石山蓮華とでか美ちゃん『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を語る

石山蓮華とでか美ちゃん『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を語る こねくと

石山蓮華さんとでか美ちゃんさんが2023年6月20日放送のTBSラジオ『こねくと』の中で映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』について、町山智浩さんと話していました。

(石山蓮華)先週は『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』をご紹介いただきました。面白かったです!

(でか美ちゃん)面白かったです!

(町山智浩)ああ、ご覧になりました?

(でか美ちゃん)もちろん!

(石山蓮華)本当にいろんなスパイダーマンが出てきましたね。

(でか美ちゃん)そうそう。でも、やっぱ主要キャラ……その中心人物ではあるんですけど。私はね、やっぱりホービーがかっこよくて。ギターを持ってる、ロックのね。コラージュな感じの。

(石山蓮華)Do It Yourselfな感じの。

(でか美ちゃん)そうそう。コラージュのような感じの。

(町山智浩)スパイダーパンクですね。

(でか美ちゃん)スパイダーパンク、かっこよかったな。

(石山蓮華)かっこよかったですね。アナキストでしたね。

(でか美ちゃん)そうそう。あと途中でね、ネタバレになるから言えないですけど。「ホービー!」ってなるシーンがあって。そこで完全に私はもう大好きになりました。

(石山蓮華)私は猫ちゃんの、スパイダー猫ちゃん、かわいかったですね! 「どこから糸が出るのかな?」って思っていたら「ああ、ここから出てくるんだ」っていう。よかったです。

(でか美ちゃん)面白かったですよ。

(町山智浩)でも1回だとね、見きれないんですよね。ものすごい数のスパイダーマンが出ているんで。ちっちゃい人もいるしね。

(でか美ちゃん)240人でしたっけね?

(町山智浩)セリフがないのも含めてね。

(でか美ちゃん)ここで出ているんだって思って。

240人のスパイダーマンたち

(町山智浩)お腹の大きい、お母さんのスパイダーウーマンもいましたでしょう?

(石山蓮華)いました! で、また妊娠中なのにかっこいいアクションをバンバン決めていて。かっこよかったね!

(でか美ちゃん)かっこよかった!

(町山智浩)まあ、でも危ないですよね(笑)。

(でか美ちゃん)スパイダーウーマンだからできることで(笑)。

(石山蓮華)そうね。あくまでもスパイダーウーマンですからね。

(町山智浩)ねえ。前にも言ったんですけど。車椅子のね、スパイダーマンも出てるんですよ。スパイダーマンっていうか、女性なんですよね。

(でか美ちゃん)ああ、女性だったか。「このシーンかな?」というぐらいの認識でしか私、見つけられなかったですね。

(町山智浩)一瞬しかわからない。

(石山蓮華)私もパパパッと来て。「ああ、あの人だ!」っていう感じで。一瞬、出てきましたね。

(町山智浩)彼女はね、実際に車椅子の女性がクリエイトしたキャラクターで。要するに、そういうスパイダーマンがいてもいいんじゃないかってことで、彼女が描いたんですけども。彼女はいわゆるレズビアンの人で、声を当ててる人も実際に車いすで、コメディアンの人が声を当ててるんですよ。

(でか美ちゃん)へー!

(町山智浩)その人はね、膝から下がないんですよね。

(でか美ちゃん)ねえ。お写真もね、見させてもらってますが。

(石山蓮華)声を当てているのはダニエル・ペレスさんという方なんですね。

(町山智浩)はい。この人はヒスパニックでレズビアンで車椅子という。でもコメディをやっていて。お笑いをやっているんですよ。自分のその、いろんな体のこととかを全部含めてネタにして。で、彼女が言ってる言葉が「スパイダーマンにとって、笑いっていうのはクラッチよね」って言うんですよ。

(石山蓮華)「クラッチ」?

(町山智浩)「クラッチ(Crutch)」って「松葉杖」のことなんですけど。もうひとつの意味があって「心を支えるもの」っていう意味があるんですよ。だからスパイダーマンって1人、すごく真面目なミゲル・オハラっていうスパイダーマン以外は全員、ジョークを言ってるんですよね。

(でか美ちゃん)そうですよね。緊張感あるシーンでも、なんかめちゃめちゃ早口でしゃべって、みたいなね。

(町山智浩)そうそう。何百人もいるのにみんな、ジョークを言ってるんですけど。スパイダーマンにとってのジョークっていうのは、自分のつらいことを支えるための松葉杖なんだっていうことを彼女が言ってるんですよ。でも一瞬……ものすごいスピードで流れていくんで、ひとつひとつのネタがわからないので。「今のネタ、なんだっけ?」って思うと、もう次の場面に行ってるんですよね。スパイダーマンってね。

(でか美ちゃん)なんか本当にめまぐるしくて。見ごたえもめちゃくちゃあるし。私、吹き替えで見たんですけど。本当に町山さんの言うことを聞いてよかったと思って。字幕で見るのも絶対に楽しいと思うんだけど、自分の能力では追い切れなかったなと思って。吹き替えで見てよかった。

(町山智浩)無理ですよ。これ、アメリカ人でも結構無理。

(石山蓮華)ああ、本当ですか?

(町山智浩)特にスパイダーパンクの言ってることは、アメリカ人はみんな、なんだかわかっていない。あの人、コックニーなまりっていう、ロンドンの下町の言葉でしゃべっているんですよ。

(でか美ちゃん)ああ、そうなんですね!

情報量が多すぎる

(町山智浩)全然なにを言っているか、みんなわからないっていう(笑)。そのぐらいね、情報量が多くて。アメリカ人ですら、全部追いつくことは不可能なんで。日本の人も何回も何回も見て、やっと半分ぐらいわかるみたいな世界なんで。まあ本当にね、自分みたいなジジイにはなかなかついていけない世の中になりましたよ。本当に(笑)。

(でか美ちゃん)いやいや、紹介してくれたじゃないですか(笑)。

(町山智浩)もう本当に情報量が多すぎるんですよ。今、いろんなものがね。

(でか美ちゃん)たしかに。スピード感もあるし。

(町山智浩)スピード感もあるしね。で、何回も見ることを基本にしてたりするんで大変なんですが。

(でか美ちゃん)リピーター向けだ。

(町山智浩)で、今日紹介するアニメも情報量がめちゃくちゃ多くて、スピードがめちゃくちゃ速くて、ついていくのが大変なんですけど、ものすごく面白いんで。これ、Netflixでもう既に見れるんですが。『世界は僕を切り裂けない』っていうタイトルのイタリア製のアニメです。

<書き起こしおわり>

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