町山智浩映画紹介 世界の食料廃棄問題を描く『もったいない!』

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町山智浩さんがTBSラジオ『赤江珠緒 たまむすび』の中で、世界の食料事情・食料廃棄問題を描いたドキュメンタリー映画『もったいない!』を紹介していました。

世界の食料の1/3は食べずに廃棄される

(赤江珠緒)その町山さんが今週は、ドキュメンタリー映画ということですね。

(町山智浩)ドキュメンタリー映画でね、『もったいない!』っていうタイトルのドキュメンタリー映画を紹介したいんですけど。最近、こういうニュースがあったんですけど。『世界の食料の3分の1が廃棄されている』っていうニュースですね。国連食料農業機関が発表したんですけども、世界で生産された食料のうちの3分の1は、誰も食べないまま捨てられているっていうことが調査の結果、わかったんですね。

(赤江・山里)うん。

(町山)で、量にすると年間で13億トン。金額にすると75兆円。これはスイスのGDP(国内総生産)を上回ると。

(赤江)3分の1も!?

(町山)そう。ご飯を食べられない人たちはいっぱいいて、餓死にしてる人たちがいるにも関わらず、先進国では食べ物は食べられないまま、そのまま捨てられているということが調査の結果わかったんですね。

(山里亮太)町山さん、トークの振り幅、すごくないですか?

(赤江)本当本当。やりにげって言ってた人が・・・(笑)。
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(町山)早稲田大学で講義してきたんですけどね。昨日ね。はい。やりにげから食料廃棄問題にいきなり振りますけど。

(山里)すごい町山さんのスイッチの切り替えに、私ドキドキしてます(笑)。一気にトーン、変わったなって。

(町山)いきなり振りますが(笑)。で、それを取材したのがね、もったいない!っていう映画なんですけども。これは随分前から問題になっていて。ここ10年ぐらい、すごくそういうのが調べられてわかるようになってから大問題になってきてる話なんですね。簡単に、どこで捨てられているか?っていうと、スーパーですね。大型スーパーで捨てられてる量が多いんですけども。

(赤江・山里)はい。

(町山)僕、アメリカにはじめて済んだ時にビックリしたのが、アメリカのスーパーってすごいデカいんですよ。スーパーマーケットって。もう倉庫みたいにものすごいデカいところなんですけど。トマトとかの置いてあるコーナーが、トマトだけでもって何百個も積み上げてあるんですよ。ピッカピカのトマトが。

(赤江・山里)へー!

(町山)で、いつも山積みなんですよ。どれも。で、これどうしてるのかな?って思うじゃないですか。やっぱり捨てられちゃうんですよ。

(山里)その期限がきたら。

(赤江)中の方のそこまで売れませんよね。

(町山)そうそうそう。全部売り切れて、きれいになくなって新しいの追加して・・・なんてことになってないわけですよ。捨てられちゃってるんですよ。実際に。あとやっぱりレストランで。アメリカ、行かれたことあります?

(赤江)あります。

(町山)食事、出てきた時すごい量多いと思います。

(赤江)多いですよ。やっぱりね。

(町山)食べきれないですよね。で、あれね、アメリカ人はドギーバッグっつって、犬にあげるからって嘘ついて、持って帰って家で食べるんですよ。だから、倍だすんですよ。

(山里)へー!

(赤江)あ、元々やっぱりアメリカの人でも食べられない量の。

(町山)食べられないです。実際アメリカの量っていうのは。僕、知らなかったから最初、全部食べなきゃいけないのかと思って。食べてたらブクブクに太りましたけど(笑)。あれは食べなくてよかったんです!

(赤江)あ、そうなんですね。設定がおかしいんだ。

(町山)設定がおかしい。あれ、どうして量が多いか?って言ったら、満腹になった気持ちがないと、あそこは量が少ない!って言われちゃうから。だから、もう食べきれないくらい出すことによって、あそこは量が多い!っていう風に言われるようにするんです。アメリカ人も食べきれないんです。

(山里)スケールでかい、めちゃくちゃ食べるっていうイメージありましたけど。なんでもデカいっていう。

(町山)でもやっぱり捨ててるんですよ。家に持って帰れない状況ってあるじゃないですか。恥ずかしいとか。デートとか。それ、やっぱり残して捨ててるんですよ。あれ。すごい量捨てられてますよ。アメリカでは。食べ物がね。あと、バイキング。いわゆるレストランとかって、バイキングじゃないですか。アメリカも。あれだって、捨ててますよ。

