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町山智浩 オバマ大統領退任演説を語る

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町山智浩さんがAbemaTV『AbemaPrime』に電話出演。オバマ大統領の退任演説や、オバマ大統領の8年間の実績について話していました。

町山智浩 オバマ大統領退任演説を語る

(小松靖)さて、アメリカではこのオバマ大統領の最後の演説をどのように受け止められたんでしょうか? 現地にいつものように聞いてみたいと思います。コラムニスト 町山智浩さんと中継がつながっています。町山さん、おはようございます。

(町山智浩)(小声で)あっ、おはようございます。

(小松靖)すいません。一応念のために確認ですが、そちらカリフォルニアは何時でいらっしゃいますか?

(町山智浩)朝の4時……です……。

(小松靖)いつも早い時間にすいません。ありがとうございます。

(町山智浩)いえいえ。

(小松靖)お決まりのご挨拶になっておりますけども。

(パックン)近所迷惑だから声をひそめているんですね。

(小松靖)本当にすいません。ありがとうございます。でも、町山さんに聞きたいからつながせていただいています。いつもありがとうございます。さっそくですが、日本時間の今日、行われましたオバマ大統領の演説。まずは町山さんご自身はどんな印象をお持ちになりましたでしょうか?

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オバマ大統領の退任演説

(町山智浩)ものすごく感動しました。

(小松靖)結構長いスピーチでしたよね。

(町山智浩)そうですね。ただ、やっぱりこれから始まるトランプ政権に対する牽制というか、すごく重要なことを言っていたのは、「ロシアや中国はたしかに強い国だけれども、アメリカがアメリカという国の理念を捨てない限り、ロシアや中国とは違うんだ」とはっきり言っていましたね。要するに、ロシアや中国はたしかに強いですけど、誰もロシアや中国には行きたいと思わないだろ?っていう話ですよ。「ロシアや中国みたいな国になりたい」って誰も思わないけど、アメリカは「アメリカみたいになりたい、アメリカに行きたい」っていう気持ちにみんなをさせたっていうことで決定的に違うんだと。憧れの国だったっていうことはロシアや中国とは違うんだっていうことをはっきり言いましたね。

(小松靖)町山さん、ここのところトランプ次期大統領っていうのが日本国内でも世界的にもそうでしょうけども。やっぱり、しゃべっている姿ですとか、しゃべっている内容っていうのがクローズアップされるんですが。久しぶりにアメリカの大統領……夢を語る、理想を掲げる。やっぱりアメリカの大統領ってこうだよね、アメリカの大統領のスピーチってこうですよねっていう、そういうのを見た気がして。「ああ、そうだよな。そうだよな」ってうなずくような気持ちもあったんですけど。町山さん、いかがですか?

(町山智浩)そうですね。ブルース・スプリングスティーンの曲を最後にかけていましたけどもね。あれも『夢と希望の国(Land Of Hope And Dreams)』なんですよ。



(町山智浩)で、夢と希望の国だったアメリカっていうのをみんなに思い出させると。で、ドナルド・トランプはそういうのを決定的にやらない方で行きましたからね。彼自身は非常に怒りと憎しみをみんなに呼び起こさせることで評を集めるというやり方だったんで。それにはっきりとコントラストをつけたということだと思いますね。

(パックン)町山さん、スタジオのパックンです。おはようございます。「Four More Years(あと4年、やってくれよ!)」という声が会場であがっていましたけども、やっぱり嫌われ者同士が選挙の間ずっと戦っていて、その間にオバマ大統領の支持率がどんどん上がってきたんだけど。まだ終わってないのに、この政権が名残惜しいというか、もう恋しく感じている方、多いんじゃないかな? と思うんですけど。現地では、やっぱりそう感じますか?

