吉田豪 アントニオ猪木の素顔 人間・猪木寛至を語る

吉田豪 アントニオ猪木の素顔 人間・猪木寛至を語る 上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!

吉田豪さんがニッポン放送『上柳昌彦・松本秀夫 今夜もオトパラ!』の中でアントニオ猪木さんを紹介していました。アントニオ猪木さんの素顔、人間・猪木寛至について話をしています。

(上柳昌彦)で、今日はですね、あの方ですよね。スポットを当てていただくのが。

(吉田豪)そうです。あの方です。

(上柳昌彦)アントニオ猪木さん。メールもいただいてるんですけども。(メールを読む)『昔、有名人ご夫妻が悩みを打ち明けるというテレビ番組に猪木さんご夫妻が出ていらっしゃって。当時の奥様の倍賞美津子さんが「どんなことで困ってらっしゃるんですか?」「最近、家の中で飼っている虎の子どもが大きくなって怖いんです」という風に話すと、猪木さんが「虎の子どもが言うことを聞かないと、拳で殴る」と言ってました。これ、いまだに信じられないんですよね』って書いてありますね。。

(吉田豪)他にも当時、倍賞美津子さんが悩みで言っていたのが、『私がトイレに入っているとアントンも入ってきて、一緒に便器に座って困る』って(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(上柳昌彦)困りますよね。

(吉田豪)便器、壊したりしてるらしいんですよ(笑)。

(上柳昌彦)困りますよね。

(松本秀夫)それは、やっぱりラブラブっていうことで?

(吉田豪)ラブラブだったんですよ。アントン・ミッコ時代ね。理想の夫婦でしたですね。

(上柳昌彦)2人で写真集っていうか、なんかね、出してましたよね。

(吉田豪)そうなんですよ。しかも、ヌードになって。

(上柳昌彦)ヌードだったですよね。お二人でね。

(吉田豪)倍賞美津子は脱いでいるし、猪木さんはフンドシだし。どうかした夫婦でしたよ。

(上柳昌彦)どうすればいいんだろう?これを見て・・・っていう、すんげえ、まあ迫力だけはある・・・

(吉田豪)最高ですよ。僕、持ってますよ。しかも、サイン本ですよ。しかも、糸井重里さん宛のサイン本(笑)。

(上柳・松本)(爆笑)

(吉田豪)売っちゃダメですよ、糸井さん!っていう(笑)。

(上柳昌彦)糸井さん、売った(笑)。

(吉田豪)売ってましたね。

(上柳昌彦)サイン入っていて、わかっていても(笑)。

(松本秀夫)『糸井さんへ』。それは、ビンタじゃ済まないんじゃないですかね(笑)。

(上柳昌彦)あれはすごい。衝撃的ですね。いろんな意味でね。はい。番組を聞きながら、メッセージ、そして感想。吉田豪さんへのご質問もお待ちしています。こちらへどうぞ。ではこの後、71才にしてまだまだ意気軒昂。現役の参議院議員でらっしゃいますね。無所属になりました。燃える闘魂アントニオ猪木さんについて吉田豪さんにたっぷりとお話をうかがいます。

(CM明け)

(松本秀夫)今日は元プロレスラーで参議院議員。ご存知、アントニオ猪木さんの素顔をうかがいます。素顔って、聞く前からドキドキするんですけど。

(上柳昌彦)猪木さんに関して、スタッフが入れてくれたのが・・・

(吉田豪)今日、ニュースがありましたね。

(上柳昌彦)ねえ。フジテレビ系のニュースで流れていたんですが。アントニオ猪木さんがみんなの党の元所属議員、松田公太参議院議員らと4人でですね、新党を結成するということで、明日、東京都選挙管理委員会に新党結成の届けを出す予定だということですね。

(吉田豪)代表がその松田さんがっていう。これから感じるのが、僕、まあ詳細はまったくわかんないですけど、猪木さん、やっぱり知名度があるからね、上手いこと使えるんじゃないかっていろんな人が引きこもうとするんですけど。毎回、『あれ?猪木さん、まったく人の言うこと聞かない』っていうことを(笑)。崩壊していくっていうパターンを何度も見てきたんですけど。スタート前からハラハラしますね。

(上柳昌彦)松田公太さんはそのへんの事情をよくご存知でありながらも・・・

(吉田豪)絶対コントロールできないですよ(笑)。大変ですよ。

(上柳昌彦)やっぱりそういうコントロール・・・アンコントロールな方ですか?

