町山智浩『マイ・エレメント』を語る

町山智浩『マイ・エレメント』を語る こねくと

町山智浩さんが2023年8月8日放送のTBSラジオ『こねくと』の中でピクサーの映画『マイ・エレメント』について話していました。

(石山蓮華)ということで、早速今日ご紹介いただく映画は?

(町山智浩)はい。今日は『マイ・エレメント』というアニメ映画を紹介させてください。

(町山智浩)はい。今、主題歌がかかってますけども。『マイ・エレメント』はもう日本で公開されてるみたいですね。

(石山蓮華)先週の8月4日から公開中です。

(町山智浩)これ、いわゆるピクサーアニメというやつなんですけども。ピクサーっていうアニメ会社がありまして。『トイ・ストーリー』とかをずっと作ってるんですけど。うちの近所にあるんですよ。

(石山蓮華)えっ、そうなんですか?

(町山智浩)はい。僕はバークレーというところに住んでるんですけど。エミリービルという僕が前に住んでいた家がね、ピクサーの裏だったんです。

(アンジェリーナ1/3)すごい!

(石山蓮華)私、実は取材で一度、ピクサーに行ったことがありまして。

(町山智浩)えっ、そうなんですか?

(石山蓮華)そうなんです。じゃあ、町山さんのお宅のすぐそばに行っていたんですね?

(町山智浩)ああ、あそこ行ったんですか。エミリービルに。

(石山蓮華)はい。たしかそのピクサーの本社に行って。あの恐竜の映画を……。

(アンジェリーナ1/3)恐竜……『アーロと少年』?

(石山蓮華)ああ、それです! 『アーロと少年』の取材で行きました。

(町山智浩)すごく広い敷地じゃないですか。

(石山蓮華)広かったですねー!

(アンジェリーナ1/3)行ってみたい!

(石山蓮華)本当に歩いても歩いても、いろいろな部屋だったり、スタジオがあったりとかして。ひとつの作品でも取材を……いろんなところで1日、かけてやりました。

(町山智浩)昔ね、中にサッカーできるところまであったんですけど。アニメーターの人たち、運動が嫌いだから全然使わないんで、なくしちゃいましたね。

(石山蓮華)ああ、そうなんですね(笑)。

(町山智浩)しょうがねえなと思いましたけど。中に入りました?

(石山蓮華)入りました。はい。

(町山智浩)それぞれのアニメーターの人たちが部屋のような、ブースっていうのを持っていたでしょう?

(石山蓮華)なんか、そのおぼろげな記憶ですけど。小部屋がたくさんあってっていうイメージがありますね。

(町山智浩)もう中に住んじゃっているから。あの人たち。すごいいっぱい、おもちゃとか置いてあったでしょう?

(石山蓮華)なんか、そのお話をする部屋とは別に、いろいろなところをフワッと見せていただいたんですけど。そのブースごとに、なんか人となりが見えるような感じはありましたね。

(町山智浩)自分の砦にしちゃってるんですよね。オタクの人たちなんで。アニメ会社なんでね。で、ピクサーは昔、そういう人たちをなんとか……まず、恋愛させようとしたりとかして。しょっちゅうね、パーティーをやったりして。結構苦労してましたけど、だいぶ良くなったのかな? 昔は大変だったみたいですよ。そのブースの中に引きこもっちゃう人とか、出てきちゃったりしてね。でもだいぶ、やっぱり人間的な部分での成長がないといけないということで、いろんなところに連れ出したりとかね。その当時……僕が行ったのは『モンスターズ・インク』の時だったんですよ。すごい昔なんですけども。

食べ物とかも、ほっとくとポテチとかしか食べないから。中にレストランがあって。それぞれの人たちのために「こういった食べ物もあるんだ」って紹介していって。食生活までね、全部面倒を見ていて。その当時は大変だったんですけども。だいぶ良くなったとは思いますね。で、行ったのは『アーロと少年』という映画ですよね? それを作った監督の次の作品がこの『マイ・エレメント』なんですね。

(石山蓮華)そうなんですね! そうか!

