安住紳一郎 2011年の上野のパンダ2頭・命名予想ロジック

DJ YANATAKE Desiigner『Panda』を語る 安住紳一郎の日曜天国

安住紳一郎さんが2011年2月にTBSラジオ『日曜天国』の中で披露した上野動物園のパンダ2頭の命名予想のトーク書き起こし。パンダマニアの安住さんが理論立てて中国から来日したパンダの日本名について予想をしていました。

(安住紳一郎)さて、明日月曜日ですね。2月21日。非常に大きなイベントが行われるんですけども、みなさんはお分かりでしょうか? 中澤さんはお分かりになりますか?

(中澤有美子)(笑)。ええと……あ、ニュースがありましたよね?

(安住紳一郎)はい。

(中澤有美子)来ます。来ます。

(安住紳一郎)そうなんですよね。みなさまももうニュースで聞いたかと思いますけども、明日月曜日。夜9時ぐらいになるそうですけども。中国から2頭のジャイアントパンダがやってくるそうですね。先週ぐらいからラジオ、テレビ、新聞などでも盛んに報じられていますけども。この番組『日曜天国』に長くお付き合いをいただいておりますみなさん方はご存知かもしれませんが私、安住紳一郎。37才ですが、パンダについてはちょっとうるさい。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)履歴書の趣味の欄に「醤油、パンダ、合唱」と書いてますからね。私は。

(中澤有美子)そうなんですか(笑)。

(安住紳一郎)うるさいというよりも、相当小うるさい。パンダについては、私がしゃべりたい!

(中澤有美子)(笑)

趣味は醤油、パンダ、合唱

(安住紳一郎)もうこの1週間ね、テレビが特にそうですけども。あと新聞ね。コラム欄的なもの。もうパンダがやってくる特集ですけどもね、全部知っていること。もう嫌だ。私にしゃべらせろ! ……大変ちょっと大仰なものになってますけども。そうですよ。先週、番組が300回を迎えましてありがとうございましたというような話をしましたけども、私がこの番組でパンダのことについていちばん最初に話したのは、いの一番ですね。放送9回目ですよ。

(中澤有美子)そうだったんですね。

(安住紳一郎)300回の放送の中でも9回目ですよ。いの一番。番組スタートしてから1ヶ月後。その時でもう25分ぐらいしゃべっていますから。私の頭の中の引き出しのいちばん上の引き出しにはパンダが入ってますから。

(中澤有美子)本当だ(笑)。

(安住紳一郎)「なにかどうぞ」って言われたらもうパンダの話がサッと出てくるわけですから。にわかファンではないということを改めてここで認識していただきたい。

(中澤有美子)本当です。

(安住紳一郎)先週からちょうどね、ここ1週間ぐらいですけども。本当に一気にパンダブーム再びということで。うん。ボルテージが上がってきた感じ、ヒシヒシと伝わってきていますけども、にわかファンではないんだという。ここをね、強調したい。理解してほしい。今日はそこだけ理解してほしい。

(中澤有美子)そこは間違いなく(笑)。

(安住紳一郎)ほら、日ハムの斎藤佑樹投手の一挙手一投足にキャーキャー声援があがっていますけども、「ちょっと待ってくれよ。俺は佑ちゃんを小学生の時から応援しているんだよ」っていうような気持ちね。「日ハムに入ってから、早稲田時代にキャーキャー言っているようなそんなレベルじゃないんだ。俺は佑ちゃんを小学生時代から知っているんだから」みたいな。それぐらいの気持ちなんですよ。

(中澤有美子)なるほど、なるほどー。

(安住紳一郎)また今日ね、はじめて聞いたとか、あるいは昔の放送のことはかすほども記憶がないという方もいらっしゃると思うんですけども。このアナウンサーは昨今のパンダブームに乗ってパンダの話を今日するんだっていう風に思っている方もいらっしゃると思うんですよ。とても釈然としない!

(中澤有美子)そうなんですね(笑)。

(安住紳一郎)癪に障る。心外。一言でいうなら、「嫌だ!」。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そこで、私は今日、この放送でみなさんににわかファンではないことを照明すべく、驚きの芸当をお目にかけたい。お耳に入れたい。にわかファンではないことを証明すべく、驚きの芸当をお耳に入れたい!

(中澤有美子)もう一度、はい(笑)。

(安住紳一郎)これはね、力が入っている!