(赤江)たしかにね。

(町山)乾いちゃったやつとか、全部。どんどん。次々に。

(赤江)残りの1個を自分が取るって、滅多にないですもんね。

(町山)そうそう。回転寿司だって、いつまでも乾いたのグルグル回ってると、捨てられてるじゃないですか。捨ててるんですよ。すごい捨ててるんですよ。昔の食べ物のシステムっていうのは、食べる量だけ売られてて、食べる量だけ作られてってなってたけど、今は食べる量の何倍も作っておかないと、リッチな感じがしないから。食べるのの何倍も作られて、捨てられてるんですよ。

(赤江)はあ。

(町山)それともう1つですね、捨てられているもう1つのヘンテコな問題があって。流通している間に捨てられるんですよ。大量に。

(山里)流通している間?

(赤江)まだ店に並ぶ前に?

(町山)並ぶ前とか、店に並んですぐとか。いちばん典型的なのは、箱物ですね。箱物の食べ物で、箱に傷がついたり、箱の角がつぶれたり、箱が汚れたらもう捨てますよ。買わないもん。誰も、それ。

(赤江・山里)ああー!

(町山)すごい無意味ですよ。箱が汚れてるだけですよ。

(山里)中は別にね。普通なのに。

(町山)中は全然関係ないですよ。で、昔はスーパーとかでは、いちいちそれを傷物コーナーってやってる時があったんですけども。そんなものじゃない数の量が流通段階では捨てられているわけですよ。実際は。

(山里)なるほど!

(町山)もう1つは、キュウリ買いに行く時に、なんかキュウリって変だと思いません?スーパーで買うキュウリって。

(赤江)キュウリ?

(町山)これ、おかしいんじゃない?って思う時、ないですか?

(赤江)きれいに揃ってる・・・

(町山)そうそうそう。全部まっすぐで、長さが同じなんですよ。太さも。そんなこと、あり得ないですよ。

(山里)そうか。ちょっと曲がったりしたやつも、本当はあるはずですよ。

(赤江)作ったら、グワーッ!って曲がりますよね。

(町山)そうそうそう。キュウリ、自分で作るとわかりますけど、曲がるし、あと大きさ・長さ、バラバラじゃないですか。じゃあ、この長さと太さ、この傷がついていないまっすぐな状態以外のキュウリはどうしてるのか?全部捨てられてるんですよ!実際は。捨てられてるか、食料加工されているかのどっちかですけども。ただ、並べる時にそうじゃないと並べられない。積み上げられないっていう問題があるんで、それにはまらない。大きさがバラバラだと積み上げられないじゃないですか。丸い果物とか。そうすると、全部途中で排除されていくんです。選別されて。

(赤江・山里)へー!

(町山)これはもう、酷い量になってるんですね。

(山里)それの積み重ねが、だから3分の1というとんでもない数を築いてるんですね。

(町山)全食料の3分の1なんですよ。この映画は、まず最初に大量にパンが、その日1日に売れ残ったパンっていうのが全部捨てられるところから始まるんですよ。パンっていうのは、やっぱり固くなっちゃうんですね。で、カビやすいじゃないですか。だからやっぱり、前日のものってあんまり売ってないですよね。で、あれどうしてるの?っていうと、やっぱり引き下げてお店の人が持って帰るか、捨てられてるんですよ。

(山里)はいはい。

(町山)日本よりもパン食の多いところだと、大量に捨てられるんですよ。もうこれは、酷いですよ。それで、アフリカとかでは死んでいる人がいるのにね。捨てちゃってるんですよ。

(山里)餓死してる人がいる中で。

(町山)そうなんですよ。でね、日本もその食料廃棄っていうのは酷いレベルの。世界の中では酷いレベルに入ってるんですね。

(赤江)だって、賞味期限とかね、きっちりしてますもんね。日本はね。

(町山)賞味期限って法律的な根拠って、何もないんですよ。

(山里)えっ!?あ、そうなんですか?決まってるんじゃないんですか?基準みたいなの。

(町山)賞味期限っていうのは『賞味』の期限だから。おいしく食べられる期限で。メーカー側とかで決定してるんですよ。実際は。安全期限じゃないんですよ。

(山里)ああ、なるほどなるほど。

(町山)そう。賞味期限を過ぎても、味は落ちるけども食べられるわけじゃないですか。ね?ところが賞味期限を過ぎると、みんな捨てちゃうでしょ?

