ピエール瀧さんが2023年8月7日放送のニッポン放送『ザ・ラジオショー』に出演。カンニング竹山さんとNetflix『サンクチュアリ -聖域-』猿将親方のモデルや役作りについて、話していました。
(カンニング竹山)メールが結構来ていまして。俺も今日、「瀧さんがゲストでしゃべるのよ」って何日か前に言ったら、本当に周りからこれを一番言われたんですよ。それがメールで来てたんで、読んでいいですか?
(ピエール瀧)お願いします。
(カンニング竹山)「ピエール瀧さんに質問です。『サンクチュアリ』で親方役を演じましたが、参考にした実在の親方などはいるんでしょうか? また親方感を出すために演技指導などはあったんでしょうか?」。『サンクチュアリ』、めちゃくちゃ言われないですか?
(ピエール瀧)『サンクチュアリ』、めちゃくちゃ言われる(笑)。
(カンニング竹山)だって『サンクチュアリ』、全部見た人って世の中でめちゃくちゃいるじゃないですか。見たり人に感想を聞くと、いろいろ出てくるけど瀧さんの話は必ず出ますよ。瀧さんの親方の話は。
(ピエール瀧)ありがたい話です。ありがとうございます。それこそ、SNSに書き込んでもいいんですよ?(笑)。
(カンニング竹山)フハハハハハハハハッ!
必ず話題になるピエール瀧の親方役
(ピエール瀧)親方をね、やることになったんですけど。「見学に行けるんですか?」って聞いたら「見学は行けません」と(笑)。「シンプルな理由ですが、見学は行けません。相撲協会とかは一切関係なしでこっち、やりますんで。ないです」っていうから。で、現場に入ってから、僕はね、猿将部屋っていう部屋の親方でしたけども。あの猿将部屋に3人、相撲経験者がいるんですよね。猿谷っていうのと、猿河っていうのと、高橋っていうその3人が相撲経験者で。で、猿谷と高橋は一応、部屋に入った経験があるので。あと、相撲監修で維新力さんが入られていたんで。その3人は部屋の生活を経験してるじゃないですか。その人たちに「こういう時に親方はどうするんですか?」とかを聞いて。でもベース、熱心に土俵におりてやったりするのって、あんまりイメージないじゃないですか。
(カンニング竹山)座ってこう見て、「おい!」みたいなね。
(ピエール瀧)そうそう。「足が動いてねえんだ」みたいなことを一言、言うみたいな。っていうやつだろうから、それを聞いて。あとは「こういう時って親方、どうしてんの?」みたいなやつとか。それこそ「タニマチが来た時とか、親方ってどうしてんの?」とかっていうのを聞いてると、「普通にキャッキャしていますし、割と飲みに行ったりしますよ」とか。あとは「ちゃんこの時って俺、いなくていいの?」っつったら「親方は全然、ちゃんこ食べないっす」みたいな。
(カンニング竹山)親方、ちゃんこ食わねえんだ!
(ピエール瀧)まあ、部屋によってなんだろうけどね。まず、親方が来て食べてから、上の力士たちが食うみたいな部屋もあるらしいんだけど。聞いたら「親方は食べないです」とか。あと、「力士は絶対、稽古場で親方の前を横切りらないです」っていう話とかを聞いて。「ああ、そういう感じなんだ」って。だから、割と何だろうな? 監督ってよりかはもっと、神聖なものみたいな感じでいるんだなっていうの。
(カンニング竹山)相撲自体がそうだからっていう。
(ピエール瀧)そうそう。それを割と経験者の人たちに聞いて。「じゃあ、そうしていればいいんだろうな」っていうのを想像でやっていた感じ。
(カンニング竹山)ああ、そうなんですか。撮ってる時、あれってだいぶ前じゃないですか。もちろん本を読んでるから「面白いな」っていうのはたぶんわかってらっしゃったと思うけど。こんなに当たると思いました?
(ピエール瀧)こんなに当たるとは思わなかったね。正直(笑)。まあ、監督のね、江口カンさんがそれこそ九州の……九州一派の方ですけれども。九州から出てこねえっていう頑固者の監督さんですけど。
(カンニング竹山)作家のキンちゃんも今、結局福岡にいますよ。
(ピエール瀧)ねえ。「海峡は渡らねえ!」っていうスタイルの人たちですけども。でも江口カンさんは向こうのホークスの映像を作ったりとか、CMを作られてる方なんで。まあ、アクションは当然面白いだろうなということは思ってたんですよ。その相撲のシーンは。それ以外のところって、どうなるんだろうな?って思ってたんですけど、それ以外のシーンも相撲のシーンも想像の上を行くやつだったんで。出来上がりを見てびっくりしましたけど。とにかく撮影してる時は、何だろう? どうなるかの仕上がりが全くわからないというか。
(カンニング竹山)見えない感じ?
