渡辺志保さんが2023年5月1日放送のblock.fm『INSIDE OUT』の中でLola Brooke『Just Relax』を紹介していました。
(渡辺志保)ここいらで今日の1曲目を紹介したいと思います。ローラ・ブルック……ローラ・ブルックに関してはこの番組でもね、新曲が出るたびに紹介しているという感じなんですけれども。ブルックリン出身のローラ・ブルック。彼女の新曲『Just Relax』っていう曲があって。本当、この『INSIDE OUT』でも毎週のように「今、この曲をサンプリングするんだね。これってあれなのかね?」みたいな話もねするわけなんですけれども。
結構、私は今回のローラ・ブルックのこのサンプリング技……別にローラ・ブルックがこれを使いたいって言ったわけじゃないと思うけど。プロデューサーの方がこのサンプリング元を敷いてビートを作ったのではという風に思うんですけれども。結構、私はすごくいい調理法なのではないかと思いまして。なんか忍ばせ方といいますか。
で、何をネタ元にしてるかというと、この『Just Relax』という曲はブラックシープの『The Choice Is Yours』という、たぶんヒップホップDJの方、特にヤナタケさんとかはもう何万回とかけたんじゃないかなと思うんですけども。
(DJ YANATAKE)「Engine, engine, number nine♪」ですよね。
Black Sheep『The Choice Is Yours』使い
(渡辺志保)そう。だから、どこからかけるか問題もあるじゃないですか。この『The Choice Is Yours』をね。
(DJ YANATAKE)そうね。DJはこの曲のかけ方をね、いつもやっぱり……「ここで来るんだ! あ、来ないんだ!」みたいなね(笑)。
(渡辺志保)そうそう(笑)。まずイントロから入っていって。まず「Engine, engine, number nine♪」から行くっていう人もいれば、頭から行くっていう方もいると思うんだけども。いや、びっくりしましたね。かつ、このブラックシープのオリジナル曲は1991年のリリースっていうことになるのかな? 恐ろしいな、とか思ったんだけども。昨今、やっぱりその2000年ぐらいの曲を皆さん、いろいろサンプリングしていらっしゃって。結構、そこが飽和気味だなっていう風に私は感じていたんですよね。なんか、言葉をちょっと選びながらゆっくり話しちゃうんですけど。
でも、このローラ・ブルックって私の中では結構、今のニューヨーク……昔から続くニューヨークのヒップホップシーン。で、昔って言っても70年代とか80年代までさかのぼるんじゃなくて。なんか90年代後半ぐらいからのヒップホップシーンを脈々と、そうしたアティチュードとかスピリットとかも背負いながら第一線で活躍しているニューヨークの女性MCというイメージがあるんですね。
たとえばアイス・スパイスも同じニューヨークのドリル系のフィメールMCとして活躍していると思うけど。やっぱアイス・スパイスとは違う、そのMC・ラッパーとしての胆力っていうか、実力というか、なんていうか。そうしたすごい濃いもの、濃いエッセンスみたいなものを私はローラ・ブルックから感じずにはいられないんですけれども。
なので、そういうローラ・ブルックががこういう90年代のニューヨークのヒップホップシーンの本当に超スーパービッグヒット。ビルボード的にめっちゃヒットってわけじゃないかもしれないけど。ヒップホップヘッズだったら絶対に知ってる。現場でDJをやっていた方だったらもう何万回とかけたであろうこのクラシックを持ってくるの、なんかすげえいいなって思ったんですよね。なんで、ちょっと皆様に聞いていただきたいなと。
(DJ YANATAKE)DJ HAZIMEがきっと、腕まくりしてますよね。
(渡辺志保)そうそう。だからこれはHAZIMEさんとか、わかんないけどもヤナさんとか。わかんないけどもWATARAIさんとかがどういう風にブラックシープの元ネタと繋ぐのかな? まあ、もしかしたら繋がないのかな、とかね。そういうことをちょっと妄想しながら聞いておりました。非常におばさん・おじさんホイホイな曲に仕上がっております。ということで今日の1曲目、お届けしましょう。ローラ・ブルックで『Just Relax』。
Lola Brooke『Just Relax』
<書き起こしおわり>