(山里)そうですよね。

(町山)食べられるのに。別にそれ、病気になるわけじゃない。

(赤江)そうだ。昔は全部が全部、賞味期限書いてなかったから。お父さん、におって・・・みたいなね。

(町山)そうそうそうそう。

(赤江)これ、いけそうかしら?どう?みたいなね。

(町山)あったでしょ?あと、野菜見て傷んでるやつ、におったりとか。いま、しないで結構まとめて捨てちゃうんですよ。パッケージだと1つのパッケージの中に傷んでるのもあれば、傷んでないのもあるじゃないですか。でも、もう期限過ぎたら傷んでないのも一緒に捨てますよね。パッケージされてる場合は。そういうことで、ものすごい大量に捨てられてるんですよ。食べ物が。賞味期限なんて本当に、そりゃあナマモノとかは賞味期限短いですけど、でも火通したらいいじゃないですか。

(山里)そうなんですよね。鍋とかにして。

(町山)ねえ。いろんな問題があるんだけど、そういうことを考えたり、個別に細かく処理していくとコストがかかるから、それだったら一気に捨てるっていう。その方がコストがかからないっていう考え方ですね。これは怖いんですが。で、いくつも解決する方法があるんですよ。

(赤江・山里)はい。

(町山)特に、僕が学生の頃、みんな貧乏だったんで、みんなパンの耳、食ってたんですよ。

(山里)たしかに。耳、くれますよね。

(町山)パン屋行くと、サンドイッチにするときに耳切るじゃないですか。パンの端っこのところ、切るじゃないですか。あれをまとめて、100円とかで。

(山里)そう。安く。でっかい袋にいっぱい入って売ってましたよね。

(町山)そうそうそう。あと、ドーナツ屋さんに行くと、ドーナツの真ん中の抜いたところ。

(赤江)ああ、そうですか!

(山里)カステラの角とかね、結構売ってくれるんです。

(町山)そう。売ってくれるんです。まずああいうの食うようにすると。味は同じなんだからってことですよね。ただ、工場とかで、サンドイッチって工場で作られてるじゃないですか。ものすごい大量に、コンビニとか出回ってるじゃないですか。あの耳はどこに行ってるの?って問題があるんですよ。

(赤江・山里)ああー。

(山里)そうか、町のパン屋さんだったらね。

(赤江)なんか、家畜の飼料とかに回ったりとかしてないんですかね?

(町山)ええとね、日本は回ってます。豚の餌とかになってますけど。ヨーロッパ共同体では、廃棄された食料を家畜に与えることは法律で禁じられてるんです。

(赤江)ええー!?

(町山)だから全部捨てられています。

(赤江)そうなんですか!?

(町山)そう。衛生上の問題だったり、安全性を確保できないって問題だったり。あと、動物愛護の問題とか、そういう理由から豚には残飯をあげないっていう法律ができたんです。ヨーロッパは。酷い話ですよ。これ。

(山里)豚のサイドからしてみたら、結構美味しいやつなのにね。

(町山)だって人間と同じもの食わしてもらえるんだから、豚もごちそうなんですよ。実際ごちそうなんだけど、あげないっていう法律があったんです。で、この映画の中で、これは酷いっていって。日本ではちゃんとそれを加工したりして回してると。どうして動物の餌を残飯にしないことが危険なのか?っていうと、これものすごく危険なのは、動物の餌っていうのは、現在ほとんどトウモロコシで作られてるんですよ。

(山里)はい。

(町山)トウモロコシっていうのは、ほとんどアメリカで作られるんですよ。世界中の家畜の餌っていうのは、アメリカにコントロールされちゃってるんですよ。現在。

(赤江・山里)へー!

(町山)で、そのトウモロコシを作るっていうのは、どうやって作るかって言うと、窒素系の農薬を与えてトウモロコシを作るんですけど、それは石油から作るんです。

(山里)えっ!?

(町山)トウモロコシっていうのは、石油で作られてるんです。現在。石油から作った農薬でトウモロコシを作って、それで世界中の豚や鶏や牛を育ててるんですよ。アメリカが。世界の。

(赤江)うわー、そうなんだ・・・

(町山)こんな異常な状況っていうのは、ないんですよ。だから石油価格が騰がると、世界中の豚農家とか鶏農家が苦しくなるんですよ。こういう馬鹿げた状況っていうのは、なんとかしなきゃなんないんで。それぞれの国内でもって食料を上手く回して循環させる方が正しいんですよ。

(赤江)実際あるのにね。

(町山)そう。実際あるんだから。なんで捨てて、外国から飼料を輸入するのか?日本国内の飼料もトウモロコシっていうのは全部アメリカ産ですから。なんで輸入してるもので豚や牛に与えなきゃいけないのか?っていう意味、わかんないですよね。

(山里)そうか。輸入せざるを得ない状況にするために、なんかこうコントロール・・・

(町山)そう。コントロールされてるわけで。結局輸入食料っていうのをやることによって、外国に自分たちの生命を握られることになっちゃうっていうのもあるんで。とにかくこれは異常なことなんだけど。で、日本はかなり豚に餌をあげるときに、残飯を加工して、安全な状態にして豚にあげるっていうシステムを日本で開発したんですね。で、それがこの映画に出てきます。

(赤江・山里)へー!