(ピエール瀧)そう。で、アクションシーンもワンシーン……それこそ馬山部屋が出稽古に来るところなんてあれ、ページで言うと4、5ページなんだよね。しかも、ほとんどト書きので「やられる。下を向く猿将部屋の力士たち」みたいな、そんなト書きしかないやつなんだけど。そのアクションシーンを撮るのに、3日とかかけるからね。
(カンニング竹山)ええーっ? あの出稽古のあれで?
(ピエール瀧)3日かけるのよ、あれ。
(カンニング竹山)なんでですか? どうやって撮ってるんですか?
出稽古シーン撮影に3日かける
(ピエール瀧)だから、いろんなアングルチェンジもあるし。いろんな力感のあるやつとか、それを全部撮るから。それを本当に3日かけて撮るの。で、俺もだからワンシーンのアクションに3日かける人とか、初めてだから。「3日?」みたいな(笑)。
(カンニング竹山)えっ、瀧さん、インしてからアウトまで、どれくらいかけていたんですか?
(ピエール瀧)まあ、でもコロナとかで撮影がのびちゃったのもあるからあれですけども。インからアウトで、僕で1年ぐらいですかね。1年弱かな? 1年ちょっとぐらいですかね。まあ、いろんな要素があるんで、なかなか計画通りにはいかなかったっていうところもありますけど。そこでそのぐらい、かけましたね。で、後の江口カンさんのインタビューとかも読ませていただきましたけども。とにかくカンさんが引かないと(笑)。
(カンニング竹山)撮影に関してはね。
(ピエール瀧)そう。撮影に関しては。だいたい今の、特にテレビドラマとかだったらもう尺が、撮影期間が決まっているし、予算もある程度決まってたりするし。言ったら、出てる俳優さんたちがそれこそね、◯◯事務所の人だっていうので。「のびました」なんて話をしたら向こうからも「ええっ?」ってなって、ややこしくなるじゃないですか。でも、そういうのもないんで。とにかくカンさんがこだわって。「いや、だってこれは必要でしょう?」とか。「撮り直しがあるんだったら、撮り直しますよ」っていうっていうのをちゃんと突っぱねたと言ったら変ですけど。最後、なあなあにしなかったからこそ、皆さんがご覧になって「ああ、隅々まで行き届いてるな」っていう作品になったんだと思うんですよね。
(カンニング竹山)必要なんでしょうね。そういう監督とか、制作者のこだわり。いろんな状況とか、いろんな条件に負けない制作者の頑固さというか。
(ピエール瀧)ほら、最近よく「制作委員会」っていう。要は、みんなでお金を出し合って作るんでっていうところで、制作委員会がありますけど。結局、だからその人たちは投げ込んだお金分の発言権があるわけで。それがいっぱいになっちゃえばなっちゃうほど、いろんな意見が入って。それを調整しなくちゃいけなくて、しかも期日も迫ってくる。お金も……ってなると、やっぱりね。いや、でもその中で作ってる素晴らしい作品もあるので一概には言えないんだけれどもっていうところですかね。だから結局、作り手のディレクターさんというか、監督さんが折れなかったっていうところがおそらく今の皆さんの評価を呼び込んでいると。
(カンニング竹山)見る側にしたら、それがやっぱり楽しく見れるという。
(ピエール瀧)っていうことなんじゃないですかね? ぶれないっていうことじゃないですかね。
(カンニング竹山)この間も、芸人ばっかりで集まった時も「絶対『サンクチュアリ2』があるんじゃないか?」って。俺みたいにちょっと太ったやつがみんな集まって。「俺たちだったら、行けるじゃねえか?」っていう感じで(笑)。
(ピエール瀧)なるほど(笑)。
(カンニング竹山)「いや、お前はタッパが足りねえ」とか。「やっぱり瀧さんが親方であのタッパだから。あれ、本物だもん」みたいな(笑)。「竹山さん、タッパ足りねえな」とか(笑)。「ヒムケンは行けるんじゃねえか? ケンコバは行けるんじゃねえか?」って(笑)。
(ピエール瀧)だからそのためにも、四股は踏んでおいてください(笑)。
(カンニング竹山)四股は(笑)。
「サンクチュアリ-聖域-」
仕事の合間に観進めてるのでまだ5話なんですけど猿将親方がかっっっっっっっっっっっこ良すぎて なんなんですか~~~~~~~!?!?!???!? ジャージ着てあぐらかきながら土俵(サンクチュアリ)を眺めるピエール瀧 あまりにも良い…………… pic.twitter.com/eINRZwh2C1— ほりさわ (@811_grn_222) July 10, 2023
<書き起こしおわり>