ZEEBRAとDJ YANATAKE『BATTLE SUMMIT』を振り返る

ZEEBRAとDJ YANATAKE『BATTLE SUMMIT』を振り返る WREP

ZEEBRAさんとDJ YANATAKEさんが2022年9月1日放送のWREP『Zeebra’s LUNCHTIME BREAKS』の中で前日に行われたMCバトル大会『BATTLE SUMMIT』を振り返っていました。

(ZEEBRA)ということで、早速ここから昨日の感想をね、話していきたいと思うんですけれども。お話のお相手をしていただくのはDJ YANATAKE in the building!

(DJ YANATAKE)よろしくお願いします。おはようございます!

(ZEEBRA)おはようございます! いやー!

(DJ YANATAKE)いやー……「いやー」ですね(笑)。

(ZEEBRA)本当にね(笑)。

(DJ YANATAKE)まずは本当にお疲れ様でした。僕も終って、帰り道とか寝る前とか、いろいろ見たんですけど……とにかくですね、局長の評判が良かった!

(ZEEBRA)やったー!

(DJ YANATAKE)悪く言ってる人、俺は1人も見なかったんだけど。

(ZEEBRA)そうかもしれない。おかげさまで。

(DJ YANATAKE)いや、それぐらいマジでカマしてましたよ。本当にすごかった。

(ZEEBRA)俺もね、結構練習っていうか、イメトレをとにかくしてたわけですよ。で、結構やっぱりちょっといつもとはだいぶ違うっていうか。「俺、集中力がこんなにあるんだ!」っていうぐらい。

(DJ YANATAKE)本当ですね(笑)。

(ZEEBRA)昨日は本当に集中した。で、結構イメージ通りの戦い方ができたのもあったし。なんだろうな? うーん。特にね、やっぱり初めの2戦。漢との一戦とDOTAMAとの一戦はもうかなりイメージ通りに戦えたなってのがあって。ただ、Authorityに関しては、それこそ……もうなんかね、ガチガチでくる感じ? だからもう本当になんていうか、そもそもあんまりイメージができなかったのもあって。なんかもう、出たとこ勝負だなっていう。本当に即興、出たとこ勝負って感じでやりたくなっちゃったっていうところがあるかな?

(DJ YANATAKE)なるほど。

(ZEEBRA)でもね、まずは1戦目ですけども。

(DJ YANATAKE)あ、まずちょっと1戦目に行く前に、僕から見てた感想も少し言うと……DJはお昼の12時入りぐらいだったんですね。で、DJの音出しのリハがあって。その後、バトルMCたちのマイクチェックとか、イヤモニ……みんな専用のイヤホンみたいなのをして音を聞くんですけど。それのチェックの時間があった時に、もうそこからちょっと、勝負は始まってるみたいなところ、あるじゃないですか。で、いろんなマイクチェックをするんですけども。僕は基本的にはみんな、同じビートをかけて。みんな「あ、あ……う、う……」とか「テス、テス」とか言ってマイクをやって終わる人もいるし。

ちょっと1バースぐらい蹴ってみる人もいるし。なんか本当、フリースタイルで歌ってみるような人もいるし。それで自分の今日の調子みたいなのを確認したり、音のチェックをする時間があるんですね。で、まあ大きい大会になるとやっぱりみんな、ピリピリしてるというのはあるんですけど……なんですかね? もうそこに入ってきた時から、「おっ、ZEEBRA、来た!」みたいな。みんなもちょっとそういう空気になってたし。俺もそういうのを見て、いつもと全然違う……「モード、入ってるな!」みたいな。

(ZEEBRA)いや、完全にそうだったっすね。あのね、なんかやっぱり……もちろんね、あれは競技ではあるから。なんていうか、本当の殺し合いとか、脅し合いとかではないんだけれども。でも、やっぱりやるからには本気で行かないとって思ってたし。もうね、前日の夜ぐらいからね、俺の口数の少なさが尋常じゃないぐらい、ずっと黙ってたし。もう彼女に話しかけられても「ちょっと今、話かけないでくんね? もう俺、モード入ってるから」っつって。ずっとその感じでいたから。

だから初め、着いた時もあそこのステージに上がってマイクチェックの時も、とにかくムダに笑顔で挨拶とかする気も全くなくて。とにかくもう、だから帽子もかぶっててよかったなっていうか。帽子を深くかぶって、みんなと目を合わせず……みたいな感じで。でも、そういうところでもグイッと来たのはRYKEYとSIMON JAP。あの2人は「おいっす」って来たから、「さすがだな、こいつらは」と思ったんだけど。でも本当、だからね、あそこから入ってましたね。自分的には。

(DJ YANATAKE)そうですね。だから、スポーツ選手とか格闘技選手とか、なんかそういう人たちが大舞台に向かう気持ちみたいなのを一番感じたのはZEEBRAくんでしたね。

