みうらじゅん『トップガン マーヴェリック』を語る

宇多丸と宇内梨沙『トップガン マーヴェリック』を語る パンサー向井の#ふらっと

みうらじゅんさんが2022年6月22日放送のTBSラジオ『パンサー向井の#ふらっと』に出演。映画『トップガン マーヴェリック』について話していました。

(向井慧)だからまさに今回、この映画のお話を聞くんですけども。ちょっとそれに通ずるところ、ありますよね。

(みうらじゅん)だから先ほど言われていたみたいに「どの映画を見たらいいのかわからない」っていう人はとりあえず映画館に行って。売り場のところで「◎」がついているやつ。いつ行っても「◎」のやつを……。

(向井慧)えっ、それって……?

映画は「◎」を選ぶ

(みうらじゅん)公開したばかりなのに堂々と「◎」がついているっていうことは、これは「いいよ!」っていう意味だから。あれ。

(三田寛子)アハハハハハハハハッ!

(みうらじゅん)で、「×」は「ダメだよ」っていうことだから。「見たらダメだよ」っていう。

(向井慧)通知表とかの「◎」っていうのは本来、いい意味ですけども。映画館とかの「◎」は……。

(みうらじゅん)それは、なぜ悪いんですかね? あれ。

(向井慧)「空席がたっぷり」っていう意味なんですけども……。

(みうらじゅん)マジですか? もう一発目から……公開したばかりの金曜日の一発目から堂々と「◎」のやつ、あるじゃないですか。で、券売機で調べてみるともう「ホームシアターかよ?」っていうぐらいの、あるじゃないですか。

(向井慧)いっぱい座席があるのに、1席しか埋まっていないとか。

(みうらじゅん)もうそうなってきたらワクワクするじゃないですか。ホームシアターにしたいから。で、やっぱりホームシアターになる映画を探すわけですよね。こっちとしては。で、探して行って、券売機を見た時に「やった!」って思うんだけども、上映が始まってちょっとしてから。なんか予告編のあたりから入ってくるやつ、いるんだよね。いや、あれは腹が立つよね! 俺のホームシアターなのに……。

(向井慧)いや、映画館って本来、そういうものなんですけども(笑)。

(みうらじゅん)ああ、そうですか? みんなのものですよね。

(向井慧)最近の「◎」はなんですか?って、これも聞きにくいんですけども。

(みうらじゅん)僕、平日の朝、一番に行くから、そういうことはあるんですけども。それでも混んでいる映画もあるわけじゃないですか。

(向井慧)それこそ『トップガン』とかも今、『マーヴェリック』ってたぶん「△」や「×」だったりすると思うんですけども。

(みうらじゅん)ああ、僕も行きました。混んでた、混んでた。

(三田寛子)でもこのみうらさんのご本を読ませていただいたらね、前のトム・クルーズの『ミッション:インポッシブル』。「僕はそれを安請け合い映画って呼ぶね」っていう風に書かれていて(笑)。

(向井慧)毎映画ごとにそういうキャッチコピーというか……(笑)。

(みうらじゅん)いや、もうちょっとトムの母親みたいな気持ちになるじゃないですか。「ちょっと無理しすぎやで、あんた」って。

(三田寛子)わかります(笑)。

トム・クルーズの母親のような気持ちになる

(みうらじゅん)で、パンフレットを買うと「59歳」って書いてあるんだよ。「もうあんた、無茶が効かへん歳やで?」って。見ていてちょっと説教をしたくなるんだよね。

(三田寛子)親心ね(笑)。

(向井慧)「もうそろそろ落ち着いてもいいんじゃない?」って言いたくなる。

(みうらじゅん)「いつも映画の中でうまいこといかへんやろ? 恋の方も……あんた、もうどうしてんねや? もうしょうもない、安請け合いばっかり……」って。今回のやつも『ミッション:インポッシブル』だったでしょう? テーマが。

(向井慧)ああ、無茶な。

(みうらじゅん)無茶振りされて、それでも挑む、みたいな。

(向井慧)じゃあ、そういう楽しみ方をして見たりとか?

(みうらじゅん)そうですね。その時はもう完璧にトムのオカンの気持ちで見ていたね。ずっと。

(三田寛子)オカンね。おかしい(笑)。

<書き起こしおわり>

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