(町山智浩)投票日に行われた投票所でのCNNの出口調査でもオバマ大統領の支持率が56か57%なんですね。どの大統領候補より、要するにトランプよりもヒラリーよりもオバマの方が支持率が高かったというか。トランプに投票した人たちも、いまでもオバマ大統領を支持しているというのはかなりの異常な状態ですよね。

(小松靖)だからね、もう政権末期で。生稲さん、オバマさんはいろいろ言われましたけども。やっぱり、アメリカ国民に基本的に人気があるんですね。

(生稲晃子)そうなんですね。で、私もオバマさん、かっこよく大好きなんですけど。でも、オバマさんが「自分が(選挙に)出たら、勝てたよ」って言ったじゃないですか。あれは言わない方がよかったのかな? なんて私はちょっと思ったんですけど……(笑)。

(町山智浩)あれはヒラリーさんに失礼でしたね(笑)。

(小松靖)そうですよね。一方で、アメリカ国民はこの8年間を実際はどんな風に総括しているんでしょうか?

オバマ大統領の8年間の実績

(町山智浩)やはり2008年に金融危機でアメリカ人はみんな仕事を失ったり、家を失ったんですね。で、老後のために貯めていたお金も全部失ってしまったんですけども、オバマ政権になってから、2009年からずっと失業率がどんどん減っていて、非常に日本の人には逆に申し訳ないんですが、インフレも進んで、物価も上がって賃金も上がっているという状態なんですよ。景気が非常にいいです。で、この調子にいい感じっていうのがオバマ大統領の支持率とつながっているという感じですね。

(小松靖)「オバマさんは景気もよくならなければ、雇用も増やさなかった」みたいなところをトランプさんは批判していた部分もあったと思いますが、実際にいまのアメリカの好景気、そして失業率がだいぶ低くなっているというのは、実はオバマ政権の成果であると。こういう側面があるということですか?

(町山智浩)トランプの演説っていうのは嘘ばっかりなんですよ(笑)。非常にいま、アメリカで流行語になっているのは「ポスト・真実(Post-Truth)っていう言葉で、トランプ大統領が演説でいくら嘘を言っても誰も批判しないという状態で、言いっ放しなんですけども。実際は失業率がどんどん減って、とにかくアメリカは景気がめちゃくちゃよくて、不動産価格もすごく上がっている。上がりすぎて、暮らせないぐらい上がっている状態ですからね。現在は。それを無視して、トランプは嘘の話を……

あと、「犯罪率が非常に増えている」っていうことをトランプは言っていましたけども、犯罪率はアメリカ、前代未聞の形で減っていたんですよ。だから、本当に嘘ばっかりなんですけど、それに騙されて投票してしまう人たちも問題なんですが。今回の演説で非常に重要だったのは、オバマ大統領が言っていたのは、「いま移民に対して行われている(トランプの)攻撃は、かつてアイルランド系やイタリア系やポーランド系の人たちにぶつけられていたものと同じだ。そのアイルランド系、ポーランド系などの人たちを思い出してほしい」って言ったんですね。これ、すごく重要なのはトランプを大統領にしたのはこの人たちなんですよ。

(パックン)っていうか、トランプ大統領のおじいさんもその移民の1人ですからね。彼にも聞いてほしい演説ですね。

(町山智浩)全くそうで、トランプが大統領になったのは、トランプは選挙では実際は得票率はヒラリーよりも少ないんですよね。ただ、ラストベルトと言われているペンシルベニアとかオハイオとかデトロイトのあるミシガンのあたりの五大湖周辺の工業地帯での得票率が高かったために当選した形なんですね。その地域が選挙人数が多いんで。大統領選の非常に特殊なシステムなんですけども。ところが、その地域に住んでいる人たちっていうのは、オバマ大統領が言ったアイルランド系、イタリア系、ポーランド系、ロシア系、チェコ系、リトアニア系の人たちなんですよ。その人たちの票を取ったからトランプは勝ったんですが、実はこの票っていうのはオバマ大統領が確実に取ってきた票なんですよ。

(小松靖)なるほど。

(町山智浩)だから、実はアメリカの大統領はロシア系、チェコ系、ポーランド系、アイルランド系によって決定されているという事実をはっきりとこれは日本人は認識した方がいいですよ。

(小松靖)面白いですね! だからこそ、移民のケア、移民に対して発信するメッセージっていうのがいかに大事かっていう。

(町山智浩)そうなんです。彼らは四代前か三代前は移民なんですよ。

(小松靖)祖先が移民だと。

(町山智浩)そうです。ところが、彼らがいま新しい移民を拒絶しているという。そこにつけ込んだのがトランプなんですが。すごくアメリカっていうのの特殊な事情ですね。

(小松靖)町山さんご自身は、いまはアメリカに住んでいる一市民として、これからトランプ政権のアメリカの時代がやってくるということを、具体的にはどんな風にイメージされているんでしょう?

