星野源さんが2023年8月29日放送のニッポン放送『星野源のオールナイトニッポン』の中で世界陸上2023についてトーク。やり投げの北口榛花選手、5000メートル走の田中希実選手の競技後のインタビューの素晴らしさについて話していました。
（星野源）やっぱりね、この話をちょっとしておきたいなっていうのがあるんですけども。世界陸上、すごかったですね。本当に。すごかったなー、なんか、ブダペストで開催っていうのもあって、時間帯がだいたい夜11時ぐらいからスタートだったじゃないですか。で、朝5時ぐらいに終わるじゃないですか。だからもう、僕の生活圏内ばっちりだったんですよ（笑）。僕はもう夜型も夜型なので。なので朝明るくなってきたら寝るみたいな感じだったので。
いつもですね、その世界陸上を、たとえば作曲とかね、お仕事したりとか、あと家事したりとか、いろいろしながら見たりしながらですね。で、終わる頃にですね、だいたいその日1日のダイジェストってのが最後に1分間あって。そこでですね、テーマ曲の、星野源の新曲『生命体』が流れるんですけど。それがね、なんかすごく……ちょっと自分で言うのもなんなんですけど。
非常に見ててですね、グッと来てしまってですね。音楽と、そして皆さんのすごい瞬間っていうんですかね？ やっぱり陸上の方、スポーツの方は皆さん、そうだと思うんですけど。日々の鍛錬とか練習とか、表に見えない部分っていうのが大部分を占めていて。その中の、たとえば100m走とかだったらその9秒とか10秒とか。その何ヶ月とか何年とかいう期間の練習だったり積み重ねの、そのうちの10秒っていうところが世の中にパンッと出ていくみたいな。なんかそういうすごさっていうんですかね？ そういうものを感じながら、いろんな名場面とかが自分の音楽に乗って流れてるのを見て、グッと来てから寝るという。そういう生活をこの2週間ぐらいですかね、させていただきまして。非常に嬉しかったですね。
あと、あれはもう本当にすごかったね。北口選手！ マジで。いやー、興奮。だから、やり投げっていうものの中でね、北口選手の終わった後のインタビューがあって。その金メダルを取られて。6投目でまさかの大逆転みたいな、すごいドラマチックかつ、なんだろう？ 奇跡的な瞬間。本当にまさに歴史を作る瞬間みたいなのをですね、リアルタイムで見れて。かつ、その後のインタビューの素晴らしさね。本当に、涙が出ちゃったんですよね。
北口榛花選手の金メダル
（星野源）で、今回、改めて思ったのは選手の皆さんのインタビューのすごさ。本当に、どの選手の方も……すごいですね。語彙力というか、なんというか、その思いの丈みたいなことをあの短いインタビューの中で伝えるっていうことのすごさ。いやー、なんか……本当にこういう風にね、僕はラジオをやっていますけど。なんか、あんなに簡潔に、かつ思いみたいなものを凝縮して込める……もちろん、その「込めよう」みたいな思いがあるとかじゃない、もうそういう次元じゃないんだと思うんですけどね。「すげえな！」って思って。
田中希実選手のインタビューを見た時もですね、「許す」っていう言葉が出て。「自分を許す」っていうような、そういう言葉がですね、あの場で出るっていうことはやっぱりそれをずっと抱えて。ずっとこの期間というか、その前からずっとやられてこられたんだと思うので。そういうところでそういう言葉が出たりとか。あと、その北口選手の「いろんな大変なことありますけど、今だけは世界で一番幸せです」っていうあの笑顔で言われちゃうともう、「すげえ！」みたいな。なんかもう、本当に頑張らなきゃみたいな。「自分も頑張らなきゃ！」っていう、すごい勇気をいただいたんですね。
北口榛花選手、田中希実選手インタビュー
＜書き起こしおわり＞