町山智浩さんがJ-WAVE『Others』にゲスト出演。ふかわりょうさん、稲垣えみ子さんと、長期間学校で習うにもかかわらず、多くの日本人が英語を話せない理由について話していました。
(ふかわりょう)うーん。そしてですね、ここからはまた私の個人的な、修学旅行の夜に話すような話題になってしまうんですけども。日本人が、先ほども言ったように英語が中学、高校、大学受験とずーっと英語を勉強してきても、まあ通じない。英語話せない。海外に行って「ウォーター」ひとつ伝わらない。
(町山智浩)はい(笑)。
(ふかわりょう)これはGHQが日本に来て、「こんな優秀な人材に英語を巧みに話されたらたまったもんじゃない。よし、マッカーサー。日本人がいくら勉強しても英会話できない教科書を作れ!」「はい、わかりました!」と。どうなんですか? これ。
(町山智浩)まあ、でも韓国や中国の人たちは英語を普通にペラペッラですからね。日本だけここまでできないっていうのは、相当おかしいですよね。中国と韓国の人たちはいま、すごいビジネスやってますけども、英語でやってますからね。
(ふかわりょう)ああ、そうですか。
(町山智浩)いま現在、全世界で最も使われている言葉っていうのはブロークン・イングリッシュなんですよ。
(ふかわりょう)ブロークン・イングリッシュ?
(稲垣えみ子)イングリッシュじゃなくて、ブロークン・イングリッシュ?
(町山智浩)そうです。だから中国とか韓国の人が使う英語が最も使用人口が多いですね。
(ふかわりょう)そういうことなんですか。だからいまだに話せないのはGHQのなんか……
(町山智浩)あのね、文法を気にしているからしゃべれないんだと思いますよ。文法、みんなデタラメです。アメリカ人ですら。
文法を気にしているからしゃべれない
(ふかわりょう)ああ、ですよね。だって「This is a pen.」って言わないみたいなの、ありますよね(笑)。
(町山智浩)「This is a pen.」って言う状況っていうのは……まあ、目の不自由な方に説明する状況でしょうね。
(ふかわりょう)ああ、普段は使わないと。
(町山智浩)絶対に言わないでしょうね。
(ふかわりょう)あと、もうひとついいですか? これに付随するんですけど、やっぱり日本がここまで来れたのも、アメリカが「民主主義をやると、こんなに豊かになれるんだよ」っていう、アメリカが作った民主主義のモデルハウスだからっていうのは、どうでしょうか?
(町山智浩)まあ、その通りですね。まあ全世界を民主主義にしようとしたんです。日本だけじゃなくて。民主主義のいちばんいいのは、どんな貧しい人たちもすごく生産力が上がりますよね。つまり、全ての人に同じ平等な権利を与えると、全員が高い生産力を持つわけですよ。高い教育と。で、高い消費欲を持つんで、巨大な資本の力になってくるんですよね。で、全世界を強力な資本主義の国にすることによって、それを取り仕切っているアメリカが結局利益をあげるというシステムを作ろうとしたわけです。
(ふかわりょう)ですよね。だから日本も自力でここまで来たというよりは、アメリカの後ろ盾というか……
(町山智浩)まあ、資本主義というアイデアを日本は利用したわけでしょうけどね。
(ふかわりょう)そうなんですよね。さあ、この後に1曲なんですけども。これはトランプが好きでかけていたんですけど……
(町山智浩)これ、僕ね、ずっとトランプの演説についていったんですけども。トランプがやってくる時にかならずかかるのがこの曲なんですよ。
(ふかわりょう)これ、NGは出なかったんですか?
(町山智浩)「NGが出なかった」っていうのは?
(ふかわりょう)なんか、「これを使わないでくれ」みたいな。アーティスト側から出たという……
(町山智浩)ああ、これはローリング・ストーンズの『Brown Sugar』っていう曲をトランプは自分のテーマ曲として使っていたんですけど。もうかけてもらっちゃってもいいんですけど。ローリング・ストーンズが「やめてくれ!」って言ったんですよ。
(ふかわりょう)はい。じゃあ行きましょうかね。
The Rolling Stones『Brown Sugar』
(ふかわりょう)いやー、たしかにこの曲で登場すると、なんかやっぱりかっこいいですよね。
(町山智浩)かっこいいんですけど、これ歌詞がね、ニューオーリンズで南北戦争前に、南部で黒人奴隷の女性を買った白人の男がその女性とのセックスに夢中になって、「イエーッ! イエーッ! 最高だぜ!」って言っているっていう歌詞なんですよ。
(ふかわりょう)はー!(笑)。
(町山智浩)それをかけながら、大統領候補が出て来るってどんな大統領候補なんだ、お前は!?っていう(笑)。
(ふかわりょう)日本人がそれをやったら大炎上ですよね。
(町山智浩)大変なんですけどね。
<書き起こしおわり>