(中澤有美子)そうですか(笑)。

(安住紳一郎)力が入っている。ぜひ、聞いてほしい! 明日の夜、午後9時ぐらいですね。成田空港に中国四川省にある臥龍パンダ保護センターからオス・メス2頭のパンダがやってきます。いいですね? 全日空(ANA)の飛行機に乗ってやってきます。飛行機はちょうど白黒のまだら模様にペインティングされた特別機。フライパンダ号っていう飛行機に乗ってやってくるんです。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)明日の夜9時ぐらい。成田空港にね。で、そのパンダの輸送を担当しているのは阪急阪神エクスプレス社っていうね。合併して名前が変わったんだけども。昔の阪急交通社。これはランラン、カンカンの輸送もしたことがあるパンダ好きにとっては名前が通っている輸送会社なんです。

(中澤有美子)そうなんですかー。

(安住紳一郎)昔の名前が阪急交通社。阪神と合併しましたので、現在は阪急阪神エクスプレス社っていうんですけども。もうパンダ好きならこのあたりはほとんどノーブレーキで駆け抜けたい知識の羅列ですね。

(中澤有美子)ああ、そうなんですね(笑)。

(安住紳一郎)それで当然、このようなことはたぶん月曜日、明日があって翌火曜日のワイドショーでも見ていれば誰でも知ることになる情報。こんなことはね。「こんなこと」って言っちゃうけれどもね。うん。それで、たぶん上野動物園のパンダの飼育の担当班長は倉持浩さん、36才。俺の2つ下かな? だと思うんだけれども、が、担当することになる。これもたぶん火曜日の新聞3紙ぐらい読めばどこかに書いてあると思うんだよ。

(中澤有美子)へー、お若い方ですね。

(安住紳一郎)結構ね、若い方なんですけども。でも、日本で唯一というか、上野動物園でのパンダの飼育経験がある倉持さん。これもパンダ好きにとっては有名なところの話なんだけど。ここも一気にノーブレーキで駆け抜けたい知識の羅列なんだけれども。

(中澤有美子)わかりました、すいません。はいはい。

(安住紳一郎)で、こういうどこにでも書かれるような情報。こんなことは、私は伝えたくない! 私にしか出せないものを、今日は出したい! とびきりの芸当です。上物だよ、今日は。

(中澤有美子)わあー!

(安住紳一郎)前置き、長引いてますけども……これは本当にテレビ、ラジオ、インターネット、雑誌、新聞。もうそのへんにあるようなメディアは全く書いてないからね!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)唯一無比だ! 本当にだよ。

(中澤有美子)すっごいですね(笑)。

(安住紳一郎)これは、すごい。びっくりしちゃうから。前置き長引いてますけども。やってくるパンダですけども、これもすでに新聞などで報じられてますけども。オスのパンダ、名前ご存知ですか?

(中澤有美子)ええと、比べる力と書いて……読み方は?

(安住紳一郎)そうですね。「比力」と書いて、公文式じゃないんですよ。「比力」と書いて「ビーリー」って読ませるんですね。オスのパンダがビーリー。で、メスのパンダはちょっと読みづらくて、「仙女」と書いて「シェンニュ」とか「シィエンニュ」とか言ったりするんですけども。このオスのパンダ、ビーリー。メスのパンダ、シェンニュ。もともと中国の名前があるわけなんですが、今度3月から上野動物園で公開するにあたり、その名前とは他に日本国内で使用する2頭の名前が間もなく公開と同時に発表されるんですよ。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)まだ決まっていないんですけどもね。それで、とびきりの芸当というところになりますが、ズバリ、私は明日来るパンダがどういう名前になるのか、だいたいわかっているということです!

(中澤有美子)ええっ!?

(安住紳一郎)どうですか? ラジオ、テレビ、雑誌、インターネット、どこを見てもこんな話は出てませんよ。当然、これから決める名前ですから。それがわかっちゃうっていうんですから。なんででしょうかね? ただ、2頭のパンダの名前、私にはもうはっきりと見えています!

(中澤有美子)ええっ?

2頭のパンダの名前はもう見えている

(安住紳一郎)ノストラダムスか、藤田小女姫かと言われてますが、ものの見事に当ててみせましょう。そして、たぶんパンダの公開と同時……3週間後か1ヶ月後ぐらいに名前の発表があると思いますが。合わせてね。その時に、「ああっ! 本当に安住の言っていた通りになった!」とみなさんも喜びにひたってほしい。そして私がにわかパンダファンではなかったということを後世にまで語り継いでほしい!