(町山)ただね、まだもう1つ問題はね、その食べ物屋さんでの賞味期限が切れたものを撤廃するスピードが、日本は世界一なんですよ。

(山里)ああ、たしかにわかるなー。

(赤江)それはそうですね。

(町山)ものすごい細かく店の人がまわって、片付けてるじゃないですか。

(赤江)◯時までとか書いてますよね。

(町山)そうそう。◯時までとか。ものすごく厳しいんですよ、日本は。あれもおかしいし。あと、加工食品とかも捨てちゃうんですね。結構、もつのに。で、これはね、フードバンクっていう制度で解決はある程度できる。

(山里)フードバンク?

(町山)これはね、僕がお世話になってた・・・俺がお世話になってたものって多くて(笑)。あれなんですが。アメリカにはじめて暮らし始めた時に、カミさんも仕事してないし、俺も仕事してないしで、収入なかったんですよね。で、食えなかったけど、食費はほとんどタダにすることができたんですよ。

(赤江・山里)ふん。

(町山)それは、フードバンクっていう制度があってですね。スーパーとかで、賞味期限が切れたものは全部タダで配ってるんですよ。

(赤江)ええー!?

(山里)それはありがたいよ!若手芸人だった時とかね、結構。

(赤江)それは日本には全然ないですね。

(町山)ないですね。恥ずかしいって気持ち、あるじゃないですか。それは。だから裏でもらうんじゃなくて、車で集めてそれを1ヶ所で配るんですよ。で、そこに行けば誰でももらえるんです。誰でも。

(赤江・山里)へー!

(町山)配る場所っていうのは、貧しい人が住んでいる移民向けの住宅とかあるんで、そこにトラック・トレーラーが週に何回か来て、バーッ!って開けると野菜とかいろんなものが出てくるんですよ。賞味期限切れの。でも、賞味期限切れっつっても、アイスクリームとかって賞味期限が1日2日切れたって、別に関係ないですよ。アイスクリームなんて。そういうの、もらってくるんです。だから、アイスクリームなんてタダですよ。パンだって、前日のやつは基本的にスーパーでは絶対置かないですよね。

(赤江)うん。

(町山)でも全然そのパンだって食えるじゃないですか。パン、何日も家に置いてるじゃないですか。ね?そうなんですよ。玉子とかもみんなそうですけど。加工すれば食えるんですよ。ダメだったら、食べる前に捨てればいいだけで。だからそれで結構暮らしちゃいますよ。だからアメリカ留学とかする人とかって、結構それで暮らしてる。

(山里)あ、いまもずっと続いてる・・・

(町山)続いてる。それは、フードバンクっていうんです。

(赤江)いや、日本だとそういうの、ないんです。

(町山)日本でもフードバンク、やっと最近はじまったんですけど。あんまり広まってないんですよ。

(赤江)やっぱり消費活動が抑制されるとか、そういうこともあるんですか?

(町山)それもあるんですけど、やっぱり貧しい人たちが集中して暮らしてないんで、そこに供給するっていうシステムを作りにくいんだと思うんです。アメリカは貧しい人たちが固まって暮らしてるんで、そこに持っていけば、みんなワーッ!って取りに来るんですよ。それがちょっとやりにくいんだと思いますね。

(赤江)はあ。

(町山)あと、やっぱりそういうところにもらいに行くっていうのはね、あんまり、日本人には恥ずかしいというのもあるのかもしれないですけど。別にね、そんなの捨てる方が恥ずかしいとか思いますけどね。

(山里)たしかに。だって僕ら、若手芸人の時とか、実家がお店やってるっていう人は社員さんがパンとかみんな持って来てくれて。みんな若手芸人に配って。みんなそれで命つないでる時とかありましたからね。みんな、あのパンの配給あるぞ!って。

(町山)ねえ。本当そうですよね。売れない漫画家の人とか、みんなそうやってね、結構暮らしてたりするんですよ。実際はね。これはね、ただどんどん酷くなっていくだろうと。この状況は。全世界で中産階級の人たちがすごく増えてるんですよ。

(山里)ふんふんふん。

(町山)中国、インドなんか今まで貧しかった人たちがどんどん、億単位で中産階級の人になっていくんですね。で、中産階級向けの食料事情に全世界がなっていきますよ。アフリカも中南米も。食料廃棄はどんどん酷くなるでしょう。これから。それをなんとか戻すっていうのをね、かなり個人個人が意識してやらないと、これは酷い状態になる。あの、特に廃棄された食料っていうのは大量にメタンガスを出すんですよ。腐っていくから。ただその場で腐っていくと、ただメタンガスが地球をダメにしていくだけなんですよ。

(赤江・山里)へー!