(町山智浩)会いましたか? ピーター・ソーン監督って。

(石山蓮華)なんか、ピーター・ソーン監督のお写真を見た時に、「あれ? 私、この人知ってるな?」ってたんですよ。

(町山智浩)会っているでしょう?

(石山蓮華)お会いしていたんですよ。だから本当にうっかりだったんですけど。お会いしてました。

(町山智浩)会っているでしょう?(笑)。

(アンジェリーナ1/3)すごい! 羨ましい!

(町山智浩)韓国系のおじさんだったでしょう?

(石山蓮華)ええ。そうですね。ぷにゃんとした感じの。優しい感じの方でした。

(町山智浩)その彼の次の作品なんですよ。今回は。

(アンジェリーナ1/3)そうなんだ。気になる!

ピクサー初の大人のラブストーリー

(町山智浩)そうか。会っているんですね。監督に。で、この『マイ・エレメント』っていうのはピクサーとしては初めての、大人のラブストーリーです。主人公は子供じゃないんですね。で、エレメントっていうのはね、「元素」という意味なんですけど。水素とか酸素とか、そういう元素じゃなくて。もっと古代ギリシャの人たちが信じていた4元素というのがありまして。昔の人は「火」と「水」と「土」と「風」が物質の4元素だと思ってたんですよ。風っていうのは気体ですけどね。で、中国はこれに加えて金属が加わって、5元素が物質の元素だと思ってたんですけど。まあ、それは古代の話でね。どっちも間違ってましたけどね。

で、これはそのギリシャの4元素である火、水、土、風の4元素が住んでいるエレメント・シティという街の話なんですよ。で、主人公はエンバーという火の女の子で。その子がウェイドという水の男の子と恋をするという話なんですね。で、水と火の恋だから、正反対なんで、ありえないってことで。

(石山蓮華)真逆ですよね。

(町山智浩)真逆なんですよ。ロミオとジュリエットみたいな、禁じられた恋の話になっているんですね。で、この火の人たちは体が燃えてるわけですけど。常にね。で、水の人たちは流体なんですよ。これはだから、昔はできなかったアニメーションなんですよね。

(石山蓮華)ああ、そうか。そのキャラクターが常に形がはっきり、アウトラインが決まってないってことですね?

(町山智浩)そうなんです。変わり続けてるんですよ。で、動き続けてるだけじゃなくて、背景とかが透けて見えますんで。

(アンジェリーナ1/3)うわっ、大変なアニメーションですね!

(町山智浩)アニメーションとしては、技術的に非常に大変なんですね。

(石山蓮華)大挑戦ですね。

(町山智浩)それで、その火の人がいると、その周りに火が写り込んでるんで。背景にも照明を当てなきゃなんないし。技術的にも大変なんですけども。だから、ずいぶんと進んだですよ。コンピューターグラフィックスも。始まった頃は本当にただ、おもちゃが動いてるようにしか見えなかったんでね。『トイ・ストーリー』の頃は。今、どんどんどんどん新しいところに進んでるんですけども。で、この火のエンバーちゃんはお父さんとお母さんも火でね。で、コンビニをやってるんですね。下町で。で、水の男の子のウェイドくんは下町じゃなくて、山手の方の超高層の高層マンションに住んでいるんですね。

(石山蓮華)億ションみたいな?

(町山智浩)そうです。で、生活もレベルが全然違うし。文化も全然違うんですけども、2人が出会って、好きになっちゃって……という話なんですけども。これは実は、この『マイ・エレメント』っていう映画はものすごく個人的な、ピーター・ソーン監督自身のお父さんとお母さんとの関係を描いてるんですよ。

(石山蓮華)へー!

(町山智浩)ソーン監督、なんか言ってませんでしたか? 会った時、彼の背景について。

(石山蓮華)いや、お会いした時はそこまでは……あくまで、その作品のお話を中心に伺っていて。ご自身の話までは聞けてなかったと思います。

(町山智浩)そうですね。今回はとにかく、すごく彼の個人的な体験を押し出していて。彼のお父さんとお母さんは80年代にアメリカにやってきた韓国系移民なんですね。で、ニューヨークの下町のブルックリンというところで、本当にコンビニをやっていたんですよ。

(アンジェリーナ1/3)へー! じゃあ、結構親御さんと重ねているんですか?