(中澤有美子)広めてほしいんですね(笑)。へー!

(安住紳一郎)みなさん、私は己の能力を誇示したいのではありませんよ。みなさんに幸せを感じてもらいたいんです。

(中澤有美子)そうなんですか?(笑)。

(安住紳一郎)私は異能者でもなければ預言者でも宗教家でもありません。そうです、私はただの変なアナウンサーです。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)ちょっと変な情報を発信するのがなによりの喜びなのです。今日はすごい芸当をお見せしますよ。話が芝居がかってしまいましたが、話1/8といたしましても、パンダに詳しい方ならだいたいパンダの名前っていうのは予想されるというのがだいたいパンダファンの中では通な楽しみ方とされているんですけどね。

(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)たぶんラジオをお聞きの方でもパンダの名前を予想されているという方がいらっしゃるかなとは思いますが。一応、言っておきますけども。別に嘘八百じゃないですからね。参考までに和歌山県にあります南紀白浜のアドベンチャーワールドという遊園地、動物園がありますけども。あそこには現在8頭のパンダがいるんですけども。ちょうと2006年、2008年、2010年。2年おきに3組計6頭のパンダが生まれたんですけども、それぞれに名前の公募があって、その6頭に名前がついたんですけども。愛浜(アイヒン)、明浜(メイヒン)、永浜(エイヒン)、梅浜(メイヒン)、陽浜(ヨウヒン)、海浜(カイヒン)っていう名前がついたのかな? 6頭。ちょっとパッと聞くとわからないと思うんだけども。メイヒンが漢字違いで2頭いるんですけども。明浜と梅浜と2頭いるんですけど。これがどうしてそういう名前になったんかという経緯もしゃべると30分ぐらいかかっちゃうんですが。

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(中澤有美子)へー。

(安住紳一郎)で、この6頭に名前がついたわけじゃないですか。で、私は当然この時も予想をしていて。この6頭中、2頭の名前を当てているんですよ。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)まあ、ちょっとバカにした感じになっていますけどもね。「全部じゃないのか?」っていう声、ここまで聞こえてますけども。でも、6頭中2頭の名前を当てるってすごいですよ。

(中澤有美子)すごいですよ。

(安住紳一郎)その確率たるや、2/6、1/3……33%でしょう? 33%当たるっていったらすごいよ。競馬の予想だったら12レース中4レース当たっているっていうことだから。これ、聞き逃す手はないでしょう? 急に預言者っていうよりも競馬の予想屋みたくなってきましたけども(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)33%よ。今回、2頭来日しますけども、これ3頭来日したらそのうちの1頭は確実に当たるっていうことだから。

(中澤有美子)そうです!

(安住紳一郎)これ、すごいよね。まあ、残念ながら2頭しかいないんですけどもね。

(中澤有美子)そうですね(笑)。

(安住紳一郎)まあ、当たるか当たらないかはわからないんだけども。でも、33%当てているのよ。愛浜と永浜っていうのを当てているんですけども。

(中澤有美子)ああ、そうですか? 字も?

(安住紳一郎)字ごとね。字・読み、当ててますから。これ、実績があるんですよ。うちの予想屋は。

(中澤有美子)本当ですね(笑)。

(安住紳一郎)別にやみくも、当てずっぽうっていうわけじゃないんですよ。これ、予想をするのには実はポイントがありまして。これまでのパンダの歴史・過去。それから社会情勢、モード、流行、言葉のイメージ、様々な要素を勘案して予想するんですね。ちょっとみなさんも一緒にやってみると楽しいので、一緒に予想のやり方をここでもう一度、改めてということでお時間をいただきたいんですけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)パッと言われて「今度来るオスとメスのパンダの名前。何になりますか? どうぞ、予想してみてください」って言われると、困るでしょう?

(中澤有美子)困りますね。手がかりが。

(安住紳一郎)インスピレーションで言うと、何ですか?

(中澤有美子)ええっ? そうね……。

(安住紳一郎)ラジオの前のみなさんもお考えください。

(中澤有美子)どうしよう?

(安住紳一郎)私が逐一バカにいたしますから(笑)。

(中澤有美子)(笑)。困る……はい。

(安住紳一郎)どうぞ。オスのパンダを?