(町山)温暖化の原因にもなるし。で、それはやっぱりそれから飼料にしたり、肥料にしたり、食べたり。なにかをしなくちゃいけない。昔は・・・

(赤江)食物連鎖の中に入れなければならない。

(町山)そうそう。絶対に入れなきゃいけないんで。それをやらないと酷いことになるんですね。だからこれね、ユダヤの聖書の中に出てくるんですけど、昔は食料とかそういったものは廃棄されたりする無駄なものが出てきた場合、全部それは貧しい人に与えなさいってことが、旧約聖書に書いてるんですよ。

(赤江・山里)ふんふん。

(町山)で、ミレーの絵で『落穂拾い』って絵があるんですけど。あれ、拾ってる人たちは実は貧しい、お父さんがいなくなった家庭の人とかが拾ってるんですよ。あれ。

(赤江)えっ?あれ?

(町山)あれ、そうなんです。農民じゃないんですよ。拾っているのは。落穂を。

(山里)そういう作業をしている途中とかじゃないんですね?

(町山)違うんです。落穂拾いっていうのは、昔は農家の人たちは必ず収穫する時、全てを収穫するわけじゃなく、残すっていうことがルールとしてあったんです。マナーとして。なぜ残すか?っていうと、貧しい人たちがその後、取りに来て拾っていくんです。そういう風にしないで、焼いたり捨てたりしていくっていう今の状況っていうのはおかしいんで。それは絶対回すべきなんですね。無駄なく使わなきゃいけないっていうのは、聖書に書いてあるって。旧約聖書に。

(山里)どんだけ前から言われ続けてることなんだって。

(町山)そうそう。昔から問題なんですよ。だから、それ。無駄に捨てるなよっていうのは。大昔から抱えてる。いまはそれが世界規模になってるっていうね。

(赤江)最近の日本なんて、もっと違う方向行っていて。お供え物のものを持って帰っていく人を断罪するみたいな方向にニュースが・・・

(町山)あ、だってゴミを漁ってる人、ゴミを漁らないようなすごい鉄の格子のゴミ箱に入れたりするじゃないですか?それ、酷いですよね。これは、このゴミは腐らせて捨てるんだから拾っちゃいけないぞ!って。それ酷いですよね。あげりゃあいいじゃん!

(山里)どうせ捨てるなら。

(町山)持っていくな!って。どうせ捨てるんだったら。

(赤江)それをちょっと上手く回す方向にね、考えなきゃいけないですね。

(町山)あの、ゴミ漁りができないようにするのは本当に酷いと思いますけどね。ああいうのってね。アメリカではゴミ漁りっていうのは、おしゃれなスポーツですから。

(山里)ええー!?

(町山)前に話したじゃないですか。流行ってるって。ゴミ箱ダイビングっていうの。

(山里)ゴミ箱ダイビング!?

(町山)そう。貧しい人たちじゃなくて、お金持ちの人でもゴミを、食べ物を捨てるのをムカつく!って人たちが、そういうスーパーとかホテルとかのゴミ箱に飛び込んで、全然食べられるものを捨ててあるのを拾って、スマホに撮って、こんないいものが捨てられてるぞ!って自分で食べると。



(赤江)ああ、そうだ。

(町山)で、ゴミを食べて暮らしてるっていうのは、誇りなんですよ。アメリカとかヨーロッパでは現在。私は無駄はしない!この世界に対抗して戦ってるんだ!という。おしゃれなんです。ゴミ漁りが。という話でした。

(山里)これ、きっかけになるかですよね。映画とかで。

(赤江)今日は世界の食料事情を描くドキュメンタリー『もったいない!』、ご紹介いたしました。日本公開も9月21日ということで、まもなく見ることができますね。

(町山)今週末か?今週末ですね。

(赤江)もう公開でございます。町山さん、ありがとうございました。

(町山)どうもありがとうございました。

<書き起こしおわり>