松尾潔 ジョン・レジェンドとPJ・モートンのクリスマスアルバムを語る

松尾潔 ジョン・レジェンドとPJ・モートンのクリスマスアルバムを語る 松尾潔のメロウな夜

松尾潔さんがNHK FM『松尾潔のメロウな夜』の中で新作クリスマスアルバム、ジョン・レジェンドの『A Legendary Christmas』とPJ・モートンの『Christmas With PJ Morton』を紹介していました。

A Legendary Christmas

(松尾潔)秋風まかせに今日は新しいホリデーソング、クリスマスソングなんかもご紹介していきたいと思います。いまバックに流れておりますのは、メロ夜クラシックのひとつと言ってもいいでしょう。マライア・キャリーとジョン・レジェンドのデュエットで『When Christmas Comes』。

もともとね、マライアがソロで歌っていた曲をジョン・レジェンドが参加してデュエット仕立てになって、さらに名曲度が上がったというクリスマスソングなんですが。その時、マライアの曲に対してあくまでも「客演」という立ち位置で歌っていたジョン・レジェンドが意外な気もしますけどもね。待望の初めてのクリスマスアルバム『A Legendary Christmas』をリリースいたしました。

A Legendary Christmas
Posted with Amakuri at 2018.11.11
John Legend
Colum

日本盤はこれからのリリースということですが、その中からもう必殺の1曲をお聞きいただきたいと思います。プロデュースを手がけますのはこれまた『メロ夜』ではおなじみ、ラファエル・サディーク。ジョン・レジェンドとラファエルのダブルネームというだけでもう興奮を禁じえませんが。まずはこの曲を聞いて下さい。ジョン・レジェンド『No Place Like Home』。

John Legend『No Place Like Home』

PJ Morton feat. Stokley『All I Want For Christmas Is You』

いきなり極上の新作ホリデーアルバムを2枚、続けてご紹介いたしました。本当にご紹介できて幸せですね。まずはジョン・レジェンドの意外なことに初めてのクリスマスアルバム。『A Legendary Christmas』というアルバムタイトルの中に本人の名前「Legend」っていうのがスッと織り込まれているっていうところが粋じゃありませんか。ねえ。ジョン・レジェンド『No Place Like Home』。これはあえて言うならば、もうジョン・レジェンドとラファエル・サディークのコラボレーションアルバムと言い切ってしまいたいですね。

ジョン・レジェンド本人が大変プロデュース能力の高い人であるにも関わらず、ラファエル・サディークにアルバム全体を委ねることによって、シンガーとしての魅力を存分に引き出してもらった。そんな印象があります。このアルバムの中のオリジナルナンバーがまたいいんですよね。もちろん、カバーの『The Christmas Song』ですとか、スティービー・ワンダーですとか、エスペランサと一緒に歌った曲なんていうのも本当に聞き物なんですが。まあ聞きどころの多いアルバムと言えるでしょう。このアルバム、『メロ夜』ではもう一度、二度……最低でも一度はご紹介したいなという風に思っております。

続いてお聞きいただきましたのは、先ごろソロとしての来日公演を行って大盛況だったそうですね。いまではマルーン5のメンバーという言い方がいちばんキャッチーなんでしょうか。PJ・モートンの新作クリスマスアルバム、『Christmas With PJ Morton』に収録されていた『All I Want For Christmas Is You』。

Christmas With PJ Morton
Posted with Amakuri at 2018.11.11
PJモートン
Morton Records

もちろん、マライア・キャリーのもっとも有名なクリスマスソングのひとつかと思いますが、その曲の大胆な解釈でございました。これはPJ・モートン feat. ストークリーという、また『メロ夜』リスナーは狂喜乱舞の名前が並びましたね。もう一度言いますよ。ジョン・レジェンドと一緒に組んだのがラファエル・サディーク。そしてPJ・モートンと組んでるのがストークリー・ウィリアムズ from ミント・コンディション。ちょっと、たまりませんね! ジョンとラファエル、そしてPJ・モートンとストークリー。この構図がちょっと先輩のアラフィフの実力派アーティスト。

まあ、もっと言うと若い時はアイドル的な人気もあったラファエルとストークリーが、ここではいまのシーンの最前線のジョン・レジェンドやPJ・モートンを引き立てているっていう意味において、このソウルミュージック、連綿と流れる歴史。渡されるバトン……いろんな熱い思いが僕、こみ上げておりますよ。そんなね、「血」と言うと大げさかもしれませんけどね。まあ、「ブラッドライン」という言葉がありますけども。そういうソウルミュージックというものを裏打ちする「血」とか「熱」とか「伝統」とか。そういったものを封じ込めたような、そんな2曲をご紹介いたしました。ジョン・レジェンドとPJ・モートンでした。

<書き起こしおわり>

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