東野幸治 杉村太蔵のすごさを語る

東野幸治 杉村太蔵のすごさを語る 東野幸治のホンモノラジオ

東野幸治さんが2022年4月29日放送のABCラジオ『東野幸治のホンモノラジオ』の中で杉村太蔵さんのすごさについて話していました。

(東野幸治)あと、千原ジュニアくんのYouTubeも出て。なんかネットニュースになってるって佐藤くんが言ってて。僕が憧れているというか、すごいと思った芸能人の話でしょう? 杉村太蔵説。えぐいでしょう? 杉村太蔵さん。知らない方に……ジュニアくんのYouTubeで僕がゲストで。その話の流れで何かお金の話から「そういえば」って思い出してしゃべったんですけど。薄口政治評論家と言われてる杉村太蔵さん。20代後半で衆議院議員に比例区、最後で通って。それで喜んで。「料亭に行ける! 外車に乗れる!」とかって言って日本中からバッシングされて……とか。

そういう人が今、芸能界で仕事をしているっていう時に、だから俺もずっと不思議やったんすよ。「この人、なんで出てるんやろう?」と思って。それで昔の日本テレビの麹町の時のメイク室でもう我慢できずに聞いたんですよ。「テレビに出てるモチベーションって何なんですか?」みたいな。ほんだらとうとうとしゃべってくれたその一言一言が衝撃というか。なんだったら、ちょっと俺なんてまだドライなタイプで……「俺が一番ドライな感じでバラエティ番組とか情報番組とかやってんのかな」と思ってたんです。

それはね、もちろん面白い番組とか楽しい番組を100%、やりたいけど。なかなかそういうのも回ってこないじゃないすか。で、いつ回ってきてもいいように心構えしながらも、なんとなくスタッフがやってほしい、ちょっと情報を伝えるとか。ちょっと感動のVTRみたいなのを見てほしいとかっていうのをくみ取ってこっちはやってるっていう、そのプロとしてのプライドがあって。

「こんなにビジネスライクにバラエティ番組する奴なんてまあ、いない」と思っていた自分の天狗の鼻がもうこんなに折れるかっていうぐらい……もう恐ろしいんですよ。杉村太蔵。ぜひ呼んでほしいです。あの人、テレビの茶の間に向かって一切してませんから。ただクライアントに向けて。クライアントが言ったことをただ、やるっていう。

(佐藤)「依頼があるからやってる」っていう。

クライアントの依頼をただ、やり続ける

(東野幸治)依頼があるからやってるんです。スタジオ展開で変わったりスイーツ、流行のスイーツが来るから一口食べて。それで味がする前に「おいしーっ! おいしいです!」って(笑)。味なんて、どうだっていいんですよ。なぜなら、クライアントが「おいしいって言え」って言ってるから。すごくないですか? だから俺、『東野幸治のホンモノラジオ』ってこうね、東野幸治の名前がついてるだけで嘘でも嬉しいじゃないですか。本人、サラサラないですから。『杉村太蔵のホンモノラジオ』とか、そんなもん必要ないです。「ラジオ番組やりますけど、ギャラいくらですか」って。もう全部、自分で交渉しますから。

もう個人でやってますから。なおかつ、衣装ないですから。行きも帰りもスーツで来てスーツで仕事して。それでスーツで帰っていくだけですし。オンエアーも一切チェックしませんし。必要ないから。クライアントが言うたことを言うだけですから(笑)。クライアントが「自由にしゃべれ」って言ったら自由にしゃべりますけど。でもそれでカットするかどうかはクライアントの仕事ですから。杉村さんの仕事じゃないし。僕らやったらね、言うたことをオンエアーチェックする。で、「全然乗ってへんやん。全部カットやん」とか。そうなったら嫌やから、もうテレビを見るのをやめとこう。自分の中で都合のいいように頭の中で編集して。自分が活躍した、みたいな感じで整合性を、バランスを取るでしょう?

でも彼、全く最初からそんなのしないです。何にも期待してないです。人に一切期待しないんです。ただ、でも『サラリーマン金太郎』ですから。外資系の掃除をしてたところから這い上がってきましたから。恐ろしいですよ。それで今、だってもう貯蓄なんて億超えで。本も出してますから。

(佐藤)投資で……。

(東野幸治)そういう投資だけで億超えですよって言うて。ホンマは億超えしてないかもわからんけど、クライアントが「億超え」というタイトルにしたからっていうことでやっているのかもわかりませんし。

(佐藤)そう思ったら杉村さんの出てるやつ見るの、めっちゃ面白いですね。

(東野幸治)もう全部が……だから本気でしゃべることもあれば、スタッフから事前に「これは言わないでくださいね」と言われたことは100パー、言いませんから(笑)。

(佐藤)有能やなー(笑)。

(東野幸治)有能でしょう? だからディレクターからすると、たとえばニュースのコメントで出演者全員にスタッフが聞いたら、ほぼAという意見ばっかりで。でも、ちょっとBという意見もほしい。そういうバランス、取りたいじゃないですか。放送法もあるし。なんとなく両方の意見を紹介する。で、そういう時に杉村さんの楽屋に「コンコンッ」って行って。「はい、なんですか?」「いや、ここのニュースの件なんですけれども」「何でしょうか?」「あの、他の出演者全員がAという意見なんで。太蔵さん、申し訳ないんですけども。Bという……」「ああ、いいですよ! 言いますよ」って。

で、本番になったら「皆さん、何言ってるんですか? Bでしょう! おかしいよ、みんな! B! B! 何を言っているの?」って。で、みんなからバーッて突っ込まれて。「杉村、お前の方がおかしいよ!」「デヘヘヘヘ……」。それでCMに行って。そしたらクライアントがやってきて。CM中に「太蔵さん、ありがとうございます」「いいよ、いいよ」っていう男ですから。1回、呼びましょうか?

(佐藤)来ていただきましょう。

これがプロだ!

(東野幸治)「これがプロだ!」っていうところを(笑)。皆さん、ラジオを聴いてる本家の皆さん。きっとあなたの周りに杉村太蔵がいてると思うんですよ。自分の気持ちが全くない、虚無なんですよ(笑)。これでうまくいったら、それでいいんだっていう。皆さんの、あなたの町のあなたの近くにいる杉村太蔵もお待ちしておりますけども。

<書き起こしおわり>

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