渡辺志保 ビヨンセ『Renaissance World Tour』ニューヨーク公演を語る

渡辺志保 ビヨンセ『Renaissance World Tour』ニューヨーク公演を語る INSIDE OUT

渡辺志保さんが2023年7月31日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でビヨンセの『Renaissance World Tour』をニュージャージーのメットライフ・スタジアムで見た際の模様を話していました。

(DJ YANATAKE)志保さん、なんかいつもと声が違うんですけど? なんか声に張りがあるような気もしますけど。なんかいいこと、あったんですか?

(渡辺志保)ああ、出ちゃってましたか?(笑)。

(DJ YANATAKE)今、どこにいらっしゃるんですか?

(渡辺志保)今、私はニューヨークなんだけど、その隣のニュージャージーにおりまして。

(DJ YANATAKE)今、なんとニュージャージーからこれ、生中継ということで。

(渡辺志保)ニュージャージー、朝の9時を回ったところでございますね。

(DJ YANATAKE)朝っぱらからありがとうございます(笑)。

(渡辺志保)で、なぜニュージャージーにいるかというと、本当にもうちょうど12時間前ぐらい前ですかね? 10時間前ぐらいにビヨンセの『Renaissance World Tour』っていうのを彼女がずっとやってらっしゃいまして。それに行ってきたぞというところでございます。いや、もう何から話せば……って感じなんですけど、ちょっと語り始めていいですかね。

(DJ YANATAKE)どうぞ!

(渡辺志保)今回、5年ぶりのニューヨーク滞在を今、私は楽しんでいるところでして。みんなもだいたいそうだと思うんですけども。コロナになってから、あんまり海外に行くことってなかったと思うんですよね。で、ちょいちょい仕事で行かれる方とかいたかと思うんですけれども。なので私も最後に海外、かつアメリカに行ったのがちょうどコロナになる前、2019年が最後の渡米だったんすけれども。4年ぶりのアメリカ旅行、かつ5年ぶりのニューヨーク。前回に行った時はLAだったから、5年ぶりのニューヨークっていうことでいろいろと噛み締めています。

で、元々コロナが落ち着いたら海外旅に行きたい、行きたいと思っていたんですけど。いつ行くか問題っていうのがありますよね。で、私も一応フリーランスで仕事してるので、仕事のタイミングとかを見つつ、「いつにしようかな?」って思ってたんだけど。去年、実はケンドリック・ラマーがアルバム出した時にツアーをしてたから、そのタイミングかなとか思ったんだけど。でもなんといってもちょうど1年前にビヨンセが『Renaissance』というアルバムをリリースして。

で、だいたいアーティストはそういうパターンが多いですけれども。アルバムを出したらツアーを回るという、そういうパターンがありますので。せっかく久しぶりに海外に行くし。しかも子供も今、いるから。次、いつ行けるかわかんないなっていうところで、どうせ行くならビヨンセのツアーに合わせて行こうってずっと決めてたんですよ。で、それでやっと今回、行けたっていうことで。ちょっと1週間強……約10日間ぐらいの滞在なんですけれども。今回、ニューヨークとビヨンセ見るためにニュージャージーに一泊してるって感じですね。

で、ニューヨークに着いた初日の夜に、そもそもニューオーリンズを代表するラッパー、ジュヴィナイルのすごい話題になった『Tiny Desk Concert』っていうライブの企画があって。その『Tiny Desk Concert』のメンバーでブルックリン・ボウルっていうブルックリンのライブハウスでパフォーマンスしますというニュースをちょうど見たので。まず初日にジュヴィナイルのライブを見てきたんです。