(町山智浩)そうなんですよ。でね、80年代に韓国の人がいっぱい、アメリカに渡ってきたんですね。で、その時のビザはね、なんていうか、投資ビザみたいなやつで。アメリカでビジネスをやるためにお金を韓国から持ってくるならば、ビザを出すっていう形だったんで。アメリカの、その非常に危険なところにある酒屋さんを韓国の人たちが次々と買って、経営をしたんですよ。犯罪が多いところで、みんな商売をやりたがらないっていうところの酒屋を買って。それを24時間経営のコンビニエンスストアにしていって。それで一生懸命お金を稼いで暮らしていったんですけども。

そういう家だったんですね。このピーター・ソーン監督の家も。でも、彼はなんというか、白人の女の人と恋しちゃったんですよ。で、結婚したんですよ。で、この映画『マイ・エレメント』の中で、この火のエンバーちゃんにおばあちゃんが死ぬ間際に、臨終の時にですね、「火と結婚しなさい」って言って死んでいくんですよ。

(石山蓮華)じゃあ、自分と同じルーツを持つ人と結婚してくださいって言われる?

(町山智浩)そうなんですよ。それは、ピーター・ソーン監督自身がおばあちゃんに言われて。「韓国人と結婚しなよ」って言われて。そのことが元になってるそうですね。

(石山蓮華)すごい。本当にもう私小説みたいな映画ですね。ある意味。

(町山智浩)そうなんですよね。だからね、ピクサーが他のアニメ会社とすごく違うところっていうのは、この間の『私ときどきレッサーパンダ』っていうアニメがあったんですが。あれはトロント出身の中国系の娘さんとお母さんとの関係を描いていた話だったんですけど。あれも監督さんの実体験なんですよ。

(アンジェリーナ1/3)そうなんだ!

作り手の実体験を描くピクサー作品

(町山智浩)本当のことなんです。思春期になって、男の子に目覚めちゃって、勉強しなくなっちゃった時の話を元にしてるんですね。監督さん自身が。女性監督なんで。で、今回は男と女をひっくり返しているんですけど。監督自身が男なんですけども、女の子の話にしてるんですね。で、ピクサーがすごいのは制作費にそれこそ何十億円もかけてるわけですけど、すごい個人的な話を元にしてるんですよね。「マーケティングして、一般の人たち、子供たちに受けるのは一体どういうものかを計算して作りました」っていうのとは、違うんですよ。「私自身が語りたいことを語ります」っていうのに、ものすごい資本を投じて作るっていうところがピクサーのすごいところで。

でね、それがわかって見ると結構面白いのは、その水のウェイドくんが彼女、エンバーちゃんを好きになっちゃったから、エンバーちゃんの両親に好かれようとして、エンバーちゃん家の家庭料理を食べるっていうシーンがあるんですよ。そうすると、火だから火を食べているんですね。

(石山蓮華)水が火を食べるという?

(町山智浩)そう。水なのにウェイドくんは火を食べなきゃなんないわけですよ。すると、体の中に火を放り込むと、水は蒸発して気化してね、大変なことになっちゃうんですけど。沸騰しちゃってね。

(石山蓮華)なくなっちゃいませんか?

(町山智浩)なくなっちゃったりもするんですけども。まあ、水蒸気だからなんとなくまた水に戻るんですけども。それは、熱い食べ物っていうのを英語では「Hot」って言いますよね。でも「辛い」も「Hot」なんですよ。英語では。だから、そのシーンっていうのは韓国系の辛い食べ物を韓国料理に慣れてない人が食べるっていうシーンが元になってるわけですよ。

(石山蓮華)ああ、なるほど!

(町山智浩)だからすごく、まあ「水と火の話」っていうとSFみたいな感じかなと思う人も多いと思うんですけども。すごく、ニューヨークの移民たちの社会のリアリズムみたいなものを描いていて。あとね、水の家の人たちはね、やたらと……なんていうんだろうな? 親密すぎるんですよ。それで、やたらと泣くんですね。感動して。涙もろいんです。感情を表に出して。あと、なんていうか、馴れ馴れしい感じ?