(吉田豪)そこが魅力であり、そして近くにいる人たちがみんなウンザリするところでもあり(笑)。

(上柳昌彦)さあさあ、どんなお話になりますでしょうか?

(吉田豪)はいはい。まあ、でも接点も何度かあるんですけど。最初の接点は実はあれなんですよ。僕が『紙のプロレス』っていう雑誌に入ってすぐに、猪木さんが選挙に出て。まあ落ちた時ですね。都知事選・・・じゃない時ですね。スポーツ平和党の時です。出て落ちたんですけど。スキャンダル後の時に、人が足りないと。人が必要だから、渋谷の駅前で演説をやる時に、お客さんとして来てほしいみたいな。ちょっと仕込みで呼ばれて。

(上柳昌彦)はあはあ。

猪木の街頭演説に動員される

(吉田豪)仕込みで行ったんですよ。それ、どういうことか?っていうと、猪木さんが演説終わった後に、『出てこーい!』って言って、選挙の運動員とかがビンタされた後に、運動員が叫ぶんですよ。『お前らも、行かないかー!?』みたいなことを言って、客がわらわらと出て行きやすいきっかけを作る役として・・・

(松本秀夫)最初に・・・

(吉田豪)お客さんとして、『僕もです!』って感じで行くっていう。

(上柳昌彦)『ビンタしてください!』っていうきっかけ作り。

(吉田豪)そうですね。その仕込みで、社員が3人ぐらい呼ばれたんですよ。で、まあシャレになんないなっていうか。ビンタ、本当に痛いんですよ。

(上柳昌彦)痛い。僕も1回やられましたけども。

(松本秀夫)やられました?

(吉田豪)あれ、掌底に近いんですよね。手のひらっていうか、このへんで、バコンと来る感じ。

(松本秀夫)かなり手首に近い方。

(上柳昌彦)重いです。グラグラしましたから。しばらくの間。

(吉田豪)で、実は僕、その僕がビンタされる映像がビデオに入ってるんですよ。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)『闘魂ロード』っていう猪木さんの選挙に落ちるノンフィクションのドキュメントとかが入っているのが1本あって。僕がビンタされて、あからさまに不機嫌そうな顔して。『ったく、なんだよ、これ!?』みたいな顔をしてるのが(笑)。

(上柳昌彦)話が違うんだよ!呼ばれて、来いっていうから来たのに、なんでこんなことになるんだよ!?みたいな。

(吉田豪)そうそう(笑)。すごい嫌な顔をしてるっていうのがありますよ。闘魂ロード完全版で見れますね。

(松本秀夫)ああ、そうですか。

(吉田豪)で、その頃に取材もしていて。それが僕の初取材ですね。SPA!っていう雑誌で、いまのやってるんですけどいろんな人に今年のベスト10ニュースみたいなことを、私的なベスト10のニュースを聞くみたいな企画があって。それで猪木さんがスキャンダルがあったから、それきっかけで聞いてくれ、みたいな感じで行ったんですけど。まあ猪木さん、本当に人の言うことを聞かない人なんで。私的なニュースのベスト10だって言ってるのに、ずーっと『ソマリアの飢饉が・・・』とか、世界的な規模の話しかしてくれなくて。

(上柳昌彦)あー・・・

(吉田豪)なんとか話を変えようと思って、いろいろ言うわけですよ。『たとえばどうですか?ご家族のこととかでは?』『家族ねえ。じゃあ、ウチの女房のお袋の奇跡』とか(笑)。歩けなかったお袋を無理やり連れ歩いたら歩けるようになった、みたいな。要は、世界的な話とそういうのが同時に並ぶ。『スキャンダルはどうですか?』『じゃあ、それもいちばん最後の方に入れていいよ』って言って。『俺の事件』とか(笑)。

(上柳昌彦)(笑)

(吉田豪)あの、いろんなものが並列に並ぶ不思議なベスト10になりまして。で、その話を聞いているうちに、ずーっとインタビュー中になんか金属音がするんですよ。

(上柳昌彦)金属音?

(吉田豪)ジャーッ!ジャーッ!みたいな。なんだ、これ?と思って。でも、取材中ってやっぱり相手の目を話しちゃいけないから。気になりながらもずっと目を見て話していたんですけど。猪木さんがこっちの目を見ていないことに気づいたんですよ。だんだん。中空をぼんやり見つめながらいろんなことを話しているから、これはちょっと気になる方をチェックしてみようと思って見たら、ずーっとインタビュー中に、股間のチャックを上下させながらインタビューしてるんですよ。

(上柳昌彦)(笑)。それは、なんなんですか?じゃあ、ジッパーの音ですか?

