今市隆二 ブライアン・マックナイトの家に2ヶ月ホームステイした話

今市隆二 ブライアン・マックナイトの家に2ヶ月ホームステイした話 松尾潔のメロウな夜

三代目 J SOUL BROTHERSの今市隆二さんが6月20日放送のNHK FM『松尾潔のメロウな夜』に出演。R&Bシンガー、ブライアン・マックナイトのLAの家に2ヶ月間、ホームステイしていた際の模様を話していました。

(松尾潔)はい。お届けしたのはブライアン・マックナイトで『Everything』でした。

(松尾潔)これ、ちょっとブライアンファンの方だけがうなずいてくれる話かもしれないんですけど。ブライアン・マックナイトって『Everything』っていうタイトルで違う曲が二つあるんだよね?

(今市隆二)そうです。

(松尾潔)その中で、こちらの『Everything』の方は特に思い入れが深いということなんだけど……なんと今市くん、このブライアン・マックナイトが『Everything』が作られてる頃? 出た頃?

(今市隆二)作られて……厳密に言うと、この『Everything』、ブライアンは日本で歌録りをしたんですけど。で、自分がブライアン・マックナイトの家にホームステイを2ヶ月したんですけども。

(松尾潔)今、さらっと言いました。「ホームステイを2ヶ月した」と。

(今市隆二)その、ホームステイをする前ですね。で、そのホームステイをする前からちょこちょこ交流をとらせていただいてて。で、ブライアンが日本にいるタイミングで「ちょっとレコーディングをしたい」ってなったんで。それで自分があのスタジオを取らせてもらって収録したのがこの『Everything』で。

(松尾潔)これは思い出深いとかじゃなくて、もうほぼ当事者だね(笑)。関係者だね。

(今市隆二)でも、この『Everything』はもう今は結婚してるんですけど。当時はまだ彼女だったブライアンの大切な人に向けて書いた曲なので。で、そこからホームステイもしてるんで。ブライアンの今の奥さんになっているその方とも一緒に自分も住んでいたので。だからこの曲を聞くと、すごくホームステイの景色が蘇ってきて。

(松尾潔)これ今、単純に留学生が留学先のホストファミリーの夫婦の思い出話をしてるっていう状態になっているんだけども(笑)。その名前がブライアン・マックナイトっていうのが逆に、もうコントみたいな感じに聞こえるんだけども(笑)。なんなの? まあ、一応聞かせてもらいます。リスナーを代弁して。僕は知ってるけど。ブライアン・マックナイトの家に2ヶ月、ホームステイしたっていう……。これはどういうきっかけで、そういう話になったんですか?

ホームステイのきっかけ

(今市隆二)まあきっかけって言えば、シンプルに……なんて言うんですかね?

(松尾潔)まあソロデビューありきで、ブライアンのところに修業も兼ねてって感じなの?

(今市隆二)ソロデビューを兼ねてとかではなく、シンプルに知り合いがいたっていうところですよね。知り合いがいて。で、自分にとってブライアン・マックナイトという存在は洋楽の入り口の人でもあるんですよ。

(松尾潔)まさに90’s R&Bの立役者の1人だからね。

(今市隆二)そうですよね。だからそれですごくその人に対してブライアンへの熱を話してたら、繋がったっていう奇跡が起きて。

(松尾潔)いや、音楽業界とか芸能界で「ああ、俺知り合いだから繋ぐよ」っていう人はたくさんいるけど。ホームステイまで行く例はほぼほぼないですよ(笑)。

(今市隆二)ないですよね。で、なんかその方もすごくいろいろ考えてくれて。なんか海外のアーティストとコラボって、ちょこちょこあるじゃないですか。だけど実際コラボって……。

(松尾潔)どれぐらい有機的と言えるかっていうとね、また別の話だよね。ビジネスコラボみたいな、そっちの方がありますからね。

(今市隆二)もし、それになってしまうんだったらもっと密になって……修業も兼ねてホームステイっていうのはどう?って提案してもらって。最初はもう、ぶっ飛びましたよね。「ホームステイ? ブライアンの家に!?」ってなったんですけど。もうこんな機会はないですし。こんなビッグチャンスもないんで、もう覚悟を決めて行きました。それはすごく覚えてますね。はい。

(松尾潔)ブライアンはお家は?