(石山蓮華)じゃあ、すぐにワーッてハグをしてきたりとか、なんか気づいたらずっと一緒にいるとか?

(町山智浩)あのね、アジア系の人がアメリカに住んで……僕ももう25年以上、住んでますけど。まだ慣れないのは、ハグなんですよ。

(石山蓮華)ああ、ハグはなー。

(町山智浩)すごい慣れないんですよ。

(石山蓮華)町山さんは25年、アメリカで暮らしていて、ハグってできますか?

(町山智浩)自分からは、できない。

(石山蓮華)ああ、そうですか。25年、いても?

(町山智浩)やっぱり、慣れないんですよ。特にその、夫婦間で会った時に相手の奥さんが抱きしめてくると、やっぱり困るですよね。

(石山蓮華)そうかー。

(アンジェリーナ1/3)私、でもフィリピンとスペインの血が流れてるので、ハグは結構誰にでもできるかもしれないです。子供の頃からずっとそういう風に育ってきてるので。

(石山蓮華)へー! お母さんはもう、なにかとハグを?

(アンジェリーナ1/3)もうハグ、ハグです(笑)。

(町山智浩)そうでしょう。フランスとかの人だと、キスしたりするよね?

(アンジェリーナ1/3)ああ、そうですね。ほっぺとかに全然、チュッとしてきたりとか。

(町山智浩)ロシア系の人だと、男同士でキスしますよ。だから全部違うから。で、やっぱりすごく慣れないんですけど。

(石山蓮華)ちょと、もぞもぞっとしますよね。

(町山智浩)そうそう。「どうしよう?」って感じでね。「触っていいのかな?」と思うわけですよ。相手、人妻ですよ?(笑)。

(石山蓮華)いやいや(笑)。でも、あくまでも挨拶ですけどね。でも、戸惑う感じはありますね。

(町山智浩)そうなんですよ。で、やっぱりアジア系って、東アジア系の人たちは感情を表に出さない……「出すべきじゃない」と思ってる人が多いでしょう? その差とかもね、この『マイ・エレメント』の中では描いてるんですけど。これね、前にディズニーなんですけど。『ズートピア』っていうアニメがあって。

(石山蓮華)実は私、これも取材でディズニーに行きました。

(アンジェリーナ1/3)すごい!

(町山智浩)ああ、本当に? すごいですね。あれはじゃあ、ロサンゼルスの方に?

(石山蓮華)そうです、そうです。でもなんか、スタジオがちょっと改修中だったりとかしたタイミングだったと思うんですけど。行きました。

(町山智浩)あれは動物がいっぱい……いろんな動物が住んでる街じゃないですか。でも、日本の人から見るとそれはただの動物アニメなんだけど。アメリカの人からすると、あの『ズートピア』っていうのは、アメリカそのものなんですよね。いろんな人種や民族が住んでいて。大きさも違うんだけど、一緒に暮らしてるっていうね。あれがリアリティーなんですよね。そのへんはすごくね、アメリカの人が見るのと、日本の人が見るのではかなり違うことなんですけどね。で、あとエンバーちゃんが水の家族のところに、彼氏の家族のところに行った時に英語をしゃべると、「ああ、英語に訛り、ないのね」って言われるんですよ。

(石山蓮華)ああー。それはやっぱり、本当になんだろう? リアルにアジア人が英語圏で言われることなんですね。

リアルに英語圏でアジア人が言われること

(町山智浩)言われるんですよ。「ああ、英語しゃべれるんだ」とか言われたりするんですよね。だからね、そのへんはね、結構リアリズムなんですよ。わからないで見ていると「『マイ・エレメント』、これは何の話だろう?』って思っちゃうんですけど。実はね、すごくリアルな話なんですよね。でね、2人、その水と火でね、合わない人同士の恋愛っていうことで。うちのおふくろもね、父親は韓国人でね、母親は日本人だったんで、いろいろ葛藤があったと思うんですけど。そういう葛藤と、もうひとつあって。このエンバーちゃんの抱えてる問題っていうのは、彼女は一人っ子なんですよ。で、アジア系の子供に対する期待のかけ方って、すごいんですよ。

