町山智浩 著書『アメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖』を語る

町山智浩 著書『アメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖』を語る こねくと

町山智浩さんが2023年5月8日放送のTBSラジオ『こねくと』で自身の著書『町山智浩のアメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖』について話していました。

(石山蓮華)で、町山さんの新しい本が……ガラッと話題が変わりますが。発売されるそうで。

(町山智浩)はい。『町山智浩のアメリカスーパーヒーロー映画 徹底解剖』っていう、もうストレートなタイトルなんですが。イースト・プレスから1760円で明後日、5月11日(木)に発売されます。これはいわゆるマーベルコミックスとかDCコミックス。アメコミの映画化のスーパーヒーロー映画についての本なんですけども。これをですね、リスナーの方5名にプレゼントさせていただきます。

(石山蓮華)やったー!

(でか美ちゃん)太っ腹! そして私たちもいただきまして。ありがとうございます。

(石山蓮華)ありがとうございます。

(町山智浩)いえいえ。

(石山蓮華)ジェームズ・ガン監督の話とか、『キャプテン・マーベル』とか。いろいろな、最近のね。

(町山智浩)そう。最近のだけです。

(石山蓮華)ヒーロー映画のいろんな批評が書いてありますね。

(でか美ちゃん)帯文もね、気になるんですよ。「現代における『正義』や『悪』の価値観とは?」とかね、ヒーローから紐解いていく感じが。

(町山智浩)大げさですけども(笑)。あのね、これ、アメコミの視点からよく、こういうヒーロー論の本っていうのは結構出てるんですね。アメリカンコミックの。でも僕はそっちじゃなくて、やっぱり映画監督が作ってるんで。その監督たちが実際、どういう人なのか?っていうことを調べて書いた本なんですよ。

(でか美ちゃん)ああ、作品からというよりは、その作品を作った方から?

(町山智浩)そうです。

(でか美ちゃん)なるほど。面白そう!

(町山智浩)で、それぞれの監督の子供の頃の体験とかが映画に反映されてるんで。そういったことをちょっと論じた本なんですけども。

(石山蓮華)私、ちょっと早めに昨日、いただいたんでパラパラッと読んでみたんですけど。94ページ。「家父長制というスーパーヴィラン」という。『シャン・チー/テン・リングスの伝説』にまつわるこの章がすごい……「家父長制? うん?」って思って読んだんですけど。その、私たちが見て知ってる映画って、やっぱりその作品だけで終わっちゃうんだけど。その映画が作られるまでにこういう社会背景があるから今、この映画なんだっていうことがすごく読んでると「ふんふんふん」って。なんだろう? パラッと読めるのに、ちょっと映画の見方も道の歩き方も変わってくるような感じで。これから1冊、読むのが楽しみだなと思ってます。

『シャン・チー/テン・リングスの伝説』と家父長制

(町山智浩)これね、『シャン・チー』の監督って日系人の人なんですよ。デスティン・ダニエル・クレットンっていう人で。この人、『シャン・チー』っていうのはすごく悪い父親がいて。世界を征服しようとしている中国の、なんていうか、悪のボスなんですけど。それとその息子が戦う話なんですけど。この人、実はこの『シャン・チー』を作る前から、父親と戦う話ばっかりを作ってる人なんですよ。

(でか美ちゃん)それはやっぱり、何かあるのかな?って気になっちゃいますよね。

(町山智浩)あるんですよ。この人自身が非常に特殊な育ちをしてる人なんですよ。父親と母親が宗教的にちょっと非常に偏った人で。ハワイの山奥で、学校にも行かずに、テレビも見ずに育てられた人なんですよ。

(でか美ちゃん)ちょっと閉ざされた場所で。

(町山智浩)それがこのシャン・チーっていう主人公の子供の頃とほとんどダブっていて。で、そういうことを論じていってる本なんですよ。

(でか美ちゃん)なるほど。詳しくは本の中身で……ということですね。

(町山智浩)はい。

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<書き起こしおわり>

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