Netflix『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のヒップホップ的要素

Netflix『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のヒップホップ的要素 みやーんZZノート

最近、ハマって見ているNetflixの韓国ドラマ『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』。その中で主人公のウ・ヨンウと親友のドン・グラミが毎回するあいさつがちょっとコミカルでかわいくて楽しいですよね。

それぞれの名前「ウ・ヨンウ」と「ドン・グラミ」を分解してお互いに「ウ to the ヨン to the ウ」「ドン to the グ to the ラミ」と言い合ってから「ハッ!」と仮面ライダーの「変身!」みたいなポーズを決めるやつ。これ、実はヒップホップ的な言い回し&ポーズなんですよね。

ウ・ヨンウ&ドン・グラミの挨拶

最初の名前を分解して「to the……」とつなげていくのはラップでよく使われる単語分解のやり方ですよね。ラップ楽曲の最初のレコード、シュガーヒル・ギャング『Rapper’s Delight』のリリック「I said a hip-hop, the hippie, the hippie To the hip, hip-hop and you don’t stop」でも「HIP HOP」という言葉を分解して言葉遊びをしていたり……。


C.J.ルイスの『R to the A』では「Ragga」という単語を分解して「R to the A to the G to the G to the A, hey」と歌ったりしています。

そして最後に「ハッ!」と言いながら手を斜めに上げるポーズは「ダブ」という一時期めっちゃ流行ったヒップホップのポーズですね。2015年とかに流行ったやつなのでだいたい7年ぐらい前でしょうか。こんなやつです。

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まあ、とにかく2015年前後にめっちゃ流行ったヒップホップのポーズを今、やっているというあたりがちょっとズレてる独特のコミカルさを出しているんじゃないでしょうか。

他にもドラマの第三話でウ・ヨンウと同僚たちが『ペンス』という子供向けの番組の主題歌を歌うシーン。この曲自体、ヒップホップのトラップ的なビートに歌とラップが乗せられているんですが、ここでもウ・ヨンウはラップのパートを歌っており、ラップやヒップホップが好きなキャラクターという設定があるのかもしれないですね。

ウ・ヨンウのラップ

元の『This Is Pengsoo』という曲自体、韓国のレジェンドラッパーTiger JKとBizzyなどが歌っているので、かなりしっかりしたヒップホップ楽曲になっていると思います。子供向け番組でこんな曲が使われるんだから、それだけ韓国でヒップホップが浸透しているということなんでしょうね。面白い!

町山智浩『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』を語る
町山智浩さんが2022年8月23日放送のTBSラジオ『たまむすび』の中で『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』について話していました。
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