佐久間宣行さんが2023年10月25日放送のニッポン放送『佐久間宣行のオールナイトニッポン0』の中でサルゴリラが優勝した『キングオブコント2023』を振り返っていました。
(佐久間宣行)あとですね、エンタメのニュースで言うとキングオブコントのチャンピオンが決まりました。サルゴリラ、おめでたいですね。文句なしのクオリティだったと思いますし。サルゴリラ、僕はそんな仕事したことあんまりないんですけど。ジューシーズの頃から「面白い」って言われていて。で、1人脱退して2人になってからも、もういろんな人にずっと慕われている、吉本の後輩たちにも慕われている実力者なんで。後ね、サルゴリラ自身がね、フリートークが面白いのよ。俺、この間、ニューヨークのYouTubeに出てたサルゴリラのトークを聞いたんだけど。それも普通に面白かった。平場も強いから。実はね。だからここから、いろんな形で売れていくんじゃないかなっていう。
そんなにサルゴリラと仕事したことはなかった
(佐久間宣行)で、なんでジューシーズそんなに仕事したことがなかったかっていうと、やっぱりこれ、テレビディレクターあるあるのひとつなんだけど。他局で早い段階で若くて冠を持つと、「邪魔しちゃいけないな」とかと思って仕事をお願いしないっていうことがあってさ。ジューシーズとパンサーとかは『333 『333 トリオさん』』があったじゃん? だから俺、『ゴッドタン』を始めてちょっとsちあぐらいの頃にもう『333 トリオさん』をやっていたから。しかも加地さんチームがやってたから。それはもう、あそこのラインで上がっていく人たちだから……って思って、お声をかけなかったの。だから俺、パンサーもたぶん、『333 トリオさん』とかが終わって結構しばらく経って、向井くんとかがやさぐれキャラみたいなのが出てきてからしか、お仕事をお願いしてないんだよね。
っていうのがあるから俺は仕事したこと、あんまりなかったんですけど。もうここから楽しみだなと思いますね。で、印象的だったコンビ・トリオっていうのは俺はね、でもジグザグジギーにしてもすごい好きだったし。あと、ファイヤーサンダーが……ファイヤーサンダーってずっと俺、ワタナベエンタのグランプリの審査員を3年ぐらいやっているんだけども。その時、毎回ファイヤーサンダーが面白いのよ。全設定が面白いのよ。俺が見たネタで言うと。なのにキングオブコントで決勝に上がってこれなかったのはなんでだろうなと思ったから今回、上がって。しかもみんなにネタをちゃんと評価されていたの、すごい嬉しかったなと思いましたね。
あと、キングオブコントが終わった後に別の会議でいろんな作家さん……特にオークラさんと話したのは「サルゴリラの後のラブレターズ、かかりすぎてネタが走ってて。途中、何を言ってるか、わかんなかった」っていう(笑)。ですね。これは作家の福田も言っていたんですけども。本人たちも言ってたんでしょう? 本人たちもやっぱりサルゴリラの受けすぎの後で、肩に力が入りすぎていて。もうどんどんテンポが速くなっていって。途中、塚本の叫びとかもあんまり聞こえなかったもんね。まあ、だからそれが……「早かったなー」っていうのをみんなで言ってたんだけど。でもね、ラブレターズも終わった後、お仕事の電話が結構かかってきて、増えてるらしいので。
だから、梅田サイファーとかがオープニングをやるじゃない? で、その前の年ぐらいからキングオブコントって、変なギミックがなくなって。オープニングとかもコント師をかっこよくする大会にどんどんなっていったのよ。で、コント師をかっこよくする大会になって、全コントのレベルも上がって。「滑った」っていう人が出てこないから。なんかちょっと今のM-1どんどん近づいてるっていうか。だから、出ただけで仕事が増える大会になっているんだよね。
あとなんか、なんとなくキングオブコントをこの数年見ていて思ったのは、いつからだっけな? いつからか、オークラさんとかが審査員に入って、審査員がちょっと変わったっていうのと、あとは準決勝で2本、ネタをやるようになったんだよね、だから2本、ネタが揃ってる人たちが上に上がるから、どの人たちが上がっても決勝も面白い。だからファーストステージがあって、決勝も全員面白い。そのかわり、大逆転ってあんまりないよね。要はネタが揃ってるから、決勝で滑るっていうことがないじゃない? 準決勝で2本、ネタを見せて。2日間、ネタをやって。そのネタが揃ってる人たちが来てるから。2本とも平均してネタが面白いっていう。
もはやロッチ現象は起きない
(佐久間宣行)昔はさ、あったじゃん? ロッチが自分で言ってるロッチ現象(笑)。1本目、とんでもなく受けて、2本目でダダ滑るっていう(笑)。俺、あの2本目のネタも好きなんだけどね。俺、単独で見た時は受けてたから、だから自信を持って出したんだと思うが、まあそれがあんまりはまらないっていうことが昔はあったじゃん? それで逆転されるとかがあったじゃん? それがもうたぶん、ないんだよね。ロッチ現象はキングオブコントではもうないから、どんどんクオリティは上がってるが、ファーストステージの結果が結構ちゃんと、そのまま決勝を左右しちゃうっていう。逆転がなさすぎるっていう大会になっているのかなって思いますね。
それで今日、『あちこちオードリー』にジェラードンが来てたんですよ。まあ、『あちこちオードリー』のジェラードン、とにかくめちゃくちゃ面白いから見てほしいんだけど。その話は別にジェラードが「我々はもうキングオブコントは無理です」って言っていて。なぜか? 「展開と本の時代に突入したんで、我々みたいな角刈り女子高生で頭のインパクトだけでやってるようなものには太刀打ちできません」って。すごいかっこよく言っていたよ。「太刀打ちできない大会になりました。本、展開、キャラクター全部揃ってないといけない。我々は無理です」って(笑)。「頑張れよ!」って言ったんだけど(笑)。「我々には無理です」って。ちゃんと言ってた。「だって俺たち、角刈り女子高生ですよ?」って(笑)。そんな風になってるようなんですよね。
<書き起こしおわり>