(中澤有美子)オスのパンダは……ライライ。

(安住紳一郎)ライライで。おおー。メスのパンダを?

(中澤有美子)ええと……メイメイ。

(安住紳一郎)メイメイ。ああー。メイメイはね、もう和歌山にいたんですよ。まあ、いろいろたぶん想像できると思って。名前をつけるの、予想は楽しいんですけども。これ、実際にそういう風にイメージして、そしてさらにいま、世界の動物園や保護施設にだいたい235頭ぐらいの飼育されているパンダがいるんですよ。名前がついているパンダが。野生パンダじゃないパンダが。で、その235頭すでについている名前との重複をチェックしていって、さらにその日本人の持つ言葉の感じを勘案して予想していくっていうことなんだよね。で、さっき「メイメイっていうのはいたよね」みたいな話になるんで。同じ名前をつけると不都合があるんで、弾いていったりとかして。そういうことの作業になるわけなんですけどね。

(中澤有美子)ふーん。

(安住紳一郎)これ、最後までやりますよ。今日。時間かかりますよ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)こんな一般論で終わりませんよ。具体的にやっていきますからね。ええ。

(中澤有美子)あの、なにか用意するものはありますか?

(安住紳一郎)用意するものは、なんとなくペンと紙を置いておいていただければいいかなと思いますけどね。やっぱりそのパンダの名前というと、真っ先に思い浮かぶのが昭和47年に来日したランランとカンカンだと思うんですよね。で、なんとなくカンカンとかランランっていうのがいかにもパンダらしい名前。で、全体的に中国出身のパンダでもそういう風な名前がついているパンダが多いんですが。そして、日本はその後にフェイフェイ、ホアンホアン、トントン、チュチュ、ユウユウ、そしてリンリンとなるんだけれども。なんとなく上野のパンダの歴史のキーポイントにいたのはランラン、カンカン、トントン、そして最後まで上野の顔になっていたリンリン。この4頭がスター選手になってくるわけなんだけれども。

(中澤有美子)ふーん。

(安住紳一郎)で、ランラン、カンカン、トントン、リンリン。やっぱり共通してくるのは、2つの文字の繰り返しで真ん中に「ン」が入ってくるっていうことだよね。これが上野パンダの王道なのね。春日野部屋の栃錦、栃纏、栃司みたいな。そういうやっぱりちょっと、そういう風になってくるわけだね。代表的な力士にはそういう名前をつけたいみたいな。

(中澤有美子)なるほどね。

(安住紳一郎)大島部屋なら旭豊みたいな。佐渡ヶ嶽部屋だったら「琴」を絶対につけたいとか、そういうことが絶対にあるわけです。で、やっぱり上野パンダの王道というと、「ン」を含む2文字・2文字の繰り返し。これ、パンダ通の間では「『ン』を含む2×4(ツーバイフォー)」って言っているんだけども。

(中澤有美子)ええーっ!? 本当?

上野のパンダの名前の王道

(安住紳一郎)「ン」を含む2文字・2文字の繰り返し。ランラン、カンカン、トントン、リンリンみたいな。これがやっぱり上野のパンダの王道なわけね。で、襲名するならやっぱりこの系統に乗っていきたい。

(中澤有美子)そうですね。うん。

(安住紳一郎)しかも、上野動物園は、「パンダがいた頃の活気を取り戻したいんだ」というコメントを昨今たびたびしていますので。当然、ランラン、カンカン、トントン、リンリンに続く名前っていうのがやっぱり有力になってくるよね。「全くこれまでパンダを引き受けてなかったんだけども新しく引き受けるよ」っていうんだったら「太郎・花子」っていうのもあるかもしれないし。なんかちょっと違う名前が来るかなと思うかもしれないけど、「パンダがいた頃の上野を取り戻したいんだ」というコメントがあるがゆえに、これはやっぱりランラン、カンカン、トントン、リンリンの系譜に乗った名前じゃないとダメだろうっていうことになるわけだよね。

(中澤有美子)そうですねー! そうです。ゾクゾクしてきます。

(安住紳一郎)まさにこのパンダの過去、ヒストリー、そして長々と続いている流行、モード。これをきちんと取り入れて予想するわけだ。

(中澤有美子)はー! 間違いない!