(ZEEBRA)まあね。ただ、みんなは慣れてるからさ。

(DJ YANATAKE)まあね。ある程度、そういう人もいるかもしれないけど。でもなんか、かける気合というか、意気込みみたいなものはもう、いるだけでそれがわかるぐらいでしたね。

(ZEEBRA)だから昨日ね、おかげさまで『フリースタイルティーチャー』の密着がついてたのよ。それもあったんで、俺はUZIと『フリースタイルティーチャー』スタッフとの控え室があって。それはすげえよかったなって。みんなと一緒の控え室には俺、絶対にいれないわって思ったから。なんだったら俺、車にいようかな、ぐらい思ったの。で、行ってみたらそういうのがあったから「ああ、よかったな」と思って。ただ、なんかね、もうね、始まるまではほとんどしゃべれなかったな。インタビューとかも受けたけど。あんまりしゃべれなかったな。

(DJ YANATAKE)でも、その空気は大会全体にも伝わって。そういういい大会を作る、1個のきっかけになってたとも思うし。すごい良かったと思います。みたいなことがリハーサルとかでもありまして、いよいよ本番ですよね。で、いろいろ、最初っからね、もう全部ベストバウトみたいな感じでしたけど。ちょっと局長絡みで言っておきたことがあって。最初、RYKEY対ベルがあった後の2試合目。

(DJ YANATAKE)これ、あんまりTwitterとかで触れられてなかったんですけど。CORN HEADとJUMBO MAATCH。これ、僕だけが決めたんじゃないですけど。一緒にDJをやったpekoとか、運営チームとかとみんなで話し合って、ここで『Street Dreams』を使わせてもらったんですよ。でもだいぶ早いじゃないですか。もう決勝の定番みたいなビートだったんですけども。まあ、早めにストドリを出すことで、もうDJとかも今日は本気なんだよっていうのを見せたかったっていうのは1個と、この記者会見でCORN HEADさんとJUMBO MAATCHさんが「ヒップホップのビートでやりたい」って。

(ZEEBRA)言ってたね。「ちゃんとフリースタイルで戦いたい」って言っていたね。

(DJ YANATAKE)そうそう。で、「つかめナンバー1 ヒップホップドリーム」なんだけど、他のラッパーたちも結構みんな、ストドリの上で乗ったこともあるだろうし。まあある意味、ヒップホップドリームじゃないですか。彼ら、レゲエのフィールドでやっていた人がヒップホップのビートでやりたいって。だから、そこをうまくかけたいなっていうことでストドリを使わせてもらいました。

(ZEEBRA)うんうん。それはもう大正解じゃないですか。なんだろうな? あのね、俺と漢でね、『あの頃じゃねえ』はちょっとすごすぎたな、やっぱり。

ZEEBRA VS 漢 a.k.a GAMI戦で『あの頃じゃねえ』

(DJ YANATAKE)ああ、そうですね。で、1回戦の最後の試合でZEEBRA対漢 a.k.a GAMI。で、最初ね、トーナメントの順番が実は違ったんですよ。教えられていたのが。これ、結構ギリギリに入れ替わって、一番最後になって。でもね、本当にギリギリまで悩んでたんですよ。僕はビートを。で、インスタとかTwitterとかでも「どんなビートがいいか?」みたいなのをやった時も、みんないっぱいくれたんですけど。なんかある意味、期待も裏切りたいな、みたいなのがあって。

で、ちょっと般若くんのこのビートって、いろんな問題があってなかなか使えなかったりするんですね。だから、普通に言ったら思いついても使えない感じだったんですけど……もうこれはちょっとダメ元で、ご本人にお願いをしまして。「もう今回だけ、この1試合に限り。ZEEBRA対漢の試合に合うのは僕はこれしかないと思ってるんで……」って聞いたら、すぐに快くOKしていただいて。どうでしたか?

(ZEEBRA)もう俺、とにかく正直言ってね、たぶんBPM80後半ぐらいから、105……100後半ギリギリぐらいまでのビートでやりたかったの。それが俺にとっては一番、フリースタイルがしやすくて。っていうところがあって。そうじゃないのが来たら、大変だなって。それだけがとにかくずっとドキドキしてて。で、あれが来た時にまずはそのテンポ感で「やった! やった!」っていうのと……。

(DJ YANATAKE)まあトラップをぶつけたらね、俺ももっとみんなに言われていただろうけど(笑)。ドリルとかかけたらね、ヤバいですよね(笑)。

(ZEEBRA)そう。で、だからまずはそのテンポ感で「やった!」っていうのと、「これはエモいっす!」ってなって。で、やっぱり俺もなんか、いきなり1回戦で漢と戦うのってさ、まさに今回のひとつの目玉だったわけじゃない? もう初めから。だから、「もうこのビート、完璧!」ってなって。すごくやりやすかったです。ありがとうございます。