Juvenile『Tiny Desk Concert』

(渡辺志保)しかも、ベビーシッターさんをお願いして、夫と2人でジュヴィナイルを見に行って、本当に感動しましたね。で、ちょっといろいろあって、子供の世話のタイミングとかもあって、全部は見れなかったんですけど。それにしてもはじめて生のジュヴィナイルを見て。で、私も夫もホットボーイズ世代というか。キャッシュマネー世代というか。まあリル・ウェインがスーパースターの世代ですから。そのリル・ウェインと一緒に活動していたジュヴィナイルを生で初めて見て、本当にいい具合にサウスのおっさん臭がすごい漂っていて。そういうところもすごい非常に尊いなと思いながらジュヴィナイルの生ライブを体験しまして。

で、その次の日に……今回、ビヨンセのニューヨーク公演ということなんですが。ニューヨークではなくて。ニューヨークにたぶん、ライブをできる大きいキャパの箱がないからだと思うんですけど。その隣にあるニュージャージー州。ニューヨークからだいたい40分とか1時間ぐらいですかね? かかるんですけども。メットライフスタジアムというスタジアムがあって。そこはニュージャージーにあるんだけど、一応彼女はライブの中でも「ニューヨーク、元気ですか?」みたいな。「I love New York City!」みたいなことを言っていたから。千葉にディズニーランドがあるけど「東京ディズニーランド」って言っているような感じでニュージャージー公演をニューヨーク公演っていう感じでビヨンセさんご本人も解釈してらっしゃったみたいですね。

で、『Renaissance』のツアーは今年の5月から始まっていて。で、本当に既にですね、いろんなGIFとかミームとか、あとは切り取られていろいろソーシャルメディアに「こんな感じですよ」っていうのはもう本当にばらまかれていてですね。たぶんTwitter……XとかInstagramとかTikTokとかをワーッとさらうだけで、たぶんツアーの全編をなにかしら見ることはできるんですが。私はやっぱり行くと決めていたので、最低限の情報は拾うけれども、そんなに詳細はですね、あえてディグらずに行ったんですね。

ただ、ちょっとセットリストとかは気になるから、事前に「どんな感じ?」と思ってサラッと見ながら見たって感じなんですけど。まず、その会場となったメットライフスタジアム、私は初めて行ったんすけど。元々Hot97の『Summer Jam』とかもやっている会場なんですよね。で、8万人収容できるっていうことで。実際に見切れ席とかもあったし、解放してない座席とかもあったけど。実際に8万人のお客さんが集まってたみたいで。で、そのニュージャージー公演は2夜に渡って2日連続行われたんですけど。それぞれ、もちろんソールドアウトで。8万人プラス8万人が2日連続で押し寄せていて。

2日間で16万人動員

(渡辺志保)私もあんまり東京ドームでやるライブとか、行ったことがないんですよね。一番大きい規模でさいたまスーパーアリーナで見たライブって感じだから。で、アメリカにおいてもマディソン・スクエアガーデンとかなんで。その8万人も入るスタジアムでライブ見るっていうこと自体、人生で初めての経験だったし。当たり前だけど、屋根が開くタイプのスタジアムだから半野外ライブっていう感じではあるんだけど。風が吹くじゃないですか。びっくりしたけど、風が吹いてもビヨンセのボーカルは全然揺れないんですよね。それにすごいびっくりしました。

(渡辺志保)なんか出音も完璧っていうか。当たり前だと思うけど。もう、皆さんすぐググったらセットの内容とかも出てきますけど。大がかりなセットを本当に毎日のように国から国、街から街を移動しながら、あれをひとつひとつ設計して組み立てるのもマジですげえとか思いながら見てました。

私が最後にビヨンセのライブ見たのも、前回アトランタにわざわざ見に行った『The Formation World Tour』っていうのがあって。2016年とか17年とかで。なので6、7年ぶりの生ビヨンセだったんですけど。いや、もう本当に輝いてらっしゃいましてね。で、最初『Dangerously in Love』という、ちょっと昔の代表曲でスタートしたわけなんですけれども。本当にザ・歌うっていう感じの曲なんですよね。正統派のR&Bソングで。なんで久しぶりにビヨンセを見たし、久しぶりにそのボーカルの素晴らしさに感動して涙出るみたいなところもありましても。いや、ちょっと言葉ではちょっと言い尽くせないほどにですね、感動感動感動の嵐でしたし。

