大槻ケンヂ 悩み配信をするアイドルに「本を読めばいい」とコメントするのを思いとどまった話

大槻ケンヂ 悩み配信をするアイドルに「本を読めばいい」とコメントするのを思いとどまった話 アフター6ジャンクション

大槻ケンヂさんが2023年6月6日放送のTBSラジオ『アフター6ジャンクション』の中で最近、スマホで様々な人のライブ配信を見ることにハマっていると話し、「することがない」と悩み配信をしているアイドル的な配信者に「本でも読んではどうか?」とコメントをしそうになって思いとどまった話を紹介していました。

(宇多丸)本読みながら、飲食はしますか?

(大槻ケンヂ)そんなには、しないですね。

(宇多丸)ちなみにご飯を食べる時って、読む派ですか? 読まない派ですか?

(大槻ケンヂ)昔は読んでましたね。スマホのない時代はね。

(宇多丸)今は逆に?

(大槻ケンヂ)今、やっぱりね、普通に食事の時、スマホ。最近ね、スマホでいろんな人が配信してるじゃないですか。ツイキャスとか。で、面白いことをしゃべっている人は大概、いないんだけど。でも同じ人の配信をずっと見ていると、やっぱりその人間が見えてくるんですよ。それが面白くなっちゃって。何人かの配信を……1日中、やっている人もいるんですよ。結構。それ、見ちゃいますね。

(宇多丸)面白くはないけど?

面白いことは言ってないけど、見てしまう

(大槻ケンヂ)面白いことは何も言っていない。あんまりおっしゃってないんだけども。でもなんか、その人の表情とか、発信する時間とか、ライフスタイルとかが見えてくるの。

(宇多丸)でも、それが見えるまでに一定の時間がいるじゃないですか。その、面白いことを必ずしも言ってない人を……それは、どういう基準で選ぶんですか?

(大槻ケンヂ)それはもう適当に見ている中で、だんだんわかってくるっていうか。

(宇多丸)だんだん。「この人かな? この人、好きになるかもな?」みたいな。

(大槻ケンヂ)「好き」とかでもないんだよな。

(宇垣美里)「興味深いな」みたいな?

(大槻ケンヂ)「あれ? この人、また配信しているぞ?」って思って見ていると、その言葉の端々に、笑う時とか、怒る時とかのなんか、それぞれの癖が出てきて。ライフスタイルが見えてきて。あと、見ても見ても得体が知れない人っていうのがいて。

(宇多丸)へー!

(大槻ケンヂ)それは逆に、ちょっとサイコ物のミステリーを見てるような気持ちになってきますね。

(宇多丸)底が見えないみたな?

(大槻ケンヂ)「彼/彼女の人生の目的が全くわからない」っていう。

(宇多丸)今、聞いていてやっぱり大槻さんがすごいなって思ったのは、その独自フィールドワークを怠ってねえと思って。全く、誰にすすめられたわけでもない。っていうか、すすめようもないものを……。

(大槻ケンヂ)でも危うく……なんか、ほら。コメントしそうな自分がいて怖くて。

(宇多丸)とかね、投げ銭だのなんだのってね。

(大槻ケンヂ)この間、アイドル……アイドルかな? が、すごい悩み配信をしていて。それで「暇でしょうがない。何をしたらいいんだろう?」って言っていた時に「本でも読めばいいんじゃないか?」っていうコメントをしそうになったの。

(宇多丸)フハハハハハハハハッ! 別にそんな変なことは言ってないですけど……。

(大槻ケンヂ)具体的に「君には寺山修司の『書を捨てよ、町へ出よう』がいいよ。あと『家出のすすめ』がいいよ」って打ちそうになったおじさんの自分がいて。読書おじさんがいて。「それだけはやっちゃいけない」って思って(笑)。

(宇垣美里)ダメなのかー(笑)。

文系おじさんの醜い面が出そうになる

(宇多丸)いや、まずいですね。それをやりだすとね。文系おじさんの醜い面が出ますからね。

(大槻ケンヂ)醜悪な面が。

(宇多丸)ありがとうございます。

<書き起こしおわり>

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