(DJ YANATAKE)ああ、やりやすかったと言っていただけたらよかったです。でも漢くんがいきなり「エモい試合をやる気はねえ」みたいな感じから入ったから。俺もやりながら「どうしよう?」と思ってたけど。でも、すごい本当に発表されてからずっと考えてたんで。自分的には大満足ですね。で、たぶん誰も……1人も予想してなかったんですよ。いい意味で裏切りつつも、全員が納得みたいなビートってなかなか探せないんで。

(ZEEBRA)うんうん。本当。でもね、あの曲は元のね、般若のあの曲自体の内容って、やっぱり我々とかみたいに長くやってないとわからない境地の歌で。本当に。もちろんね、一番初めの駆け出しの頃のね、名前を広めたりとかするっていうのも大変なのは大変なんだよ。でも、一番大変なのはそれをずっとキープしていったり、続けていくことだったり。それが本当は一番大変で。そういう曲なんだよね。だからそれがやっぱり俺と漢の戦いで出てくるっていうのはもう完璧すぎちゃって。

(DJ YANATAKE)いやー、よかったです。

(ZEEBRA)じゃあ、ちょっとかけますか。さっそくそれを。ということで、1曲行ってみましょう。般若で『あの頃じゃねえ』。

般若『あの頃じゃねえ』

(中略)

(ZEEBRA)お聞きいただいたのは般若で『あの頃じゃねえ』でした。

(DJ YANATAKE)いや、般若くん、本当にありがとうざいました。

(ZEEBRA)本当にありがとう。まあ、見てくれたのかな? まあ、見てくれてそうな気はするけどな。どこかで会った時、なんか言ってきそうだな(笑)。

(DJ YANATAKE)まあ、それに伴ってTATSUKIとFUMIRATCHにもね、助けてもらったんで。本当に2人にもシャウトアウトでございます。で、ちょっと漢くんの話をもう少しだけ聞きたいんですけど。実際、どうですか? 本当に……だって何年ぶり?

(ZEEBRA)13年ぶり。2009年だったみたい。前の『B BOY PARK』が。俺、「13かよ。不吉だな!」って思ったもん(笑)。

(DJ YANATAKE)でも実際に声を出してみて、バトル……たとえば1ターン目って感じかな? やった後とか、「おっ、今日は行けてんな」みたいな感じでしたか?

(ZEEBRA)なった。完全に。「ああ、これは俺、行けちゃうかな?」って。というか、もうあの時の集中力と頭の回り方と……「あっ、俺、ゾーン入ってる!」ってなった。完璧に。だからなんか正直、「こう来るんじゃないか?」とか。なんとなくさ、俺のことをディスるとしたら、こうディスるみたいなのって、なんとなくあるわけだよ。だから、こう来たらこう返そうぐらいのことっていうのをいろいろイメトレしてたら、見事にですね、「草食動物」って来まして。「はい、来ましたー!」とかね。そういうのとかも……なんていうかやっぱイメージ通りに戦えたっていうのがデカいかな。やっぱり。

(DJ YANATAKE)そうですね。あと、やっぱり最初にちょっと言ったんですけども。リハの時じゃなくて本番で、「ZEEBRA、入場!」ってなって出てきた時の感じが、やっぱりなんていうか、安っぽい言葉になっちゃうけども。オーラが本当に出てるというか。佇まいとか、振る舞いとか、ステージに立った感じとかがやっぱりね、スター感、すごかったっすね。

(ZEEBRA)なんていうか、てめえで言うのもあれなんだけど。やっぱりね、そういうものをすごく昔から意識してたし。本当にだから、俺よりも先輩世代だったらLL・クール・Jみたいになりたいとか、ちょい上ぐらいだったらジェイ・Zみたいになりたいとか、やっぱりそのアメリカのヒップホップスターたち。それだけじゃなくてたとえば、格闘家とかも全部ひっくるめて、やっぱりそういう風にステージに立った時にビッとしてる感じを出さなきゃダメだなっていうのは、俺もすごく前からあったし。

特に昨日は余計にそれがあったかな? 武道館だしさ。ここは、まあ「お前ら、誰もワンマンやったことねえだろ、この野郎?」って思ってたし。だからそういうのも含めて、差をつけなきゃなっていうのはすごくあったかもしんない。後々、映像を見てみたらね、最近パーソナルトレーニングをしていたおかげもあって、なかなか胸板の具合もよかったっていうのね、ちょっと自分でも思っちゃったりとかして。

(DJ YANATAKE)そういうのもでも、本当にいいですよね。そういうことですよね。

(ZEEBRA)そうそう。だからまさに般若なんかもそうなわけじゃない? あいつなんかももうムキムキでやってるけど。そうじゃないよりは絶対、そっちの方がいいし。っていうのは思いましたね。

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