(吉田豪)ジッパーの音がずーっと、ジャッジャッジャッジャッしてて。

(上柳昌彦)ジッ!ジッ!ジッ!っつって。

(吉田豪)『ソマリアが・・・』とか(笑)。

(上柳・松本)(爆笑)

(吉田豪)なんだ、これ?と思って(笑)。

(上柳昌彦)それは、なんなんですか?癖なんですか?

(吉田豪)社会を気にしながら、社会の窓も気にするっていう。後でいろいろ確認したら、どうやらチャックの調子が悪くて気になったっていう。

(上柳・松本)(爆笑)

(上柳昌彦)それはそれで関心事なんですね。

ズボンのチャックの調子が気になる

(吉田豪)それが国会の議員会館で行われていて。不思議な人だなって。なおかつ、そのスキャンダルの話とか聞くじゃないですか。ちょうど元秘書が暴露本とか出した頃で。その佐藤秘書っていうのが。『あんなもん、読んでもいませんよ!』とか散々言ってたんですけど、ふと横を見ると、いろいろ本が並んでいる中に元秘書の本が3冊くらい並んでいるんですよ(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)買ってんじゃないですか!しかも複数!っていう(笑)。

(上柳昌彦)気にはなる。チャックも気になるし、自分のことを書かれた本も気になるんですよ。ねえ。

(吉田豪)猪木だなーと思って(笑)。でも、そういうのでどんどん好きになりましたね。

(上柳昌彦)へー!好きになっていくっていうのがやっぱり吉田豪ならではですよね。

(吉田豪)面白い!っていう(笑)。

(上柳昌彦)面白い!って思っちゃうわけですよね。飛び込んでいってみようって。

(吉田豪)僕もだから、取材はそんなに数はしてないんですよ。ただ、する度になんか大変だなっていう。その後に1回、印象深いのが、あれはなんだろうな?『Tarzan』かなんかでインタビューして。スタジオも借りていて、カメラマンがいろいろ言うじゃないですか。『じゃあちょっと、ダーッ!って言っている雰囲気で写真をお願いします』って。

(上柳昌彦)猪木さんに。

(吉田豪)早朝で猪木さんのテンションもすごく低くて。完全に目も死んでる感じで、テンション低い感じで来た猪木さんが『じゃあ、ダーッ!の雰囲気でお願いします』って言った時に突然、『ダーッ!!!』ってスタジオで大絶叫を始めて。『すいません!声は出さないでいいんです!』って(笑)。

(上柳・松本)(爆笑)

(吉田豪)猪木だなーと思って(笑)。

(上柳昌彦)やっぱり声を出さないっていうのはできないんだね。

(吉田豪)で、終わった瞬間、またシューッ・・・とテンションが(笑)。

(上柳昌彦)スイッチがあるんだね。

(吉田豪)スイッチがあるんですよ。で、それがたぶんUFOっていう団体をやっていた頃で。佐山サトルさん、初代タイガーマスクですね。その人が、打ち上げで猪木さんにキレてやめた事件の直後だったんですよ。

(松本秀夫)打ち上げで、やってられねー!って猪木さんにキレた?

(吉田豪)そうなんですよ。これがいろんな筋から・・・当時はいろんなね、僕が情報を確認した結果、フォークを突きつけた説とかいろんな説もあったくらいマジギレしてっていう事件があって。そのへんの話にちょっと触れたんですよ。『まあ、あれなんですよ。佐山がキレたのはね、ミネラル不足!』って(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)『甘いものの食べ過ぎです!』みたいな(笑)。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)そんな話なのかな?それ?っていう(笑)。なんでもざっくりまとめる感じが大好きで。

(上柳昌彦)ミネラル不足(笑)。いいですね。

(吉田豪)それで、当時だから猪木さんが選挙出る度に演説とか見に行ってたんですけど。渋谷の駅前で延々ミネラルの話とかするんですよ。『私はね、若い頃にブラジルでね、ミネラルの入っているものをいっぱい食べてきたもので。その頃は大便が緑色で・・・』ってずーっと。渋谷の駅前でウンコの話をずーっとしてるんですよ。

(上柳・松本)(笑)

(吉田豪)これじゃ勝てないだろうなと思いながら(笑)。

(上柳昌彦)でもやっぱり猪木さんだから、それなりに人はいるわけでしょ?

(吉田豪)人はいっぱい集まるんですけどね。

(上柳昌彦)『なんの話をしてるんだろうな?この人は』って。

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