(安住紳一郎)さあ、そこで具体的だ。やっていくわけだ、作業を。いくら預言者と言っても、仕事は大変地道なんだね。まず「ア」から「ン」までの46音を紙にバーッと書き出すわけだ。そして、「アンアン」から「オンオン」、「ンンンン」、「フンフン」、「ヘンヘン」、「ホンホン」と、全部書き出すわけだ。46パターン。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そしてさらには異母音の拗音。「ミャミュミョ」「ヒャヒュヒョ」「シャシュショ」「キャキュキョ」「ニャニュニョ」「チャチュチョ」も書き出すわけだ。そして「ホアンホアン」「フェイフェイ」の例があるから一応「ファフィフフェフォ」の5音も足すわけだ。で、これで69パターン作って。で、「アンアン」「インイン」「ウンウン」「エンエン」「オンオン」ってずーっと書くわけ。

(中澤有美子)はい!

(安住紳一郎)それで、地道に探っていくんだね。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)くだらないかもしれないけど、この作業が楽しいんだ! みなさんもやってみるとね、すごく楽しい。自分の言葉のイメージをフル活用してね。そして、書き出した横にその音から感じられるイメージを右端に書き込んでいく。その言葉から生じるイメージを書き込んでいく。そして、そのイメージが今度来るパンダに合うかな? という照らし合わせの作業。まさに連想ゲーム ワンワンニャンニャンコーナーだね。まあ、連想ゲーム見ていた人にはわかると思うけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)たとえばじゃあ、「ア」行からやっていくわけだけども。たとえば、「アンアン」。私の場合は「アンアン」の横に「マガジンハウスの雑誌になっちゃうね」って書いてますね。

(中澤有美子)書いてありますね(笑)。

(安住紳一郎)なりますね。「アンアン」っていうとね、なんとなね。で、「インイン」。「インイン」、うーん……まあ「殷々と轟く大砲」みたいな言葉がありますけども。「インイン」自体でちょっと意味があるな、みたいな。「ゴーッという音」という意味なんですけども。「インイン」。で、「ウンウン」。なんか困っている感じがするわけだよね。なんかね、「日本に来ちゃったけど……」みたいなことになっちゃうわけだね(笑)。「パンダ外交ってなあに?」みたいな感じになっちゃうね。

(中澤有美子)そう。頭を抱えているイメージが。

(安住紳一郎)さらに「エンエン」なんてね、その困惑が涙になっちゃっているわけだね。「エンエン」。最終的には「オンオン」になって、叫び出しちゃうみたいなことになるわけだ。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)そうするとまあ、ここで「△」がつくのはマガジンハウスの雑誌とかぶるけども「アンアン」が残るわね。

(中澤有美子)まあ、その中ではそうですね。

(安住紳一郎)さあ、「カ」行に移りますよ。これ、今日ずっとやりますからね。

(中澤有美子)そうですか(笑)。

(安住紳一郎)「カンカン」。「いいな」と思うでしょう? でも、これはカンカン、昭和47年に来た大先輩だから、さすがにないだろうと。二代目コロムビア・ローズみたいなことになるわけだから。二代目カンカンみたいなのもおかしいなと。「キンキン」。どうですか?

(中澤有美子)(爆笑)

(安住紳一郎)これは完全にほとんど100人中100人が愛川欽也さんが頭に出てきちゃうよね。「キンキン」。これは難しい。「クンクン」。どうだろう? 「クンクン」。犬だよね。やっぱりね。

(中澤有美子)ああ、そうですね。匂いを嗅ぐとか、そういう。

(安住紳一郎)「ケンケン」。意外にいいかな? でも、ちょっとなんとなくチキチキマシン猛レースみたいな。もしくは古い世代だと見城美枝子さんみたいな、そういうイメージがあるかなと。「コンコン」。これはキツネになっちゃうよね。と、こうイメージを書き出していくわけ。で、繰り返しやっていくわけ。それで、イメージが比較的いいものをグッと集めてくるわけですね。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)そして、私の場合集まったのは8つ。「アンアン」「サンサン」「シンシン」「ヤンヤン」「ヨンヨン」「ルンルン」「ノンノン」。そして迷ったんだけど「ケンケン」。この8つ。これがまだ比較的行けるんじゃないかと。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)で、先ほども言ったように世界にいる235頭で重複している名前をここから探すわけ。で、もし他に名前があったら、先に使っているから使えないなというわけになるでしょう? そうすると、「シンシン」っていうのがメキシコのチャプルテペック動物園っていうところにいるんだよね。もうシンシンっていうのが。

(中澤有美子)調べたんですか?

