タモリさんと星野源さんが2023年2月18日放送のニッポン放送『タモリのオールナイトニッポン』の中で『恋』の歌詞についてトーク。「1人を超えてゆけ」について話していました。
(タモリ)それと俺、あの「1人を超えてゆけ」っていうあの歌詞がすごいと思ってね。
(星野源)ああ、そうですか。『恋』っていう曲の『1人を超えてゆけ」。
(タモリ)そう。あれ、すごいことだなって。一人称も二人称も三人称ないということって、すごいなと思って。
(星野源)うわー、嬉しい! 自分が出てたラブストーリーというか、恋愛ドラマの主題歌だったんですよ。で、『恋』っていうタイトルをつけたら面白いかなと思って。で、僕はそれまで『恋』っていうタイトルをつけるような人じゃなかったから。半分冗談でその『恋』っていう曲で。でも、生活の歌を歌おうと。なので「営みの街が暮れたら色めき 風たちは運ぶわ カラスと人々の群れ」っていう歌詞から始まるんですけど。だから、働いてる人とか、家にいる人とかの歌にしようと思って。
で、その中でやっぱりその「恋」とか「Love」っていうのはとりあえず2人っていうか。誰かがいて生まれるもんだと思っているけど、そうじゃないんじゃないかと思って。1人で、物に恋してる人もいるし。たとえば自分に恋しちゃっている人もいると思うし。まずはその「夫婦を超えてゆけ」っていう言葉が思いついて。で、最終的に夫婦ってなるとみんなは思ってるけど、実はその先がもっとあって。
(タモリ)そうなんだよね。
夫婦のその先
(星野源)で、そこがゴールじゃなくて。あと、制度としてもたぶんそれが本当の一番のゴールじゃないかもしれないと思った時に、じゃあそれを超えてゆきたいなと。なにか、また違うところに。で、それっていうのはたぶん「2人」っていうものを超えていくことになるから。で、そもそもなんで複数人じゃなきゃいけないんだろう?って思って。じゃあ「1人を超えてゆけ」っていうので終わろうと思ったんですよね。
なんか、人ってだいたい1人だから。どんなに大人数になっても。だから1人を超えていくっていうようなことがとりあえず、生きてることの強制的にしなきゃいけないことっていうか。人間社会で。だからなんか、最終的にはそのラブソングではあるんだけど。1人の人に向けた歌にするっていう。
(タモリ)そうなんだよ。だからラブソングだと思って聞いていて、最後に「1人を超えてゆけ」って聞いた時に「違うな、これは。すごいな!」と思うよね。びっくりしたよ。
(星野源)うわー、嬉しいです。ありがとうございます。なんか今まで、タモリさんが僕のその歌と歌詞について話したことを聞いたことがたぶんなかったんで。嬉しいっすね! もう、一生忘れない!(笑)。この時間を。嬉しい!
(タモリ)やっぱり歌詞は意味がないとダメだな。
(星野源)アハハハハハハハハッ! 逆だ(笑)。始まった時と言っていることが全然違う(笑)。
(タモリ)全然違う(笑)。
星野源『恋』
<書き起こしおわり>