で、最初のパートは非常に歌い上げるパートなんですね。ティナ・ターナーのトリビュートがあったり、『I’m Goin Down』のカバーがあったりっていう感じなんだけど。そこから一変して、だんだん『Renaissance』モードに入っていくんですけど。いや、本当に圧巻だったね。で、もう作り込まれた映像とか、本当ひとつひとつ素晴らしいし。たぶん私が全然気づかないレベルの小ネタがたくさん挟んであったんだろうと思いますし。

改めて、そのハウスミュージックはクィアのアフリカンアメリカン。アメリカのブラックの人たちでかつ、クィア。LGBTQ+のコミュニティの人が作ったんだよ!っていう宣言というか。それを取り戻しに来ました、みたいな。それはもちろん『Renaissance』のアルバムでも証明されていたことですけれども。さらにそれを力強いパフォーマンスとともに高らかに宣言していたという感じがしましたし。あとはすごい解放とか、ユナイトとかね、そうした言葉がライブを見る間、ちらついていたんですけれども。

今回、その『Renaissance』のアルバムも繰り返すようにクィアコミュニティーに向けたメッセージ、そこのレプリゼントというようなテーマありますから、会場にめちゃくちゃやっぱりね、同姓愛者のカップルの方が多かったんですよ。で、本当に皆さん、おきれいなんですよ。みんなのもういでたちがやばすぎて。私とか、黒いワンピースで行ったんだけど、本当に地味の地味で「葬式に来たんですか?」みたいなバイブスなんですけど。みんな、やっぱりすごいラインストーンが付いたお洋服とか、透け透けの編み編みのワンピースとか。あとビヨンセがですね、よく今回の『Renaissance』でかぶっているようなつばの広くて、かつシャラシャラが付いた帽子とか。あとはギラギラのラメのテンガロンハットとか、そういうのをみんなかぶってたし。

で、みんな本当にアウトフィットがめちゃくちゃ気合い入ってて。会場の前でめっちゃ、すごくエモーショナルなキスを交わしているカップルとかもいらして。なんかそういうの見るにつけ、すごいなんかセレブレーションみたいな雰囲気が漂ってましたし。で、なんせ8万人、集まってますから。8万人のボウルルームみたいな感じで、本当にね、行ってよかったなと思いましたね。もし「私も行きます、僕も行きます」という方がいらっしゃいましたら、ぜひ連絡くださいっていう感じですかね。

(DJ YANATAKE)フフフ(笑)。いや、まだまだ全然話し足りないんでしょうけど。

(渡辺志保)まだまだ全然ね、まとまってないんすけどね。まだ衝撃が……。

(DJ YANATAKE)ただもう、大満足という感じで?

(渡辺志保)大満足だし、やっぱり大枚はたいて行ってよかったなと思いましたね。わざわざ日本から行って。チケットもぶっちゃけ安くないからね。そう。で、なんかでっかいモールの敷地内にあるスタジアムなんですけど。モールに昼間、子供と一緒に行ったらそこもなんかビヨンセ祭りみたいになっていて。催事場みたいなスペースでずっとビヨンセの曲がかかっていて。で、なんなら素人さんがのど自慢みたいな感じでビヨンセの曲をステージに立って歌うみたいな催しとかもあって。

(DJ YANATAKE)祭りだね!