(安住紳一郎)これはね、パンダ好きはみんな持っているの。ファイルで。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)で、「ヤンヤン」っていうのはこれ、オーストラリアのシェーンブルン動物園にもういるんだね。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)で、「ルンルン」っていうのはこれ、アメリカのアトランタ動物園にもうすでにいるわけです。いい名前持っているでしょう? やっぱりね。

(中澤有美子)本当ですね。うん。

(安住紳一郎)ということで残るのは……大丈夫ですか、みなさん。聞いてくれてますよね? 「アンアン」「サンサン」「ノンノン」「ケンケン」「ヨンヨン」。この5つしか残らないの。

(中澤有美子)ええーっ、少ないな!

(安住紳一郎)少ないでしょう? もうこれしかないわけよ。いい名前は。困っちゃうよね。

(中澤有美子)困る!

(安住紳一郎)さらに今度、これはどういう作業につながっていくか? というと、じゃあオス・メスをその名前から強烈にイメージできますか? という作業に移りますよ。さあ、どうですか? 「アンアン」「サンサン」「ノンノン」「ケンケン」「ヨンヨン」。これ、私の主観ですけども、なんとなく「サンサン」と「ヨンヨン」はちょっと中性的だな、オス・メスがわかんないぞっていう感じになりましたね。

(中澤有美子)まあ、そうですね。

(安住紳一郎)あと、「ヨン」はちょっとヨン様のイメージがあるかな?

(中澤有美子)ありますね(笑)。

(安住紳一郎)「サンサン」と「ヨンヨン」が中性的なイメージがあるなという感じがありますね。で、「アンアン」と「ノンノン」は雑誌のイメージもあって女性かなという感じ。で、「ケンケン」が唯一男性かなという感じになりますよね。で、2×2ネーミングからはこれしか残らないということになりますね。ということは、メスの場合は「アンアン」か「ノンノン」。でも「アンアン」か「ノンノン」かってなったらね、なんかすごくミーハーなバブル世代か? みたいに思われちゃうでしょう? なので私は「アンアン」はそのまま雑誌の名前だけども、「ノンノン」は一応雑誌は「ノンノ」っていう名前だから、「ノンノン」を私は残したい。

(中澤有美子)うん。

(安住紳一郎)で、男性の場合はちょっと犬のイメージがかぶるけども、「ケンケン」を残したい。で、メスパンダには「ノンノン」。オスパンダには「ケンケン」。これが50音早見表からは読み解けるわけですね。

(中澤有美子)ああー。

(安住紳一郎)まあ、ここまで聞いて「子供の遊びか?」とせせら笑っている方もいるかもしれませんけども、もうちょっと聞いてほしい。暇を持て余したアナウンサーの戯れ、もう少し続きますよ。でも、ちょっとね、いまいちイメージ、インパクトが弱い。そこで、実はこのパンダの名前について去年の夏、2010年8月。朝日新聞の読者の声の欄でちょっとした議論があったんですけども。その議論を受ける形で8月8日付けの朝刊である中国人ジャーナリストがこう記事をまとめています。「東京上野動物園に2頭のパンダがやってくることに触れた千葉県の女性の投稿があった」という書き出しで始まるんけども。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)何が言いたいか? というんですけども、「……パンダが日本に寄贈された場合ならば日本への帰化と見てもいいだろうが、この2頭の滞在は繁殖研究を目的とした公務出張だ。興行のために歌手らがしばらく外国で活動するのと同じことなのだ。日本の名前を勝手につけられるなんて、パンダが人間の言葉で意思表示できるなら抗議しているところだろう」という、そういう論調なんですよ。

(中澤有美子)ほー。

(安住紳一郎)うーん。「日本に来るというだけで生まれた時からの名前を捨てなければいけないのか? 中国名のままでいいのではないか?」というような論調が展開されているわけですよ。うーん。さあ、How about you?っていうことだよね。こういう議論がありましたということを踏まえると、じゃあどうなるか?

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)賢明なリスナーのみなさんはもうお分かりですね? 中澤さん、眠いんですか?