(石山蓮華)そうですよね。いろいろな映画とかを見てると、その1人の子供にかけられる親のプレッシャーが大変そうだなって思うこと、ありますね。

(町山智浩)これ、すごいプレッシャーなんですよ。で、東アジアには親孝行文化があるじゃないですか。で、「親のために何か、してあげなきゃ」とか、「お父さん、お母さんは苦労してるんだから……」っていうね、ものすごいプレッシャーの中でエンバーちゃんは生きてるんですけど。それはね、だいたいアジア全般だな。もう、インドとかひどいですからね。

(石山蓮華)ああ、インドもそうなんですか?

(町山智浩)インドはすごい。子供はもう、医者になるか弁護士になるかって。もうプレッシャーがすごいですよね。

(石山蓮華)でも医者と弁護士って、そんなにたくさんたくさん増えられないですよね?

(町山智浩)増えれないから、アメリカの医者と弁護士はアジア系ばっかりですよ。

(石山蓮華)そうなんだな。じゃあ、そっちに来るんですね。アメリカの方に。

(町山智浩)まあ韓国、中国、日本もね、子供に「医者になるか、弁護士になれ」って言いますけど。で、すごいプレッシャーを受けてるのがエンバーちゃんで。それとの戦いっていう問題もあって。それはピーター・ソーン監督はたぶんね、漫画やアニメが好きなんで、そっちに行きたいって言った時にすごい親といろいろあったんだと思いますよ。だいたい韓国系の人とか中国系の人は、そんなの許さないですからね。アメリカではね。

(石山蓮華)そうなんですね。

(町山智浩)「せっかくアメリカに来たんだから」って。

(石山蓮華)そうか。ここで、その親世代が叶えられなかったことを子供に叶えてほしいっていう考えは、ありますもんね。

(町山智浩)そう。だからね、韓国の人たちは最初は80年代にコンビニをやって。それこそ24時間経営で、家族でね、寝ないで苦労したんですけども。それはやっぱり子供をいい大学に入れるためだったんですよね。それは漫画とかアニメをやらせるためじゃなかったので。結構プレッシャーが大きかったと思うんですよ。監督は。

(石山蓮華)じゃあ、これは自身の本当に葛藤とか人生がすごい詰まってるんですね?

(町山智浩)そうですね。はい。でね、ひとつこの映画の中でたぶん、全然韓国系の人の話だということがわからないとわからないのはね、このエンバーちゃん一家がね、土下座をするんです。親子で。これね、韓国における土下座っていうのは、あれは土下座じゃなくて。すごく……クンジョルという最上級の挨拶なんですね。感謝と尊敬を示す挨拶で。だから、一番よく使われるのは家を出る時に、独立する時に、「お父さん、お母さん今までお世話になりました!」ってやるんですよ。ベターッと。

(石山蓮華)ああ、そうなんだ!

(町山智浩)だからK-POPのアイドルが兵役で軍隊に入る時に、お父さん、お母さんに挨拶する時にベターッていう土下座みたいなのをやるんで。結構、日本のK-POPはそれを見てると思いますよ。

(石山蓮華)ああ、そうなんですか。

(町山智浩)あれは本当に親子の間でするんで。それがわからないとこの火の家族は一体何をやってんねん? と人も多いと思うんですが。そのへんはね、わかってみると結構いい話なんですよ。で、韓国系の話で、アメリカ人の話ではあるんですけど。その親と子の関係とか、人を好きになったら民族とか何も関係ないっていうのは、どこにでも通じることなんでね。もうぜひね、『マイ・エレメント』を見ていただきたいなと思います。

(石山蓮華)いや、これは……見ます!

(アンジェリーナ1/3)これを聞いてからだとね、なおいろいろ感じ取れそうですね。

(石山蓮華)そうですね。本日は町山さんに公開中の映画『マイ・エレメント』をご紹介いただきました。町山さん、ありがとうございました。

(アンジェリーナ1/3)ありがとうございました。

(町山智浩)どうもでした。

『マイ・エレメント』予告

<書き起こしおわり>

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