ハライチ岩井さんと花江夏樹さんが2023年1月2日放送のMBS『ヤングタウン』の中で山寺宏一さんの貪欲さについて、話していました。
(岩井勇気)だから、その『おはスタ』をやってた頃に『鬼滅の刃』がさ、大ヒットしたりとかさ。
(花江夏樹)そうですね。『おはスタ』を辞めたタイミングぐらいで『無限列車』が映画公開されて。そこからさらに爆発したんで。
(岩井勇気)その前から全然、売れてはいたけど。もう本当、みんなの花江夏樹になったから。
(花江夏樹)でも、ここまでの国民的なアニメというか、みんなが見てくれるアニメになるっていうのは僕、最初はやっぱり思わなかったんで。本当、すごいびっくりしましたね。
(岩井勇気)声優業にやっぱりこういう大ヒット作が出てくるとさ、変化はあるもんなの?
(花江夏樹)ありますね。やっぱりだから、ナレーションだったりとか、そういう他の仕事で呼ばれた時に、「炭治郎っぽい声でやってください」みたいな。そういうのももちろん、ありますね。
(岩井勇気)なるほど。でも、ナレーションはちょっとムズくない?
(花江夏樹)難しいですけど。そのキャラクターがしゃべってるみたいな感じで。でも、向こうもそれで呼んでくれてるから。その炭治郎のセリフとかは、言えないですけど。声のトーンは合わせたり、合わせなかったり。ただ、結構適当な場合とかも多くて。なんか、「たぶんこっちの方が合ってるよな」とかって黙って……最初、炭治郎とは全然違うトーンでやるんですよ。そしたら「いいですねー!」って(笑)。
(岩井勇気)フハハハハハハハハッ! いいのかよ(笑)。
(花江夏樹)「ああ、あんまりわかってないのかな?」って。
(岩井勇気)「炭治郎じゃないぞ、これ?」って(笑)。
(花江夏樹)「じゃあ、いいや」みたいな感じのとかは、多いですけどもね。まあ、そこはのらりくらりとやりますけども。
(岩井勇気)そうかそうか。まあ、そういうのって、難しそうだよね。
(花江夏樹)でも、いいですよね。僕、声優になった時にすごい憧れだったんですよ。なんか、ほら。悟空だったりとか、ルフィだったりとか。野沢さん、田中さんの「と言えば……」みたいな。
(岩井勇気)名刺になるみたいな。
(花江夏樹)そういうのにすごい、憧れていて。で、やっぱり炭治郎をやってから、そういうのを言われるようになって。まあ、もちろんイメージがついちゃうみたいなのはあると思うんですけど。それを抜きにしても、なんかやっぱりみんなが「この人と言えば……」ってちゃんと知ってくれるキャラクターがいるっていうのは、すごいいいことだなと思って。
(岩井勇気)でも、ベテランの人でもさ、やっぱりそれがないって自分でおっしゃってる人もいたりするもんね。「代表作がない」って。で、よくさ、山寺宏一さんが……事務所の先輩だと思うんですけど。「代表作がない」みたいなこと、あの人って言わない?
(花江夏樹)山寺さんは、言いますね。
(岩井勇気)言うよね?
いまだに「代表作がない」と言う山寺宏一
(花江夏樹)言いますけども……なんか、「すごいキャラがいすぎて……」っていうことだと思うんですけども。
(岩井勇気)そうなんだよね。めちゃくちゃ、やってるからね。
(花江夏樹)ディズニーとか、何キャラもやってるし。すごいですよ。
(岩井勇気)ディズニーでぱっと思い浮かぶだけで、ジーニーとかさ。
(花江夏樹)ジーニー、ドナルド……。
(岩井勇気)もう絶対、すごいはずなのに言うよね。
(花江夏樹)言いますよね。でも、違うんですよ。山寺さんは、ちょっとやっぱりひねくれてるところがあって(笑)。
(岩井勇気)天邪鬼だからな(笑)。
(花江夏樹)いつまでも、やっぱりその向上心が……すごいね、もうこれは本当に尊敬という意味で言うんですけど。若手にめちゃめちゃ嫉妬するんですよ。
(岩井勇気)はー! 今でも?
