立川談笑さんが2022年10月29日放送のTBSラジオ『ナイツちゃきちゃき大放送』の中で落語協会のパワハラ問題についてトーク。立川談志師匠の教えを交えながら話していました。
(立川談笑)で、師弟関係っていうとね。落語協会のパワハラの話。
(塙宣之)ありましたね。
(立川談笑)つらいけれどもね。落語ファンはずいぶん気にしてたんですよ。圓歌師匠がお弟子さんの天歌さんにずいぶんとひどいことをしたということをそのお弟子さんが告白して。訴訟沙汰になるかもしれないっていう話で。「パワハラ」っていうとデリケートだし。今、みんな注目しますよね。で、昨日、落語協会さんの方で集まりがあって。今後の対応だとか、そういう話があったらしいんで。その話はそのうち、正式に発表されるとは思うんですけども。
(塙宣之)だから今までの師弟ってね、それこそ談志師匠もどこまでがパワハラなのかとか。そういうことになりますよね?
今回の件で結構メールが来た
(立川談笑)そう。だから今回のこの一件に関してね、結構メールだとか、あまり付き合いがない人からも質問が来て。「どう思いますか?」って。「えっ、なんで俺のところに来るんだろう?」って思ったんだけども。「談志師匠のお弟子さんだったら、パワハラ被害に詳しい」と思ったらしくて(笑)。失礼なことを言うな!っていう(笑)。
(土屋伸之)そういうイメージが?(笑)。
(塙宣之)まあね。でも、そこらへんもよくわからないですよね。
(土屋伸之)ちょっとネタにしてる部分もあるから。だから昔から、たけし軍団だったり、そういうのも……。
(立川談笑)そうそう。夜中、まだコンビニがない時代に「コロッケ買ってこい!」って言ったりだとか。そういうような無理難題っていうのはたしかにあったけれども。言っておきますけども、談志はね、すごい優しかったですよ。
(土屋伸之)ああ、そうなんですね。
(立川談笑)優しかったし。ただ一方で、気分屋ではあったから。もう自分の皮膚感覚っていうのを信じていて。「世間が正しいって言っていても、俺はなんか違うと思う」っていうのをすごく大事にしていた人だから、いろいろ変わるわけですよ。で、その変わりつつある自分というのを制御しようと思って、ルールを、枠組みを決めたがっていて。で、そこにハマろうと努力をしていた人ですよ。だから弟子に無理も言ったけれども、でも自分が設定した基準というのに当てはめて。「これは違う。間違っている」っていう。だって、ひどいですよ。談志がいろいろ、頭ごなしにやるじゃないですか。その中で言った一言で衝撃的だったのが、「こういう風に言ってる俺を信用するな」っていう。
出水:ええーっ?(笑)。
(土屋伸之)「どうしたらいいの?」っていう(笑)。
「こういう風に言ってる俺を信用するな」
(立川談笑)「なんだい、それ?」っていう。「これは俺が言ってる基準や、俺の正義であって。お前の正義ではないんだ」っていう。
(土屋伸之)でも、それはもうわかった上で。
(立川談笑)「お前は自身で判断しないと後で後悔するぞ。俺を信用するな」っていう。「なにを言ってるんだ、このおじさんは?」っていう。
(土屋伸之)でも本当にもう十分十色のね。弟子の育て方がね。
(塙宣之)そうだよ。難しいよね。
(立川談笑)受け止め方もひとつ、あるからね。
(塙宣之)感謝に変わる時もあるし。憎しみになる時もあるしね。
<書き起こしおわり>