(中澤有美子)いえ。困っちゃったなと思って。

(安住紳一郎)パンダは日中の友好の象徴であるということはよく言われているし、少なくとも中国はそのつもりであろう。しかし、公益財団法人東京動物園協会は1月23日の締め切りで名前を公募している。なので、中国名の名前をそのまま使うというわけではなさそうだ。でも、この論調を無視するわけにもいかないだろう。ということは、うまい落とし所としてもともとの中国名の一部を引用した形になると考えるのが自然ではなかろうか?

(中澤有美子)ああ、はいはい。

中国名の一部を引用するパターン

(安住紳一郎)そこで、中国名が「ビーリー」と「シェンニュ」という2頭のパンダ。これを上野の歴史、2×2、ワンワンニャンニャン形式に戻すと……「ビーリー」の場合は「ビービー」か「リーリー」。メスパンダの「シェンニュ」の場合は「シェンシェン」か「ニュニュ」になるだろう。こういう結論になりますね。いかがでしょうか?

(中澤有美子)そうですね。はい。

(安住紳一郎)なるんだ。ずっと考えたから、そうなの。

(中澤有美子)そうかそうかそうか。シェンシェン?

(安住紳一郎)「シェンシェン」か「ニュニュ」。「シェンニュ」だからね。

(中澤有美子)「シェンシェン」か「ニュニュ」。男の子は「ビービー」か「リーリー」。なるほど!

(安住紳一郎)という、こういう2案が生まれてきますかね。アプローチとしては。まとめますよ。まとめると、私の予言といたしましては、さっきの50音早見表から拾ったオスの場合は「ケンケン」か折衷案の「ビービー」か「リーリー」。

(中澤有美子)はい。

(安住紳一郎)で、メスのパンダは50音表から拾ってきた「ノンノン」か折衷案の「シェンシェン」。この5点予想でいかがでしょうか!

(中澤有美子)はー!

(安住紳一郎)オスパンダは「ケンケン」か「ビービー」か「リーリー」。メスパンダは「ノンノン」か「シェンシェン」。

(中澤有美子)「ニュニュ」の方は?

(安住紳一郎)「ニュニュ」の方はちょっとないかなという感じがありますね。

(中澤有美子)たしかにね。「ケンケン」か「ビービー」か「リーリー」。

(安住紳一郎)そうですね。3週間後か1ヶ月後ぐらいになると思いますけども。

(中澤有美子)楽しみだなー!

(安住紳一郎)ねえ。これでね、ほぼ間違いないと思いますね。ええ。

(中澤有美子)へー!

(安住紳一郎)実際にすでに公募形式という形で広く命名してくださいということを呼びかけて、すでに2万通近い応募があったそうで。締切が1月23日だったんですけども。私も早々にハガキを送っております!

(中澤有美子)送りましたか!

(安住紳一郎)ただオス・メス1つずつ名前を書くようになっていまして。今回私の場合はオス3点、メス2点の予想なのでね、最後の1枚メスの名前は1枠空いちゃったんですよね。机の前で最後まで迷ったんですけども。ここまで理詰めでやってきて、最後に妥協案を書くのもなんか納得がいかないので。空欄で出そうかなとも思ったんですけどもね。

(中澤有美子)3つずつ候補が書けるんですか?

(安住紳一郎)1枚にオス・メス1候補ずつ書けるんで。私は3枚のハガキを送ったんですけども。メスが2点予想になっているために最後の1枚のメスの欄が空欄になってしまう。で、やっぱりもう最後は理詰めでやってきたんだけども、最後はもうインスピレーションだよね(笑)。

(中澤有美子)へー。それは何になったんだ?

(安住紳一郎)その時、ちょうどテレビのワイドショーで韓国の人気グループKARAのみなさんが「給料が安い」と事務所とトラブルになっているというニュースが延々とやっていたので、最後の1候補は「カラカラ」にしてみました(笑)。

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)まあ結局、最後は当てずっぽうなんですけども(笑)。でももし「カラカラ」が名前になったら、私は本当に予言者と呼んでください!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)公開は3月下旬。その時に名前も発表されるということですから。繰り返しになりますけども、オスパンダが「ケンケン」か「ビービー」か「リーリー」ね。で、メスパンダは「ノンノン」か「シェンシェン」か「カラカラ」。これ、33%の確率で当たりますから! 本当に!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)あとちょっとね、意味がわからなかったっていう人は個人的にメールして! 全部返信するから!

(中澤有美子)(笑)

(安住紳一郎)どうぞよろしく! 話、長くなりました。今日のメッセージテキストはこちらです!

<書き起こしおわり>

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