(花江夏樹)「花江、今めちゃめちゃ仕事してるじゃん? 俺にもくれよ」みたいなことを、すごい言うんですよ。だからそれは、「そのポジションに行ってまで、まだそうやって言うんだ」っていう。その向上心というか、貪欲さみたいな。
(岩井勇気)有吉さんと櫻井さんの『夜会』っていう番組にさ、山寺さんと一緒に出た時があったの。その時に、「めちゃくちゃSNSのフォロワー数、気にしている」って言っていたもんね。
(花江夏樹)フハハハハハハハハッ!
(岩井勇気)「若手に負けたくない」って(笑)。
(花江夏樹)「俺にYouTubeを教えてくれ」って言われましたもん(笑)。
(岩井勇気)ああ、マジで?(笑)。「全然伸びないんだよ」って言っていたよ。そういうの、やっぱり持ってないといけないですね。
(花江夏樹)ですかね。岩井さん、でもそういうの、気にしないですもんね。
(岩井勇気)なんか、あんまり気にしないかもな。なんか、比べてるとその人と同じような方向に行っちゃってるような気がして。それが気になっちゃうんだよな。なんか、違うところに行かなきゃいけないのに。「あいつより……」ってなったら、それは同じレールに乗っちゃっているじゃんって思っちゃう。
(花江夏樹)たしかに。やっぱり隙間を狙っていきたいですよね。
(岩井勇気)そうそうそう。
(花江夏樹)僕も割と隙間を狙って生きてきたんで。
(岩井勇気)なんか、そんな感じするよね。うん。
(花江夏樹)人がやらないことはなにかな、みたいな感じで探してずっとやってきたら、いつの間にか、声優にたどり着いていたという。
(岩井勇気)なるほど、なるほど。ああ、そこで声優にたどり着いたんだね。
(花江夏樹)声優にもたどり着きましたし、声優になってからも、なんか「これはやってないな」みたいな。
(岩井勇気)いいんですか? それ、聞いちゃって? それだけ、ちょっと教えてもらっていいですか?
(花江夏樹)なにがですか?
(岩井勇気)声優業の中で、ちょっと間をぬって俺、ここにたどり着いちゃったみたいな……。
(花江夏樹)いや、それは恥ずかしいです(笑)。
(岩井勇気)「恥ずかしい」(笑)。
(花江夏樹)でも、それこそ声優業もそうだし。YouTubeとかも最初は始めてる人、全然いなかったりとかしたんで。
(岩井勇気)そうか! 花江くんが一番すごいもんね。
(花江夏樹)僕と、あとは僕の前にちょっと、小野坂昌也さんがYouTubeをやっていたんですけど。その次ぐらいじゃないですかね?
(岩井勇気)すごくない? もう、なにをやっても成功してるような感じ、するよね。
(花江夏樹)いや、でもなんか素直な気持ちで。「これ、面白いんじゃないか?」みたいに思ったことを、やりたいですね。「これが正しいんじゃないか」みたいなね。
(岩井勇気)オタクだしね。
(花江夏樹)僕、でもそんなオタクじゃないっすよ?
(岩井勇気)いや、でもさ、あんなにゲームをいろいろYouTubeでやっていてさ。
(花江夏樹)ああ、ゲームはね。ゲームはたしかに……。
(岩井勇気)結構、凝るじゃん?
(花江夏樹)凝ります。凝ります。
(岩井勇気)だから、そもそも「好き」っていうベクトルがないと、やっぱりダメだね。たぶんね。
(花江夏樹)まあ、好きなことをね、どんどんやっていきたいっすね。
「好き」というベクトルがないとダメ
(岩井勇気)「これが金になる」とかでやりだすと、それはどこかでバレるんだよなー。
(花江夏樹)その匂いが(笑)。
(岩井勇気)芸人、だいたいそうだから(笑)。そうやって着手した人って、好きな匂いがしないから、見てて楽しくないんだよな。
(花江夏樹)なんか、ちょっと仕事感が出るというか。
(岩井勇気)そうそう。そういうの、嫌なんですよねー。
(花江夏樹)難しいですよね。でもね。
<書き起こしおわり>