(町山智浩)いちばん大きいのはオバマケアと呼ばれている医療保険制度を無くしちゃうという風に言っていることですね。実は僕はいままで、アメリカの保険制度で医療保険に入れなかったんですよ。喘息があったからなんです。いわゆる既往症を持っている人はずっと保険に入れない状態で。それこそ、お金がいくらあっても入れなかったんですよ。もともと持病がある人は。ところが、オバマ大統領のオバマケアのおかげで入れる様になったんですね。で、今回トランプがそれを取り上げるっていう話をしているわけですから、本当に怖い話ですよね。

(小松靖)アメリカは保険がえらく高いって言いますもんね。

(町山智浩)アメリカにちょっと旅行して事故とか病気とかになってアメリカで治療を受けたりすると、とんでもない額を日本人の人でも請求されると思いますよ。

(小松靖)一泊病院に泊まったら何百万という世界らしいですからね。

(生稲晃子)本当に!?

(パックン)5百万円とかね。盲腸の手術とかで5百万円ですね。

(小松靖)本当にそうなんですって。恐ろしいんですよ。

(パックン)うちの妻が風邪をひいて緊急病院にかけつけて診てもらったら、23万円でした。45分で23万円。

(小松靖)本当に高いって言いますからね。

(生稲晃子)風邪ひいても、我慢しなきゃダメなんだ。

(パックン)旅行保険に入ってください!

(小松靖)旅行者はね。だから無保険がいかにアメリカでは怖いか、そしてそれをオバマケア。皆保険に近い、より多くの国民に対して保険を持たせるようにするという制度。これがいかに助かったかということの裏付けなわけですけども。さて、町山さん。オバマ大統領の今後なんですけども。なんでも、音楽ストリーミング配信サービス大手のSpotifyからオバマさんにラブコールが来ているという話があるんですけども。これはどういうことなんでしょう?

(町山智浩)まあ、これはジョークでしょうけどね(笑)。まあ、それだけオバマさん、人気があるという感じなんですけども。そういえば、トランプは今度、大統領就任式なんですけども。就任式ってミュージシャンがいっぱい集まることになっているんですよ。本来はね。ところが、誰も来なくて困っているみたいですね。みんな断られて。

(パックン)そうなんですよね。歌う人とかね。

ドナルド・トランプ大統領就任式

(小松靖)セリーヌ・ディオンさんとか、エルトン・ジョンさんとかが断ったっていう話もありましたよね。

(パックン)ディクシー・チックスとかも断っているらしいですね。

(町山智浩)みんな断っているんですね(笑)。

(小松靖)ディクシー・チックスが断るってすごいですね。

(町山智浩)誰も歌う人がいないっていう、寂しい就任式になるみたいですけども。僕、一応行くんですよ。

(パックン)歌いに?

(町山智浩)歌いに行く(笑)。歌わせてくれるんですかね? 僕、ジャイアン・リサイタルになると思いますけども(笑)。

(小松靖)町山さん、大受けじゃないですか!(笑)。

(一同)(笑)

(小松靖)取材に行かれるんですか?

(町山智浩)そうなんですよ。ただね、なんかワシントン、その当日、昼でも最高気温がなんか2度っていうね、ものすごい寒さになるみたいですね。

(パックン)僕、昨日ニューヨークから帰ってきたんだけど、マイナス8度でしたから。

(小松靖)じゃあもういま、寒いんですね。

(町山智浩)大統領就任式はずっと外で並んでなくちゃいけないんですよ。だからもう、大変なんです。歌もないしね。

(小松靖)そうですね。ちょっとまたその時に、現地でしかわからないことも機会がありましたらぜひ、聞かせてください。町山さん、ありがとうございます。

(町山智浩)はい。ありがとうございます。

(生稲晃子)ありがとうございます。もう1回、寝られるのかな?

(パックン)おやすみなさい!

(生稲晃子)おやすみなさい!

(町山智浩)はい(笑)。

<書き起こしおわり>

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