(今市隆二)LAなんですけども。当時はチャッツワースっていう、ちょっとローカルなところだったんですけど。今はもう引っ越しているんですけど。そこに……。

(松尾潔)なるほど。もちろんその時は初めてご自宅に行くわけだよね? で、途中日本に帰ってくることもなく、2ヶ月丸々いたの?

(今市隆二)1回だけ、帰ってきました。1ヶ月後ぐらいに1回だけ、ちょっと仕事があったんで。

(松尾潔)1ヶ月離れて、そして1回、東京に戻ってきて。また東京の空気感に触れて。次に、もういっぺん行く時。それはどんな気持ちなの?

(今市隆二)ああ、でももうちょっと、なんていうか、ホーム感はありましたね。

(松尾潔)そっちがホームみたいになってるんだ?(笑)。

(今市隆二)「いやー、地元に帰ってきたな」とか、なんていうか「家に帰ってきた」っていう感じじゃないんですけども。ホーム感はありました。

(松尾潔)ああ、逆にそうか。東京だと一人暮らしだったりするから。あっちだと家族がいるみたいな?

(今市隆二)それはありましたよね。すごく、本当に……。

(松尾潔)それがブライアン・マックナイト家っていう。

(今市隆二)ファミリーになれましたね。

(松尾潔)貴重な体験だよね。それでやっぱり、その後の自分の音楽活動に影響があったって思いますか?

(今市隆二)そうですね。いろんな……そのホームステイの間に2曲、曲を作らせていただいたりとか。

(松尾潔)『LOVE HURTS』と『Thank You』という。『LOVE HURTS』ではデュエットまでしているもんね。

(今市隆二)はい。させていただきました。あとは、そうですね。ステージに立つ前のメンタルの整え方とか。あとはもちろん、ボイトレとかもやらせてもらったりしたんですけども。なんて言うんですかね? やっぱりそれ以上に本当に愛をもらったというか。その時は何歳かな? 20代後半で……。

(松尾潔)普通に1人の男としても、人生をいろいろ考える時期だもんね。

(今市隆二)なんかこんなにも愛を注いでくれて、本当にファミリーになれたっていう。しかもそのタイミング。自分がホームステイに行ったタイミングも、ブライアンにとっても結構人生の中ですごいタイミングで。

(松尾潔)彼にとってもね。

(今市隆二)はい。お母さんが亡くなってしまったりとか。あとは当時、彼女だった人に子供も2人いて。高校生の女の子と中学生の男の子だったんですけど。2人ともそのタイミングで卒業式があったりとか。全部、その家族の行事にも参加させてもらったりとかして。

(松尾潔)一緒に?

(今市隆二)そう。卒業式も出て(笑)。

(松尾潔)それは初耳だわ(笑)。

ホームステイ中の日々の生活

(今市隆二)だからなんかすごく、うん。で、その日常的な内容で言うと朝9時にブライアンと2人で車に乗っていってジムに行って。ブライアンはバスケして。自分は1時間、筋トレして。で、それが終わった後に2人でローカルのランチを食べて。それで家に帰ってボイトレして。で、自分はそこからピアノの練習。ブライアンはゴルフに行ったりとかして。

(松尾潔)親子や(笑)。

(今市隆二)で、ちょっと楽曲制作とかもして、みたいなことをやってたんですけれども。なんか、そのさっき言ったようにホームステイして1ヶ月経った後、1回東京に帰ってくるタイミングがあったんですけども。当時、ブライアンの彼女の子供ですね。中学生の子供とかも、自分が東京に帰るタイミングで「行かないで!」って泣きついてくれたりとかして。もうなんか、「なに、これ? ホームステイ、最高!」みたいな(笑)。感動っていうか。だから本当、2ヶ月経って日本に帰ってくる時はもう……今でもちょっと想像すると、ウルッてくるっていうか。あとはブライアンの声を聞くと、すごくいろいろと。

(松尾潔)違って聞こえるよね。もちろんね。憧れていた時とはね。

(今市隆二)はい。愛をいただきましたね。

<書き起こしおわり>

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