおなじみの……『ぐりとぐら』とかね、『ピーターラビット』でおなじみの福音館書店から出されている本なんですが。1999年ですから20年くらい前に月刊『こどものとも0.1.2.』という月刊誌で掲載された『バルンくん』で、2003年にハードカバー化され、現在は3シリーズ。シリーズ三作が出版されているということなんですが。こもりまことさんという方が作者で。自動車が大好きということで。イギリスのスポーツカー、オースチン・ヒーレー・スプライトという車がモデルで。子供向けの絵本なんでデフォルメされてるかと思いきや、本物そっくりに描かれているという。やっぱり男の子、車好きなんだよね。
(中澤有美子)そうですね。
(安住紳一郎)さらにはライバルとしてポルシェくんとか、アルファロメオくんっていうのが実名で登場するという。小さい時から結構高級車に触れちゃってんなって感じなんですけども。
(中澤有美子)ねえ。詳しくなりますね。
(安住紳一郎)詳しくなるけれど。そういうのが逆にいいのかなっていうことですよね。そしたら、福音館書店のご担当の方からですね、「こういう本です」っていうことで『バルンくん』の児童書が送られてきました。しかもですね、絵本事業部の方。それからこどものとも事業部の方と二つの編集部から送られてきまして。今、私の手元に『バルンくん』がたくさんあります!
(中澤有美子)ありがたいですね(笑)。
(安住紳一郎)ありがたいですね。保育園の先生にも1シリーズ、送るんですけれども。それでもちょっと、まだありますんで。2歳児ぐらいの男の子がいて『バルンくん』に興味があるっていう方いらっしゃいましたら、番組宛にメールくだされば……重なった場合は抽選になりますけども、差し上げますので連絡ください。私も49歳なんでね、さすがに0歳、1歳、2歳児向けの絵本はもう3分で読み終わりました。あ、ちょっと言い方がひどいかな?
(中澤有美子)うん。あと、50歳ですね(笑)。
(安住紳一郎)ああ、50歳だからね。失礼しました。50歳なんで、読み終わってしまいました(笑)。たしかに「バルルン、バルルン!」っていうね。やっぱりそれがいいみたい。
(中澤有美子)そうでしたか。
(安住紳一郎)なんか福音館書店の編集部の方は「安住さんの読み方は正直、ないと思いました」なんて。結構厳しいことが書かれていて。なんかちょっと、やっぱり児童書を作っていらっしゃる方に対しては私のやり方が違ったんだなと思ったんですけどもね。
(中澤有美子)ああ、ダメだって? そうでしたか。
(安住紳一郎)書いてありましたね。最後の方にはやっぱり「書きすぎたのかな」と思って、少しフォローも入ってましたけどね。「今、振り返ってみるとたしかに安住さんのような感じになりますね」みたいなことになって。やっぱりなんかちょっと編集部ではね、「ええっ?」ってなったらしいですね。
(中澤有美子)ああ、そうですか(笑)。そんな話題にしていただいて(笑)。
(安住紳一郎)本当。話題にのぼっただけで嬉しいなと思いました。ありがとうございました。もうね、福音館書店のことが大好きです。ありがとうございました。
(中澤有美子)本当にお世話になりました。
(安住紳一郎)ああ、中澤さん、なりました?
(中澤有美子)なりました。自分の幼少期も、あとは子供を育てる時もずっとずっと。
福音館書店の成り立ち
(安住紳一郎)ああ、そうですか。へー! 福音館書店っていうところはね、成り立ちが面白くて。元々は金沢にあった……これ、戦争の前だと思いますけれども。金沢市にあったキリスト教系の書店で。当然ね、福音館ですから、そうですよね。聖書の言葉ですよね。で、戦争が始まったんで、カナダ人の宣教師たちが帰国してしまって。その財産を処分する過程で、番頭さんたちなんかが経営を引き継ぐことになって。その後、番頭の娘さんご一家が児童書に興味を持って進出して、『ぐりとぐら』などの大ヒット作で……だから今や、福音館書店というお名前ながら、児童書、絵本などでの大変有力な書店になったということですね。
(中澤有美子)ああ、そういう成り立ちなんですか。
(安住紳一郎)成り立ち、面白いですよね。まあ、ラジオの文化放送もねそうですけどね。
(中澤有美子)へー。
(安住紳一郎)元々ね、四谷にあった教会系の。元々はキリスト教の宗教を広めるための放送をされてたはずですけれどもね。
(中澤有美子)ああ、そうでしたか!
(安住紳一郎)今はね、もう移転して。浜松町の方にありますけどもね。やっぱりそういう成り立ちを聞くと、面白かったりしますよね。
(中澤有美子)そうですね。知らなかった!
<書き起こしおわり>