ピエール瀧『電気グルーヴのオールナイトニッポン』を始めたきっかけを語る

ピエール瀧『電気グルーヴのオールナイトニッポン』を始めたきっかけを語る 大吉ポッドキャスト いったん、ここにいます!

ピエール瀧さんが2023年8月9日配信のTBSラジオ『大吉ポッドキャスト いったん、ここにいます!』の中で『電気グルーヴのオールナイトニッポン』を始めたきっかけについて、話していました。

(博多大吉)で、聞きたかったのがラジオ。オールナイトニッポン。どういう経緯で決まったとか、覚えてます?

(ピエール瀧)ああ、この間の55周年じゃなくて、レギュラー放送をしてた時のオールナイトニッポン?

(博多大吉)というのも、この前このポッドキャストに来てくれた春風亭一之輔さんとか、南海キャンディーズの山ちゃんとか、ナイツの塙くんとか。その他もろもろのこの世代……43、4、5ぐらいの世代の人たちはみんな、あれで人生を変えてきたっていう感じなんですよ。

(ピエール瀧)ああ、はいはい。オールナイトニッポンがどういう経緯で始まったのか?

(博多大吉)だからその『電気グルーヴのオールナイトニッポン』の話をちょっと聞きたくて。

(ピエール瀧)前回、話したインディーバンドとしてスタートした電気グルーヴの2、3回目のライブのところにメジャーのレコードレーベルがスカウトに来たって話があったじゃないですか。その時に、楽曲も興味を持ってもらったんでしょうけど。やっぱりそのMCだったりとか、ステージで話してる卓球くんとの感じがやっぱり新鮮に映ったんでしょうね。やっぱり彼、頭の回転も速いですし。出してくるカードも突拍子もないカードを出してくるような話をするじゃないすか。で、話もうまいし。っていうところで、「こいつら、楽曲もあれだけど、キャラクター的な部分も面白いんじゃないの」ってことになって。だから、最初はプロモーションですよね。

そういうバンドでいきなり、AM局でたまにおすすめ曲でかかりますけども。曲一発かかって、それがドン!ってブレークするのって、なかなか難しいじゃないですか。だから割と知ってもらうためには、そういう何かしらのレギュラーみたいなことをやった方がいいっていうことになって。最初はニッポン放送の、なんだっけな? 名前、ちょっと今、ド忘れしちゃったけど。10分、15分ぐらいの完パケ番組みたいなやつをやったりとか。

(博多大吉)えっ、それはもう2人でしゃべる感じですか?

(ピエール瀧)そう。しゃべるのは僕と卓球くんがしゃべって。それでやって……まりんもいたかな? ちょっと忘れちゃいましたけど。

(博多大吉)その時は何をしゃべってたんですか? その10分、15分で。

(ピエール瀧)フリートークだった気がします。

(博多大吉)へー!

(ピエール瀧)で、そういうのをやり始めたんですよね。なんですかね? だから、ファームみたいなもんですよね。お試しで……。

(博多大吉)ちょっと深い時間とかで。

(ピエール瀧)どこまでフリートーク、いけるのかとか。作家が用意したものを読むのは極端に言えば誰でもできるっちゃできるじゃないですか。

(博多大吉)それを「自由にやれ」って。

(ピエール瀧)そう。そこから話を広げられるのかな、とか。そういうところをたぶん見てたんだと思いますけど。で、そういうのをやって、ニッポン放送に出入りしているうちに「じゃあ、オールナイトニッポンの土曜の2部が今度、終わるんで。次、やってみない?」っていうことになったんだと思いますけどね。

(博多大吉)3時~5時ですよね?

(ピエール瀧)3時~5時。土曜日。だからユーミンの後ですね。

(博多大吉)当時、生でやってたんですか?

(ピエール瀧)生でやってた。それで、ニッポン放送に行ってハガキを選んだりとかして……っていうのをやって。で、ハガキを選び終わったら、ファミスタとストを放送直前までやって。

(博多大吉)みんなでやって(笑)。

(ピエール瀧)「じゃあ、そろそろ……」って放送をしてたっていうのが基本ですかね。

放送直前までファミスタとスト2

(博多大吉)今はラジオとかをやっていたら、たとえばTwitterでとか、リアルタイムに反応があるじゃないですか。ネットの掲示板とかもたぶんあるでしょうけど。その頃、そういうのはないですよね?

(ピエール瀧)その頃は、基本はハガキなんで。「こういうネタがあります」ってやったら翌週、ハガキがどっちゃり来て、その中から選ぶっていう。

(博多大吉)それはもう、回を重ねるごとにハガキがどんどん増えてくる感じでしたか? 手応え的には。

(ピエール瀧)まあ、そうだね。ドサッみたいな感じの山の中から選んでいく感じだったかな。で、リアルタイムでほしい場合はFAXみたいな手もあったけれども……そういうのはあんまり、そんなに使ってなかったかもしれないね。それで、コーナーもある程度決まって。で、そこにそのハガキ職人みたいな人たちもいて。今でもさ、たとえばTwitterだったりとかでちょっと気の利いた角度のやつをポンと上げてくれる人とか、いるじゃない? なんか、面白いツッコミが入ってたりとか。でも、そういうもののはけ口の枠として、ちょうどよかったんじゃないかな? うちらのオールナイトニッポンが。

でも、他の人たちはね、ある程度名が売れた人たちだったりもするし。そういうネタみたいなものだったりの受け皿っていうものは、たぶんなかっただろうから。そういうところで、世代もね、うちらはたぶんオールナイトをやっていた時って23歳とか4歳とかぐらいだから。

(博多大吉)若っ! 若いですよね。

(ピエール瀧)91年で24歳か。24、5、6、7ぐらいでやっていたでしょうからね。だから、その「感覚的にも」って言ったら変だけど。芸能とはちょっと違う角度の……それこそ2ちゃんねるとかさ、ああいうのってちょっと辛辣なことを言ったりとかっていうのもたぶんあったでしょうけど。そういうものが、2ちゃんねるとかTwitterとかがなかった時代の、何かを吐き出す部分としても機能したんじゃないのかしらんとは思いますけどね。

(博多大吉)だからそういう存在の電気グルーヴさん。まあ、またちょっと話が戻るかもしれないですけど。最初にラジオ、オールナイトニッポンって言われた時は、やっぱり嬉しいもんだったですか?

(ピエール瀧)うーん。「嬉しい」っていうよりは「じゃあ、やる?」みたいな感じで。

(博多大吉)「感慨深い」とかはないですか? 「うわっ、オールナイトニッポンだ!」とか。

(ピエール瀧)まあ、たけしさんのオールナイトニッポンとかを聞いたり。1回目の放送で『ビタースイートサンバ』がかかった時は「うわっ!」っていうのはもちろんありましたけど。極端な言い方をすると、やりたいかどうかって言われると……それを目指してたわけでもないじゃない? 一応、バンドだからさ。

(博多大吉)なるほど。「別にここが最終目標ではないし」って。

別にオールナイトニッポンを目指していたわけではない

(ピエール瀧)そう。「ついに俺たち、オールナイトニッポンまで上り詰めた!」みたいなところも別にないし。

(博多大吉)もう気楽に、話が来たから。「じゃあ、やるやる」っつって?

(ピエール瀧)っていうような感じだった気がしますね。

(博多大吉)でもそうやって、この若者を中心にという言い方はちょっと古いかもしれないですけど。ちょっと深夜帯の人気者になられて。で、どこから瀧さんって役者さんというか、お茶の間の人気者になっていったんですか?

<書き起こしおわり>

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