(渡辺志保)祭りですね。で、私が泊まってるのも、そのスタジアムからすごい近いヒルトンっていうでかいホテルなんですけど。客が本当にマジでビヨンセの客ばっかりなんですよ。で、昨日もホテルのチェックインもすごい並んで。みんな並びながら、もうすごい自由なんだけど。Bluetoothのスピーカーでビヨンセの曲を流しながらっていうお客さんとかもいたし。

(DJ YANATAKE)すごい(笑)。

(渡辺志保)で、女の子たちがワーッと集団で来て「ビヨンセー! みんな、あとでねー!」みたいな感じで。その度に並んでいる列が「ワーッ!」みたいになったり。で、エレベーターでそれこそビヨンセのTシャツを着た黒人の女の子と一緒になったんですけど。私は息子と私と旦那の3人で乗っていて。その女の子に「あなたたちもビヨンセ、行くの?」って話しかけられて。「私だけ行きます。息子と夫はホテルに置いて、私だけ行くのよ」って言ったら「最高じゃん! あとでスタジアムで会おうね!」みたいな感じで(笑)。

(DJ YANATAKE)ひとつひとつのそういう瞬間がどんどん、ライブに向けて高まっていくみたいな感じがいいね!

ビヨンセエコノミー

(渡辺志保)高まりよ。本当に。そうなんですよ。で、今回、特にスウェーデンとかヨーロッパもその「ビヨンセエコノミー」みたいな。そのビヨンセのライブが来ることによる経済効果というのが結構、ニュースにもなっていて。わざわざそのアメリカからヨーロッパの地方都市に行ってお金を落とすから、めちゃめちゃ潤ってますみたいな、そういう記事もいくつか既にあるぐらいなんですけど。まさに私なんかも東京からのこのことニュージャージーに行ったわけですから。なんかそういうことを肌で感じながらライブを体験しました。

(DJ YANATAKE)いいですね。天気も良くて?

(渡辺志保)そうですね。天気も良く。かつ、そんなに暑くないんですよ。30度を超える日とかもあるんだけども、夜は24度とか、なんなら20度ぐらいまで下がる時もあって。昨日も気になったから気温を調べたんだけど。ちょうどビヨンセが始まるぐらいの時間で24度ぐらいの気温で。かつ、ちょっと夜風も気持ちいいみたいな。で、もちろん晴れていて……みたいな。

(DJ YANATAKE)で、ちょっと1個だけ、すごい気になってるんですけど。やっぱり今ね、お物価の方が……。

(渡辺志保)お物価、やばいですよ? お物価イズ・シリアスですよ!

(DJ YANATAKE)ちょっと聞いている人にわかりやすく、今アメリカに行くとどんなお物価になってるのかっていうのを……。

(渡辺志保)お物価で一番やべえ、一番シリアスだと思ったのが、ブルックリンにおにぎり屋さんがあって。日本の食材とかを売ってるスーパーがあって。子供にちょっと食べさせたくて。で、うちの子は鮭とかおかかとかはまだ、あんまり好きじゃないから、いつも塩むすびなんですけど。塩むすび二つで1200円。8ドルちょっと。

(DJ YANATAKE)なるほど。日本のコンビニだったら塩むすびだと100円ぐらいだよね?

(渡辺志保)本当、そうよ。ただ、ボリュームは結構でかくて。コンビニのおにぎりの1.5倍ぐらい、みっしりみたいな。でも、海苔の香りもすごい良くて、ご飯も美味しかったんだけど。やべえ……って思って。

(DJ YANATAKE)高えな……。

(渡辺志保)でも、これはでも本当にアメリカの物価が高いのか、日本が安すぎるのか、わからないなっていう話でもあるんですけど。あと滞在が約1週間ぐらいありますから。その自分のお財布とどのように向き合っていくべきなのか。そちらもかなり大命題としてありますね。

(DJ YANATAKE)まあ、それでも行った方が本当に良かったと思いますんで。

(渡辺志保)まあまあ、行ける人は行ったらいいんじゃないですかっていうね。

(DJ YANATAKE)残りの日にちね、目いっぱい楽しんでください。

(渡辺志保)ありがとうございます。また何かおもろいことがあれば、報告します。

<書き起こしおわり>

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